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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



真夜中の観覧車。-scene8-




・・・・・「ほら、、、風邪引くから、、、」

「ん、、、」


適当な着替えと、清潔なタオルをヒョンに手渡す。


・・・・・「何か温かい物買ってくるから、着替えてて」


ユノヒョンにそう告げ、部屋を出た僕は、
速足で売店の自動販売機で温かい缶コーヒーを2つ買って、部屋に急いだ。


部屋に戻ると、ヒョンは着替えを済ませ、タオルで濡れた髪を拭っていた。


「チャンミン、着替えサンキュ」

・・・・・「小さくない?」


背の高さはそんなに変わりないけれど、
体格が随分と違うから、ちょっと小さいかも?


「いや、大丈夫」

・・・・・「はい、これ、、、」


買って来た缶コーヒーを手渡すと、
プルタブを開け、ゴクリと喉に通した。


「んー、美味い」


僕の部屋に、ユノヒョンがいる。

突然のことで、何が何だか分からないままここにいるけど、、、

今、少し冷静になってみると、
僕のベッドに腰かけて、缶コーヒーを飲んでるヒョンが幻なんじゃないかって、、、

僕のユノヒョンに会いたいっていう気持ちが、
こんな風に幻影となって現れてるんじゃないかって、、、


だってそうだろ?


ユノヒョンは、韓国には帰らないって、、、そう、僕にハッキリと言ったんだ。


「なんだよ、、、」

・・・・・「えっ?」

「久し振りのヒョンは、そんなに男前か?」

・・・・・「バ、バカ言うなよ、、、」

「ふふ、、、」


久し振りのヒョンは、少し痩せた印象を受ける。
前髪が伸びているからか、時折髪をかきあげる仕草に、ドキッとしてしまう。

少し間を空けて、ヒョンの隣に座って、
ひと口目のコーヒーを飲んだ。


・・・・・「ヒョン、、、」

「ん?」

・・・・・「あのさ、、、」


聞きたいことはたくさんあるけど、
まず、僕が言わなきゃならないことは1つ。

あの電話から、ずっと勇気がなくて言えなかった一言・・・・・


・・・・・「あの、、、」

「・・・・・」

・・・・・「この前は、、、ゴメン、、、ね、、、」


俯いたまま、小さな声でそう言う僕を、
隣に座るヒョンは、ちらりと僕を見て、

そして、、、


「俺も、、、悪かったと思ってる。お前に、ヘンな誤解をさせてしまって、、、」

・・・・・「ヒョンは、、、」


ヒョンの言葉に僕は顔を上げ、ヒョンを見た。
至近距離にヒョンの顏があって、視線がぶつかる。

けど、僕は逸らさずに言葉を続けた。


・・・・・「ヒョンは悪くない。僕が、、、僕がそうさせてしまった僕が悪いんだ」

「帰らないって、俺が言ったこと。自分のせいだと思ってるのか?」

・・・・・「ヒョンは後悔してる。僕の事、、、僕のことを、、、」

「俺がお前を好きだって、そう言ったことを後悔してるって?」

・・・・・「・・・・・」


ヒョンの目は、真剣だった。
怖いくらいに、真剣でまっすくで、、、


「お前が好きだよ、チャンミン、、、」

・・・・・「ヒョン、、、」

「だから帰ってきた」

・・・・・「・・・・・」

「言ったろ? お前を泣かす奴は、俺が許さないって、、、」

・・・・・「・・・・・」

「そんな奴に、お前を渡さない。だから帰ってきた」


膝の上の手が、小さく震えだす。

その手にヒョンの手が、そっと重なった。


「もう、誤魔化すのは止めた。お前を取り戻すために帰ってきた」

・・・・・「ヒョン、、、」


窓を叩く雨粒の音が、全く聞こえない。

頭の中が真っ白になって、、、


「覚悟しろ、チャンミン」


僕の髪をヒョンの大きな掌が、くしゃくしゃと撫でる。
久し振りのヒョンの温度に、心が震えて止まらなかった。




122へつづく

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