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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



純愛。1



休日の地下鉄は、思っていたほど込み合ってはいなかった。
最寄りの駅から電車に揺られて15分。

目的の駅で下車し、大通りを人の波に乗って歩くこと10分。


約束のカフェが見えてきた。
少し離れた所から、カフェの前を見ると、、、


・・・・・「あっ、ホントに居た」


見覚えのあるその人は、学校で見るよりもずっと大人びてて、、、


フッと、店のウインドウに映った自分の姿をチェックする。

大丈夫だよな?
ヒョンが、カッコいいって、、、そう言ってくれたし、、、


・・・・・「よしっ」


小さく自分に気合を入れて、
俺を待つ彼女の元へ歩き出した。


--- あ、、、シムくん! ---

・・・・・「ゴメンね、、、待った?」

--- ううん。ついさっき来たところ---


恥ずかしそうにふわりと笑ったジミンは、
やっぱり制服姿よりも大人に見える。

長い髪は、クルクルとカールしてて、、、
それに、化粧、、、してるのかな?

ほんのりピンク色に染まって見える頬と、ツヤツヤの赤い唇、、、

ちょっとだけ、、、
ほんのちょっとだけ、、、ドキッとした、、、


--- 今日は、来てくれてありがとう ---

・・・・・「ううん。俺こそ、、、誘ってくれてありがと」


少し冷たい春の風が、ジミンの髪をフワリと揺らす。


--- シムくん、行こう。映画始まっちゃうよ?---

・・・・・「あ、あぁ、そうだね。急ごう」


ジミンと並んで歩き出す。
隣を歩く俺を、少し見上げるようにして話すジミンは、俺よりも15センチくらい背が小さい。

どこかで聞いた事がある。
男女カップルの理想の身長差は、15センチだって、、、

ヒョンと俺の身長差はきっと数センチ。
いつも隣りに立つと、目線が合うから、、、

だから、こういう身長差って、なんだか凄く新鮮に感じる。


すれ違う男たちが、ジミンをチラリと盗み見ている。

そうだよな、、、
だって、ジミンはミスS高なんだ。

通り過ぎる街の店先に貼られた、アイドルのポスター。
ジミンの方が、断然美人だ。



ん?

んん?

ポスターを眺めながら歩いていた俺の視界に、あるものが映る。
思わず足を止めた。


--- シムくん? どうかした? ---


見覚えのある顔・・・

ガラスに映ったその見覚えのある顔は、
俺が視線を向けた瞬間、さっと風のように姿を消す。

慌てて振り向いて、その姿を探したけれど、、、
何処にもいない。


気のせい?

気のせいだよな?


ヒョンに似てたけど、、、
こんなところに、ヒョンがいるわけないよな、、、?


--- シムくん? ---

・・・・・「・・・・・」

--- シムくん? どうしたの? ---

・・・・・「あ、ゴメン、、、何でもないよ。さ、行こう」


ちょっと気になったけど、、、


俺は、速足で歩くジミンに促されるようにして、
急いで映画館に向かった・・・・・




ジミンが選んだ映画は、今、人気の若手俳優が主演の恋愛映画だった。
正直、俺はアクションものとか、推理ものが好きで、、、
この手の映画は苦手なんだけど、、、


--- ほんとにいいの? シムくん、、、--

・・・・・「うん、いいよ」


そんなこと、言えるはずもない。


映画には定番のコーラとポップコーンを買って、
スクリーンの一番後ろの席に座る。

休日で、人気の映画ということで、
館内はとても賑わっている。

恋愛映画だから、家族連れの姿はあまりなく、
その代わり、カップルたちの姿があちらこちらで見えた。


--- 混んでるね、、、---

・・・・・「主人公の人、人気者なの?」

--- シムくん、知らないの? 今、すっごく人気があるのよ? ---

・・・・・「ふーん、そうなんだ、、、」


何気ない会話。
まだ、灯りは落ちない。

館内をぐるりと見渡しながら、映画が始まるのを待っていた、その時、、、


!!!


俺の斜め2列前の一番隅の席・・・

俺と目が合うと、さっと逸らし前を向いて身を屈める。


やっぱり、、、

俺の気のせいじゃなかったんだ。



そうだよ、、、

店を出て、歩いて駅に向かう途中に見たあの人影も、
大通りの店のウインドウに映り込んでいたあの姿も、、、

そして、、、

まさに今、斜め前の席で、
俺に気付かれないようにと、前屈みになって隠れているその人も、、、


一体、なにやってんだ?



よし、、、


・・・・・「ゴメン、ちょっとトイレに行って来るよ、、、」

--- うん、早く帰ってきてね。あと10分で始まっちゃう ---


俺は、〝そいつ〟に気が付いていない振りをして、席を立つ。

そして、急いでスクリーンを飛び出し、通路の一番奥にあるトイレに向かうふりをして、
柱の陰で、きっと追いかけてくるであろう〝そいつ〟が来るのを静かに待った。







16へつづく

真夜中の更新に、リアルタイムでお付き合い下さる読者さま、こんばんは。
朝、目覚めて読みに来て下さった読者さま、おはようございます。

2月14日 バレンタインデーですね。
何か、バレンタインデーのお話が書けたらいいなと思ってます。




それでは、今夜はこのへんで。
おやすみなさい♪




こころ。

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