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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



KISSをちょうだい 2






ガランとしたそのフロアに、凛とした姿で立つその人。

ゆっくりと脚を進め、僕と先輩の前で立ち止まる。
差し出された大きな手、、、


「初めまして、チョン・ユンホです」


あの、漆黒の瞳が、真っすぐに僕を見つめる。


・・・・・「は、初めまして、、、シム・チャンミンと申します」


戸惑いながらも、僕はその手に自分の手を重ねた。


「貴方が担当の?」

・・・・・「は、はい、、、僕はまだ、経験が浅くて、、、けれど、精一杯頑張ります」

「御社の社長さんから聞いてます。まだ経験は多くないけれど、とてもいいセンスを持ってると、、、」

・・・・・「い、いえ、、、」

「よろしくお願いします。早速なんですが、、、」



彼、、、チョン・ユンホさんは、僕のことを覚えてはいないのだろうか、、、
その後も、あの夜のことなど少しも感じせることなく、仕事の話を進める。


・・・・・「図面では、こちらを、、、」

「そうですね、、、そこはシムさんにお任せしようかな、、、」


広いフロアをぐるりと見渡しながら、
話を進めていたその時、、、


スマホの呼び出し音が耳に届く。


--- あ、、、チャンミン、ちょっと、、、---

・・・・・「あ、はい、、、大丈夫です」


先輩が、慌てて電話に応答しながら、
フロアを後にする。

その背中を見送って振り返ると、
チョンさんは、腕を組んで窓の向こうの空を仰いでいた。


そして、、、



「シム・チャンミンか、、、」


不意に背中を向けたまま、僕の名を呼ぶ。
そして、、、


「君はまだ、何処にも行けないまま?」

・・・・・「えっ?」

「臆病者だから、怖くて何処にも行けない、、、そう言ってたよね?」



〝臆病者なんです。だから、怖くて何処にも行けない〟



彼の言葉を理解するのに、そう時間は掛からなかった。
それは、あの夜に僕が彼に話したセリフ、、、


彼は、僕を、、、あの夜を覚えていた。



・・・・・「あ、あの、、、」


言葉が出てこない僕、、、
まさか、こんな再会をするなんて、、、

彼は振り返って、そんな僕を見て笑みを浮かべる。


「僕が連れ出してあげるよ、約束したからね」





--- すいません、、、---


彼の言葉と重なるようにして、
フロアに戻ってきた先輩の声が、静かなこの空間に響いた。


まるで、それまで止まっていた時間が、
再び動き出したように、ガラリとこの場の空気が変わる。


「お2人とも、お時間は? よかったら、下でお茶でもいかがですか?」

--- はい、ぜひ、、、---



ビルの下階にあるカフェで、3人でコーヒーを飲んだ。


--- LAですか? ---

「えぇ、、、あちらの弁護士資格も取っておきたくて、、、」

--- すごいなぁ、その若さで、、、---

「いえ、、、」


先輩は、歳の近い彼の経歴に興味があるのか、
始終質問を繰り返していた。


--- チョンさんほどのエリートだと、女性に不自由はないでしょう? ---

・・・・・「せ、先輩、、、」


先輩の失礼な質問にも、彼はイヤな顏もせずに微笑んで、、、


「いいんですよ、、、ご期待に添えなくて申し訳ないんですが、暫くは恋人もいません」

--- えっ? そうなんですか? もしかして、チョンさんの理想が高すぎるとか? ---

・・・・・「せ、先輩ってば、、、失礼ですって、、、」


コーヒーカップに手を伸ばして、コクリとひと口喉に通す。
カチャ、、、とソーサーに戻す音がすると同時に、
彼は、目の前に腰を下ろす僕と視線を重ねた。


「好きな人がいるんです。ずっと、長い間・・・・・」



彼のその言葉、、、

それは、再会を期待していた僕に対する警戒なのか、
それとも忠告なのか、、、



深い黒の瞳が、一瞬、ぐらりと揺れた気がした・・・・・











9へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
とても冷えた寒い1日でした。

ひたすらコタツに入って1日を過ごしました(笑)
ヒーターの灯油があっという間になくなってしまう(;・∀・)

今週はまだ冷えるようですね。
暖かくなって欲しいけど、花粉を考えるとこのまま冬でもいい(笑)

明日は真ん中誕生日ですね。
ケーキ、、、
おっと、ダイエット中(笑)




それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪




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コメント

  1. ramchy | -

    ユノ、連れ出してくれるのー(*´艸`*)だったら好きな人はチャンミンで決まりでしょ!!え、チャンミンが考えてるみたいに、本気にはなってくれるなよと牽制してんの…?いやいや、私は違うと信じてる(๑•̀ㅁ•́๑)✧
    コタツいいな…!うちコタツないんでエアコンのみ(¯―¯٥)それでも毎日リビングで寝落ちしちゃう…(^^ゞそしていつもこんな時間に目覚めてベッドに移動するんだよな…(=_=)

    ( 02:21 )

  2. |

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    ( 07:53 )

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