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私の心の中のお話です。
ご了承ください。




淋しい熱帯魚。 the later story 1





仕事を終え、ようやくマンションに戻る。

どんなに疲れていても、愛しい人の顔を見れば、
いつも俺は、最高の安らぎを得ることが出来る。

いつものように、遅い食事を済ませ、
ソファに座るチャンミンに甘えるように、その膝の上に自分の頭を投げ出す。


「ふぅ、、、、、」


その日の疲れを吐き出すように、瞳を閉じて大きく息を吐く。
優しく俺の髪を撫でるチャンミンの手は、幼いころに旅立った母の感触に似ていた。


「チャンミン・・・」

・・・・・「・・・・・」


返事がないのを不思議に思い、瞼を開けると、
チャンミンは、俺の髪を撫でながらも、ぼんやりとして俺の話しかけにも気が付いていないようだ。




このところ、チャンミンの様子がおかしい。

思い当たるのは、1ヶ月前のあの日から・・・











--- 皆さまにご報告があります。---


突然、屋敷に呼び出された俺とチャンミンは、
食事の最中に、いきなり立ち上がってそう言うチェリンに面食らった。


--- どうしたんだね? ---


親父までもが、目を丸くして思わず箸を止める。


--- チェリン、、、食事が終わってからでいいだろ?---


隣に座るシヨンが、バツが悪そうにチェリンをたしなめた。
けれど、そんなことはお構いなしに、チェリンは言葉を続ける。


--- ママ、、、ママ、、、---


幼いながらも、テーブルの空気が一瞬にして変わったのが分かるのか、、、
姉ちゃんの隣の小さなイスに座っていたエナが、腕を伸ばして抱っこをせがんだ。


「チェリン、どうした?」


思わずそう口にする。


--- はい、皆さん、わたくしチェリンは、この度めでたくシヨンの子供を授かりました。---

「えっ?」

--- チェリンさん?---


エナを抱き上げあやしながら、姉ちゃんが驚いて声を出す。

突然のチェリンの言葉に、テーブルについていた皆がポカンと口を開けたままで、
ダイニングのその空間は、暫く静かな空気に包まれた。

その静けさの中、一番に口を開いたのは・・・


・・・・・「おめでとうございます。赤ちゃんですよね?」


チャンミンだった。


--- はい、チャンミン兄さま、その通りです。そういう訳で、皆さまにご報告したくてお集まりいただきました---


ふっと、俺の視界に入ったのは、恥ずかし気に頬を赤らめているシヨン・・・

顔を赤くしているのが、チェリンじゃなくて隣に座ったままのシヨンだというのが可笑しくて、
笑いをこらえようとしたけれど、どうしてもこらえきれなかった俺は、息を小さく漏らしながら微笑した。


--- 兄さん、どうして笑うの? ---


俺のその笑いに気が付いたシヨンが、訝し気にそう問う。


「いや、お前、チェリンの尻に敷かれすぎだろ」

--- そ、そんなことないって、、、---


静かだった空間に、皆の笑い声が響く。

それに驚いたエナが、姉ちゃんの腕の中で泣き出した。


--- ほら、こっちおいで、、、エナがお姉ちゃんになるんだよ---


手を伸ばして、穏やかな微笑みをエナに向けるジュオンさんは、
もうすっかり父親の顔になっている。


--- とにかく、シヨン、チェリンさん、私にもう一人孫ができるということだね? ---


大きな病気を乗り越えた親父は、また、家族が一人増えることの喜びを隠しきれないように、
嬉しそうに何度も頷いていた。


--- はい、お父様。---

「おめでとう。」

--- ユンホ兄さま、生まれてくるこの子も・・・---


そう言いながら、まだ膨らみのないお腹にそっと掌を当てて・・・


--- シヨン同様、私が必ず幸せにします ---


チェリンのその言葉で、皆が顔を見合わせて笑い合う。






それぞれが、それぞれの幸せを守りながら、
俺達家族は、支え合い、助け合って日々幸せに暮らしていた。

親父も、姉ちゃんとジュオンさん、
そして、すくすくと成長しているエナ・・・

シヨンとチェリン、生まれてくるその小さな命・・・

そして何よりも大切な俺のチャンミン・・・


俺は、最高に幸せだった。
他には何もいらない。

俺の傍にはいつもチャンミンが居て、そして家族みんながいつも笑っている。

遠い空の上の母さんも、きっと俺と同じように、
幸せを感じてくれている。

そう、信じられた。




ふっと、何気なく隣に視線を向ける。



「チャンミン?」


箸を手にしたままで、チャンミンは何故か、
俯いて淋しそうに瞳を揺らせていた。


「どうした? チャンミン」

・・・・・「い、いえ、、、なんでもないです。赤ちゃん、よかったですね。」


そう言いながら、俺に向けた顔には、
無理に作られた笑顔があった。













「チャンミン? 」


手を伸ばして、チャンミンの頬に触れる。


・・・・・「あっ、、、ごめんなさい」

「どうした? ぼんやりして、、、疲れてるか?」

・・・・・「いえ、、、ユンホさんこそ、、、いつも遅くまで、、、」


ようやく俺に向けられた瞳。
その奥には、淋しい影が見える。


「チャンミン、、、」


掌をチャンミンの長い首筋に当る。

ゆっくりとなぞりながら、その掌で頬を包み、
引き寄せるようにして唇を重ねた。

少しだけ開いた唇の間から舌を差し込み、
吸いつくようにチャンミンの舌を犯す。

漏れ出る吐息が、一層俺を煽った。


「行こう、、チャンミン、、、」


名残惜しくチャンミンの唇を解放し、ソファから置き上がる。
チャンミンの手を引いて、足早に寝室に向かいながら、ワイシャツのボタンを外した。



・・・・・「ユンホさん、、、、僕、シャワー、、、」

「そんなのいいよ、、、」


一秒でも早くチャンミンを感じたい。

チャンミンのシャツのボタンを外しながら、
もう一度キスを仕掛ける。

ようやくあらわになる白い肌・・・
どれだけ抱いても、汚れることのない美しいこの身体は、全部俺のもの・・・


ベッドに沈めて、覆いかぶさる。


「チャンミン、、、俺は、、、」


    お前の考えていることが・・・


・・・・・「ユンホさん、、、」


    分からないとでも思ってるのか?


「俺は、お前がいてくれればそれで幸せだ・・・」



その肌に、隙間なくキスを降らせる。

唇と舌
掌と指先

俺の全部で、お前を感じたい。

抱けば抱くほど、魅了され、虜になる。


・・・・・「あっ、、、、ユン、、ホさ・・・んっ、、、」

「いいか? ん?」

・・・・・「気持、、、ちいい、、、あぁぁ、、、」

「待ってろ、、、もっと良くしてやるから・・・」



お前をもっともっと幸せにしてやりたい。
お前の望むこと、望むもの・・・


全部全部与えてやりたい。

俺の全てをかけて・・・




俺は、チャンミンを抱きながら、
心の中で、ある決断をした・・・






2へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
今日から3日間、先日完結しました「淋しい熱帯魚。」の特別編を更新します。
お付合い、よろしくお願いいたします。



それでは、今日も1日いい日になりますように♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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