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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



シムさん、ハンコお願いします1







・・・・・「はぁ、、、、」


傷む足首をかばいながら、ベッドから這い出る。


疲れた身体を引きずって、泣きながらマンションに戻った夜・・・
声が聴きたくて、、、

片手に携帯電話、そして、もう片方の手にはユンホさんの名刺。
何度も何度も、その番号を携帯に写しとるけれど・・・

結局、通話ボタンを押すことが出来なかった。


足首は、自分が思っていた以上に痛めてしまったようで、
湿布を貼って眠ったけれど、腫れが一向に治まらない。

もう、あの日から3日も経ってるのに・・・


・・・・・「はぁ、、、」


静かな部屋に響くのは僕のため息だけ。

テレビも見る気になれない。
大好きなゲームも、する気にはなれなかった。


--- お前、仕事忙しいの?---


最近、誘いに乗らなくなった僕に、
キュヒョンが電話越しにそう問いかける。


・・・・・「いや、そうでもないんだけど、、、ちょっとね」


曖昧な返事を返す。


--- もしかして、好きな女でもできた?---


そう言うことに関しては、いつも勘が働く僕の親友は、
返事をしない僕に、ぷっと吹き出すように笑って・・・


--- シム・チャンミン。お前、それなりにいい男なんだからさ、、、---

・・・・・「なんだよ、それなりって・・・」

--- いや、だからさ、まっすぐに突き進めばいんじゃね?---


それが出来れば、何も悩んだりしない。


・・・・・「どうも、素晴らしいアドバイスをありがとう、モテ男のキュヒョンくん」

--- なんだよ、それ、イヤミか?---


どちらからともなく、くすくすと笑いだす。


--- とにかく、たまには顔だせよ、みんなお前に会いたがってるしさ、、、---

・・・・・「ん、、、ありがと」


電話を切った後、また大きなため息がこぼれた。


〝まっすぐに突き進めばいんじゃね?〟


さっき耳にしたキュヒョンの言葉が頭の中を何度も繰り返し響く。
相手が女の子なら、それもありだけど・・・


・・・・・「ユンホさんは男の人だし、僕がおかしいんだよね、、、」


もし、打ち明けたら、気持ち悪いって思われるかな?
おかしいって思われて、嫌われちゃうかな?

友達くらいには、なれないかな、、、

いろんな考えが浮かぶけど、結局僕は何もできない。

ユンホさんのことばかり考えてしまって、
新しい小説を書く僕の手は、一向に動かなかった。




そんな時間を、どのくらい過ごしただろう。

休日のある日・・・


--- どうせ暇なんだろ? 出てこいよ、、、---


昼過ぎまでベッドに入っていた僕は、枕元の携帯電話の着信音で目を覚ました。


--- 映画の券、もらったんだ、行こうぜ---


カーテンの向こうの空は、きっと真っ青だ。
差し込む光の明るさで分かる。

こんな天気の日に、男同士で映画なんて・・・
けど・・・

きっとキュヒョンも、僕を心配してくれてる。
最近、煮詰まってて、全く書けないことをつい先日、酔っぱらった勢いで電話で愚痴ったから・・・




約束の時間に間に合うようにマンションを出て、
目的地を目指す。

遠くに待ち合わせ場所の時計台が見えた時だった。

歩きながら視線を時計台に合わせていた僕は、
すれ違う人にぶつかってしまった。


・・・・・「あっ、、、」

--- 痛っ、、、気をつけろよ! ---

・・・・・「す、すいません、、、」


勢いよく肩がぶつかって、僕はその場に倒れこんでしまった。
以前痛めた足首に、痛みが走る。


・・・・・「っ、、、捻っちゃったかな、、、」


休日の大通りは、人の波だ。
急ぐ人たちが、訝しげに僕に視線向ける。

痛みをこらえて、何とか立ち上がろうとした僕の腕が、
スーッと引き上げられた。


--- 大丈夫ですか? ---


驚いて、顔を上げると・・・・


--- アレ? えーっと、、、---


僕の顔をじっと見つめて、そして眉間にしわを寄せたかと思うと・・・


--- ああ!! ユンホの想い人!! ---


初めて見るその人の口から発せられた名前に、ドキッと胸が跳ねた。


--- ほら、大丈夫? 歩ける? ---


僕の身体を支えながら、通り脇にあるベンチに僕を座らせてくれた。


・・・・・「あ、あの、、、ありがとうございます。」

--- 憶えてない? 憶えてないよね、、、---


僕の痛めた足の靴を脱がせて、足首にそっと触れながら・・・


--- ほら、ストーカーの時、、、---


ストーカー?


・・・・・「ストーカー・・・」

--- シム、、、さん、でしたよね。 ユンホの、、、ああ、探偵のチョン・ユンホ、知ってますよね?---


ユンホさん・・・


--- すいません!! 警察です!! シムさーん、、、ユンホ!! ユンホいるかーーー!! ---

--- シムさん、お騒がせしました。申し訳ありませんが、、、---



・・・・・「ああ!! あの時の、、、警官さん?」


そう言うと、その人は顔を上げてニヤリと笑った。



・・・・・「ありがとうございます。お世話になりました。」


警官さんは、近くの薬局で湿布を買ってきて、僕の痛む足に貼ってくれた。


--- 病院へ行った方がいいですよ。足首は、きちんと直さないとくせになりますから---

・・・・・「はい、、、そうします。」


優しい微笑みをうかべながら、小さく頷く。
僕の隣りに腰を下ろした警官さんは、私服のせいか、あの時見た印象とは違って見えた。


--- で、その後、変わったことはありませんか?---

・・・・・「はい、おかげさまで、、、」

--- 貴方みたいな人は、日ごろから気を付けたほうがいい---

・・・・・「・・・・・はい」

--- ユンホとは、、、今でも? ---

・・・・・「いえ・・・」

--- あいつ、、、フラれたんですね、、、何も言わないから、そうだと思ってましたけど、、、---


フラ、、、れた?

そう言えば、さっき・・・


--- ああ!! ユンホの想い人!! ---


・・・・・「あの、、、」

--- あれ? 違うの? あ、もしかして、、、---

・・・・・「あの、、、探偵、、、いや、ユンホさん、、、」


その先の言葉が、上手く見つからなくて言い淀んでいると・・・


--- あの時、ストーカーを連行した時、マンションで初めて貴方を見たら、納得しました。---

・・・・・「納得?」

--- ええ、なるほど、、、って・・・---


〝あぁ、、なるほど、、、〟


そう、確かあの時、、、


--- あいつ、真面目すぎてお固くて融通が利かなくて、、、、
不愛想に見えるかもしれませんけど、でも本当は、まっすぐで優しくて正義感が強くて、、、---

・・・・・「・・・・・」


じっと、警官さんの言葉に耳を傾けた。

警官さんの言う通りだ。
本当に、正義感が強くて、まっすぐで、それに優しくて、温かくて・・・

ユンホさんのことを思うだけで、心が温かくなるんだ。


--- とにかく、誠実でいい男です。---

・・・・・「はい・・・」

--- あの、、、もしよかったら、、、---


その時、何処からか携帯電話の着信音が響く。


--- あ、、、ちょっと待ってください、、、---


ポケットから取り出した携帯電話を見て、警官さんがふっと笑った。


--- あ、もしもし? おぉ、、、あー実はさ、、、怪我人発見しちまってさ、、、---

・・・・・「えっ?」

--- 通りの時計台の近くの花屋の前、、、そう、、、そこのベンチにいるから、、、来いよ---

・・・・・「あ、あの、、、お約束なら、僕は、、、、」


大丈夫です、、、

そう言おうとした僕に、警官さんは手のひらを広げてみせて、僕の言葉を遮った。


--- おう、了解、、、じゃ、、、早く来いよ---


電話を切ると、警官さんは、すっとベンチから立ち上がって・・・
]

--- では、僕はこれで失礼します。ああ、、、そうそう、、、これ、、、---


上着のポケットから、何かを取り出して・・・


--- これ、よかったらどうぞ。---


差し出されたそれは、、、
今からキュヒョンと観る予定の映画のチケットだった。


・・・・・「い、いえ、、、」

--- ほら、いいからいいから、、、---


半ば強引にチケットを握らされて・・・


--- では、楽しい時間を---

・・・・・「あ、あの、、、ま、待って、、、」


一度歩き出した警官さんは、足を止めて振り向くと・・・


--- 〝なるほど〟って言うのは、貴方がユンホのタイプだってことです。---


そう言うと、僕に向って小さくウインクして、警官さんは去って行った。


・・・・・「タイプ・・・」


僕がユンホさんのタイプ?

その言葉の意味が、よく理解できなくて・・・
握らされたチケットを、俯いたままじっと見つめて考えていたら・・・



俯いた僕の視界に、誰かの靴・・・

見上げると・・・・




「シム、、、さん?」




走って来たのか、、、

息を切らせたユンホさんが、驚いた顔で立っていた・・・








16へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
10月最後の日です。
今月も早かった(;・∀・)
11月は新曲が発売ですね。
ライブ参戦された方は聞かれていると思いますが、
個人的に、ここ何年かの間で最高の期待感(笑)ドキドキ♡

Jealuos ビギ盤

全くジェラってないこのビギ盤のジャケット。
好きです。夫婦感満載♡
エコバック持つチャンミンの奥様感♡フフ


それでは、今日も1日いい日になりますように。
いつもご訪問ありがとうございます。




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