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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



君は僕を何も知らない。1





あれは、そう・・・
この学校に編入して、まだ1週間も経たない頃だった。


父親の転勤で、僕は遠い街からこの学校に編入してきた。
だから、知った顔は誰一人としていなかった。

けれど、寂しいとは思わない。
もともと、友達は少ない。
それに、僕は1人でいるのがとても好きだから・・・


春の日差しが、続く廊下のガラス窓から燦々と差し込んでいる。
その温かい光を浴びながら、僕は、そこから見える中庭の景色を楽しんでいた。

授業と授業の合間のわずかな時間。
僕は、廊下に出て、この景色を眺めるのがちょっとした楽しみになっていた。



「ってーかよー、あんな女と誰が付き合うってーんだよ・・・」

--- あはは、お前、無駄に面食いだからなー---


賑やかな声を背に、僕は目を閉じ、中庭の木々から香る春の匂いを感じていた。

その時・・・

何か強い力に押され、
予期せぬ出来事に、僕の身体はよろめき、廊下に倒れ込んでしまった。
かけていた眼鏡が、廊下に小さな音を立てて落ちた。


「おっと、、、わりぃ、わりぃ、、、大丈夫か?」


起き上がろうとした僕の前に、差し出された手・・・


・・・・・「い、いえ、、、大丈夫です」


僕は、その手に触れることなく眼鏡を拾い、立ち上がった。
そして、制服を両手で小さく叩き、顔を上げる。



「お前、見たことないけど、2年?」


僕の視界に入ったその人は、とても美しい人だった。

小さな顔、、、顎のラインが凄くシャープで、そして精悍な眼差し。
少し伸びた黒髪が、同じ高校生とは思えないくらいに大人びて見せている。

思わず見入ってしまう。


・・・・・「は、はい、、、そうです」


我に返り、何故か直視できなくて、視線を逸らせた。


「何組?」

・・・・・「1組です。編入したばかりで・・・」

「あぁ、編入生か、、、」


視線を感じる。
彼が、僕をじっと見てる。

どうしてだか、鼓動が速まるのを感じた。


「どうもないか? 悪かったな、前、見てなかった」

・・・・・「い、いえ、、、大丈夫です」

--- おい、ユノ! 早く来いよ! ---

「おお、すぐ行く」


遠くから、彼を呼ぶ声が廊下に響く。

ユノ・・・


「ゴメンな、、、」

・・・・・「い、いえ」


僕の横をすり抜け、颯爽と歩いてゆく彼の後姿を暫く見つめていた。

すると、彼が突然足を止め、振り返る。


「お前、名前なんてーの?」

・・・・・「えっ? ぼ、僕ですか?」

「そう、お前」

・・・・・「シ、、、シム・チャンミン」


「チャンミンか・・・」





彼と僕の出逢い。

温かな春の日・・・
僕は彼に心を奪われた・・・







2へつづく

読者の皆さま、こんにちは。

数日前からずっとずっと今回のお話の更新について悩んでいましたが、
結局、私の中で解決できずに前作が完結しました。

何に悩んでいるのかって話なんですけど(笑)
あと暫くお時間をいただくということで、
今回はちょっと切なくてギュッと胸が痛くなる(と思う 笑)お話をお届けすることにいたします。

別館でご意見を下さったアメンバーの皆さま。
もしかしたら待っていてくださった方も、、、m(__)m
あと少し悩ませてくださいね。



それでは、本編29話とSS1話の全30話です。
ぜひ、おつきあいください。


そして、読者さまからのご質問がありましたのでこちらでお返事させていただきます。

いつも皆さまに応援していただいてるブログ村のランキングボタンですが、
どなたが押してくださったのかは、こちらからは一切分からないシステムになっています。
アメブロの「いいね!」のように、足跡は残りません。

そして時々、こころ日和では、ボタンを(ユノペンさん用 チャミペンさん用)と、2つおいている記事もありますが、
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このように沢山皆さんに応援していただいて日々、感謝しています。
今以上にみなさんに応援して頂けるように頑張りたいと思います。



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私の心の中のお話です。
ご了承ください。




KISSをちょうだい 2




とても冷たい。

こんなに冷たくて悲しいキスは初めてだ。
なのに、それがとても心地いい。
微かな温度を分け合うように、強く強く押し付けるように重ね合わせる。

ジワリと温かくなってゆく2つの唇。

気がついた時には、僕の口内に侵入したユンホさんの舌が、
僕の舌をぬるりと絡めとる。


・・・・・「ん、んぅっ、、、はぁ......」


自分の口から漏れ出る吐息が、
耳から身体の奥に伝わり、鼓動が一気に早くなる。

息が出来ないほど、激しいキスに、
身体の力が抜けてゆく。

それに気づいたユンホさんが、
ようやく僕の唇を解き、力なく倒れそうになった僕の身体を支えてくれた。



「ゴメン、、、大丈夫?」

・・・・・「だ、大丈夫、、、です、、、」


顔を上げると、ユンホさんは目じりを下げて微笑む。
唾液で濡れた僕の唇にそっと親指を押し当て、優しくなぞる。



「もう二度と、こんな気持ちになることはないと思ってた」

・・・・・「・・・・・」


そう言うと、僕の手を取り、自分の胸にギュッと宛がう。


「分かるだろ? こんなにドキドキしてる」


掌に伝わってくる、ユンホさんの鼓動。
ドクドクと、強く早く僕の手を震わす。


「可笑しいだろ? でも、本当なんだ」


泣き出してしまいそうな顔で、僕を見つめる。
僕が小さく頷くと、恥ずかしそうに視線を逸らす。


そんな彼が愛おしくて、愛おしくて仕方ない。


今度は僕が彼の手を握り、
そっと自分の胸に当てる。


・・・・・「ユンホさんだけじゃないです。僕も、、、」

「チャンミン、、、」

・・・・・「分かるでしょ?」


お互いの胸に手を当てたまま、
僕たちは笑いあった。



そのまま2人身体を重ね、再びベッドに沈む。

さっきまで愛されていた僕の身体。
なのに、待ちわびていたかのように彼を容易に受け入れる。


何度も何度も身体を揺さぶられ、
幾度となく果てる。


それをどの位繰り返しただろう。
身体はもう疲れ切って、うつぶせにベッドに伏せたまま動けない。

そんな僕を、ユンホさんは背中から優しく抱きしめ、
髪を撫でてくれた。


「ゴメン、チャンミン、、、夢中になった」


ベッドに投げ出した僕の手に、彼の手が重なる。
声を出すこともできず、僕は小さく首を振る。


僕は幸せを感じていた。
長い間、僕は身体を満たすためにだけ、見知らぬ誰かと愛のないセックスをしてきた。

欲が満たされても、虚しさと寂しさはいつも僕に付きまとい、
離れてはくれなかった。

けど、今は違う。



僕は、満たされていた。
身体も、そして心も、、、


重い身体をゆっくりと動かし、ベッドに身体を投げたままま隣のユンホさんと向き合う。


汗で張り付いた前髪を、節の長い美しい指が、
優しく流してくれる。


「辛くない?」


心配そうにユンホさんが目じりを下げている。

辛くなんてない。
こんなにも満たされているというのに、、、


・・・・・「ユンホ、、、さん、、、」

「ん?」

・・・・・「僕が、います。傍に、居る。だ、だから、、、寂しく、、、ないよ」


掠れた声で、必至でそう言葉を繋いだ。



「チャンミン、、、」



ユンホさんの唇が、そっと僕に重なる。

あんなに冷たかった唇は、ほんのり赤く染まり、
熱く熱を帯びている。


「ありがとう、、、」


窓の向こうから差し込む明るい光に包まれて、
僕たちは再び目を閉じた。


離れないように、ぎゅっと手を繋いで、、、







32へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
今日は朝からとてもいいお天気でしたね。

洗い損ねていた毛布と、夏用のタオルケットをお洗濯しました。
暫くこんなお天気が続くといいな、、、と思っていましたが、
明日からは、ジメジメがやってくるらしいです。

お洗濯、お掃除日和は本日のみ(;・∀・)
あ~~っ、梅雨が来るなぁ・・・イヤダナー

おかげさまで、頭痛が治まってきました。
しかし、明日からジメジメらしいので、油断大敵です。

皆さまも湿気と温度差、体調お気を付け下さいね。



6月から、家のシャンプーリンス、変わります(笑)
CMあるかなぁ(*'▽')♡




それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。素敵な夢を♪




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ウソみたいなホントの恋。






・・・・・「お借りしました。ありがとうございます」

「ん、、、スッキリしたか?」

・・・・・「はい」


シャワーを浴びて、スッキリした顔でリビングに戻って来たチャンミン。
寝癖は綺麗に直ってる。


「腹、減っただろ? 何もなくてさ、、、」

・・・・・「あぁ、、、じゃあ、僕、買い物に、、、」

「いや、折角だし出掛けよう。ほら、クリスマスだしさ」

・・・・・「でも、二日酔いは大丈夫ですか?」

「二日酔い? あぁ、、、」

・・・・・「あっ、そうだ。ちょっとだけ待っててください」


ハッと、何かを思い出したチャンミンは、
手にしていたタオルをソファに置くと、キッチンに向かう。


・・・・・「ユンホさん、冷蔵庫の物、使っても?」


大したものもないであろう冷蔵庫の中を覗き込んで、
ふんふんと1人頷きながら、、、


「あぁ、いいけど、、、何もないだろ?」

・・・・・「すぐですから、待っててください」


そう言うと、冷蔵庫を開け、ごそごそと何かを取り出す。

何かあったっけ?
浮かぶのは、使いかけの野菜と牛乳、、、あと、、、

とにかく、俺はチャンミンに言われた通り、
ソファに座って待った。

キッチンに立つチャンミンはご機嫌なようで、鼻歌なんか歌ってる。
時々、手を止めて自分の唇に触れては、恥ずかしそうに微笑んだりして、、、


あ、、、

もしかして、さっきのキス、思い出してんのかな?
ふふ、、、可愛いな、、、

くるくる変わるその表情は、愛らしい小動物みたいで、
見ているだけで気持ちが温まる。


窓の向こうは、とてもいい天気だ。
いつもより光が眩しいのは、きっと昨夜降った雪に、太陽の光が反射しているから。

ソファの隅に置いたままにしてあった、
チャンミンが俺のために徹夜してまで編んでくれた、ブルーのマフラー。

手に取ってよく見ると、網目が細かで複雑な模様になってて、、、
これを数日で完成させるのは、大変だっただろうに、、、

フワフワでとても柔らかい。
頬に当てると、チャンミンの匂いがしたような気がした。


・・・・・「ユンホさん? 出来ましたよ?」


コトン、、、と、テーブルの上に置かれたグラス。


・・・・・「冷蔵庫にトマトがあったので、シム家特製のトマトジュースです」

「トマトジュース?」

・・・・・「ハチミツが入ってます。
母が、よく父がお酒を飲んできたときに、このジュースを作ってたのを思い出して、、、」


グラスを手にして、こくりと一口喉に通す。


「ん、美味い、、、」

・・・・・「ホントに? 良かった、、、」


トマトの酸っぱさとはちみつの甘さがちょうど良くて、
俺は、ごくごくと一気に飲み干した。


「んーっ、、、最高」

・・・・・「あーっ、ほらほらユンホさん、、、」

「ん?」


チャンミンが、慌てて部屋をキョロキョロと見渡して、
テーブルの上のティッシュを手にすると、俺の口元に優しく当てる。


・・・・・「こぼさないで」

「ごめん、、、」

・・・・・「ふふ、ユンホさんって時々子供みたいですね」

「えっ? そっか?」

・・・・・「はい」


2人で顔を見合わせて笑う。


「さぁ、チャンミン。今日はどこへ行こうか?」

・・・・・「うーん、そうだなぁ、、、」

「お前の行きたいところ、、、」

・・・・・「じゃあ、ボウリング行きませんか?」

「おっ、いいねぇ」

・・・・・「その後、見たい映画があります」

「映画か。ホラーじゃないなら付き合うけど?」

・・・・・「じゃあ、ボーリングに負けた方が、今日の夕飯奢るってどうですか?」

「よしっ! 受けて立とう!」


今まで、女の子とはいろいろと付き合ったことはあるけれど、
こんな気持ちは初めてだ。

傍にいるだけで、楽しくて笑みがこぼれて、、、
きっとそれは、チャンミンがこんな風に笑うから。

チャンミンの笑顔が、雪に反射して光る太陽の光のように、
キラキラ光って眩しい、、、



・・・・・「ユンホさん、、、僕が巻いてあげます」


器用に、俺の首元にくるくるとマフラーを巻いてくれる。
そんなチャンミンの首には、俺とお揃いの赤いマフラー。


「さ、行こうか」


部屋の戸締りを済ませ、玄関で靴を履いて振り向く。


・・・・・「チャンミン?」


チャンミンは靴も履かずに俺をじっと見つめて、、、


「どした?」

・・・・・「ユンホさん、大丈夫ですか?」

「もう大丈夫だって、、、シム家特製ジュースも飲んだし、、、」

・・・・・「違います。そうじゃなくて、、、」

「なに?」

・・・・・「その、、、お揃いとか、、、恥ずかしくないですか?」


俺を見つめるその瞳は、
少し不安そうで、、、


「何言ってんだよ」

・・・・・「でも、、、」

「お揃いのマフラーして、手を繋いで歩こう」

・・・・・「・・・・・」

「俺達、なんてったって恋人なんだからさ」

・・・・・「ユンホさん」



アパートを出ると、冬の張りつめた冷たい空気が、
俺達を包む。


「ふーっ、、、さむっ、、、」

・・・・・「雪が降ったんですね。知らなかった」

「ホワイトクリスマスだな」


チャンミンに向かって手を差し出す。

恥ずかし気に、もぞもぞさせているチャンミンの手には、俺がプレゼントしたブレスレットが光ってる。
その手を少し強引に掬い取って、俺のコートのポケットに突っ込んだ。

確か、指を絡めて繋ぐのって〝恋人繋ぎ〟って言うんだよな?



「さぁ、、、ボーリング、負けらんねぇな」

・・・・・「僕だって、負けませんから」


俺の歩幅に合わせて、隣を歩くチャンミンに気が付いて、
今度は俺が、チャンミンの歩幅に合わせる。





きっと、誰かが聞けば、〝そんなウソみたいな話、あるわけない〟って、そう言うだろう。
だって、俺達の出会いは、小説にもならない最悪の出会い。


けど、、、


「寒くないか?チャンミン」

・・・・・「うん。とっても温かいです」


そう言いながら、赤いマフラーに首を竦めて笑う。


ウソみたいな出会いは、気が付けば本物の出会いになっていた。
ウソみたいな恋は、気が付けばホントの恋になった。

もしかしたら、神様のイタズラなのかもな、、、



「チャンミン、見たい映画って何?」

・・・・・「それが、昨日公開されたばかりなんですけど、、、」

「まさか、この季節にホラーじゃないよな?」

・・・・・「さぁ、、、どうかな、、、ふふ、、、」



これが、ウソみたいなホントの俺の恋の話、、、







ウソみたいなホントの恋。 ・・・ fin

読者の皆さま、こんにちは。
本日18話で 〝ウソみたいなホントの恋。〟完結です。
最後まで読んで下さった皆さまに感謝いたします。

このお話は、こころ日和。4周年の記念に書いたものです。
なので、約2年前ですね。

初めましての方も、2度目ましての方も楽しんでいただけたなら嬉しいです。


さて、明日からの更新ですが、
少し思うことあり、今、非常に悩み中です。
別館の方で、読者さまに御意見を伺ったりしていますが、
まだ決めかねています。

明日の更新時間までに悩みに悩みたいと思います。
もしかしたら更新が途切れるかもしれませんが、
お時間ある時にでも覗いてみてくださいね。
お待ちしています。



それでは、午後も素敵なひとときを♪
いつもご訪問ありがとうございます。



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藍の月。1






「なぁ、チャンミン。頼むよ、ここに、、、俺の傍に居てくれよ」


まるで、恋愛ドラマに出てくる男に縋りつく女のように、
俺はチャンミンを強く抱きしめて離さなかった。

チャンミンは何も言わず、俺の髪を撫でてくれた。

どの位そうしていただろう。
激しい痛みが、俺の頭を襲う。

立っていられなくなって、それでも俺はチャンミンを離そうとしなかった。


・・・・・「お兄さん、飲み過ぎだよ。強くないのに、、、ベッド行こう。横にならないと・・・」

「イヤだ」

・・・・・「ダメだよ、食事、ちゃんと摂ってないでしょ? 倒れちゃう。 ね? 僕の言う事聞いて?」

「お前が、、、居なくなるだろ? どこかに、、、誰かのところへ行っちまうだろ?」

・・・・・「大丈夫だよ、お兄さんがよくなるまでここに居るから。僕が居て、、、いいなら・・・」


ゆっくりと、ふらつく身体を離して
チャンミンの顔を見た。

淋しそうに笑ってて・・・


・・・・・「心配だよ」


そう言いながら、俺から視線を外す。


「俺が心配か? なぁ、チャンミン」


何も言わないけど、チャンミンが小さく頷いたように見えた。


「なぁ、チャンミン。ずっとここに居ろよ?  もう、何も言わないから、、、
お前の好きなようにすればいい。だから、、、な?」

・・・・・「お兄さん、、、」

「お前が、俺のことを何とも思ってないのは分ってる。それでもいいから、、、
お前のすることに、もう何も言わないから・・・」


我ながら、惨めだと思う。

こんな、、、こんな気持ち、初めてで持て余してしまう。

しかも、相手は男で・・・
俺のことなんか、なんとも思ってなくて・・・
誰とでも寝る、男娼。

分ってる。
けど・・・

もう、俺は囚われたも同然だ。

また、居なくなったら、、、
そう思うと、怖くて震えが止まらない。

そんな言葉を、何度も何度もあいつに投げかけながら、
俺の意識は、気持ちとは逆にどんどん遠のいて行った。



次に意識を戻したのは、引かれたカーテンの向こうがオレンジ色に染まる頃だった。

瞼をゆっくりと開けて、ぼんやりと頭が覚醒するのを待つ。
けれど、重い頭と、自由を奪われたかのような怠さが全身を包んで・・・


「チャンミン」


夢じゃないよな?
あいつがこのアパートにいた。

俺をここに連れてきたのが、チャンミンなのか?


ダメだ。
上手く考えられなくて・・・

重い身体をどうにかして起こし、ベッドを出た。



扉を開ける。

窓から差し込む夕日の色が、部屋全体をオレンジ色に染めている。

いつの間にか、散らかっていた部屋が綺麗に整頓されて、
ソファの上にはキチンと畳まれた洗濯物が整然と並べられていた。


「チャンミン?」


けれど、あいつの姿はなくて・・・


「チャンミン !」


何度も呼んだけど、ただ、頭に痛みが走るだけで、
あいつからの返事はない。

呼吸が乱れる。
また、どこかへ・・・・



その時、、、

カチャリ、、、と玄関の扉が開く。


・・・・・「お兄さん、、、目が覚めた?」


そこに、買い物袋を下げたチャンミンが、俺の姿を見てふわりと笑った。


「チャンミン、お前、、、どこに・・・・」

・・・・・「あっ、危ないって」


脚が縺れてふらついた俺を、チャンミンが駆け寄って支えてくれた。


・・・・・「食べてないんでしょ? だからだよ。今から食事作るから、それまで大人しくしてて? ね?」

「何も欲しくない」

・・・・・「お兄さん、少しだけでも・・・・」


支えながら、ソファに2人して身を沈める。
しがみ付く俺を、チャンミンは優しく抱きしめてくれる。


・・・・・「僕が今から美味しいお粥を作ってあげる。ね? 食べてくれるでしょ?」

「・・・・・」

・・・・・「すぐ出来るから、待って、、、、」


俺の身体を優しく外し、立ち上がってキッチンへ向おうとするチャンミンの腕を掴む。


「いらない、、、なぁ、チャンミン。お前が欲しい」

・・・・・「お兄さん、、、」


困惑の表情。
視線を俺から逸らせて・・・


・・・・・「バカだな、何言ってるの?」


そう言いながら、掴んだ俺の腕を振りほどこうとする。


「チャンミン!!」

・・・・・「だ、ダメだよ。何か少しでも食べて休まないと」

「金、払えばいいか? それなら・・・」

・・・・・「ユノさん・・・」


俺の言葉を遮るように、チャンミンが俺の名を呼んだ。


・・・・・「ユノさんは、お客じゃない。前にもそう言ったはずだよ。それに、ユノさんも・・・」

「・・・・・」

・・・・・「僕とはセックスしないって、そう言ったじゃないか?」



〝俺は、客じゃない。俺に気のない奴とセックスしない。そう決めたんだ〟



そうだな・・・

チャンミンを掴んでいた俺の手から、一気に力が抜けていった。
だらりと腕が崩れ落ちた。

要するに、こいつは俺に気がない、、、そういう事だ。
分ってたけど、こんなにも惨めなんだな・・・


客にさえ、なれない自分・・・


「そう、だったな。悪かった。少し休むよ」


力の入らない自分の身体。
何とか立ち上がり、隣りの部屋に脚を向けた。


・・・・・「お兄さん」

「・・・・・」


寝室に脚を踏み入れて、後ろ手にパタンと扉を閉めた。
ベッドに身体をどうにか横たえて・・・

こんな惨めな気持ち、初めてだ。
どうにも処理しきれないこの重たい気持ちが、俺の心を崩してゆく。

自分で自分が可笑しくて、薄ら笑いが浮かんでくる。


ベッドに潜り込んで、どうにかやり過ごそうと必死だった。


その時・・・

扉が開く音。

そして、パタンと閉じる。
小さな足音が、ベッドわきでピタリと止まった。


・・・・・「ユノさん」

「・・・・・」


瞬間、するっとベッドの中にチャンミンが身を滑らせる。
驚いて振り向くと、


あいつの冷たい唇が、俺のそれに重なった・・・







29へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
昨日、頭痛のお薬の事を雑談で書いたら、
いろいろと皆さまがアドバイスして下さって、
書き込んで下さった皆さま、ありがとうございました。
いろんなお薬の事も、お薬に頼らない方法も、参考になるアドバイスばかりでした。

中学生の時にはすでに頭痛持ちだった私。
お薬も極力飲まないようにしていたんですが、
お医者さんに我慢しないで、辛い時はお薬飲めばいいんですよ。と言われてから、
辛い時は飲むようにしています。

自分に合った方法、お薬を探してみたいと思います。
皆さんに教えていただいたものも試してみますね。
本当にありがとうございました♪ ダイスキ♡フフ


※ 明日の『藍の月。』は、鍵記事になります。
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それでは、皆さま、今日もすてきな1日になりますように♪
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ウソみたいなホントの恋。






チュンチュン、、、と、いつもと変わらない聞きなれた小鳥の囀りが、
窓の向こう側から聞こえてくる。

冷えた空気が漂う寝室。
ぶるっと身体を震わせる。


いつもと同じ朝・。
もう少しだけ、寝かせてくれよ、、、

そんな風に思いながら、
腹までずり落ちた布団を引き戻して、身体をくるりと丸めた。


ふっと、、、
何か大切なことを忘れている気がして、ゆっくりと瞼を開く。


あれ?
なんだ?


「うわっ!!!」


思わず声を上げて、身体をずらせる。

その瞬間、ベッドから落ちそうになった俺は、
瞬時に身体に力をいれ、ベッドのシーツを掴んで身体を持ち上げた。


えっ?
ま、待てよ、、、

こ、これって、、、


チャ、、、チャンミン?


俺の目の前。

チャンミンが、少し笑みを浮かべたような顔をして、
気持ちよさそうに眠っている。

すーっ、、、と、静かな寝息。


えーっと、、、
ま、待てよ、、、昨日確か、、、


頭に浮かんだのは、酒に酔って赤い顔をした友人たちの顏。


そうそう、、、
確かあいつらと飲んで、それで、アパートに戻って、、、


チャンミンが居て、、、


あっ!!


そうだった。


頭の中、昨夜の出来事が蘇る。
俺の腕の中で、眠ってしまったチャンミン、、、

必死でベッドまで運んで、その可愛い寝顔を眺めながら、
いつの間にか、俺も眠ってしまったんだ。

けど、どうして俺もベッドに?


まさか、寝ぼけてチャンミンに変なことしてないよな?



思わず布団を捲って自分の姿を確認する。
大丈夫だ、、、パンツ履いてる。



・・・・・「ユンホさん?」

「わぁっ!!」


少し掠れたようなその声に、
俺はまた驚いて、、、


・・・・・「大丈夫ですか!」


今度は派手に、ベッドから転がり落ちた。


「痛ってぇ、、、」


床で強く打った頭を撫でながら、
体勢を整え、床の上に胡坐をかいた。


見ると、ベッドの上で驚いた顏をしたチャンミンが、
ちょこん、、、と正座して座っている。

そしてさらによく見ると、髪があちらこちらピン、と跳ねていて、、、


「ははっ」


可愛くて、思わず声に出して笑ってしまった。


・・・・・「えっ?」


チャンミンの髪を指差して、、


「寝癖、付いてる」

・・・・・「えっ?」


両手で恥ずかしそうに自分の髪を整えようとするけど、、、


「大丈夫、可愛いから、、、」


身体を起こして、ベッドの脇に腰を下ろした。


・・・・・「僕、いつの間に眠ってしまって、、、ベッド、ごめんなさい」

「そんなのいいって、、、それより、声が掠れてる」

・・・・・「大丈夫です」

「長い間、表で待たせたから、風邪、、、引いちまったかな?」


伸ばした腕、、、
掌をチャンミンの額にそっと当てた。

途端、耳まで真っ赤に染まったチャンミン。
可愛いな、、、

出逢った頃とは、随分と印象が変わった。
2人の距離が、少しずつ近づくたび、チャンミンが可愛く思えて、、、

俺、どんどん惹かれてる。

チャンミンに、、、



「熱は、ないけど、、、」

・・・・・「・・・・・」

「顏が真っ赤だ」

・・・・・「そ、それは、その、、、」

「チャンミン」


カーテンの隙間から、冬の陽の光が弱く差し込む。

一筋のその光が、ベッドの上のチャンミンを優しく照らして、
俺にはまるで、チャンミンが天使のように見えたんだ。


気が付いたら、俺はチャンミンの頬に触れていて、、、


・・・・・「ユンホさん?」

「俺達、付き合ってるんだよな?」

・・・・・「はい、、、」

「恋人、、、だよな?」

・・・・・「はい、、、」



良かった、、、




〝俺の、恋人になってくれるだろ? な? チャンミン〟

〝はい、、、〟




あれは、夢じゃなかった。



「好きだよ、チャンミン」


そのまま、チャンミンを優しく引き寄せて、
そっと唇を重ね合わせた。










18(完結話)につづく

読者の皆さま、こんにちは。
沢山の読者さまに楽しんでいただけたこのお話も、次回で完結です。
ぜひ、最後までおつきあいくださいね。

今日は朝から夕方まで1人でゆっくり過ごす予定だったのに、
いつのまにか旦那が有休取って休んでて、
観ようと思ってた映画も観られない。
最悪(~_~;)



それでは、午後も素敵なひとときを♪
いつもご訪問ありがとうございます。



こころ。

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藍の月。1




--- 生きてたんだ、ユノさん---

「ん、まぁ、、、な」


あいつが、、、

チャンミンがアパートを出て10日が経過した。
その間、アパートに籠りっきりで・・・


--- ねぇ、ユノさん、何かあったの?---


何度も電話をくれたテミンの誘いに根負けして、
久し振りに店に顔を出した。


「別に・・・」


得意じゃない酒をハイペースで飲む。
当然のように、すぐに酔いが回り始める。

カウンターに頭ごと伏せて、虚ろな目でグラスの中のキラキラ光る氷を眺めていた。

口から出るのはため息ばかりで・・・
そして、頭の中はあいつ、、、チャンミンのことばかりだ。

今頃、あの高級車の男のところに居るんだろうか。
それとも別の・・・

何度目かのため息を吐く。

そんな俺を見かねたテミンが、


--- ユノさん、今日はもう・・・・---

「なぁ、テミン」

--- ん? なぁに? ---


グラスを手に取り小さく揺らすと〝カラン〟と透明な音を立てた。


「俺さ、本気になっちまった。ヤバイよな」

--- ユノさん---

「仕事も何も出来なくてさ、あいつのことばっか考えてて・・・」

--- ・・・・---

「こんなんだからさ、いつまでたってもあんなボロアパートでさ、、、
あいつが好きなら、全部受け入れてやるべきなんだろうな。
あいつが誰と寝ようと、俺のことを好きじゃなくても、ただの、、、寝床だと思ってても」


テミンに愚痴っても仕方ないのに、俺は止まらなかった。
誰かに聞いて欲しかった。


「けど、もうあいつは戻ってこないよ」

--- ユノさん、もしかして、、、その彼がアパートに戻って来てたの?---

「・・・・・」


ヤバイな。

頭が痛くて、視界がぼんやりしてきた。
ここ数日、食事もろくにとってなくて、おまけに飲み過ぎとなれば、当然か・・・


--- ユノさん、ユノさん、大丈夫? ---


伏せたまま瞼を閉じた。


自分以外の人間に、こんなに執着することなんて、今まで一度もなかった。
なぜ、あいつにこだわるのか、、、自分でもよくわからない。

なぁ、チャンミン・・・
お前、俺の心に魔法でもかけたのかよ。

テミンが俺を呼ぶ声が、だんだんと遠のいてゆく。



--- あ、兄さん、、、どうしたの? お店に来るなんて、めずら・・・---











「痛ってぇ、、、」 


まるで頭を殴られたかのような痛みで目が覚めた。
重い瞼を無理やりこじ開けて、目を凝らす。


見慣れた景色
回らない思考


今、自分がいるところが、
アパートのベッドの上だと気が付くのに暫くの時間がかかった。


「んっっっ、、、、テ、テミンか?」


ベッドの脇に目をやると、時計はもう朝の5時を過ぎていた。
カーテンの向こうからは弱い陽が射しはじめている。

カタンと小さな音が耳に届く。
隣りの部屋から、聞こえてくる音・・・


「テミン、居るのか?」


割れそうな頭を抱え、何とか身体を起し、ベッドを出た。

扉をゆっくりと開けると、
キッチンに立つ、、、テミン?

見覚えのある後ろ姿。
けど、テミンじゃない。



「お前・・・」


俺の声に驚いて、振り返ったその人。




・・・・・「お兄さん、、、」




どうして?
どうしてお前がここにいる?


・・・・・「あ、あの、、、ご、ごめんな・・・・」


バツが悪そうな顔をするそいつにふらつきながら駆け寄って、腕を引いた。


・・・・・「お兄さん、、、」


自分が震えてるのが分かる。

こいつに、伝わっちまうかな?
けど、そんなことどうでもいい。


気持ちが溢れてきて、抱きしめる腕に力が入るのが分かる。



「お願いだ、ここに居てくれ、、、どこにも行くな・・・」

・・・・・「お兄さん、、、」

「なぁ、チャンミン、、、頼むよ、ここに、、、俺の傍に居てくれよ」



痛む頭と同じ様に、胸が痛いぐらいの早鐘を打つ。
抱きしめるチャンミンの温度と、髪の香り、触れる肌の感触・・・


もう、離れられない・・・


俺は、自分勝手にそう感じていた。



もう、絶対に離さない。
例え、こいつの心に俺がいなくても・・・








28へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

2,3日前から鈍い頭痛が続いてるんです。
天気が不安定なせいだと思うんですけど、
今までずっと、頭痛薬はEVEの御世話になってたんですけど、
最近効きが悪くなってきたんですよね。
薬に慣れてしまったんでしょうね。
次は何にしよう(;・∀・)



それでは、皆さま、今日もすてきな1日になりますように♪
いつもご訪問ありがとうございます。





こころ。

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ご了承ください。




KISSをちょうだい 2




僕を抱きしめたまま、悲しく冷たい過去を静かに口にする。
聞いているだけで、胸が痛む。

いつの間にか、僕は彼の背中に腕を回し、
強くしがみついていた。


「いい大人が、いつまでも過去を引き摺ってたなんて、バカみたいだろ?」


僕は、彼の肩越しに埋めたままで首を何度も横に振る。

ユンホさんの手が、小さく震えている。
この人の心の傷が、想像できないほど深いのだとそう感じた。


「いつだったか、彼女にこう言われた」


〝ユンホくん、知ってる? 本当に愛し合っている人とじゃないと、キスはしちゃダメなんだよ〟


「何故かと彼女に問うと、、、」


〝愛のないキスは、心を枯らすんだって〟


切なげな声でそう話す彼のその言葉で、想い出す。


〝ごめんね、キスはあげられないんだ〟


なんて悲しい、、、


「ずっと、この想いを抱て生きて行くんだとそう思ってた」

・・・・・「・・・・・」

「もう、誰も愛さず、誰からも愛されることもなく、たった独りで、、、」


そう言い終えた後、彼はゆっくりと息を吐き、
一呼吸おいて、そして、、、


「けど、チャンミン、、、君と出逢った」

・・・・・「・・・・・」

「君と会うたび、君に触れるたび、心が軽くなって、、、」

・・・・・「ユンホさん、、、」

「長く凍り付いたままだった心が、溶けて行く気がした」


僕の身体をそっと解いて、真正面から僕を見つめる。
何が起こっているのか、分からない。


「チャンミン、、、〝他の誰かでは満たされない〟って、そう言ってたね」

・・・・・「はい、、、」

「僕じゃダメかな?」

・・・・・「・・・・・」


驚いて答えられない僕。

ユンホさんの手が、ゆっくりと伸びてきて、
僕の胸に優しく触れる。


「僕じゃ、君の心は満たされないかな?」

・・・・・「ユンホさん、、、」

「僕じゃ、君の心が枯れてしまうかな?」


そ、それって、、、


「君が好きなんだ」






本気で誰かを愛することが怖かった。
もう、二度と心を許す恋はしないと誓った。

けど、ユンホさんと出逢って、
忘れかけた人の温もりを想い出した。

誰かを愛する愛しさも、、、

もう一度、誰かを愛したいと、誰かに愛されたいとそう思った。


けれど、愛した人には悲しく苦しい過去があった。
過去に捕らわれ、身動きが取れずに死んだように生きている。


僕と同じように、愛することも愛されることも諦めた悲しい人。


僕が、彼を癒せる?
僕が、彼を、、、彼を愛してもいいの?


・・・・・「僕、、、」

「・・・・・」

・・・・・「ぼ、僕は、、、」


彼と視線を合わせる。
漆黒の瞳が、怯えるようにゆらゆらと揺れている。

僕は、彼が好き。
心がそう、、、叫んだ。


・・・・・「僕に、、、」

「・・・・・」

・・・・・「僕に貴方のキスを、、、キスをください」


ユンホさんの瞳から、
大きな涙の粒が溢れ落ちた瞬間、、、


大きな掌に頬を掬われ、
震える2つの唇が重なった。


ユンホさん、、、
僕は絶対に、貴方の心を枯らせたりしない、、、








31へつづく

読者の皆さま、こんばんは。

お話が少し短かったです。
キリのいいところで続くです(^^)

今日は、昼からWOWOWでエンドレスで東方神起特集をしていたので、
お話を書きながら見ていたんですけど、
観ながらなんて書けたもんじゃない(笑)

結局、17時過ぎまでお話を書く手を止めて、
WOWOW観てました。
よく考えたら、全部何度目かの再放送だし、録画もしてあるので、
別に今見なくてもいつでも見れるのに(笑)
いや、ユノがカッコいいから(笑)フフフフヒヒヒヒ



それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。素敵な夢を♪




こころ。

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ご了承ください。




ウソみたいなホントの恋。





「お前、あの時そのブレスレット、素敵だって、そう言ってただろ?」

・・・・・「はい」

「俺、そういうジンクスとか何も知らなくて、、、」

・・・・・「・・・・・」

「最後の1つだって、そう聞いて、これは絶対にお前にプレゼントしないとって、そう思って、、、」

・・・・・「・・・・・」

「1ヶ月分のバイト代、全部つぎ込んだんだぜ?」

・・・・・「ユンホさん、、、」


重い空気をどうにかしたくて、
少しお道化て笑って見せた。


俯いたままの顔を、ようやく上げたチャンミンの顔を見て、、、


「お、お前、、、その顔、どうしたんだよ、、、」


驚いた。
瞼が腫れて、瞳が赤く染まってる。


・・・・・「な、何でもないです、、、」

「何でもないわけないだろ?」


急いで洗面所に向かって、
新しいタオルを引っ張り出す。

冷たい水にくぐらせて、チャンミンの元に戻ると、
腫れた目に、冷たいタオルをそっと当てた。


・・・・・「ユンホさん」

「じっとして、、、」


そのままチャンミンの肩に腕を回してそっと抱き寄せる。


「チャンミン」

・・・・・「はい」

「カード、見たか?」

・・・・・「はい」

「返事、、聞かせてくれよ?」

・・・・・「・・・・・」

「俺、イヴの夜にさ、お前と一緒に居られなくて、、、すんげぇショックで、、、」

・・・・・「・・・・・」

「勝手に、一緒に居るんだって、そう思い込んでたから、、、」

・・・・・「・・・・・」

「あれから、家で1人でいるのは嫌でさ、、、通りで出会った友達とずっと飲んでた」


チャンミンが、身体をずらせて俺の背中に腕を回す。


・・・・・「お酒の匂い、、、します」

「うん、、、」

・・・・・「大丈夫ですか? ユンホさん、お酒、そんなに強くないって、、、」

「お前の顏見たら、酔いが冷めたよ」

・・・・・「ごめんなさい」



チャンミンの腕に力がこもる。



・・・・・「あのブレスレットが買えなくて、、、でも、他のプレゼントが思いつかなくて、、、」

「プレゼントなんていらないよ」


そう言うと、チャンミンは小さく頭を振る。


・・・・・「それで、、、」

「・・・・・」


言葉を詰まらせたチャンミンは、ゆっくりと俺から離れてゆく。

目に当てたタオルを取ると、ゆっくりと重い瞼を開いて、
ソファの上に置いた自分の鞄の中から、何やらごそごそと取り出した。


・・・・・「これ、、、」


差し出された包み。
綺麗に包装され、赤と金色のリボンが巻かれている。


「俺に?」

・・・・・「はい」

「開けてもいい?」


受け取ってそう言うと、チャンミンは小さく頷いた。

丁寧にリボンを外し、包みを開く。


「これ、、、、」


中には、鮮やかなブルーの、、、


「マフラー?」


ふっと気が付いた。

これって、チャンミンが巻いていた赤いマフラーと同じじゃないか?
もしかして、お揃いとか、、、しかも、、、


「手編み? チャンミンが?」

・・・・・「どうしてもイブに渡したくて、徹夜して、、、」

「ばっ、バカヤロ、、、」


だからこんなに目を腫らしてるのか?


・・・・・「時計台で約束した時に渡したかったけど、あの時まだ完成してなくて、
あれから家に戻って、、、それで、、、ここで待ってました」

「バカだな、お前って奴は、、、」

・・・・・「ユンホさん、知らなかったでしょ? 僕、編み物得意なんですよ?」


俺を見て、チャンミンは少し無理して笑った。
その顔を見たら、たまんなくなって、、、


・・・・・「ユンホさん、、、」


チャンミンを、腕の中に包んで抱きしめた。


「返事聞かせてくれよ」

・・・・・「・・・・」

「俺の、恋人になってくれるだろ? な? チャンミン」



〝はい〟


俺の肩口に埋めたチャンミンの口から聞こえたのは、
囁くような、小さな小さな声だった。


「ありがとな、チャンミン」

・・・・・「ユンホさん、あったかい、、、」

「マフラー、大切にする」

・・・・・「・・・・・」

「チャンミン?」

・・・・・「・・・・・」

「おいっ、チャンミン? おい、、、」



ダラリと俺の身体にもたれ掛り、
チャンミンは眠っていた。


すぅーっ、、、と、、、
小さな寝息が耳に届いて、、、



「おやすみ、チャンミン、、、」




その夜が、
俺達2人だけの聖なる夜だ。


俺は、一晩中、愛しい人の可愛い寝顔を見つめていた。







17へつづく

読者の皆さま、こんにちは。

朝からまた、酷い事件が起きてしまいましたね。
私達の地域でも、保護者の見回り隊や朝の挨拶運動等、
地域の大人が子供たちの安全を守る活動が盛んですが、
予想できない、防ぎようのない事件はどのように対策すればいいのでしょう。
怪我を負われた子供たち、保護者の方、はやく回復されますように。

さて、こちらのお話も、そろそろ完結に近付いてきました。

前回、旧館で公開した時よりも、今回の方が沢山の読者さまに読んでいただいて、
そして気に入っていただけたように感じています。

あと少し、最後までおつきあいくださいね。


そして、6月12日。
ユノのソロデビュー おめでとう ヽ(〃∀〃)ノ



それでは、お天気はイマイチですが、午後も素敵なひとときを♪
いつもご訪問ありがとうございます。



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藍の月。1





「出て行け。もう、二度と戻ってくるな」


摑まれた腕を強引に振りほどいて、ソファから立ち上がった。


・・・・・「お兄さ、、、」

「・・・・・」


俺は、あいつに背を向けて、それ以上は口を閉ざした。


・・・・・「ゴメン」


あいつが立ち上がって、寝室のドアを開ける音が聞こえる。
暫くすると、足音と共にパタンとドアが閉まる音がした。


・・・・・「・・・行くね」

「・・・・・」


俺は、一体何にこんなにイラついてるんだろう。
自分でも抑えきれないこの苛立ちは、何に向かっているんだ?

あいつが、自分と同じ想いじゃなかったこと?
あんなセックスしておいて、俺を夢中にさせといて、なのに・・・・

あいつの客と同様に扱われたこと?


・・・・・「さよなら・・・」


玄関先であいつがスニーカーを履く音がする。

コンコンと、つま先を打ち付ける。
あの時と同じ・・・

違うのは、あいつの傍に俺がいないこと。
あいつを見ようとしない俺が、目を逸らせて、立ち尽くしていること。


・・・・・「お兄、、、ユノさん」


えっ?
俺の名前、憶えてたのか?


・・・・・「1つだけ、、、僕・・・」

「・・・・・」

・・・・・「僕の名前、〝チャンミン〟って言うんだ。 もう会わないのに、今更だよね? 
ゴメン。けど、、、どうしても言っておきたくて・・・」

「・・・・・」

・・・・・「じゃあ、元気で。ユノさん・・・」


声が震えてる。
きっと、あの大きな瞳から大粒の涙が零れ落ちてるに違いない。

キーッと扉の開く耳障りな音がして、そして、すぐにパタンと閉じる音がした。
外の冷たい空気が、部屋の中まで届く。


俺は、今まで呼吸するのを忘れていたかのように、
その冷たい空気を大きく吸い込んだ。

ソファに崩れ落ちるように身を沈めて、天井を見つめる。

ついさっきまで、俺のこの視界にあいつの笑い顔があったのに・・・
今、俺の目に映るのは、規則的な模様が寒々しく列をなすだけ。



あいつの手が、優しく髪を梳いていたのに・・・

俺の名前・・・

あの時、あいつは身体の中で俺の熱を感じながら・・・


--- ユノ、、、ユノ・・・---


俺の名を呼んでいた。





なに・・・
なにやってんだろ?

自分の勝手な気持ちじゃねぇか。
あいつを好きになったのは、俺じゃないか。

なのに、あいつの心が自分の思うようにならないからって、
あいつに、、、チャンミンに辛く当たったって・・・どうなることでもないだろ?


なにやってんだ。


バカだな・・・

見えない誰かに嫉妬して、
そのイライラをどうしてあいつにぶつけることが出来たんだよ。


〝二度と戻ってくるな〟


きっとあいつはもう戻ってこない。
だからきっと・・・


〝チャンミンって言うんだ〟



俺に名前を告げたんだろう。


ここにはもう、二度と・・・





気が付いたら、俺は上着も着ずに表に飛び出していた。


見渡す視界に、あいつの姿はない。
とにかく、俺は大通りに続く方向へ走り出した。

途中、あいつを拾った公園の中も探したけれど、見当たらない。

何処へ行った?

公園を出て、前に向き直ると、
遠目にいつものコンビニが見えた辺り。


「いた、、、見つけた・・・」


俯いて、立ち止まってる。
携帯電話を覗き込むその姿。


駆け出して、連れ戻そうとしたその時・・・・


あいつの前に一台の車が止まる。


「何だ、あれ・・・」


見たこともない車。
けど、分かる。

俺には到底買えないような、高級外車・・・


運転席から、1人の男が降りてきた。
あいつに笑いかけて、腕を伸ばす。


止めろ・・・


あいつの腰に伸ばした腕を回して、車の後部座席へ誘導している。

俺は、咄嗟に・・・



「チャンミン!!!!!」


覚えたての、あいつの名前を叫んでいた。

その声は、あいつにも、そして・・・
チャンミンの隣りに立つ男にも、しっかりと届いて・・・


「行くな! チャンミン!!!」


もう一度そう叫ぶと、男は怪訝そうな顔をして俺を睨みつける。
そのまま運転席に戻って行き・・・

あいつは・・・

チャンミンは、俺をじっと見つめていた。
そして、優しく微笑んで・・・

ゆっくりと、手を自分の胸の高さまで上げたかと思うと、
俺だけに合図を送るように、小さく小さく手を振った。


そして、車に乗り込み、行ってしまった。



「チャンミン!!!!!」







もう一度、お前を呼んだら・・・

チャンミン、、、
そう、俺が呼んだら・・・


〝なぁに? お兄さん〟


そう言って微笑みながら俺の髪を梳いて・・・

笑ってくれよ・・・


俺だけに・・・








27へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

ようやく、〝あいつ〟の名前が登場しましたね。
もう26話なのに(;・∀・)


ここ数日、過去のお話を読んで下さって、
コメントを書き込んで下さる読者さまが数名居てくだいました。

〝今更ですが〟と、書かれているのですが、
とんでもない。
過去のお話を何度も読んで下さる読者さま、
遡って、完結まで読んで下さるむ読者さま、ありがたくとても嬉しい気持ちです。

いつでも感想受付中です♪フフ



それでは、皆さま、気温差に体調を崩されませんように。
いつもご訪問ありがとうございます。





こころ。

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