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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



前回のお話はこちらから  →  ひぐらしの鳴く、あの夏。68 - 第2章 -



ひぐらしの鳴く、あの夏。4



ヒョンは、黙って車を走らせる。

微かに聞こえるのは、オーディオから聞こえるピアノの曲。
ヒョンは、こんな好きだったっけ、、、

そんなことを、窓の向こうの流れる景色を見ながら考えていた。


何時しか街の灯りは消え失せ、
伸びる高速道路に、均等に灯る灯りが、規則正しく流れてゆく。

何処へ向かっているのだろう。


窓に映るヒョンの横顔をそっと盗み見る。

表情を変えず、ただ、真っすぐに前を見据えたその顔を見たら、
今、何処に向かっているかなんて、そんな事どうでもよくなった。

出来るなら、このまま永遠に走り続ける事が出来たらいいのに。
止まることなく、僕とヒョンだけを乗せて、、、

例え行き先が地獄だとしても、
ヒョンと一緒なら怖くない。


むしろ怖いのは、、、


この車が止まって、ヒョンと向き合う事。
自分が何を言い出すのか、、、それが、今の僕には分からない。

自分が分からない・・・

自分でもはっきりとはしないその小さな感情が、
僕達が、、僕とヒョンが誓いあった未来を、壊してしまうかもしれないという事実。




流れてゆく景色が、何時しか見覚えのあるものに変わる。
懐かしくて、身体を浮かせて身を乗り出した。


ゆっくりとブレーキが踏まれ、音もなく静かに車が停車する。
辺りはもう暗く、雲が掛かった月の薄明かりだけがその場を照らす。


エンジン音が消えると、しん、、、と静まり返った空間に現れたのは、
懐かしい波の音、、、


視線の先には、打ち寄せる白い波、、、



幼かったヒョンと僕が育った思い出の場所、、、



「懐かしいな、、、」

・・・・・「うん、、、」

「あの頃は、こんな未来がやってくるなんて思ってもみなかった」

・・・・・「・・・・・」

「ただ、お前がいれば毎日楽しくて幸せだった」


そうだね、、、
2人で居るだけで、それだけでよかった・・・


「なぁ、チャンミン、、、俺たち、、、」


ヒョンの声のトーンが変わる。

怖かった。
ヒョンが何を僕に伝えるのか、、、

その先の言葉を聞くのが怖かった。
耳を両手で塞いでしまいたい衝動にかられたけれど、
けど、そんなことをしてもどうにもならない。

僕は、顏を伏せ、ぎゅっと目を閉じた。


すると、、、


運転席から伸びてきたヒョンの手が、
僕の手に重なって、、、



「俺たち、このまま2人で遠い所へ行こう」

・・・・・「ヒョ、ヒョン、、、」


ヒョンの言葉は、僕が想像していた言葉とは正反対だった。


「誰にどんな非難を浴びたってかまわない」

・・・・・「・・・・・」

「全ての罪と罰は、俺が全部背負う。だから、、、」

・・・・・「・・・・・」

「お願いだ、チャンミン、、、」



僕に大切な人がいるように、
ヒョンにもまた、同じように大切にしたい人がいる。


期待と、情と、恩。
そして、愛、、、


そのすべてを捨て、裏切ってでもヒョンは僕を選ぶというの?



「俺を、捨てるな、、、」



僕を見つめるヒョンの瞳に、涙が滲む。

ヒョンの言葉と、強く真っすぐに向けられる視線。
今の僕に、そのすべてを受け止める資格はあるのだろうか、、、



僕はそっと視線を逸らせた・・・






70へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
今日はお話が少し短くてごめんなさい。
区切りのいいところで〝つづく〟にさせていただきました。

そして、午後届きました!

VOGUE JAPAN 4月号

ページ数はそう多くは無いんですけど、
いつまでも眺めていられる素敵さ♡
はぁ、ユノ。大好き♡(笑)フフ

今日で2月も終わりなんですね。
ほんの少し前、お正月を迎えたばかりの感覚なのに(笑)

3月はチビの受験に、入学準備にバタバタとしそうだし、
あんまり嬉しくない誕生日も迎えます(笑)
4月は、入学式にビギイベ。
そして、こころ日和。6周年。

花粉で辛いけど、いい事いっぱいの春になりますように♪



それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪




こころ。

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私の心の中のお話です。
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スワロウテイル。1





まだ、このマンションに住み始めてからそんなに時間は経っていないのに、
こうやって足を踏み入れると、ホッと安堵する自分がいることに少し驚いた。

2日しか留守にしていなかったのに、
リビングのテーブルの上には飲みかけのマグカップやパン屑の乗った皿が置きっぱなしだし、
ソファの上には脱いだままのワイシャツとネクタイ・・・


・・・・・「やれやれ、本当に片づけが苦手なんだな」


なぜかくすっと笑いが漏れた。

僕は、着替えを済ませてからリビングに戻って片づけを始めた。
キッチンで洗い物を済ませて、一息ついたとき、、、

アレ?

リビングの隅にあるコーナーボードの上にあるそれに気が付いた。


・・・・・「向日葵、、、」


ここに越してきたとき、街で見かけて思わず買ってきた。
この部屋にはなんとなく似つかわしくない気がして、僕はキッチンの隅に隠すように置いた。

あれから向日葵は枯れてしまって、確か処分したはず。

凛と咲く小さな向日葵。
見つめていると触れたくなって、ゆっくりと手を伸ばしかけた時だった。


カチャ、、、

と、玄関の扉のロックが解除される音が聞えて、
すぐに慌ただしく室内を歩く足跡がした。

そして、、、


「チャンミナ!」

・・・・・「ユンホさん、、、」


少し顔色が悪い。
それに、小さく小刻みに息を切らしてる。


・・・・・「どうしたんですか? なにかあっ、、、」


僕の言葉は途中で遮られた。

ユンホさんの長い腕が、一瞬で僕を捉え、
気がつけば、僕の身体は、彼の腕の中に包まれていたから、、、


「病院へ行ったら、退院したって、、、」

・・・・・「はい、帰宅の許可が下りたので、、、」

「連絡くらいしろよ。迎えに行くのに、、、」


ああ、そうか、、、

僕にとっては、予想の範囲内の出来事。
よくあることでも、彼にとってはそうじゃない。

心配かけたんだ。
その気持ちがまた、自分の心をチクリと痛める。


・・・・・「ごめんなさい。仕事、忙しいかと、、、」

「お母さまは?」


ようやく身体を開放されて、、、


・・・・・「ソウルの駅で別れました。母もいろいろと忙しいので、、、」

「そうか、食事を一緒にしたいと思ってたのに、残念だな」


僕の髪をそっと撫でながら、、、


「顔色がいい。もう痛まないのか? 」

・・・・・「はい、もう大丈夫です」

「よかった、、、」


溶けるような甘い瞳を僕に向けるユンホさんの視線が少し恥ずかしくて、僕は目を逸らせてしまう。


・・・・・「ユンホさん、心配かけてごめんなさい。これからはもっと気を付けます」

「チャンミン、おいで、、、」


手を引かれて、二人で並んでソファに座った。

僕の手は、彼の手にそっと包まれたままで、、、


「体調が悪い時は必ず無理をしないで俺に伝えてほしい」

・・・・・「はい、、、」

「お母さまから聞いたよ。気を付けていても具合が悪くなることもあるって、、、」

・・・・・「・・・・」

「引っ越したばかりで、仕事も慣れずに大変だっただろう。少し無理が重なったから、、、」

・・・・・「いえ、そんなこと、、、」

「会社は暫く休むといい。ドンヘには念のために報告しておいたし、心配ない」


そういえば、ドンヘさんからメッセージが来てた。


〝チャンミン、大変だったな。いろいろ話したいことがあるけれど、とにかくゆっくりと休んで。
仕事のほうは心配いらない。また、連絡するよ〟



・・・・・「分かりました」

「それじゃあ、俺は仕事に戻る。今日はなるべく早く戻るから、、、」

・・・・・「はい」

「それと、、、」


ユンホさんが、部屋をゆっくりと見渡して、、、


「今日は片づけ禁止」

少しおどけた表情・・・


・・・・・「でも、、、」

「散らかした張本人の俺が言うのもおかしいけど、今日くらいはゆっくりしてて欲しい」


ユンホさんの表情と言葉がなんだか可笑しくて、
僕はふっと笑いを零した。


・・・・・「分かりました。今日はおとなしくしてます」

「ん、よし、いい子だ」


まるで、子供に接するように、僕の髪をクシャリと撫でる。


「俺のベッドで休むといい」


以前、体調を崩した時に、僕を自分のベッドに寝かせてから、
ユンホさんはなぜだか僕を自分のベッドで寝かせたがる。

理由はよくわからないけれど・・・


〝安心するんだ〟


そんな風に言ってた。
ユンホさんに少しでも安心してもらえるなら・・・


・・・・・「はい」

「じゃあな」


ソファから立ち上がり、広い背中が遠のいてゆく。
その姿をじっと見つめていたら、視界の隅に、あの向日葵が移った。


・・・・・「あの、、、ユンホさん」


思わず呼び止めた。

くるりと翻ったユンホさんは、


「どうした?」

・・・・・「あの、、、」


視線を向日葵に向ける。
僕の視線を追って、ユンホさんの視線もまた、向日葵を捉えた。


「ああ、、、向日葵か?」

・・・・・「はい」

「前にキッチンの隅に、、、チャンミナだろ?」

・・・・・「はい、けど・・・」

「好きなのかと思って、通りの花屋で見つけたんだ」

・・・・・「ユンホさんが?」

「ん、、、けど、もう夏も過ぎて向日葵は今年は終わりだって、、、また来年だな」

・・・・・「そうですか、、、」




ユンホさんが、玄関の扉から出ていくと、
扉を閉める音が静かな部屋に響いた。





もう夏も過ぎてゆく。

僕は、立ち上がって向日葵の前に立つと、夏の終わりを惜しむように、
そっと黄色い向日葵の花びらに触れた。









20へつづく

読者の皆さま、こんにちは。
私のVOGUEがまだ届きません(/・ω・)/
玄関で正座して待ってよう(笑)フフ



それでは、午後も素敵なひと時を♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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アネモネ。4





「ただいまー」


息を切らせて、家のドアを開けた。


--- お帰り、ユノ、、遅かったね---

「母さん、あのさ、今日、、、」

--- ん? 何かあった?---


あっ、ごめん、母さん、、、チャンミンが先だ。


「ううん、なんでもないよ」

--- 少し前にチャンミン君から電話があったよ---

「えっ? チャンミンから?」

--- 携帯電話に掛けたけど通じなかったって---


あ、、、電源を切りっぱなしにしてた。


---もう少ししたらまた掛けてくれるって言ってたけど、
料金高くつくんだから、長電話しちゃだめだよ? 迷惑かけないように---

「うん、わかってる。母さん、夕飯あとで」

--- 先に食べなさいよ---

「自分で温めるから、そのままにしてて」


部屋で着替えをしていると、リビングから電話が鳴る音が聞こえる。
急いでリビングに向かい受話器を取ると、再び部屋に戻る。


「もしもし、チャンミンか?」

・・・・・「ヒョン、帰ってたの?」


チャンミンの声、、、
ホッと心が温かくなるのを感じる。

ベッドに腰かけて、、、


「ああ、ついさっきな。元気でやってるか? ん?」

・・・・・「手紙、届いた?」

「昨日読んだよ」

・・・・・「ドンヘくんにも渡してくれた?」

「ああ、ちゃんと今日渡したよ」

・・・・・「ありがとう。あのね、ヒョン、、、」

「ん?」

・・・・・「・・・・・ううん、なんでもない」

「どうしたんだよ?」

・・・・・「ううん、ヒョン、、、サッカー頑張ってる? この前の手紙で優勝したって、、、」


ああ、そうだ !
チャンミンに伝えないと・・・


「チャンミン、実はさ、、、」



チャンミンに、スカウトの話をすると、、、


・・・・・「・・・・・」

「チャンミン?」

・・・・・「うん、すごいね」


なんだか浮かない返事。
喜んでくれると思ったのに・・・


「いや、ただ見たいって、それだけだから、、、」

・・・・・「でも、もしかしたら・・・」

「どうした? チャンミン」

・・・・・「遠くに・・・」


沈んだ声・・・


「ん?」

・・・・・「遠くに行かないで」


えっ?

寂しそうに、
遠くに、、、だなんて・・・


「チャンミン」

・・・・・「僕の届かないところに行っちゃイヤだよ」

「バカだな、遠くにいるのはチャンミンだろ? あんな、、、」

・・・・・「・・・・・」

「あんな金髪とべったりくっついて、、、」

・・・・・「えっ? 金髪?」

「手紙に入ってた写真。お前、肩抱かれてただろ?」


ぷっと、チャンミンが笑う声が聞こえる。


「わ、笑うな」

・・・・・「だって、友達だよ? 男だし・・・ 」

「友達でも、イヤなもんはイヤだ。それに、俺だって男だろ?」

・・・・・「ヒョン、僕の事好き?」

「は? そ、そんなこと、、、」

・・・・・「ねぇ、ヒョン、、、僕の事好き?」


電話越しになんて、恥ずかしすぎる。


・・・・・「ヒョン」

「・・・・・う、うん、、、好き、、だよ

・・・・・「嬉しいな、、、いつも手紙にも書いてくれないし、、、」

「そんなこと、、、」

・・・・・「時々心配になるんだよ? 僕が居ない間に、ヒョンの心が別の人に・・・」


チャンミンの手紙には、いつも・・・


〝絶対に浮気しないでね〟
〝大好きだよ、ヒョン〟
〝ヒョン、僕を忘れないで〟


そんな風に、素直に気持ちが綴られてる。
俺はというと、どうも文字にするのは気恥ずかしくて・・・


「そんな心配しなくていいよ、、、チャンミン」

・・・・・「会いたいよ、ヒョン」

「俺は、チャンミンだけだから、、、心配しなくてもいい。な?」

・・・・・「うん」


涙を含んだ声・・・

離れているからこそ、ちゃんと言葉にしないと、、、
文字にしないと、、、


「ごめんな、チャンミン」


不安にさせて、ごめん。




電話を切った後、窓を開けて夜空を見上げた。

チャンミンが居なくなって、俺はよく空を見上げるようになった。
この空の向こうにチャンミンがいると思うと、なんだか繋がっているような気になるから・・・


星が輝いて、綺麗な夜空だった。


「チャンミン、早くお前に会いたい」


一番大きくて綺麗な星に向かって手を伸ばした。






--- あら、ドンヘくん、いらっしゃい---

--- おばさん、ユノ、戻ってますか?---


チャンミンと電話で話してから暫くたったある日の土曜の午後。
俺は、早朝からの練習を終えて、家に戻ったばかりだった。


--- ユノーっ、ドンヘくんが来てるよ---

「ドンヘ? 」


特に約束もしてなくて、不思議に思って玄関に向かった。


--- よっ!! ---

「なんだよ、どうした?」

--- そろそろ帰ってるだろうと思ってさ、、お前にお届け物がある---

「お届け物? 何言ってんだよ」


ニヤニヤしながら俺を見て、そして、扉の向こうに消えたと思ったその時・・・




・・・・・「ヒョン、、、」


ひょっこり顔を覗かせたのは・・・



「チャンミン !!!!!」



少し日焼けしたチャンミンが、恥ずかしそうな顔をしてそこに居た・・・







54へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

昨日は私の数少ない書き手友達と久々に長電話(4時間半)して、
いろいろと楽しい話や、決して大きな声では言えない内密な話など、
とにかくお喋りしまくって、とても楽しい午後になりました。

なんだかね、それぞれにいろいろあるなぁ、、、と切に思ってみたりして。
夏に味スタのエイネで会って以来、会えてないので、
チビの受験がひと段落して落ち着いたら、彼女に会いに行こうかと思います。
それも楽しみに、日々頑張ろう♪



それでは、今日も1日いい日になりますように。
いつもご訪問ありがとうございます。




こころ。

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私の心の中のお話です。
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KISSをちょうだい 2



通りに並んだ街路樹の緑葉が、空から注ぐ陽の光を浴びて、
黄金色に輝いている。

初夏の空は、蒼が広がり、
街を包む匂いも、季節の移ろいを物語っている。


--- チャンミン、全て上手くいったよ---

・・・・・「そうですか。先輩、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」


僕は、彼の、、、ユンホさんの事務所の仕事がすべて滞りなく終了したと聞いて、
ホッと胸をなでおろしながらも、本当の意味で、彼と僕の別れが来たと
そう思った。


--- 先方もとても気に入られていた---


〝シムさんによろしくお伝えください〟


--- そう、言ってた---

・・・・・「そうですか、、、」


もう、会うこともないだろう。


--- とにかく、無事に終わったんだ。どうだ? 今夜、付き合え ---

・・・・・「はい」


先輩の背中を見送って、窓の向こうの空を見上げる。


今でも、僕の心は彼を忘れず、
そして、この身体に刻まれた彼の温もりは冷めてはいない。

時折、あの温もりが恋しくて泣きたくなる夜もあるけれど、
自らの手で慰めることも、ましてや彼じゃない他の誰かにこの身を委ねることも、
今の僕には何の意味も無い。

今の僕に出来ることは、彼を焦がれるこの気持ちと、
疼く身体に耐える事。

きっといつか、心も身体も彼を忘れ、
楽になる時がくる。

その時を、僕はじっと待つことしかできない。


雲一つない空を、一羽の鳥が弧を描いて飛び去った。






・・・・・「えっ? 僕、、、ですか?」

--- ん、、、お前宛てにも、、、---


手渡されたのは、1通の真白な封筒。
表には、事務所の名前と、そして、、、

〝シム・チャンミン 様〟



--- どうする? 簡単なお披露目パーティだ。
社長も俺も出席するから、お前は別に断わったって支障はない---


そっと、封書を裏向ける。
そこには、彼、、、ユンホさんの名前が新しい事務所の名前と共に記されていた。


--- 無理に行かなくても、、、---


少しずつ、僕の心は落ち着きを取り戻し始めていた。
きっと、今彼に会えば、再び心を乱すことになる。

けれど、、、


・・・・・「いえ、、、出席します」


僕は、迷わずそう答えた。


--- でも、お前、、、---

・・・・・「大丈夫です。仕事、、、ですから、、、」


少し無理をしてそう答えた僕に、先輩はそれ以上何も言わなかった。


--- 分かった。じゃあ、時間空けとけよ ---

・・・・・「はい」


手の中の封書を、僕は開封しないまま、机の引き出しにそっと仕舞った。





それから数週間後、、、


--- おめでとうございます ---


彼の事務所は、僕が提案したそのままの空間に仕上がっていた。
その事に、何故かとても安堵する。

パーティに集まった沢山の人の波を避けるようにして、
グラスを片手に、出来上がったフロアを眺めていた。


「来てくれたんだね」


その声に、心臓がドクン、、、と跳ねる。

大丈夫。
心の中で、自分にそう言い聞かせ、僕はゆっくりと振り向いた。


・・・・・「ご招待していただいて、ありがとうございます」


精一杯絞りだした言葉。

小さく頭を下げると、
彼は、何故か寂し気にフッと笑みを浮かべて、一瞬視線を落とす。

ふーっ、、、と微かな息を吐き、
そして、再び顔を上げた。


「元気だった?」

・・・・・「はい」

「そう、よかった」

・・・・・「・・・・・」


フロアの中は、皆の声でとても賑やかだ。
なのに、僕の耳には何も聞こえない。

ただ、目の前で僕を見つめる彼の息遣いだけが、
朧げに聞こえるだけ。




「チャンミン、、、」


彼の響く低い声で名前を呼ばれ、
自分の身体の奥深くが、微かに熱くなっていくのを感じる。


「君はまだ、、、」

・・・・・「・・・・・」

「君はまだ、この街から出られないでいるの?」

・・・・・「えっ?」


彼はそのまま、僕に背を向け、
彼を待つ人の輪の中に消えて行った。



〝臆病者なんです。だから、怖くて何処にも行けない〟


彼と出会ったあの夜、
この街が好きかと問う彼に、僕はそう答えた。


ユンホさん、、、

僕は、きっとここからは出ることは出来ない。


まるで、小さな鳥かごに入れられた小鳥のように、
その羽根を広げることが出来ない。


いつだったか、事務所の窓から見た、
蒼の空に弧を描きながら自由に飛ぶあの鳥のように生きたいと、、、
僕は、そんな叶わぬ夢を抱く、囚われの小鳥。

自由に大空を飛ぶ貴方に、憧れていたのかもしれない。

貴方に、恋い焦がれたのかも、知れない。



彼の背中を見つめる。

笑顔で挨拶を交わす彼、、、
ふと、僕の視界に入りこんだ、その人、、、


見覚えがあった。

あの時、、、


〝大丈夫です。すぐに送りますから、、、〟

〝行きましょう〟



ホテルのロビーで出会った、ユンホさんの隣りに寄り添っていたあの女性だ。


女性がユンホさんの隣りに立ち、彼を見つめながら柔らかく微笑むその様子は、
あまりにも自然で、、、


僕はどうして、ここに来たのだろう。


手にしていたグラスをテーブルに戻すと、
そっとフロアを後にした・・・








17へつづく

読者の皆さま、こんばんは。

2週間後に入試を控えたチビは、
最近週5で塾に行ってるんですけど、
丁度送り迎えが夕方の忙しい時間と重なるんですよね。

上の2人の時も塾の送り迎えはあったんですけど、
〝チャリンコで行ってよ〟って普通に言ってたんですけど、
チビの場合は、夕飯作りや後片付けの手を止めても、送り迎えしてます。

一番下って可愛いですよね。
特に、うちは上のお兄ちゃんと7つ離れているので、
高校生になろうとしているチビも、まだ私の中ではチビだし、
一緒の布団で寝てるし(笑)

子離れしないとなー
と思いつつも、ついつい構ってしまう(笑)
嫌がられるようになるまではいいか(笑)フフフ




それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪




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スワロウテイル。1





「気分はどうだ? ん?」


目が覚めて、自分が病院のベッドの上だということを認識するのにそんなに時間はかからなかった。
鼻につく匂いは、幼いころから知っている、僕の身体にしみ込んだ消毒液の匂い。

泣き出しそうな僕を、不安げな顔で覗き込んで、
優しく頬を撫でてくれる人・・・

その人の姿が視界に入った途端、僕の心は安堵した。


・・・・・「ユンホさん」

「チャンミナ、もう大丈夫だから、、、心配ないよ」


こんな風に、体調を崩して倒れこむことは慣れていたけれど、
悲しそうな顔をしている彼の姿を見ていると、心配をかけたことを酷く後悔した。


・・・・・「ごめんなさい、心配かけてしまって、、、」


まだ、喉の奥に何かが詰まっているような感覚。
はっきり言葉を口にできない僕に、ユンホさんは何度も頷きながら優しく微笑んでくれた。


「分かってる。ご両親には一応連絡は入れたから」


いいのに・・・
また、余計な心配をかけてしまう。


「お母さまが、こちらに向かってくれるそうだ」


母さんの表情が頭の中に浮かんで、、、
いい大人の僕は、未だ両親に心配ばかりかけている。


・・・・・「ユンホさ、あの、、、」


言葉が詰まる。
まだ少し、息が苦しい。


「話はもう少しゆっくり落ち着いてからにしよう。ここに居てやるから、ゆっくりお休み」


布団の上の僕の手を取って、ぎゅっと握ってくれた。
その力が、なんだかとても僕を安心させて・・・

途端、意識が深いところに沈んでゆく。
ゆっくりと目を閉じようとしたその時、ユンホさんの後ろから、遠慮がちに僕を覗き込む誰かの姿が見えた。

どこかで見たことがある、
とても美しい人・・・




--- ユノ、、、もう大丈夫なの? ---


ユンホさんに親し気に話しかけるその人が、誰だかとても気になったけど、
瞼が重くて、、、

僕はそのまま眠りに落ちて行った。





薬のせいもあってか、僕が次に目覚めたのは、丸一日たった夕暮れ時だった。

カーテンの向こうが、薄いオレンジ色に染まっているのがわかる。
僕に背中を向けて、その景色を眺めている人・・・


・・・・・「母さん、、、」


母の背中がとても小さく見えて、僕はまた、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
僕の呼びかけに振り向いた母は、穏やかに微笑み、僕の名を呼んだ。


--- チャンミン、目が覚めた? ---

・・・・・「うん、ごめんね。遠いのに大変だっただろ?」

--- 電話貰った時は驚いたけど、彼、チョン、、、チョン・ユンホさん。
彼がね、いろいろと気を使ってくださって、、、---

・・・・・「ユンホさんが?」


ベッドの脇にある小さなイスに腰かけて、母は話を続けた。


--- 心配で、先生にいろいろチャンミンの状態を聞いてくださってね。それを細かく伝えてくださったの。
だから、心配ないって思ったんだけど、彼が、、、、---


〝きっと、お母さまが傍にいてくださったほうが、チャンミンが安心すると思うんです〟 


--- そうおっしゃってね、、、久しぶりにチャンミンの顔を見たかったし、
お父さんは出張だし、、、それで出てきたのよ---


そんなことを、少し目じりを下げて寂し気に呟く母が、無性に恋しくなった。


・・・・・「心配かけて、ごめんね」








--- お昼頃、ユンホさんが持ってきてくださったの---


真っ赤なリンゴを手に取って、母が器用に剥き始める。


・・・・・「美味しそうだね」

--- 眠ってる貴方をとても心配そうに見てたから、大丈夫ですよってそう言ったの---

・・・・・「・・・・・」

--- 何度も何度も私に頭を下げてね---

・・・・・「えっ? どうして?」

--- 自分が気がついてあげられなかった、、、って、とても気にしてらしてね---


そんな、、、
ユンホさんのせいじゃないのに、、、


--- チャンミンの事、少しお話しておいたわ。もしかしたら、これから先もこんなことがあるかもしれないけど、
それは、気を付けていてもあり得ることだって---

・・・・・「僕が、ユンホさんにきちんと話をしていなかったから、、、」


ベッドで目が覚めた時のユンホさんの顔が頭に浮かんで、、、思わず瞳を伏せる。
そんな僕を見て、母が小さく呟いた。


--- うちに戻ってきてもいいのよ。仕事なら、別にソウルじゃなくても、、、---


母の正直な気持ちなんだと、そう思った。

リンゴを手にしたまま、ナイフを動かす手を止めてしまった母の手は、少し震えていた。
震える母の手に、僕はそっと自分の手を重ねた。




・・・・・「母さん、大丈夫だよ。これからはもっと自分で気を付けるようにする。
病院にもきちんと定期的に通うし、、、時々母さんにも会いに戻るよ」



そんなことしか言えない自分が苦しかった。



次の日、僕は容態が安定したことで、帰宅の許可が下りた。


--- 大丈夫なの?母さん、暫くお父さんのマンションにいてもいいのよ ---


僕はまだ、身体に少しの熱と怠さを感じていたけれど、
とにかく早くマンションに・・・
ユンホさんのところに帰りたかった。


・・・・・「大丈夫だよ。母さんもいろいろ忙しいだろ? また、連絡するから、、、」


タクシーに二人で乗り込み、母をソウルの駅まで送った後、
僕は運転手にマンションの場所を告げた。

走り出したタクシーの窓の外・・・

通りの街路樹は、もうすでに色付き始めて、
夏の終わりが少しずつ近づいていることを感じさせた。


ふっと、手の中にあるそれに視線を向ける。



母が、タクシーから降り際に僕に手渡したもの。


--- そうだ、、、これ、、、---


差し出されたそれは、見覚えのある、
僕が勤める会社のロゴが入った名刺だった。


--- 母さん、すれ違いでお会いできなくて、お礼が言えなかったの。
倒れていた貴方を見つけて、救急車を呼んでくださった方よ。
暫く貴方のそばにいてくれてたみたい。十分にお礼を伝えておくのよ---


〝営業部 営業課  イ・テミン〟


イ・テミン・・・

彼の後ろで、じっと僕を見つめていた人、、、

あの人だ。
エレベーターの中で見た、あの美しい人・・・


彼の視線を思い出しながら、
僕は窓の外に広がる空を眺めていた・・・







19へつづく

読者の皆さま、こんにちは。

今日は午後からお友だちと電話で長話の予定(笑)
私の数少ない〝書き手さん〟のお友達です♪
お久しぶりなので、楽しみ(^^♪フフ



それでは、午後も素敵なひと時を♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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アネモネ。4





〝 ヒョン、お元気ですか? 〟


チャンミンが旅立って2年が過ぎようとしていた。
俺もドンヘも、無事に進級して3年になった。


--- で、あいつは1度も帰ってこないのかよ?---

・・・・・「ああ、おばさんもずっと海外らしくて、、、韓国に戻っても誰もいないしな」

--- 父も母も息子もみな外国か、、、派手な家族だな---


チャンミンとは月に1度、電話で話したり、
手紙の交換をする。

それが、今の俺の楽しみだ。


--- で、続き読めよ---


幸か不幸か、今年も〝悪友ドンヘ〟とまたも同じクラスになって・・・

休憩時間が来ると、くるりと後ろを振り向くドンへと向き合うことになる。
チャンミンから俺への手紙は、なぜかこいつの楽しみにもなっている。


「てか、これは俺への手紙なんだけど?」

--- ケチケチすんなよ、いいだろ? 減るもんじゃなし---

「そういう問題じゃねぇだろうよ」

--- いいから早く読めよ。お前への愛の囁きの部分は、仕方ないから耳を塞いでやる---


そんな部分、はなから読むわけねぇだろ、ったく、、、


〝 この前、クラスの友達の家のパーティに招待されました。その時の写真を送りますね〟


--- お!!! 見せろよ---


正直、、、昨日、ワクワクしながら開けた手紙だったけど、
同封されていた写真を目にして、俺の気分は最悪になった。


--- あー、、、これはこれは、、、---


写真を手にしたドンヘが、俺のほうを向いてニヤニヤしている。


「なんだよ、、、」

--- 朝から機嫌が悪かったのはこれのせいか?---


楽しそうに、仲間に囲まれて笑ってるチャンミン。
周りには、金髪のイケメン高校生が、チャンミンの肩に手を回して、、、、


--- これはかなりのイケメンじゃね? ---

「うっせーーーよ」


他の男に、肩を抱き寄せられるなんて、、、
チャンミンのやつ、信じられない。

俺よりイケメンの金髪ならなおさらだ。


--- まぁまぁ、チャンミンが楽しそうにしてるならそれでいいじゃないか---

「ったく、気に入らねーんだよ」

--- まぁ、遠くの恋人より近くの友達、、、だったか?  そういうことも無きにしも非ず、、、---

「お前、次の休み時間、屋上に来い」


こぶしを握って、ドンヘの前に突き出すと、


--- 冗談だって、チャンミンがそんなことするわけねぇだろ---


両の掌を広げて見せて、おどけたポーズで笑う。


「早く帰ってこねぇかな」


大きなため息をつきながら、窓の外を見る。
この空の、ずーっとずーっと向こうにチャンミンがいる。


「早く会いてぇな」

--- お前、重症だな---


やっと2年
まだあと1年

ぼんやりと、空を眺めていたら、、、


--- おーっ、これはこれは---


ん?


--- 〝ヒョン、可愛い女の子から告白されても絶対に浮気しないでね〟 くーーーっ、、、たまんねぇ---

「お、おい、返せよ!!」


いつの間にか、チャンミンからの手紙は、ドンヘの手にあって、、、


--- 〝 遠い空の下で、ヒョンのことをいつも思っています。大好きだよ、ヒョン〟 ---

「おい、いい加減にしろ!」


ドンヘの手から、やっとの思いで奪い返す。


--- 鼻血出そう、、、愛されてるねぇ、ユノヒョン---

「もういい、お前には渡さない」

--- えっ? なになに? ---


昨日届いた封筒の中に・・・


〝 ヒョン、ドンヘくんに渡しておいてください〟


ドンヘ宛の手紙が、同封されていた。


「お前なんかに、渡すのやーめたっ!」

--- おい、なんだよ~もったいぶるなよ~---


ふんっ、食いついてきやがったな、、、


「〝ドンヘくんに渡しておいてください〟」

--- も、もしかして?????---


封筒から、さっと取り出した小さな封に入った小さな手紙。

--- きたーーーーっ!!!---

「お前にだってさ」


ドンヘの目の前にかざすと、瞬時に奪い取られた。


--- この時を待ってたんだよ、ユノ、お前、、、---

「・・・・・なんだよ?」

--- 読んでねぇだろうな---

「封開いてねぇだろ?」


その時、、、

騒がしい教室内に、授業開始のベルが鳴り響く。


--- サンキュ、ユノ---


チャンミンからの手紙を嬉しそうに手に取り、前に向き直る。


「おい、なんて書いてあるんだよ!」

--- うるさい、俺宛てだろ?---


こいつ、、、

担任が、教室に足を踏み入れ、教壇の前に立つ。
俺は仕方なく、姿勢を直し、机から教科書を取り出した。






--- よーし、今日はここまで---


毎日の授業が終わると、日が暮れるまでサッカーの練習。

そんな毎日の繰り返しだったけど、
チャンミンが、遠い海の向こうで頑張っていると思うと、
負けてはいられない気がして、俺はますますサッカーに夢中になっていた。


--- おい、ユンホ!---


監督に手招きされて、、、


「はい、、、」


先輩や後輩は、片づけを済ませて部室に戻っていく。
荷物を手に、監督のところまで走る。


「はい、、、」

--- ユンホ、、、実はな、、あるチームのスカウトがお前を見たいと言ってる---

「スカウト?」

--- ああ、そうだ---

スカウト・・・

・・・・・「ほ、ほんとですか?」

--- どうもこの前の試合で、お前に目が留まったらしい。チャンスだぞ、、、---


嘘みたいだ。
ずっと、夢見てはいたけれど・・・


--- とにかく、近い間に連絡が入ることになってる。気を抜くなよ---

「はい!」



帰り道、
何も覚えていなかった。

ただ、嬉しくて、、、
このチャンスを絶対に・・・

そうだ、チャンミン、、、
チャンミン、喜んでくれるかな?


早くチャンミンに知らせたくて
誰よりも一番に知らせたくて


俺は、家に向かって駆け出した。







53へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

今日からアネモネ。がseason2に入ります。
チャンミンが留学して2年の月日が流れた所からスタートです。
今後もぜひ、おつきあいくださいね。

さて、あす発売の VOGUE JAPAN 皆さまポチッと予約されてますか?

2019.4 VOGUE JAPAN

俺のチャンミンジロジロ見るなよ、、、的な(笑)
この手の雑誌、私には御用が無い記事ばかりですけど、
今回もビジュアル最高ホミンですし、買わない理由がない。
楽しみです♪フフ




それでは、今日も1日いい日になりますように。
いつもご訪問ありがとうございます。




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KISSをちょうだい 2



前回のお話はこちらから  →   KISSをちょうだい。14




--- 少し離れた方がいい? それとも、、、---

・・・・・「僕は、何処でも、、、」


今の僕には、そんなことはどうだっていい。

男は、大通りに出ると途切れなく車が行き交う車線に半身を乗り出し、
手を上げてタクシーを止める。


〝空車〟


と記されたタクシーが目の前に停まると、
男は僕の背中に手を当て、


--- 行こう ---


身体を押されるようにして
後部座席に乗り込む。

僕に続いて、男が乗り込もうとしたその時、、、


--- な、なんだ君はっ---


男の大きな声がしたかと思うと、
タクシーに乗り込もうとしていた男の姿が目の前から消える。

そして、、、


男と入れ替わるようにして僕の視界に入りこんで来たその人。


・・・・・「チョ、、、チョン、、、さん?」


腰を屈め、開いた扉から僕をじっと見つめると、
スローモーションのように僕に向って差し出された大きな手、、、


「来い、、、」


威圧的な低く響く声。

耳に届いたその声は、
僕の身体を瞬時に痺れさせ、心臓を高鳴らせる。

それと同時に、さっき見た彼と女性の姿が、
僕の心を締め付ける。


彼が好き。



でも、彼は違う。

男同士の関係に、心を求めることは自分を傷つける事。

二度と、誰も愛さない。
ただ、熱を分け合い、冷ますだけの身体の関係。
それ以上、求めてはいけない。

何度も何度も自分に言い聞かせてきた言葉が、
こんな時まで頭を過る。

そして、傷つき、悲しみに暮れた日々を想い出す。


怖くて、、、
これ以上、彼を愛してしまうのが怖くて、、、


差し出された手を、僕は取れなかった。


・・・・・「行けません、、、」

「・・・・・」

・・・・・「ごめんなさい」

「そうか、、、分かった」


すーっと、彼の手が、姿が、視界から消えた。


--- ったく、何だよ、、、邪魔するな、馬鹿野郎 ! ---


男は、去ってゆくユンホさんの背中に罵声を浴びせる。
彼は、振り向くことなく僕から遠ざかってゆく。


--- 運転手さん、急いでTホテルまで ---

--- は、はい、、、では出発します、、、---


パタンと、扉が閉まる音が車内に響く。
それと同時に、僕が乗ったタクシーを、隣の車線から追い抜いてゆくユンホさんの車。

走り出したタクシーの後部座席から、
彼の車のテールランプを視線で追う。

けれど、ユンホさんの車は、
スピードを上げ、反対方向に向って走り去っていった。


--- さっきの男、知り合い? ---

・・・・・「い、いえ、、、」

--- そう、、、---


大丈夫。

忘れられる。
彼との仕事も、そう長くはない。

身体の熱は、彼じゃなくったって誰とだって、、、

だってそうだろ?
彼に出会うまでは、そうやって生きてきたんだから、、、

時計の針を少しだけ巻き戻して、
彼を知らなかった時に戻ればいいだけ。

それだけだ、、、




けど、、、

その夜、僕の身体は冷たく硬く凍り付いたままだった。

男の掌が、指が、唇が、、、
どんなに僕に優しく触れても、心にも身体にも火が灯ることはなかった。

無理やり押し広げられた身体には、
ただ、痛みだけが残る。

大きな溜息を付き、1人身支度を整え、ホテルの部屋を出て行く男。

バタン、、、と扉が閉まる音が聞えた途端、
堰を切ったように、涙が溢れた。

誰もいない独りの部屋で、
僕は、痛む身体を小さく丸め、ベッドの上で声を上げて泣いた。







・・・・・「おはようございます」


出社した僕に、先輩が硬い表情で近づいてくる。


・・・・・「先輩、昨日はすいませんでした」

--- それは良い。チャンミン、今朝、依頼主から連絡があった ---

・・・・・「依頼主?」

--- チョン・ユンホだ。担当を変えてほしいと、、、---


ユンホさん・・・


--- あんなことを言った俺が聞くのもどうかと思うが、、、何かあったのか? ---

・・・・・「先輩の、、、」

--- ・・・・・ ---

・・・・・「先輩の言った通りです」

--- チャンミン? ---

・・・・・「今ならまだ、、、間に合う、、、」



彼の仕事の担当は、先輩が引き継いでくれた。

工事も予定通りに順調に進んでいる。
特に、先輩の負担になることはないだろう。

これでいい。


--- 仕事のことは心配いらない。安心しろ---

・・・・・「スイマセン、先輩、、、」

--- それと、、、---

・・・・・「・・・・・」

--- 昨日は悪かった。俺は何も知らないのに、、、お前が心配で、つい、、、---

・・・・・「先輩、僕なら大丈夫です」

--- 大丈夫じゃないだろう? お前、今自分がどんな顔しているか分かってるのか? ---

・・・・・「・・・・・」

--- 何があったのか知らないが、もっと笑え ---

・・・・・「・・・・・」

--- 長い間、お前の笑った顔、見てない気がするよ、、、---


そう言うと、先輩は僕の肩をポンと小さく叩いて、
デスクに戻って行った。


笑うことができなくなった僕、、、
心から笑ったのはいつが最後だっただろう、、、


もう、思い出せなかった、、、







16へつづく

読者の皆さま、こんばんは。

最近、WOWOWで放送している『夜を歩く士』を見ているんですけど、
苦手だったヒゲミンにも意外と早く慣れてきて、しかもヒゲミン笑うと可愛いと思うようになって(笑)
何回も言いますけど、ヒゲがあろうがなかろうが、やっぱりチャンミンは可愛い♡
ただ、あの主演の方がどうも苦手で(;・∀・)ゴメンナサイ

私、『夜を~』のイベント当選して横アリ行ったんですけど、
イ・スヒョクさんが凄く綺麗だったことを覚えてます。
引き続き、楽しみに見ます♪



それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪




こころ。

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スワロウテイル。1





最初は、ぎこちない僕たち二人の時間は、次第に心地よく穏やかになってゆく。

ユンホさんは、いつも仕事で遅くなるから、
食事は自分一人で済ませ、ユンホさんのために、軽く食べられる夜食を準備した。

週末も、彼は取引先への接待や上司との付き合いで、
なかなか家でゆっくりすることはない。

それでも、彼は少しの時間でも僕に接するように気を使ってくれる。


感じるんだ。
彼の心を・・・


時折、ソファでうたたねをしている彼を見ると、
家にいる少しの時間だけでも、心と身体をゆっくりと休ませてあげたいと思う。


・・・・・「ユンホさん、、、」


久しぶりの休日だった。

眠る彼の髪に触れるのが好きだ。
こうしていると、彼の心の中が見えるようで・・・


〝俺がお前の望み全てを叶えてやる。約束するよ〟


自分の胸の内を、あんなに曝け出したのは初めてだった。

不思議と、今まで誰にも言えなかったことが、
彼になら素直に話せる自分がいた。


「チャンミナ・・・」


ぼんやりと目を覚ました彼が、柔らかい微笑みを浮かべて僕をじっと見つめている。


・・・・・「ユンホさん、ベッドで休んだらどうですか?」

「んー、でもせっかくの休日だから、チャンミナと一緒にいたい」

・・・・・「僕は今から買い物に出かけるので、、、」

「ダメだ」


あの日の一件から、彼はまるで過保護な親のように僕に接する。


・・・・・「毎日きちんと薬も飲んでます。それに、ほら、、、」


窓の外に視線を移す。


「雨?」

・・・・・「さっき降り出しました。今日は涼しいし、大丈夫、、、」

「ダメだ。濡れたら風邪ひくだろ? 今日はデリバリーでいいよ」


そういいながら、僕の手を取り甲にキスを落とす。


・・・・・「だって、昨日も外食だったじゃないですか。すぐに戻ってきます。少し眠って待っててください」


渋るユンホさんに、すぐに戻ってくると約束をして、
僕は、傘を手に持ち部屋を出た。

マンションを出て空を仰ぐと、グレーの厚い雲が空全体を覆っていて、
堕ちてくる雨粒が、漂う空気を冷やしていた。

夏とは思えない冷たい空気に、上着を羽織ってこなかったことを少し後悔しながらも、
僕は、手に持っていた傘を広げて、スーパーに向かって歩き出した。


傘を打つ雨音が、次第に大きく早くなる。

少し早足で歩き、スーパーに到着した僕は、
新鮮な野菜を少し多めにカゴに入れて、ユンホさんの好きなアイスクリームも一緒に買った。

レジを済ませて外に出ると、雨は一層激しくなっていて、
遠くの空に、ひときわ明るい閃光が走る。

そして、暫くすると雷鳴が鳴り響き、驚いた僕は思わず肩を竦ませた。

ぶるっと身体が震える。


・・・・・「冷えたかな、、、」


少しの異変を感じた僕は、半そでのシャツから伸びる腕を両の掌で擦ると、
一層大粒になった雨の中を、傘を差しながら走り出した。

途中、息が上がり始めて苦しさを感じた僕は、歩道の隅に身体を寄せて、
息を整えるように深呼吸した。


けど・・・

どうしたんだろう、、、
いつもなら、暫くすれば落ち着くのに、今日は一向に呼吸が落ち着かない。

感じる身体の冷えと、胸の痛み。
いつもとは違う身体の異変に、僕は思わず傘を手放し、その場にしゃがみこんでしまった。

通りには人通りがなく、目に入るのは、さらに激しく降り出した雨粒だけ。
身体の熱が、打ち付ける雨に奪われていくのが分かる。

次第に、目の前がぼんやりと霞んでゆく。


〝すぐに戻ってきます〟


帰らないと、、、

ユンホさんが待ってる。
心配かけちゃ、、、ダメ、、、

立ち上がろうとしたけれど、僕はそのまま崩れるように倒れこんだ。





・・・・・「ユンホさ、、、」


頬が冷たい
胸が痛い


ユンホさん・・・








--- 大丈夫ですか? !!! ---




耳の奥で、誰かの声が響く。
けれど、起き上がる力が僕にはなかった。

痛む胸に掌を当てたまま、僕は意識を手放した。







ドキンと、自分の心臓の音が頭の中で鳴り響いた。
暗闇の中、いくら目を凝らしても何も見えない。

ここはどこ?

僕はどうなったの?



「・・・・・・・ミナ、、、」

「・・・・・・・ミナ」


聞き覚えのある声、、、

その声とともに、温かい温度を頬に感じた。


・・・・・「、、、ンホさ、、、」

「チャンミナ、チャンミナっ!」




その悲し気に僕の名を呼ぶ声に導かれるように、僕は重い瞼を開く。



見慣れない模様がぼんやりと見える。
僕の嫌いな匂いが鼻につく。



「チャンミナ? 」

「チャンミナ? 分かるか? 俺だよ、、、チャンミナ?」



視界の隅に映ったのは・・・


・・・・・「ユン、、、ホさ、、、」


病院のベッドの上。

目じりを下げて僕を覗き込むユンホさんの掌が、
僕の冷たい頬を優しく包んだ・・・・・








18へつづく

読者の皆さま、こんにちは。

昨日、テレビで〝下半身が痩せる体操〟というものをやってたので、
テレビを見ながら何度かやってみたんですよね。
そしたら今朝、めっちゃ筋肉痛になってて(笑)
ほんのちょっとマネしてやってみただけなのに(;・∀・)
下半身痩せそうもないな、こりゃ(苦笑)



それでは、午後も素敵なひと時を♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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アネモネ。3





・・・・・「ヒョン!!」


ドンと倒れ込むように、
チャンミンの腕が俺の背中に回り込む。

その衝撃で、俺の身体が少しよろめいた。


「チャンミン」

・・・・・「ヒョン、来てくれたの?」

「ん、ゴメンな、、、ドンヘが急に、、、来ないって約束だったのに」


そう言うと、チャンミンは顔を俺の肩口に預けたまま、
何度も何度も首を振った。


・・・・・「ヒョン、嬉しい、、、来てくれてありがとう」


俺は、まるで子供をあやすように、
チャンミンの背中にポンポンと何度も触れる。


「そっか、、、なら来てよかった」


思わず背中の手に力が入って、
チャンミンをギュッと抱きしめた。

まるで、時間が止まったかのように、
俺とチャンミンの息遣いしか聞こえない。

沢山の人が行き交う午後の空港。
あちらこちらで、別れを惜しむ人たちが抱き合い、手を握り合っている。

回りなんて気にすることもなく、俺たちは暫く抱き合ったまま、
お互いの温もりを感じ合っていた。



--- はいはい、おふたりさーん---


耳に入ったのはドンヘの声。
我に返ると、俺たちの様子を見て笑いながら・・・


--- ユノ、俺、腹減ったからさ、、、そこらの店で飯食ってくるわ---

「は?」

--- チャンミン、また後でな? ユノ、電話しろよ、じゃな~~---


スタスタと歩きながら、片手を上げて去っていく。


・・・・・「ドンヘくん、、、」

「カッコつけやがって」

・・・・・「ドンヘくん、気を利かせてくれたのかな?」

「そうだな。チャンミン、まだ時間あるのか?」

・・・・・「うん、後1時間くらい」



ソファに並んで座ると、チャンミンがポケットからスマホを取り出した。


・・・・・「ヒョン、さっきまでずっと、これ見てたんだ」


チャンミンのスマホの画面には、


「これ、俺が送った、、、」

・・・・・「うん」


覗き込んだそこには、少し前に俺がチャンミンに送った写真が映し出されていた。


・・・・・「ヒョンがゴールを決めて勝った試合の写真、僕のお気に入りなんだ」


それは、サッカーの試合で、俺のシュートが決勝点になって勝った時の写真。
先輩や後輩たちと、笑いながらみんなで撮った。

嬉しくて、チャンミンに送ったっけ・・・


写真か、、、
そう言えば、、、


「な、チャンミン、俺たちってさ、2人だけで写真、撮ったことないよな?」

・・・・・「そう言われれば、、、」

「学校の遠足とか、クラスの集合写真なんかではさ、あったかもしれないけど」

・・・・・「うん、そうだね」

「撮ろうか?」

・・・・・「えっ?」

「写真、撮ろう」


チャンミンの手から、スマホを取り、
カメラを起動させる。


「内カメラにして、、、、ほら、、、」


スマホを片手に手を伸ばし、反対の腕をチャンミンの肩に回す。
そして、少し強引に自分の方に引き寄せた。


「ほら、もっとくっついて、、、映んないだろ? ほら、、、」


頬と頬を摺り寄せるくらいに、チャンミンと自分の顔を近づけた。


・・・・・「ヒョン、、、」

「ほらほら、可愛い顔して?」







・・・・・「ヒョン、ありがとう。大切にする。これがあったら、僕、頑張れそうだよ」


嬉しそうに、スマホの画面を優しい瞳で見つめている。


「チャンミンが寂しくないように、そうだな、、、俺の写真、沢山送るからさ、、、」

・・・・・「うん、待ってる」


視線は、画面の中の俺たち2人。
愛おしそうに、指先で俺の顔をなぞっている。


「チャンミン、こっち向いて?」

・・・・・「ダメ、、、」

「どうして? 暫く見れないんだ。よく見ておきたい」

・・・・・「今、ヒョンの顔見たら我慢出来ないもん」


そうだな、チャンミン
実は俺もさ、、、

でも、、、


「我慢なんてしなくていいよ。 お前の顔、笑った顔も、怒った顔も、もちろん、泣き顔だって、、、」

・・・・・「・・・・・」

「俺は、どんなチャンミンも大好きだ。しっかりと覚えておきたい」


隣りに座って、俯いたままのチャンミンの髪をそっと撫でた。

ゆっくりと、チャンミンが俺と視線を合わせる。

俺だけでも、泣かないようにしよう。
笑って見送ってやろう。

大粒の涙をこぼしながら、無理に笑みを浮べようとするチャンミンを見て、
そう思った。


「大丈夫、大丈夫だ、チャンミン」


そんな言葉しか出てこなくて・・・
何かもっと、チャンミンの不安や寂しさを、和らげてやる言葉が出てこなくて・・・


「ゴメンな」


チャンミンの頭を引き寄せて・・・


・・・・・「ヒョン、好きだよ。ヒョンが好き。僕を忘れないで、、、」











--- 行っちまったな---

「ああ、、、」



あれからドンヘを電話で呼び出し、2人でチャンミンを見送った。


--- なぁ、ユノ、、、あいつ大丈夫か?---

「ん? あいつって?」

--- さっきの、先輩とか言う、、、---

「ああ、あの人か、、、」


ホームステイ先が一緒だという2年の先輩・・・


「チャンミンをよろしくって、挨拶しといた」

--- お前、保護者か?---


俺たちはしばらく、その場を動けなかった。


その時・・・・



--- あーーーーっ!!  遅かったかーーー!!!---


大きな声に振り向くと・・・


「あっ!」

--- あっ!! ---


あいつだ。


〝老けてますよね〟


食堂のおばちゃんから〝オヤジくん〟とよばれてるくせに、
俺のことを老けてると言いやがった・・・

えーーーっと、、、なんだったっけ?

なんとかヒョン、、、なんとかヒョン、、、キ、、、キュ、、、


「キュヒョン!!」





何故か今、、、
俺の前を、ドンヘとキュヒョンが肩を組んで歩いてる。


--- どんな奴だろうと思って、ちょっと代わってもらったら、意外と面白い奴でさ、、、---

--- イイ奴だったぜ?---



初対面だけど、以前電話で意気投合していた2人。


--- ユノんちのおばさんが、飯食って来いってさ、小遣いくれたからさ---

「は?」

--- 老けてるのに、いい母さん持ってるねぇ---

〝あははははは~~〟



なんだ、こいつら、、、



ふっと、足を止めて空港の大きなガラス張りの向こうに広がる空を見る。


「チャンミン、、、」


お前は、今頃、この大きな空のどこにいる?
チャンミン・・・


別れたばかりなのに、もう、お前に会いたくてたまらないよ・・・



ぽっかりと浮かぶ白い雲。
あれに乗れば、チャンミンのところまで行けるかな?


チャンミン

がんばれよ、、、、、






アネモネ。52 -season2-  へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
ついにチャンミンが旅立ちました。
明日から-season2-へ入りますが、この-season2-、実は15話しかありません。
ということで、アネモネ。はあと15話で完結です。
けど、この15話の中にいろいろがギュッと詰まっています。
最後までお見逃しなく(笑)ぜひ、おつきあいくださいね。



それでは、今日も1日いい日になりますように♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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ひぐらしの鳴く、あの夏。4




数日後、僕はヒョンに事情を話し、無理を言って休みをもらった。


手には、先日、父と母に会いに行った時と同じ、小さな花束。
病室の前に立ち、大きく深呼吸をした。




--- チャンミンくん? ---

・・・・・「ご無沙汰してます。お加減は如何ですか?」



温かな陽が差し込む病室。
ベッドの上に横たわる、一回り小さくなった弱々しい身体。

胸がギュッと痛んだ。


僕を見て、半身を起こそうする身体をそっと支える。
僕の手を握りしめるその手に、以前のような力はなかった。


--- 来てくれたのね、チャンミンくん ---

・・・・・「遅くなってごめんなさい」


そう言うと、奥さんはゆっくりと首を横に振った。


--- 言わなくてもいいって、そう言ったのにあの人ったら、、、---

・・・・・「具合はどうですか? 何か不自由は、、、」

--- 貴方の顏が見れただけで充分。ありがとうね ---


変わらず穏やかな笑顔。

けれど、俯くその顔がとても悲しそうに見えるのは、
以前とは違い、随分と痩せてしまったからなのか。


・・・・・「奥さん、僕に何かできる事があったら何でも、、、」


ずっと気に掛かっていた。
けれど、日々の忙しさに毎日が駆けるように過ぎて、、、

2人の気持ちを思いやる余裕が僕にはなかった。




孤児の僕を温かく迎え入れてくれた社長と奥さん。
僕を息子にしたいと、そう言ってくれた。

そんな2人の願いに背を向け、工場を辞め、自分の我儘を貫いた僕。


それなのに、今でも僕をこんなにも温かく包んでくれる。


・・・・・「社長と奥さんは、僕の父さんと母さんだから、、、」

--- チャンミンくん、、、---


握りしめたままの僕の手。
その手を僕は、ぎゅっと握り返す。


奥さんの目から流れ落ちる涙が、
重なった2つの手にポタポタと落ちる。


もし、目の前で苦しむこの人が僕の本当の母だとしたら、
僕は一体、どうするだろう。

何が出来るだろう。
何をしてあげられるだろう。


--- 父さんが心配でね。食事はきちんと摂ってるのか、お掃除も、、、---

・・・・・「奥さん、、、」

--- 工場の子たちも時々顔を見せてくれるんだけどね。父さん、たまに工場で寝起きしてるみたいで、、、---

・・・・・「僕が時々様子を見に行きます」

--- 本当? あ、、、でも、、、チャンミンくん、忙しくしてるんでしょ? ---

・・・・・「ヒョ、、、いや、チョン専務にも事情を話してます」

--- でも、、、---

・・・・・「僕のことは心配しないでください。それより、早く元気になってください」



ありがとう、、、

と、そう小さく呟いた奥さんの表情は、とても悲しく寂しくて、
見ている僕までも辛くなる。


思わず痩せたその身体に腕を回し、
そっと抱き寄せた。


・・・・・「きっと大丈夫です」

--- ありがとう、、、ありがとう、、、---



病院からの帰り道。



僕はタクシーには乗らず、
そのままマンションの方向に向って歩き始めた。


〝父さんをよろしくね〟


病室を去り際に、ぼそりと呟いた奥さんのあの言葉。
僕に申し訳なさそうに、小さく頭を下げていた。



僕に何かできることはないか?


さっきからずっと、頭の中はそのことばかりを考えている。
僕を本当の息子のように優しく、時には厳しく、大切に可愛がってくれた人。

恩返しがしたい。




そして、その〝答え〟は、漠然と僕の心の片隅に浮かび始める。

けれど、、、


その時、、、
僕のその心をまるで見ていたかのように、、、



「チャンミンっ!」


脚を止めて辺りを見わたす。

大通りの脇に停まった見覚えのある車。
開いたウインドウの向こうから、僕に向って手を振るヒョンがいた。


・・・・・「ヒョン、、、」


駆け寄ると、、、


「乗って?」

・・・・・「えっ?」

「見舞い、終わったんだろ? 付き合って? 食事にいこう」

・・・・・「う、うん、、、」


促され、急いで助手席に乗り込む。
静かに発進した車。

前だけを見据えてハンドルを握るヒョン。
何故かその横顔は、硬く強張っていた。


・・・・・「ヒョン、あの、、、」

「食事の時間には早いから、少し遠出しよう。いいだろ?」

・・・・・「う、うん、、、」


そのままヒョンは、何も話さなかった。
まるで、この後に訪れる僕達2人の運命を予感していたかのように・・・・・







69へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
今日は大学の2次試験でしたね。
読者さまの娘さんや息子さんが受験されたようで、
うちの息子はもうすぐ大学を卒業するので、そう考えると4年なんてあっという間だったなぁなんて、
感慨深く思いながら1日を過ごしました。

そんな息子(22歳)
先週金曜から日曜までの4日間、京セラで行われた乃木坂46のライブへ、
足蹴く通っておりましたよ(笑)
よくもまぁ、毎日毎日、、、と感心してましたけど、
よくよく考えたら、私も1月は3日間通ったのを思い出して苦笑い(;・∀・)
この親にこの子(笑)



それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪




こころ。

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ひぐらしチャンミン頑張れっ!!

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