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本日更新のお話は、〝微熱~永遠に冷めない熱病~〟の続編となります。
〝微熱~永遠に冷めない熱病~〟をまだ読まれていない読者さまは、こちらを先に読まれることをお勧めいたします♡


〝微熱~永遠に冷めない熱病~〟はこちらから →  微熱~永遠に冷めない熱病~





私の心の中のお話です。
ご了承ください。



振り向いて、抱きしめて。~止まない微熱~







・・・・・「明日、ムリかな・・・」


次の日。

少し前から風邪気味だった僕は、朝から思うように動かない重い体をベッドの中で持て余していた。


---僕の好きな管弦楽団のコンサートがあるんです。一緒にどうですか?---


折角誘ってもらったのに、ついてないな・・・

行きたいけど、
けど、チョンさんに迷惑をかけるわけには行かない。


--- ユンホさん、、、って呼んでもいいですか?---


彼の言葉に流されるように、僕もあんなことを言ってしまったけれど・・・

僕は彼と〝ユンホさん〟を重ねてしまっている。
少し失礼なことを言ってしまったんじゃないかと後悔していた。


とにかく、早めに断りを入れないと・・・


ベッドから出て、上着を羽織り携帯を手にした。



以前交換し合った携帯番号。
彼に電話をするのは初めてだった。

少し緊張しながらも、彼の応答を待った。





「もしもし、チャンミン?」


コールは3回。
低くて響く彼の声は、夢の中の聞きなれた彼と同じ・・・


・・・・・「こんにちは、チョンさん。」

「電話、初めてだね? どうかした? 声が・・・」

・・・・・「あの、実は・・・」





電話を切って、まだ1分も経ってない。
インターホンが鳴り、僕はゆっくりと腰を上げて玄関に向かう。

扉を開けると・・・


「チャンミン、、、大丈夫?」


心配そうな顔をして、チョンさんが立っていた。


「ほら・・・」


手には小さなバスケットを持っていて、、、


「これくらいなら、食べられる?」


目の前に差し出す、リンゴとオレンジ。


僕はなんだかとても暖かい気持ちになって・・・


・・・・・「はい」


そう答えていた。






「ゴメン、上手くできなくて・・・」


恥ずかしそうに俯いてる。

テーブルの上に置かれた白いお皿には、不揃いに剝かれたリンゴが並んでいる。


・・・・・「いえ、、、美味しそう。いただきます。」


リンゴをフォークで1つ刺して、ゆっくりと口に入れる。


・・・・・「ん、、、甘いです。 美味しい」


僕のその言葉にチョンさんの顔に、パーッと花が咲く。


「良かった、、、ほら、もっと食べて?」






僕に接する彼は、とても丁寧で紳士的だ。
ユンホさんとは全然違う。

なのに・・・

チョンさんの中に、時々感じるユンホさんの影。

ふとした仕草
僕に向けられる笑顔

どうしても、重ねてしまう、、、



「顔も少し赤いね。明日は残念だけど・・・」

・・・・・「せっかく誘っていただいたのに、ごめんなさい」

「ううん、いいんだ。またの機会に行けばいいんだから・・・」

・・・・・「今からでも、お相手は見つかりますか?」

「いや、もういいんだ。」

・・・・・「えっ? でも・・・」

「ホントのことを言うとね。君と、、、チャンミンと行きたくて、それでチケット・・・
けど、君が行けないならいいんだ。」


僕と?


「誘いたくて、何度も携帯を手にしたけど、結局ギリギリまで言えなかったんだ。」

・・・・・「1人でも行ってきてください。せっかくだし、楽しみにしてたって・・・」

「ん、でも、僕はチャンミンと行きたかったんだ。」

・・・・・「チョンさん・・・」


実は少し前から感じていた。

チョンさんが、僕を見る目が、
まるで、ユンホさんに見つめられていた時のようで・・・

彼から感じる温度や空気が、
友達とは違う別のもの・・・


そう思いながらも、
そんな風に感じるのは、僕の心が、彼を通してユンホさんを求めているからだと・・・
ユンホさんにそっくりな彼を、ユンホさんとして見てしまっているからだと・・・

そう思っていた。
けれど・・・



「チャンミン」

・・・・・「はい」

「少し、聞いてほしいことがあるんだ。驚かないで聞いて欲しい。」

・・・・・「・・・」


何故だか胸が痛む。
鼓動が早なり、必要以上に胸を打つ。


「前に、彼女はいないって、そう言ってたよね?」

・・・・・「はい」

「少し前に別れたって・・・」


そう、僕には結婚を約束した彼女がいた。

けれど・・・

あの夢で、ユンホさんと出会って、僕の心は彼女から離れてしまった。

自分でも、バカじゃないかって思うけど、まるで、あの夢の中で起こった事と同じように、
彼女とは上手くいかなくなってしまったんだ。


「実は僕も、、、僕も1週間前に彼女と別れたんだ。」

・・・・・「えっ? どうしてですか?」


チョンさんには、2年付き合ってる彼女がいると聞いていた。
1度だけ、マンションのロビーで見たことがある。

綺麗なストレートの長い髪。

優しい微笑みを湛えた美しい人だった。
チョンさんととてもお似合いだったのに・・・


「気持ちが離れたんだ。」

・・・・・「・・・・・」

「君のことが、、、チャンミンのことが気になってる。ずっと、初めて会った時から・・・」

・・・・・「チョンさん、、、」

「ゴメン、驚いただろ? 男からこんな告白、、、気持ち悪いだろ? けど・・・」


ずっと伏せていた瞳をゆっくりと上げで、僕を見据える。


「どうしようもなくて、、、毎日君の事ばかり考えてるんだ。」

・・・・・「・・・・・」

「何処かで君と出会ってるはず。思い出せなくて、苦しいんだ・・・」



初めて出会った時、チョンさんはそう言っていた。


--- あの、、、どこかで会ったこと、、、ありませんか? ---


まさか貴方も?

僕と同じで、
僕を探してる?

貴方は、ユンホさんなんですか?



「君が、好きなんだと思う」

・・・・・「・・・・・」

「ごめん・・・」

・・・・・「ユンホさん」

「好きになって、ごめん・・・」




ねぇ、ユンホさん・・・
僕の見た夢は、本当に夢だったのかな?


僕とユンホさんが、現実の世界で再会してからもうすぐ1年が経とうとしていた・・・










3へつづく

読者の皆さま、こんばんは。

昨日、ゆっくりと行列見ました(遅)
いつも、日本のトーク番組やバラエティなんかに出ると、
心臓が飛び出そうなほどドキドキするんですよね。
大丈夫かな? ユノ、ちゃんと話せるかな? なんて(←母心)
もうチャンミン先生にすがるしかなくて、「どうかユノのサポート&フォローをお願いします」
と、まるでチャンミンを神のごとく奉り、手を合わせるんですけど(笑)

今回凄く良かった!
いつも1回見たらお腹いっぱいになるんですけど、
今回はリピしまくって、昨日から10回くらい見てます(笑)

何度も見てると、チャンミンのユノに対する気遣いがとてもよく見えます。
やっぱりチャンミンは神だった(笑)
いつもユノがお世話になってます(笑)
今日もチャンミンに手を合わせながら、MVリピートしよう(笑)


それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪



こころ。

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私の心の中のお話です。
ご了承ください。





傍に居るのに、愛されているのに、
それでも涙が溢れるのは、
この先に僕達を待ち受けている試練の予感だったのか、、、、、



ひぐらしの鳴く、あの夏。2



・・・・・「んっ、、、ヒョン、、、ま、待って、、、」

「ダメだ、、、じっとして?」


ヒョンの言うことに逆らえるはずもない。

少し冷たく感じたヒョンの唇は、僕の唇と合わさったことで、
まるで熱を分け合うように、熱く火照ってゆく。

その唇が僕から離れると、今度は僕の首筋を捉え、
食むようにゆっくりとなぞってゆく。


・・・・・「あっ、、、」


ヒョンの唇が触れると、そこからジワリと身体が熱くなってゆく。


「チャンミンの匂いだ、、、」

・・・・・「ヒョン、、、」


ヒョンの長い指が、僕のシャツのボタンを外してゆく。
露わになった僕の肌に、吸い付くようにヒョンの唇が触れた。

思い出す、、、
ヒョンと初めて身体を繋げたあの日。

空が白みだすまで、僕たちは大きなベッドの上で愛しあった。
幸福感に満たされ、眠りに落ちた僕。
けれど、目が覚めてすぐに、その幸せは長い孤独に変わった。


思い出しただけでも、胸が苦しくて、、、


・・・・・「うっ、、、」


込み上げてきた想いが、涙になって溢れる。


「チャンミン、、、どうした?」


そんな僕に気がついたヒョンが、
目じりを下げ、僕を上から見下ろす。


「ゴメン、チャンミン、、、嫌だったか?」


泣き顔を見せたくなくて、ヒョンから顔を逸らせ、
そうじゃないと首を横に振る。


「こっち向いて?チャンミン」


僕の頬に添えられたヒョンの掌に促されるように、
顔を上げる。

けど、目を合わせられない。


ヒョンは、僕の涙を拭いながら、、、


「ゴメン、、、もうしないから」

・・・・・「そうじゃないよ、、、」

「・・・・・」

・・・・・「思い出して、、、」

「なにを? 何を思い出したんだ?」


ゆっくりと瞳をヒョンに向ける。
心配そうなその顔に、また涙が出そうになった。


・・・・・「目が覚めたら、ヒョンがいなかった。あれから、ずっと独りで、、、」

「チャンミン、、、」

・・・・・「長い間、独りで、、、」


僕は馬鹿だ。

今、ヒョンは僕の傍に居るじゃないか。
もう独りにはしないって、ヒョンがそう約束してくれたじゃないか。

なのにどうして、、、

どうして涙が溢れるんだろう。



「馬鹿だな、チャンミンは、、、」

・・・・・「ゴメン、、、」

「俺はここに居る。ほら、、、」


そう言いながら、ヒョンは僕の手を取り、
自分の頬にそっと添えた。


「もうどこにも行かない。そう言っただろ?」

・・・・・「うん」

「もう、お前を悲しませたりしない。神様に誓うよ」


そう言って、優しいキスをくれた。

泣かないで、、、
ヒョンの事を信じればいい。

そう心に言い聞かせる。
手の甲で涙を拭い、少し無理に笑った。


・・・・・「好きだよ、ヒョン」


小さな声。
けど、ヒョンは嬉しそうに笑った。


「俺も、、、好きだよ、チャンミン」


あの別れの夜と同じように、僕たちはお互いを求めて熱く愛しあう。

服を脱ぎ捨て、触れあったヒョンの肌は、
冷たい唇とは違って、とても熱く火照っていた。


心と身体が満たされ、僕たちはあの夜と同じように夢に落ちてゆく。

次の朝目覚めたら、ヒョンは僕の隣りにいてくれるだろうか?




「おはよう、チャンミン」


次の朝、瞼の向こうの光に意識を戻し、眼を開ける。
そこには、僕を見つめて優しく微笑むヒョンがいた。


一晩中愛された身体は、鉛のように重い。
ゆっくりと腕を上げて、ヒョンの頬に触れる。



・・・・・「ヒョン、、、」

「ん?」

・・・・・「ここに居てくれて、ありがとう」



ヒョンの腕が、僕の身体を引き寄せ、
温かな腕の中に包まれる。


「俺の傍に居てくれて、ありがとう、チャンミン、、、」



この先、どんなことがあったとしても、この温もりを手放したりしない。
ヒョンの傍を離れない。


ヒョンを誰にも渡さない。



そう、心に誓った瞬間だった、、、、、









49へつづく

読者の皆さま、こんにちは。
昨夜のお話の更新を喜んで下さった読者さまが、
空いているコメント欄を捜してくださって、書きこんでくださいました。
嬉しかったです。
ありがとうございます。

体調は少しずつ良くなってます。
熱も下がったし、頭痛も治りました。
倦怠感と喉痛がスッキリしないので、ぶり返さないようにゆっくりしたいと思います。

新曲のMVも公開され、日産のDVDも発売ですね。
いろいろと楽しみがあって嬉しい♡

それでは、午後も素敵な時間をお過ごしください♪
いつもご訪問ありがとうございます。






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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



シムさん、ハンコお願いします1







・・・・・「はぁ、、、、」


傷む足首をかばいながら、ベッドから這い出る。


疲れた身体を引きずって、泣きながらマンションに戻った夜・・・
声が聴きたくて、、、

片手に携帯電話、そして、もう片方の手にはユンホさんの名刺。
何度も何度も、その番号を携帯に写しとるけれど・・・

結局、通話ボタンを押すことが出来なかった。


足首は、自分が思っていた以上に痛めてしまったようで、
湿布を貼って眠ったけれど、腫れが一向に治まらない。

もう、あの日から3日も経ってるのに・・・


・・・・・「はぁ、、、」


静かな部屋に響くのは僕のため息だけ。

テレビも見る気になれない。
大好きなゲームも、する気にはなれなかった。


--- お前、仕事忙しいの?---


最近、誘いに乗らなくなった僕に、
キュヒョンが電話越しにそう問いかける。


・・・・・「いや、そうでもないんだけど、、、ちょっとね」


曖昧な返事を返す。


--- もしかして、好きな女でもできた?---


そう言うことに関しては、いつも勘が働く僕の親友は、
返事をしない僕に、ぷっと吹き出すように笑って・・・


--- シム・チャンミン。お前、それなりにいい男なんだからさ、、、---

・・・・・「なんだよ、それなりって・・・」

--- いや、だからさ、まっすぐに突き進めばいんじゃね?---


それが出来れば、何も悩んだりしない。


・・・・・「どうも、素晴らしいアドバイスをありがとう、モテ男のキュヒョンくん」

--- なんだよ、それ、イヤミか?---


どちらからともなく、くすくすと笑いだす。


--- とにかく、たまには顔だせよ、みんなお前に会いたがってるしさ、、、---

・・・・・「ん、、、ありがと」


電話を切った後、また大きなため息がこぼれた。


〝まっすぐに突き進めばいんじゃね?〟


さっき耳にしたキュヒョンの言葉が頭の中を何度も繰り返し響く。
相手が女の子なら、それもありだけど・・・


・・・・・「ユンホさんは男の人だし、僕がおかしいんだよね、、、」


もし、打ち明けたら、気持ち悪いって思われるかな?
おかしいって思われて、嫌われちゃうかな?

友達くらいには、なれないかな、、、

いろんな考えが浮かぶけど、結局僕は何もできない。

ユンホさんのことばかり考えてしまって、
新しい小説を書く僕の手は、一向に動かなかった。




そんな時間を、どのくらい過ごしただろう。

休日のある日・・・


--- どうせ暇なんだろ? 出てこいよ、、、---


昼過ぎまでベッドに入っていた僕は、枕元の携帯電話の着信音で目を覚ました。


--- 映画の券、もらったんだ、行こうぜ---


カーテンの向こうの空は、きっと真っ青だ。
差し込む光の明るさで分かる。

こんな天気の日に、男同士で映画なんて・・・
けど・・・

きっとキュヒョンも、僕を心配してくれてる。
最近、煮詰まってて、全く書けないことをつい先日、酔っぱらった勢いで電話で愚痴ったから・・・




約束の時間に間に合うようにマンションを出て、
目的地を目指す。

遠くに待ち合わせ場所の時計台が見えた時だった。

歩きながら視線を時計台に合わせていた僕は、
すれ違う人にぶつかってしまった。


・・・・・「あっ、、、」

--- 痛っ、、、気をつけろよ! ---

・・・・・「す、すいません、、、」


勢いよく肩がぶつかって、僕はその場に倒れこんでしまった。
以前痛めた足首に、痛みが走る。


・・・・・「っ、、、捻っちゃったかな、、、」


休日の大通りは、人の波だ。
急ぐ人たちが、訝しげに僕に視線向ける。

痛みをこらえて、何とか立ち上がろうとした僕の腕が、
スーッと引き上げられた。


--- 大丈夫ですか? ---


驚いて、顔を上げると・・・・


--- アレ? えーっと、、、---


僕の顔をじっと見つめて、そして眉間にしわを寄せたかと思うと・・・


--- ああ!! ユンホの想い人!! ---


初めて見るその人の口から発せられた名前に、ドキッと胸が跳ねた。


--- ほら、大丈夫? 歩ける? ---


僕の身体を支えながら、通り脇にあるベンチに僕を座らせてくれた。


・・・・・「あ、あの、、、ありがとうございます。」

--- 憶えてない? 憶えてないよね、、、---


僕の痛めた足の靴を脱がせて、足首にそっと触れながら・・・


--- ほら、ストーカーの時、、、---


ストーカー?


・・・・・「ストーカー・・・」

--- シム、、、さん、でしたよね。 ユンホの、、、ああ、探偵のチョン・ユンホ、知ってますよね?---


ユンホさん・・・


--- すいません!! 警察です!! シムさーん、、、ユンホ!! ユンホいるかーーー!! ---

--- シムさん、お騒がせしました。申し訳ありませんが、、、---



・・・・・「ああ!! あの時の、、、警官さん?」


そう言うと、その人は顔を上げてニヤリと笑った。



・・・・・「ありがとうございます。お世話になりました。」


警官さんは、近くの薬局で湿布を買ってきて、僕の痛む足に貼ってくれた。


--- 病院へ行った方がいいですよ。足首は、きちんと直さないとくせになりますから---

・・・・・「はい、、、そうします。」


優しい微笑みをうかべながら、小さく頷く。
僕の隣りに腰を下ろした警官さんは、私服のせいか、あの時見た印象とは違って見えた。


--- で、その後、変わったことはありませんか?---

・・・・・「はい、おかげさまで、、、」

--- 貴方みたいな人は、日ごろから気を付けたほうがいい---

・・・・・「・・・・・はい」

--- ユンホとは、、、今でも? ---

・・・・・「いえ・・・」

--- あいつ、、、フラれたんですね、、、何も言わないから、そうだと思ってましたけど、、、---


フラ、、、れた?

そう言えば、さっき・・・


--- ああ!! ユンホの想い人!! ---


・・・・・「あの、、、」

--- あれ? 違うの? あ、もしかして、、、---

・・・・・「あの、、、探偵、、、いや、ユンホさん、、、」


その先の言葉が、上手く見つからなくて言い淀んでいると・・・


--- あの時、ストーカーを連行した時、マンションで初めて貴方を見たら、納得しました。---

・・・・・「納得?」

--- ええ、なるほど、、、って・・・---


〝あぁ、、なるほど、、、〟


そう、確かあの時、、、


--- あいつ、真面目すぎてお固くて融通が利かなくて、、、、
不愛想に見えるかもしれませんけど、でも本当は、まっすぐで優しくて正義感が強くて、、、---

・・・・・「・・・・・」


じっと、警官さんの言葉に耳を傾けた。

警官さんの言う通りだ。
本当に、正義感が強くて、まっすぐで、それに優しくて、温かくて・・・

ユンホさんのことを思うだけで、心が温かくなるんだ。


--- とにかく、誠実でいい男です。---

・・・・・「はい・・・」

--- あの、、、もしよかったら、、、---


その時、何処からか携帯電話の着信音が響く。


--- あ、、、ちょっと待ってください、、、---


ポケットから取り出した携帯電話を見て、警官さんがふっと笑った。


--- あ、もしもし? おぉ、、、あー実はさ、、、怪我人発見しちまってさ、、、---

・・・・・「えっ?」

--- 通りの時計台の近くの花屋の前、、、そう、、、そこのベンチにいるから、、、来いよ---

・・・・・「あ、あの、、、お約束なら、僕は、、、、」


大丈夫です、、、

そう言おうとした僕に、警官さんは手のひらを広げてみせて、僕の言葉を遮った。


--- おう、了解、、、じゃ、、、早く来いよ---


電話を切ると、警官さんは、すっとベンチから立ち上がって・・・
]

--- では、僕はこれで失礼します。ああ、、、そうそう、、、これ、、、---


上着のポケットから、何かを取り出して・・・


--- これ、よかったらどうぞ。---


差し出されたそれは、、、
今からキュヒョンと観る予定の映画のチケットだった。


・・・・・「い、いえ、、、」

--- ほら、いいからいいから、、、---


半ば強引にチケットを握らされて・・・


--- では、楽しい時間を---

・・・・・「あ、あの、、、ま、待って、、、」


一度歩き出した警官さんは、足を止めて振り向くと・・・


--- 〝なるほど〟って言うのは、貴方がユンホのタイプだってことです。---


そう言うと、僕に向って小さくウインクして、警官さんは去って行った。


・・・・・「タイプ・・・」


僕がユンホさんのタイプ?

その言葉の意味が、よく理解できなくて・・・
握らされたチケットを、俯いたままじっと見つめて考えていたら・・・



俯いた僕の視界に、誰かの靴・・・

見上げると・・・・




「シム、、、さん?」




走って来たのか、、、

息を切らせたユンホさんが、驚いた顔で立っていた・・・








16へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
10月最後の日です。
今月も早かった(;・∀・)
11月は新曲が発売ですね。
ライブ参戦された方は聞かれていると思いますが、
個人的に、ここ何年かの間で最高の期待感(笑)ドキドキ♡

Jealuos ビギ盤

全くジェラってないこのビギ盤のジャケット。
好きです。夫婦感満載♡
エコバック持つチャンミンの奥様感♡フフ


それでは、今日も1日いい日になりますように。
いつもご訪問ありがとうございます。




こころ。

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読者の皆さま、真夜中にこんばんは。
こんな時間に、しかも個人的備忘録です(笑)

毎度、若干遅れ気味の福井サンドーム。

個人的な日記ですので、
御暇な方だけお付き合いくださいませ。


2018.10.28  福井サンドーム


朝、5時起床。
洗濯して掃除機をかける(←朝から煩い)
日曜日なので、家族のお昼ごはんの準備を済ませ、家を出たのは6時45分。

最寄り駅までの終電に乗り遅れた時のことを考え、
車で主要駅に行き、駐車場に止め電車に乗り込む。

日曜日の朝だというのに、みんなどこへ行くのか? (←お前もだろ)
込み合うJR新快速で大阪まで。

そして、大阪からお久しぶりのサンダーバードに乗り込みます。
TONE福井参戦以来のサンダーバード。

周りはトンペンさんばかりかと思いきや、
金沢方面の旅行客で満員御礼(笑)

それでも、チラホラ見えるTBちゃんやらツアーグッズを手にしたトンペンさんに安心しながら大阪を発車。
新大阪を経て、京都でkieちゃんと合流しました。


今回は、イチゴカエルちゃんも同行です。

2018.10.28 福井 ②

これは、wish upon a star のきらりちゃんからの頂き物です。
私のお気に入りなのです♡


大阪から鯖江駅まで、2時間弱の旅。
お喋りしてたらあっと言う間。

お久しぶりの鯖江駅は、以前来た時(TONEライブ)よりも賑やかになっている印象でした。

kieちゃんが〝欲しい〟というものを求めにお近くの酒屋さんへ。
私も便乗して購入。

2018.10.28 福井 ① バンビカップ

これがとってもかわいい♡

お腹が空いたので、駅にいらした地元のボランティアの方から教えてもらったお店に行って、
食事を済ませ、そのままサンドームへの長い(笑)歩き旅。



ようやく到着して、例のごとく撮影開始。

2018.10.28 福井⑤

私たちが到着した時には、もうすでにグッズには長蛇の列。
特にグッズを買う予定もないので、私達はのんびりです。

2018.10.28 福井 ④ 2018.10.28 福井③


気が済むまで堪能したら、多目的ホールに並べられてる椅子に座って、
開場を待ちます。

その間に、お約束させていただいてた読者さまにもお会いすることができました。

実は、私、数日前から風邪引いてしまって当日もあまり体調が万全ではなくて、
朝からボーっとしていたせいか、コンタクトを入れるのも忘れてたんですけど、
そのコンタクトを入れ忘れていることすら、サンダーバードに乗るまで気がつかなかったという、
マジでボーっと状態だったんです(笑)

なので、若干怪しさを醸し出す眼鏡にマスク姿で、読者さまには大変失礼いたしましたm(__)m
なのに、そんな私に会いに来てくださって本当にありがとうございました。

2018.10.28 福井 皆さんからのお土産

声を掛けてくださった皆さん、本当にいつもありがとう。

私、御手紙を頂くのが嬉しくて、
いつも帰りの電車や新幹線の中で読ませていただくんですけど、
ライブの余韻もあってか、泣きそうになるんですよね。

ライブ中は楽しさでいっぱいで、笑ってるばかりで泣くことなんてないですけど、
頂く手紙には、いつも胸がギュッとなってウルっとなります。

こころ日和。のユノとチャンミンは、本当に愛されてるなって。
そして、こころ。も愛してもらってるなって(え? ちがう? 笑 )
幸せです。ありがとう。

毎度のことですが、ライブレポは無理なので(笑)
個人的旅日記ということで、ご了承ください。

2018.10.28 福井 ⑥

暗くてサンドームが見えない(笑)


鯖江の駅員さんも、街のボランティアの方も、
寄らせていただいたお店の方々も、とても皆さん温かくて素敵な街でした。


2018.10.28 福井駅



今回、というかいつもなんですけど(笑)
くる*くるり のkieちゃんと参戦しました。

今回の旅&ライブも楽しかったね♪
kieちゃん、いつもありがとう。
京セラ2日連続P席楽しみだね(笑)ププ

実は、京セラでkieちゃんが久し振りに読者さまにお声がけするという事で、
それに否応なしに私が付いてくるという、こころ。押し付け企画を考えています。

いろいろと事情があって、私からは久しく読者さまに声かけしていなかったのですが、
お久しぶりにお会いできたらと思いますので、
実現した際は、よろしかったら会いに来てくださいね♪

それでは、個人的旅日記はこれで終わります。


最後に、、、


ライブ当日の28日。
福井行きのサンダーバードに乗っている私の元に、
娘からこんなLINEが。


ミキ②

ミキ ビギ盤


もしかして、これ?

TOMORROWビギ盤

(笑)(笑)




それでは、長々とお付き合いありがとうございました。
皆さま、いつも本当にありがとう。大好き♡フフ

おやすみなさい♡





こころ。

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読者の皆さま、こんばんは。
晴れ、ときどき雨・・・こころ日和。 管理人のこころ。です。
いつも、こころ日和。にお立ち寄りくださってありがとうございます。

昨日、続編の更新をどのようにするか考えましたが、
続けて読みたいというご要望が多く、そして、私がもし読者だとしたら、
確かに続けて読みたいな、、と、そう感じました。
それに、〝読みたい〟と思っていただけることがとても嬉しかったです。

ここは、読者さまファーストで(*^^*)
お休みを少し先に延ばして続編17話、最後まで更新しますので、
ぜひ、お付き合いよろしくお願いします。



本日更新のお話は、〝微熱~永遠に冷めない熱病~〟の続編となります。
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振り向いて、抱きしめて。~止まない微熱~





「シムさん、おはようございます」

・・・・・「おはようございます、チョンさん」


いつもと変わらない朝。
いつもと同じ時間に玄関の扉を開ける。


そこにはいつも、変わらない貴方の笑顔がある。


貴方は僕を 〝シムさん〟と呼び、
僕は貴方を 〝チョンさん〟と呼ぶ。


--- なぁ、、チャンミン---
--- 何ですか? ユンホさん---



ユンホさん・・・
僕の目の前にいる貴方は、貴方のようで貴方じゃない。

姿形は貴方でも、

心が・・・
心が貴方じゃない。


分かってはいても、僕は目の前の貴方に似た人に視線を向けずにはいられなかった。


「良かったら、乗っていきませんか?」

・・・・・「いえ、僕は電車で・・・」

「いいじゃないですか、隣りのビルなんだし・・・ね?」


僕の心の中の複雑な気持ちなんて知る由もない。
ただ、純粋に僕に向けられる貴方の笑顔が、僕にはとても辛かった。


現実世界での貴方は、ごく普通の人間で・・・
驚いたことに、僕の勤める会社の隣りのビルで働いていた。


「行こう、シムさん」

・・・・・「はい・・・」


押し切られる形で、僕は1週間に1度か2度、
彼の車の助手席に乗り込むようになっていた。



窓から見える景色・・・

通りの木々には、鮮やかな若草色の葉が緩い風に乗ってゆらゆら揺れている。
差し込む光は、穏やかに降り注ぎ、春を告げている。

道行く人たちが羽織るコートも、明るくて柔らかい色に変わっていた。


「シムさん、突然なんですけど明後日の日曜あいてませんか?」

・・・・・「えっ? 日曜、、、ですか?」


そっと、隣りの貴方を盗み見る。

ハンドルに添えられた大きな掌
視線は前を見据えたまま・・・

「えぇ、実は、僕の好きな管弦楽団のコンサートがあるんです。なかなか人気の楽団なんで、
チケット取るのに苦労したんですよ。一緒にどうですか?」

・・・・・「・・・・・」

「あ、興味ないですか? それとも、先約ありますか? 彼女・・・とか?」

・・・・・「い、いえ・・・」

「じゃあ、良かったら僕に付き合ってもらえませんか?」



ユンホさん・・・
ねぇ、ユンホさん・・・

貴方ではないと分かってはいても、僕の鼓動は早鐘を打つ。


・・・・・「はい、僕でよければ・・・」


2人で過ごしたあの濃密な時間・・・

忘れていないよ。
全部覚えてる。




「良かった、なんだか少し強引だったかな? でも、楽しみにしてます。」




貴方の手の温かさ
唇の柔らかさ
貴方の匂いも、僕の髪を撫でる掌の感触も・・・

そして、僕の中に感じた貴方の熱も・・・

全てが忘れられないんだ。
例えそのすべてが、僕の夢の中の出来事だったとしても・・・



「じゃあ、シムさん、仕事頑張ってくださいね。」

・・・・・「ありがとうございました。チョンさんも・・・」



会社前の道路の脇に車が止まる。
助手席で、お礼を言ってから車を降りる。


窓越しに手を振る貴方。

キラキラ光る太陽のように明るくて、僕には少し眩しいくらい。
小さく頭を下げて、僕は振り返る。


ビルに向かって歩き出そうとしたその時・・・



「あの!!! シムさん!」


彼の声が僕を呼ぶ。
振り返ると・・・

車のウインドウを下ろして、彼が笑っていた。


「前から言おうって思っていたんだけど・・・」

・・・・・「はい、なんですか?」


「チャンミン、、、って呼んでもいいかな?」

・・・・・「えっ?」


僕に向かってそう言う貴方の頬は、少し赤く染まっていて・・・


「なんだか、〝シムさん〟って他人行儀だし、、、あ、いや、その他人なんだけど・・・
あの、、、もし迷惑じゃなかったら、、、いいかな?」


--- あんたの名前、教えてよ?---
--- チャン、ミン・・・いい名前だな・・・---
--- チャンミン、俺、、、お前が気に入ったよ ---
--- 俺とつきあってくれよ、チャンミン ---



現実の貴方も僕を 〝チャンミン〟って・・・
そう呼んでくれるの?


「あ、ごめんね、突然、、、変な事、、、嫌ならいいん・・・」

・・・・・「あの・・・」


彼の言葉を遮り、僕は口を開いた。


「ん? 何?」

・・・・・「ユンホさん、、、って呼んでもいいですか?」



貴方じゃないのに・・・

僕は・・・
僕の心は・・・

目の前の貴方にどんどん惹かれてしまう。


ユンホさん、、、


苦しいよ・・・







2へつづく

夢から1人、冷めてしまったチャンミン。
お隣に越してきたユンホさんそっくりのユンホさん(^_^;)と、
夢の中のユンホさんとの間で揺れ動くチャンミンの心を上手く描けたらいいなと思っています。
今回の続編・・・
大どんでん返し・・・・は今の所予定なしです(^_^;)





旧館で更新を始めた時の、私のあとがきです(笑)
上手く書けているかはわかりませんが、
なんとなくグレーな本編の完結にモヤモヤしてらっしゃる読者さまには、
是非読んでいただきたいと思います。

それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪



こころ。

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私の心の中のお話です。
ご了承ください。




ひぐらしの鳴く、あの夏。2



僕達の日常は、変わりなく過ぎていく。

僕は、毎日工場で汗を流して小さな部品を作り続け、
ヒョンは、皆の期待に答えようと、必死で勉強している。


〝いつの日か、2人並んで歩いて生きていく〟


僕達2人の大きな夢。
いつか叶う日が来ることを夢見て、、、




・・・・・「ふぅ、、、」


1日の仕事を終え、アパートに戻る。

最近、アパートに戻ってまず最初にすることがある。

それは、、、





〝ほら、、、チャンミン、手、貸して?〟


僕が差し出した左手を取り、
薬指にゆっくりとはめられた指輪。

ヒョンの長くて綺麗な指にも、
同じ指輪が光ってた。





この指輪をヒョンに貰ってから、
仕事以外の時は、いつも指にはめている。

ヒョンには、どんな時も絶対に外すなって、そう言われたけど、
傷つくのが嫌で、仕事の時だけは外すことを許してもらった。


・・・・・「ヒョン、ただいま」


指輪をはめて、手を窓の向こうの夜の空にかざす。
僕はいつもヒョンに話しかけるように、指に光る指輪にそう呟く。

キラキラと輝くその指輪は、
まるでヒョンの美しい瞳を見ているようだから、、、



ふと、微かに聞こえる電話のコール音。


ヒョン?


僕の電話はヒョン専用だから、
コール音はヒョンからの電話だという事。

急いで上着の中に入れたままだった携帯電話を慌てて取り出し、
応答した。


・・・・・「もしもし? ヒョン?」

--- あ、あの、、、チャンミンさまでいらっしゃいますか? ---


えっ?


ヒョンだと思い込んでいた僕は、
ヒョンとは違うその声に、驚いて思わず電話を切ろうとしたけれど、
その声に何処か聞き覚えがあって、、、


・・・・・「はい、そうです。あの、、、」

--- わたくしです。ソンです。ユンホお坊ちゃまの、、、---

・・・・・「ソンさん?」


その声の主は、いつもヒョンの傍に居る、あのソンさんだった。


・・・・・「驚きました。ソンさん、、、どうして、、、」

--- チャンミンさん、今から少しお時間を頂けないでしょうか? ---


ヒョンの電話からソンさんの声が聞こえただけでも驚いたけど、、、

時計を確認すると、もう夜の10時になろうとしている。

こんな時間から、、、
もしかして、、、


・・・・・「ヒョンに何か?」

--- 実は、、、---





その1時間後、僕はソンさんが手配した車の助手席に乗っていた。

後部座席から、窓の向こう側の流れる景色を見つめている。

心臓がドキドキしてる。
静まりかえった車内は、小さなエンジン音しか聞こえなかった。



--- チャンミンさま、ご足労をお掛けしてしまって、、、---


到着したのは、高級マンションの地下駐車場。
そこで車を降りると、ソンさんが僕を待っていた。


・・・・・「いえ、、、大丈夫です。それよりヒョンは、、、」

--- はい、こちらです ---


駐車場からマンションに脚を踏み入れる。
エレベーターに乗ると、早いスピードで最上階に上昇していく。




--- こちらです、、、どうぞ、、、---


立派な玄関ドアが目の前で開かれる。

ここがヒョンの家?

2人で寄り添いながら過ごしたあの施設の小さな部屋の
何十倍もの広さ。

キョロキョロと落ち着かない僕。
ソンさんは、そんな僕を促すように前を歩くと、一番奥の扉の前で脚を止めた。


--- お坊ちゃま、ソンでごさいます。チャンミンさまをお連れしました ---

「ん、、、通して、、、」


耳を澄まさないと聞こえない小さな小さな声。

ソンさんは、その声を聞き取り、
扉のノブに触れた。


--- チャンミンさま、どうぞ、、、---

・・・・・「はい」


ふかふかの絨毯。
一面ガラス張りの窓の向こう側には、
ほんの少し前、アパートで仰いだ夜の空が、怖いくらいに近くに見える。

広い部屋の真ん中に、大きなベッドが1つ。


・・・・・「ヒョン? 僕だよ。大丈夫?」





〝お坊ちゃまが体調を崩されまして、、、チャンミンさまにお会いしたいと、、、〟



ソンさんからの電話で聞いたのはそれだけ。
風邪でも引いたのだろうか、、、


--- お坊ちゃま、何かお飲み物でも、、、---

「いや、ソンはもう帰れ」

--- ですが、、、---

「何か用があれば連絡する」

--- 分かりました。では、、、ソンは失礼いたします---



そう言いながらも、ソンさんは心配そうに遠目にヒョンを見つめていて、、、


・・・・・「ソンさん、、、僕が見ていますので御心配は、、、」


思わずそう言うと、ソンさんは少しホッとしたように微笑んで、


--- チャンミンさま、よろしくお願いいたします ---


僕に向かって、深々と頭を下げて扉を閉めた。


薄暗い寝室。
ペッドの端に、布団を被って横になっているヒョンに近付く。


・・・・・「ヒョン、、、熱がある? だいじょ、、、、あっ、、、」


ベッドの傍に近づいた僕の腕を、
布団の中から伸びてきたヒョンの手が強く掴む。

そして、そのまま強く引かれ、引き摺られた。



気がつくと、僕はベッドの上で、、、


・・・・・「ヒョン、、、」


そして、見上げた先には、、、


「チャンミン、会いたかった」


ヒョンが僕を見降ろしている。


・・・・・「体調崩したって、、、大丈夫?」

「ちょっと風邪引いただけ。もう大丈夫」

・・・・・「でも、ソンさんが、、、」

「お前に会いたかったから、仮病使った」

・・・・・「ヒョン、、、」



ヒョンの大きな掌が、僕の頬に触れる。


「会いたかったんだよ、会いたくて会いたくて、息が止まるかと思った」


切なげにそう言うと、ヒョンの唇が落ちてくる。
僕は、目を閉じ重なるその時を待つ。


すぐに感じたヒョンの唇の感触。
やわらかくて、少し冷たかった・・・・・








48へつづく

読者の皆さま、こんにちは。

一昨日、昨日と『ひぐらしの鳴く、あの夏。』をお休みさせていただきました。
もし、楽しみにして下さっている方がいらっしゃったら、ごめんなさい。

そして、昨夜完結しました『微熱。~永遠に冷めない熱病~』 に沢山コメント頂き、ありがとうございます。
何度目かの再読の読者さまからも、初めて読まれた読者さまからも、
沢山感想いただけてとても嬉しかったです。
大切に読ませていただきます(*^^*)


それでは、午後も素敵なひと時を♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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シムさん、ハンコお願いします1






「シムさんが心配で・・・」


あの日からずっと、頭の中に残ってる。
探偵さんの言葉と、そして、去ってゆく背中・・・

あれから、街を歩いてても電車に乗ってても、
何をしてても、僕はいつも探偵さんの姿を探してた。

なんだろう、、、
このおかしな気持ち。

以前から感じてた。
彼を見て〝綺麗〟だと思った。


吸い込まれそうなほど深く澄んだ漆黒の瞳
通った鼻筋
彼の深い情を示す、厚くて魅惑的な唇


彼のベッドで目を覚ました時の、あの心の安らぎとふわふわとした不思議な感覚・・・

想い出すと、胸が熱くなる
心臓の音が、高鳴る
頬が熱を持つ

可笑しいな、、、
僕は、こんな風に感じる気持ちの正体を知ってる。


けど、、、
でも、、、


信じられないけど、、、


これって、

まさか?



心にずっとかかっていた靄が、次第に薄れてゆくのが分かる。

僕は、彼に・・・
探偵さんに・・・



恋、、、してる?

そう、、、恋してるんだ、、、、、





僕をずっと見ててくれた。
知らないうちに、彼に幾度となく助けられていた。


・・・・・「探偵さん」


なのに、僕ときたら、、、


ソファから立ち上がって、ハンガーに掛けてある上着のポケットから財布を手に取る。
そして、その中から取り出したのは、、、


・・・・・「チョン・ユンホ」


僕ときたら、彼の名前すらはっきりと覚えてなかったんじゃないか。
こんなに、痛むほど名刺を手にしていたのに・・・


・・・・・「ユンホ、、、さん、、、」


手にした名刺に、彼の名を何度も囁く。


・・・・・「ユンホさん、ごめんなさい。」


お礼も言わせてもらえなかった。
礼儀知らずだと、嫌われたのかも、、、


「もう、貴方の周りをうろついたりしません。約束します。」


彼の言った通り、あの日から僕の周りには彼は居ない。

感じるんだ。
彼の気配がないことを・・・

今までどれだけ、彼に守られていたかということを、
どうしてもっと早くに気が付かなかったんだろう。




窓辺に立って、マンションの前の通りを眺める。
もちろん、彼の姿はない。

視線を空に向けたら、真っ青の空に一筋の飛行機雲が延びていた。

どうしたら、探偵さん、、、いや、ユンホさんにもう一度会えるかな?


自分の気持ちの正体を確信した僕は、
もうすでに、彼に会いたい気持ちを溢れさせた。



けれど、何も出来ずに時間は過ぎる。

自分の気持ちが何なのか、分からずにもやもやしていた僕・・・
自分の気持ちを知ってしまった、けれど、どうにもできずにもやもやする自分・・・

何をしてても、溜息しか出てこなかった。




--- シムさん、、、お元気がないようですが? ---

・・・・・「いえ、そんなことないですよ」


雑誌の小さな隅に連載していた僕の小説は、
既に完結している。

けれど、評判がよかったらしく、
ほんの小さな記事だけど、別の雑誌の新人コーナーに紹介された。

仕事は順調だ。
連載が終わって、間もなく別の新人小説家の短編小説集に掲載する作品を書くことになった。

本当なら、飛び上がってもいいくらいのことなのに、
なのに、僕の心は晴れない。


いつの頃からか、僕は電車に乗らなくなった。

買い物をするときは、財布に最新の注意を払ってるし、
家に鍵をかけるときは、〝よしっ!〟と声に出してかけることにしてる。
コンビニでも、立ち読みが終わってから買い物をするようにした。


バカみたいだと思うけど、ユンホさんに心配をかけちゃダメだから・・・




ある日の午後。
もう、陽も落ちかけた時だった。

出版社に出向いた後、
僕は、通りで見つけた美味しそうなケーキ屋さんで、
大きなイチゴの乗ったショートケーキを2つ買った。

そして、いつものようにバスに乗り込む。

一番後ろの席に腰を下ろす。
疲れがつい、ため息となって吐き出た。

流れてゆく窓の外の景色・・・

街にネオンが灯りだす。
その様子を、僕はじっと見ていた。

目的のバス停に到着して、僕はカバンの中から財布を手にする。
お金を取り出そうとするけれど、どうしてだか財布が開かない。


・・・・・「あれ???」


あたふたしながらも、どうにか財布を開ける。

けど、力を入れすぎたからか、
僕の手から、跳ねるようにして足元に財布が落ちてしまった。


・・・・・「あ、、、す、すいません、、、」

--- お客さん、、、早くしてもらえませんか? ---


必死でバラまかれたお金を拾い集め、


・・・・・「すいませんでした。」


お金を入れて、運転手さんに頭を下げた。
バスの扉は、目の前で勢いよく閉じられて、急ぐように早いスピードで走り去った。


ぽつんと残されたバス停・・・
僕は、小さくため息をついて、肩を落とす。


そして、、、

失敗をするたびに、こう思う。


〝ユンホさんがいてくれたら〟


そんな風にバカなことばかりを考えて、
そして、また、気持ちが落ちてゆく。

僕は、静かなその場所から、マンションへ向ってとぼとぼと歩きだした。



今日の夜空は、とても綺麗だ。
星がいつもより沢山で、きらきらと輝いてる。


・・・・・「綺麗だな、、、」


街の灯りとは違う、本物の輝き・・・
僕は、その美しい空に視線を奪われたまま、歩いていた。


その時、、、、


・・・・・「あっ!!」


一瞬、宙に浮いたかと思うと、
次に感じたのは、身体の痛み・・・


・・・・・「っ、、、、、、」


暫く痛みで動けなくて、
ようやく辺りに視線をやると、、、


・・・・・「うそ、、、」


どうやら、僕は、マンション近くの公園の脇の広い水路に落ちてしまったようだった。

足元にひんやりとしたものを感じる。
水路の水で足がびしょ濡れだ。

どうにか立ち上がろうとするけど、足首を捻ったのか、
痛みが走って動けない。


バカだな、僕、、、


どうしてこんなにバカなんだろう・・・

冷たい水よりも、痛む足よりも、
辛いのは、自分の心だった。




「大丈夫です。もう、大丈夫・・・」



きっと、ユンホさんなら、そう言いながら笑って僕に手を差し伸べてくれる。


なのに、
どうして、、、


・・・・・「ユンホさん、、、」


どうしていないの?

早く僕を助けてよ、、、



楽しみにしていたショートケーキは、
箱が潰れて水浸しだ。




悲しくて、、、
情けなくて、、、


薄暗い街灯が灯るその場所で、
僕はそっと涙を流した。









15へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

一昨日、昨日とお昼のお話の更新をお休みいただき、
そして、ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
昨日1日、ゆっくりして随分良くなっています。


そして、昨日 こころ日和。の別館についてご案内をしましたが、
沢山の方が『フォロー申請』して下さってます。
少しお時間頂きます。暫くお待ちください。
尚、お知らせにも書きましたが、アメンバーさまは現在募集していません。
ご了承ください。



それでは、今日も1日いい日になりますように。
いつもご訪問ありがとうございます。






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微熱。最終話




~覚めない Last story~





・・・・・「んっ、、、んんん・・・」


ぼんやりとした意識の中、
重い瞼をゆっくりと開く。

焦点が上手く合わなくて、何度も瞬きをした。
ようやく、自分の瞳に映るものがはっきりしてくる。

それは、いつも見慣れた寝室の天井だった。



確か、今日は休日。
ベッドサイドのテーブルに目を向けると、時計の針は午前9時をさそうとしていた。


・・・・・「昨日、飲んでないよな」


どうしてだか、頭が重い。
ゆっくりと上半身を起こして、ふと、ベッドの隣りに視線が止まる。


何だろう・・・
僕の心に不思議な感覚が沸き起こる。

ベッドの半分のシーツがしわもなく綺麗に開いている。
その場所が、自分ではない〝誰か〟の場所であることを物語るように・・・


・・・・・「へんだな」


何気なく、そのシーツを指でなぞる。

その瞬間・・・



頭の中を巡る映像・・・

誰・・・?



顔に出るよ、あんた、気を付けないと・・・
あんた、ちょっと俺の好みかも?
チャン、ミン、いい名前だな・・・
俺とつきあってくれよ、、、チャンミン



これは・・・何?
貴方は、だれ?


俺が、お前に惚れてるの知ってんだろ??
お前みたいに温かかったの初めてなんだ
俺みたいな人間が、好きになっちゃダメな相手だってこともよく分ってる
チャンミン、好きだよ・・・



頭が割れそうだ。
両手で抱え込んでベッドに伏せる。


チャンミン、傍に、いて・・・・
チャンミン、お前が欲しい・・・
俺も・・・お前だけ、、、他はいらない・・・
こいよ、俺が死ぬほど愛してやる・・・



目を伏せてその映像を消そうとしても、
まるで過去の出来事を思い出しているように次から次へと頭を巡る。


これは、僕の記憶?
いや、そうじゃない。

映像の中で、僕に溶けるような視線を向けている人・・・

まるで、恋人同士のように見つめ合って、抱き合って・・・
男、、、だよな?


お前の人生を狂わせたくない


僕の、、、人生?


行くな、チャンミン・・・何処へも行かないでくれ・・・
俺と、どこか遠くへ行かないか?
ゴメンな、チャンミン、、、元気で・・・
お前みたいな奴の近くに居ちゃいけないんだ



嫌だ、、、行かないで
僕を一人にしないで


愛してる、、、お前を愛してる
アメリカ、、、行って来い
お前じゃないと感じない
俺、、、今さ、すげぇ幸せ



愛してる?
幸せ?


見つめ合う2人。
まるで、男女のそれと同じように愛し合う2人。


愛してる、お前だけだ。それを忘れるな
ほら、これ、お前にやるから・・・



夢じゃないよな

〝このまま2人で覚めなければいいだけです。夢の中でこうやってずっと抱き合っていればいい〟




・・・・・「ユン、ホさん」



気が付くと、僕は顔を両手で覆い、ベッドに伏せて・・・

泣いていた。


左手の薬指
もちろん、指輪はない。


・・・・「そうだ、夢を見たんだ・・・」


まるで、1つの小説を読み続けていたような、長い長い夢。
彼は、現実じゃない。

そう覚った瞬間、心を襲う虚無感
その絶望にも近い喪失感


身体が震える・・・


どうして?


僕だけが
僕一人だけが


夢から覚めてしまった・・・・


チャンミン、愛してるよ。お前は、俺のものだ










あの日から・・・

彼とのあの時間が夢だと悟ってから、僕は彼を探すために眠りにつく。
そして、目覚めてから激しい喪失感に耐え切れず涙を流す。
そんな日々が続いた。


月日が経つにつれ、薄れてゆく夢の記憶。
忘れたくない・・・


もう一度、彼に会いたかった。

夢の最後
彼にもう一度会えたら、聞きたいんだ。

彼の夢

もう一度・・・
もう一度だけでいいから・・・



会いたい

貴方に会いたい






そんな僕の気持ちとは裏腹に、夢の中でも会うことはできず、時間が過ぎるだけ・・・
彼の記憶も薄れゆく。

夢の中の、しかも男相手に恋をした、、、バカな自分。

なすすべもない恋、、、そのうち、苦しさに耐えかねて、
記憶が薄れ、いつの日か忘れることを願うようになった。



そんなある日・・・




休日の午後。


窓から暖かい日が差し込み、ソファに寝そべる僕の身体を温めていた。

このソファ、高いんだろ? すんげぇ座り心地いいねぇ


時々浮かぶ、彼の記憶
目を閉じて、少しウトウトしていた僕の耳にインターホンの音が響く。



・・・・・「誰だろう」


眠りかけていた重い身体を起して、玄関に向かった。


・・・・・「はい、どちら様、、、」


扉の向こう
見覚えのある顔


薄れかけていた記憶が、一斉に蘇る。




「あ、すいません。昨日、隣りに越して来た者です。ご挨拶に伺いました。」



驚いて、瞬きすることも忘れる。
息も出来なくて、ただ、見つめるだけ・・・


「あの・・・」


声を掛けられて、我に返った。


・・・・・「す、すいません・・・」

「ごめんなさい、お忙しかったですか?」

・・・・・「い、いえ・・・」




「チョン・ユンホと申します」



ずっと、探していた貴方

チャンミン、愛してるよ・・・

やっと・・・
貴方を見つけた。

いや、そうじゃない。


貴方が、僕を見つけてくれた・・・



・・・・・「シム・チャンミンです」







偶然に貴方と出会ってから、僕は長い間、微熱に侵されてる。
冷めることのない、柔らかくて穏やかな、心地よい熱に・・・





この夢は、覚めることは無い


この熱は、冷めることは無い





「あの、、、どこかで会ったこと、、、ありませんか?」






永遠に・・・・・









微熱。~永遠に冷めない熱病~  ・・・ fin

読者の皆さま、こんばんは。
微熱。~永遠に冷めない熱病~ 61話で完結です。

このお話が、旧館でラストを迎えた時、
頂いたコメントが賛否両論だったことを覚えてます。
初めて読んでくださった皆さんは、ちょっと驚かれましたよね(;・∀・)

そして、旧館で読んで下さった皆さんは、
続編があることを覚えていてくださってるかな?
しかも2パターンのラストをご用意しているんです。
そちらが本当の完結と言えるかもしれません。

実は、このお話が本日完結を迎え、
あと、『シムさん、ハンコお願いします!』が完結したら、少しお休みを頂こうと思っているんです。

なので続編をどのように更新するか、
暫くお時間頂き、考えたいと思ってます。
勝手をしますが、よろしくお願いします。

一応(笑)本編完結ということで、コメント欄をオープンします。
感想など、頂けたら嬉しいです。
お待ちしています。






それは、本日はこのへんで。
いつもご訪問ありがとうございます。
今夜もいい夢を(^-^)



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読者の皆さま、こんにちは。

晴れ、ときどき雨・・・こころ日和。 管理人のこころ。 です。
いつもお部屋に遊びに来て下さって、ありがとうございます。

本日、表題の通り体調不良のため、
13時の更新『ひぐらしの鳴く、あの夏。』をお休みさせていただきます。

22時の『微熱。~永遠に冷めない熱病~』は、既に予約済ですので、
更新させていただきます。
本日完結話となっていますので、よろしかったら22時にお部屋を覗いてみてくださいね。


昨日の福井公演、とても楽しかったです。
お会いできた皆さんに、お礼も言いたいのですが、
また後日、書かせていただきます。

申し訳ありません。


こんな時なんですが、
先日、別室について沢山お問い合わせがあり、
特にこちらでお知らせするつもりはなかったのですが、
皆さんにご要望を沢山いただいたので、こちらにリンクを貼っておきます。

まだ、お部屋を初めて1年と少し。
そして、超我儘に気ままに更新しているので、
お話もまだまだ少なく、アメンバーさん限定のお話も多々あります。
個人的なプライベート記事は全てアメンバーさま限定となっております。
お話は今後、皆さんに読んでいただけるように、順にアメンバー限定解除していく予定です。

アメンバーさま以外は、まだ読めるお話は少ないのですが、
それでもよろしかったら、ぜひのぞいてみてくださいね。



晴れ、ときどき雨・・・こころ日和。別室です  ↓


にじいろ、こころ。いろ


※ なお、現在はアメンバーさま募集は行っておりません。
ご了承ください。


それでは、今日も1日、いい日になりますように♪
皆さまも、風邪にはご用心を(;・∀・)




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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



シムさん、ハンコお願いします1





探偵さんは、僕からなるべく距離を置くように、ソファの端に腰を下ろした。


〝話しましょう〟


そう言った僕も、何から話せばいいか戸惑ってしまう。
探偵さんも、俯いたままじっと黙ってる。


暫くの沈黙・・・

聞こえるのは、時折窓の外を通る車のエンジン音だけ・・・

その沈黙を破るように、口を開いたのは、、、


「すいません、、、」


探偵さんだった。


「分かってます。ご迷惑だってこと、、、」

・・・・・「えっ? 」


迷惑?


「けど、その、、、気になって、、、


ゆっくりと、言葉を選びながら話す探偵さんの横顔。
やっぱりとても綺麗で、伏せ気味の瞼に視線を奪われる。


・・・・・「前、お話した時もそう言ってましたね、気になるって・・・」

「はい・・・」

・・・・・「あの、ストーカーの男のことが気になってたって、、、そうじゃないんですか?」

「あの、そうじゃなくて、、、心配で、、、シムさん、とても危なっかしいので、、、」

・・・・・「えっ、、、僕が?」


探偵さんは、俯いていた顔を上げて、遠慮がちに僕に視線を合わせた。


「いつも、無防備で、、、あんなことがあったのに、不用心で・・・」

・・・・・「不用、、、心?」

「満員電車に乗ったりするし、、、」

・・・・・「ぼ、僕だって、電車くらい乗ります」


つい、大きめの声で反論してしまう。
けど、探偵さんは冷静で・・・


「ダメです。貴方は、乗っちゃいけません。」


そんな風に、訳の分らないことを真剣な顔で言う。
けど、その時確信したんだ。

やっぱり、、、
あの時、助けてくれたのは、、、


「大丈夫です。もう、大丈夫、、、」


探偵さんだったんだ。


「それに、財布を落としてしまったり、、、」


えっ?


「あと、家の鍵をさしたまま、出掛けてしまったり、、、」


ええっ???


「コンビニで買い物した後に本を立ち読みなんてするから、買ったものを置き忘れたりするし・・・」


な、なんで???
どうして??????

何時だったか、街を歩いていて声を掛けられた。


--- 落としましたよ---


あの時は、確か、、、どこかの制服を着たOLさんだった。
そして、ある時は、出先から戻って郵便物を取ろうとしてポストを開けると、


・・・・・「あれ? 」


マンションの鍵が、ポストの中の隅っこにそっと置かれてあった。
コンビニで、買った物を置き忘れたのはつい最近だ。


--- お客さん、お忘れですよ ---


店長さんが、息を切らして僕の後を追ってきてくれた。


「だから、心配で、、、」

・・・・・「探偵さん、、、」


恥かしさと同時に、思い当たることが沢山、頭の中を過っていった。
この人が、いつも見ててくれたの?


「けど、、、」


そう切り出した探偵さんは、ふっと瞳を伏せた。


「分かってます。僕のしていることは、あいつと変わりない」

・・・・・「あいつ?」

「貴方を付け狙ってたストーカーです。」

・・・・・「・・・・・」

「気持ち悪いですよね、本当に、、、ごめんなさい。」

・・・・・「そんな、、、」

「もう、今日限りにします。だから、僕のことは忘れて下さい。」

・・・・・「探偵さん、、、僕、、、」

「もう、貴方の周りをうろついたりしません。約束します。だから・・・」

・・・・・「・・・・・」

「だから、、、お願いですから、用心してください。気を付けて、、、ください。」


探偵さんは、そう言葉を置くと、また押し黙ってしまった。
とても、悲しそうな横顔・・・

さっき見た探偵さんの大きな背中は、丸くなってなんだかとても小さく見えた。


・・・・・「あの、、、探偵さ、、、」


何を言おうとしたのか、自分でもわからない。
けど、何かを伝えなきゃいけない気がして・・・

言葉を発したけれど、それは、探偵さんに遮られてしまった。


「もし、ご迷惑じゃなかったら、食事していきませんか?」

・・・・・「・・・・・」

「だいぶ、酔ってらしたので二日酔いに効くスープを作りました。」


そう言いながら、探偵さんはもう一度僕と視線を合わせる。

優しい微笑みをうかべて、、、
けれど、僕を見つめるその瞳は、なんだかとても寂しそうだった。






「じゃあ、僕はここで・・・」


食事の後、探偵さんは僕をマンションまで送り届けてくれた。
2人でタクシーを降り、探偵さんが僕の荷物を手渡してくれる。


・・・・・「ありがとうございます。あの、、、」

「はい、、、」

・・・・・「良かったら、お茶でも飲んでいきませんか?」

「まだ、お酒が残っているはずです。ゆっくり休んでください。」

・・・・・「でも、、、」

「ありがとうございます。お気持ちだけ頂きます。」


そう言って、探偵さんは、僕に小さく頭を下げた。
そして、タクシーが去って行った方向へ歩き出す。


・・・・・「あ、あの、、、」


まさか、ここから歩いて?
振り向いた探偵さんは、僕の気持ちを察したのか・・・


「職業柄、歩くのは慣れてます。それに、、、」

・・・・・「・・・・・」

「今、少し歩きたい気分なんです。じゃあ、、、」


このまま、別れちゃいけない。
そう、心が警告するのに、、、

僕は、それ以上、何も言えなかった。
見えなくなるまでずっと、探偵さんの背中を見つめ続けていた。


けど、彼が振り向くことは1度もなかった・・・・・








14へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
昨夜遅く帰宅しました。
福井でお会いできた読者さま、ありがとうございました。

今日は録画してある行列見よう(笑)フフ



それでは、今日も1日いい日になりますように。
いつもご訪問ありがとうございます。






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