FC2ブログ






※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください



こちらのお話は、『ユンホさんの初恋。』の続編です。
まだ、『ユンホさんの初恋。』を読まれていない読者さまは、先にこちらからどうぞ →
 ユンホさんの初恋。






私の心の中のお話です。
ご了承ください。




ユンホさんの初体験。1






・・・・・「こんな格好で、、、風邪引きます」


浴衣一枚で追いかけてきた俺に手を伸ばす。
チャンミンの手を取り、ゆっくりと立ち上がると、自分の姿に驚いた。


「はは、これは酷いな、、」


帯は緩んで、浴衣が肌蹴ている。


・・・・・「全く、仕方ないですね、、、」


そんな風に口悪く言いながらも、
チャンミンは、俺の襟に手をかけて、、、


・・・・・「すごく似合ってるよ、ヒョン、、、カッコいい、、、」


笑みを浮かべながら、綺麗に襟を合わせて帯を締め直してくれる。
そんなチャンミンを見て、たまらなくなった。

思わずチャンミンの身体を引き寄せた。


・・・・・「ヒョン、、、?」

「お前だけなんだよ?」

・・・・・「うん、、、」

「・・・・・」

・・・・・「ヒョン、、、早く帰ろう」

「ん、、、」

・・・・・「早く帰って、一緒に、、、」

「分かってる、、、露天風呂だろ?」

・・・・・「うん」



チャンミンの手を取り、ぎゅっと握りしめた。
反対の手にチャンミンのバックを持って、二人並んで歩き出す。


・・・・・「ヒョン、、、」

「ん?」

・・・・・「足、、、痛くない?」


今頃気が付いた。
慌てて走ってきた俺は、裸足のままだった。


「ん、大丈夫、、、」


そのまま、静かな夜道を手を繋いだまま歩いてゆく。
耳に届くのは、二人の歩く足音と、まるで俺たちの仲直りを喜んでくれるような、虫たちの鳴き声・・・


チャンミンと歩くこの道が、ずっとずっと続けばいいと、
ふっと、そんなことを思った。







--- おかえりなさいませ・・・---


宿に戻ると、まるで俺たちを待っていたかのように、入り口にいた宿の人が
にっこりと笑ってぺこりと頭を下げた。


「た、ただいま、、、」


恥ずかしすぎて、俺たちは、まるで逃げるようにして部屋に戻る。



「こ、これは、、、、」

・・・・・「・・・・・」


部屋に足を踏み入れると、灯りは少し絞られていて、
食べかけの料理は、すっかり片づけられていた。

そして・・・


「あ、あいつ、、、」


広い部屋のど真ん中に、二つの布団がまるで重なるように並べて敷かれていた。


「ははは、、、ミ、ミリョンの仕業だな、、、」


自分の顔が引きつっているのがわかる。
あいつ、、、これじゃあ、あからさますぎるだろ?

チャンミンが、部屋の入り口で固まっている。


「はは、、、」


俺は、敷かれている布団に手をかけると、ググッと引っ張って
二つの布団を引き離した。


・・・・・「・・・・・」

「ほ、ほら、、、チャンミン、風呂入ろう。ん?」

・・・・・「うん、、、後から行くから、ヒョン先に行ってて」

「お、おう、、、」


気恥ずかしい気持ちを隠すように、俺は急いで露天風呂に向かった。





「んーーーっ、、、さいこーーーーっ!!!」


見上げると、たくさんの星が輝いてる。

さっき、チャンミンと歩いているときは全く気が付かなかったけど・・・
俺、チャンミンしか見てなかったからだな、、、

綺麗だな、、、
ソウルと違って空気が澄んでるからか、広い庭にともる灯りがいらないくらいに眩しい。


「ふーっ、、、」


少し熱いくらいの温度のお湯が、浴衣一枚で冷えてしまった身体を芯から温めてくれる。
お湯が流れ込む音が、自然に囲まれたこの空間に心地よく響いて、日々の疲れを癒してくれた。

空を見上げたまま美しい星空に見とれていたら、パシャっとお湯が跳ねる音が聞えて、、、
視線を戻すと、、、


・・・・・「ヒョン、お待たせ。」

「チャ、、、」

・・・・・「わぁ、、、気持ちいいね」


お湯に浸かったチャンミンが、空を見上げている。

その姿を見て、ドキンと心臓が跳ねた。


・・・・・「ヒョン、そっち行っていい?」

「う、うん、、、」


ゆっくりと、チャンミンが近づいてくる。
そして、俺の隣に座ると、こちらを向いてにっこりと笑った。

チャンミンの裸は、見たことある。
男同士だし、未遂に終わったけど、そういうことも、、、

なのにどうしてだろう、、、ドキドキして、、、
静まれ、俺の心臓・・・


俺の鼓動がチャンミンに聞こえてしまいそうだ。


・・・・・「ヒョン、星がとっても綺麗だよ」

「うん、、、そうなんだよ、さっきは気が付かなかったのに、、、」

・・・・・「ソウルでは、こんなにきれいな星空は見れないよね」


空を見上げて、大きな目をキラキラ輝かせているチャンミンの横顔は、
空の星よりもきれいで、うっとり見入ってしまいそうだ。


「チャンミン、、、」


思わず名前を呼ぶ。


・・・・・「はい、、、」

「チャンミン・・・」


名前を呼ぶと、余計に愛おしさが込み上げてきて・・・


「チャンミン、、、、」

・・・・・「ヒョン、どうしたの?」




「今から・・・」

・・・・・「?」


「今からお前を抱きたい、、、、、」

・・・・・「ヒョン、、、」

「いいだろ?」







9へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
今日はいつも仲良くして頂いている読者さまから
素敵な贈り物が届きました。

季節を彩る「はな言葉」

とても本がお好きな読者さまで、おすすめの素敵な本を
いつも送ってくださいます。

季節ごとの花の花びらとイラストを組み合わせた素敵な作品が、
花言葉と共に1冊の本になっています。

全てのお話とは言えませんが、
私はお話を書くときに出来るだけ、その時の季節やその季節に合った風景を
言葉にし、文の中に取り入れるようにしています。
その方が、読む側の読者さまの頭の中や心の中に、
その場面や登場人物の心情が想像しやすいと考えるからです。

花や草木は、季節を感じやすいですよね。
桜、チューリップ、紫陽花、向日葵、秋桜、、、、

作品と、作品に添えられた花ことばから、
また素敵なお話や登場人物の言葉が浮かんできそうです。

しのぶさん、お話の感想もとても嬉しくて、
そして参考になりました。
頂いた本は大切に読ませていただきますね。
ありがとうございました♪




明日からもう8月です。
来月もよろしくお願いします。

それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい♪





こころ。

ランキングに参加しています。
沢山応援していただけて感謝です♪
いつもありがとうございます(^-^)


にほんブログ村


にほんブログ村



スポンサーサイト








※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください




私の心の中のお話です。
ご了承ください。





甘い運命。1




--- 母さん、、、僕は一体、どうしたらいいんだろう、、、---


病室から覗く冬の空は、どんよりと灰色の雲で覆われ、
今にも雪が落ちてきそうだ。

聞きなれた機械音と、加湿器の音だけが、
静かな部屋に流れていた。


オーナーは、昨夜も店には姿を現さなかった。
マンションにも数日戻っては来ていない。


〝ユノは、僕のマンションに居るよ?〟


顔色も悪いし、痩せたって、、、テミンさんはそう言ってた。
大丈夫だろうか、、、

僕のせいで、、、


目の前で眠る母さんに問いかけてみても、
ただ、静かに眠っているだけ。

答えは誰もくれない。


けど、テミンさんの言う通り、
このままピアノを弾くだけではいられない。

僕に出来ることは、ないのだろうか、、、





それを考えながら、何も答えを出せないまま、
時間だけが過ぎてゆく。


その日は仕事が休みで、僕はマンションで1人、
長い時間を過ごしていた。

明け方、仕事から戻り、シャワーを浴びるとベッドに沈む。
目覚めたのは、午後1時を過ぎた頃。

食欲もなく、コーヒーを1杯口にした。
家事を済ませると、何もすることがない。

ぼんやりとテレビ番組を見たり、本を読んだりしてみるけれど、
頭の中には何も入っては来なかった。



ふと、脚が止まったのは、オーナーの部屋の前。
扉の前に立ち、ノブに手を掛けた。


ゆっくりと扉を開く。


主が居ないその部屋は、薄暗く、張りつめた空気が漂っていた。
脚を踏み入れると、身体が緊張を覚える。

まるで、オーナーのあの瞳に見つめられた時のように、、、



目が留まったのは、沢山の本が並んだ高い本棚の一角。
そこに置かれた1つの写真。

随分昔の写真のようで、
少し色褪せている。

カーテンの向こうから届く僅かな光で、
手に取った写真を除き込む。


ここは何処なんだろう。
立派なお屋敷の前に、沢山の人が並んでいる。

その中に、女性と手を繋ぎ、少し緊張した顔をしている小さな男の子。


・・・・・「オーナー?」


5、6歳くらいのその少年の表情が、、、似てる、、、
特に目元が、、、

間違いない。
この少年は、オーナーだ。

だとすると、この女性がオーナーの母親なのだろうか?
とても美しい人だ。

オーナーのあの惹きつけるような深い瞳は、
母親に似ているのだろう、、、そう思った。


僕の知らないオーナーの過去、、、
ほんのちょっとだけ、彼を知った気がした。



手にしていたその写真を、元の位置に戻そうとしたその時、、、

手が止まる。
写真の中に並ぶ大勢の人の中に、見覚えのある人がいる。


・・・・・「母、、、さん?」


随分昔の写真だ。
けど、自分の母親だということはすぐに分かる。

どうして母さんが?


見ると、母と同じ格好をした女性が数名。
母と並んで、写真の隅に納まっている。


ここで、、、
オーナーの家で働いていたのか?


・・・・・「母さん、、、一体、どういう事?」


オーナーは、僕の母を知っている?
そして、母さんも、オーナーのことを、、、




その写真を手に、僕はオーナーの部屋をフラフラと出る。


そして、寝室に足を踏み入れた。

ここは、僕が初めてオーナーに抱かれた場所。
ベッドだけが、広い部屋に寂しく置かれている。

僕は、そのベッドに身体を横たえ、
写真を胸に抱いた。



母さん、、、

母さんは、何か知ってるんだね。
僕の知らない、〝何か〟を・・・

今の僕のこの状況は、偶然じゃない。


母さん、、、

早く目を覚ましてよ。
そして、僕に教えて。

彼が、
チョン・ユンホは何者なのか?

彼は一体、何を考えているのか、、、


苦しいんだ、、、
苦しくて辛くて、、、







ベッドのシーツから、微かに香る彼の香り。

いつの間にか、自分の心に空いてしまった虚空を、
その香りで埋めるように、大きく息を吸い込んだ。



気が付けば僕は、その香りに包まれるように眠りに落ちていた。



「チャンミン、、、」



彼の声が聞こえた気がしたけれど、
僕は沈んでいく意識を手放す。

どうせ、目を開けたとしても、彼は居ない。



夢の中で、頬に触れる手の感触と温度を微かに感じる。

無意識に、目じりから涙が零れ落ちた・・・・・








24へつづく

読者の皆さま、こんにちは♪
暑さが戻ってきましたねι(´Д`ι)
朝から暑いです。
そんな中、旦那は会社の夏キャンプ(毎年)で、今年は海岸でバーベキュー大会をするとか?
自殺行為ε=∑(`д´;ノ)ノムリムリ
私は今日は1日のんびりと、お話書いたりDVD見たりして過ごします(・∀・)


それでは、午後も素敵なひと時を♪
いつもご訪問ありがとうございます。



こころ。

ランキングに参加しています。
こころ。の書く気スイッチポチッと応援よろしくお願いします♪


にほんブログ村







※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください




私の心の中のお話です。
ご了承ください。



淋しい熱帯魚。39話~




チャンミンの手術から2週間が過ぎた。

俺は、アパートを引き払って、
アイツが・・・社長が用意したマンションへ引っ越した。

ソウルの街が眼下に小さく映る。
一体、ここは何階なんだろう・・・

広すぎて殺風景な部屋。
温もりも、何も感じられない無機質な空間。


チャンミンと過ごした思い出も何もない・・・


あの小さなアパートが恋しかった。



「チャンミン・・・」






--- 明日、退院します・・・---


今日、店主からの連絡が入った。


--- ユン、ホさ、ん・・・---



術後、目を覚ましたチャンミンが一番最初に口にした言葉は、俺の名前だった。

検査の結果は良好で、包帯を解いた後は本人も以前よりよく見えるとそう言ったらしい。
医者の話では、これから徐々に慣れてゆき、回復してゆくだろうと・・・


--- それよりも、チャンミンが・・・---


2、3日は俺の不在を仕事だと何とか誤魔化したけれど、その後・・・
まるで人形のように、食事もとらず、話もせず、毎日窓の外ばかりを眺めて過ごしていると・・・


チャンミン・・・


今すぐにでも、お前の傍に駆けて行きたい。
この腕で強く抱いてやりたい。


けど・・・




--- ユンホ、明日から出社しなさい。迎えをやるから・・・分かったね?---


「お手柔らかに頼むよ・・・」



もう、俺は、チャンミンのもとには戻れない。

こうなることを後悔しているわけじゃない。
むしろ、これでよかったんだと・・・。

チャンミンも、いつか、いい女性に出会って恋をして、家族が出来る。


家族・・・


そう、、、あいつは、家族の愛を知らずに大人になった。
俺といたら、一生そんな愛を知らずに生きることになる。


これでよかったんだ・・・

俺たちは、別々の道を・・・人生を歩き出したんだ。
決して、交わることのない道・・・


チャンミン・・・
どうか・・・

どうか俺の事を早く忘れて・・・

早く笑ってほしい。
俺の記憶の中にあるお前のあの笑顔をもう一度取り戻してほしい。

手を差し伸べてはあげられないけれど、、、
震える身体を抱きとめてあげられないけれど、、、


こんなに遠くから、祈ることしかできないけれど、、、


どうか、どうか・・・幸せになってほしい。







--- おはようございます、今日からしばらくの間、よろしくお願いします---


ご丁寧に、エントランスからの挨拶かよ、、、


「今から向かいます。」


鏡に映るのは、一体誰なんだろう。


見慣れないスーツ姿。
整えられた髪。


「似合わねぇな・・・お前、誰だよ・・・」


鏡の中のそいつを見て苦笑する。


さぁ、今日から、、、
この瞬間から、俺は、、、

チョン・ユンホはチョン・ユンホでなくなるんだ。

感情を捨てて、ただ、ロボットのように生きてればいい。


ただそれだけで・・・いいんだ。





エレベーターがエントランスに到着して、
ゆっくりと開く。


そこには、頭を深々と下げた男が1人。


「わざわざお迎えご苦労さん、ジュオンさん・・・」

--- おはようございます。坊ちゃま・・・---

「は? なにそれ・・・子供じゃないんだからさ・・・」

--- いえ、坊ちゃまの役職が正式に決定するまでは、このように呼ばせていただきます---

「今まで通り、ユンホさん・・・でいいんじゃないの? ま、どうでもいいけどね・・・」

--- 暫くは、私が坊ちゃまの御世話をさせていただきます。---

「はーぁっ、、、はいはい、ジュオンさんも大変だな・・・よろしく頼みます」





マンションの地下の駐車場で待機する車に乗り込む。

大袈裟なデカい高級車。
バカバカしい・・・


けれど、これが今の俺の現実。



車は、静かに、、、まるで音のない空間にいるように、静かにマンションを後にした・・・・










- c side -


・・・・・「兄さん・・・ユンホさんは、何処に居るの?」

--- チャンミン・・・ユンホさんは、とてもお忙し、、、---

・・・・・「嘘だっ! なにかあったの? ユンホさんに何か・・・」




ユンホさんが姿を見せないまま、退院の日を迎えた。

ロビーの待合室で、手続きを済ませに行った兄さんを待っていた。





--- あら、チャンミンくん・・・---


僕の名を呼ぶ、静かな声・・・

声の主を探す。


--- チャンミンくん・・・もう退院するの?---




ユンホさんのお姉さんだった・・・・







40へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
昨夜遅く帰宅いたしました。

2人の出番まで、なかなかの長丁場でしたが、
大好きなf(x)もBoAも見れたし、私の推しのレドベル アイリーンも可愛かったし、
楽しく時間を過ごせました。
けど、やっぱり1番可愛かったのは、チャンミンだった(笑)ふふ♡

お会いできた皆さま、ありがとうございました。


それでは、今日も1日いい日になりますように♪
いつもご訪問ありがとうございます。





こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援してくださって、ありがとうございます♪


にほんブログ村







※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください



こちらのお話は、『ユンホさんの初恋。』の続編です。
まだ、『ユンホさんの初恋。』を読まれていない読者さまは、先にこちらからどうぞ →
 ユンホさんの初恋。






私の心の中のお話です。
ご了承ください。




ユンホさんの初体験。1





--- ユノ、、、?---


大きなため息をついて、俺は窓際の椅子に自分の身体を投げるように腰を下ろした。


--- ユノ、、、お連れさん、、、---

「後輩じゃなくて、恋人なんだ。」

--- えっ? ---

「あいつだよ、、、俺の恋人」

--- うそ、、、ほんとに? ---


そう、チャンミンは、俺の恋人。
一目惚れして、苦労して手に入れた、俺の大切な、、、大切な人・・・

--- エリさんが言ってた、、、---

「・・・エリさん?」

--- この部屋の最初のお世話係さん、、、---


〝あの人たち、恋人同士なんだって、、、〟


ああ、あの人、、、
チャンミンの言葉に、若干引いてたな、、、

あの表情を思い出して、思わず苦笑した。


--- けど、冗談だと思って、、、---

「冗談なんかじゃないよ、、、」

--- ねぇ、彼どうしたの? 喧嘩したの?もしかして、私の、、、 せい? ---


泣き出しそうに顔を歪めたミリョンが、トレイに乗せたビールを持ったまま立ち尽くしてる。


--- 私が、ユノに・・・・だから、怒って帰っちゃったの? ---

「まさか、、、部屋取るって言ってたし」

--- でも、今日は空いてる部屋ないよ。ねぇ、追いかけたほうがいいんじゃない?---


うそ、、、
まさか、あいつ、、、、ソウルに?


「なぁ、ミリョン、、、ここからソウルに帰るとしたら、、、」

--- 駅に向かうバスがあるけど、この時間じゃもう最終は行っちゃってる。
タクシー呼んだとしても、ここ、山の上だから、時間がかかるよ。まさか、、歩いて?---

「・・・・・」

--- 駅に無事に着いたとしても、もう電車も・・・---


あいつのことだ。
きっと、、、


--- ユノ、、、---


俺は、立ち上がってミリョンに近付くと、綺麗に結ばれた髪をそっと撫でた。


「お前、いい女になったな。」

--- ユノ、、、そんなこと言ってる場合じゃ、、、私のせいで、、、---

「お前のせいじゃない。俺が悪いんだ。心配するな」


ミリョンの頬をやんわりと抓る。


--- 痛いよ、ユノ、、、---


半べそをかいていたミリョンが笑みを浮かべて・・・


「そうそう、そうやって笑ってろ。女番長に涙は似合わないぞ。」

--- バカユノ、、、早く行かないと、、---

「ん、行ってくる」


そう言うと、俺はチャンミンを探すため、部屋から飛び出した。



--- ユノ! バス停は、坂をずっと下ったところだよ!! ---







宿を出たところで、一度を足を止めた。


「坂を下った、、、」


見ると、坂道の向こうは、街灯もまばらで薄暗い道が続いている。

よし、、、
俺は、薄暗い夜道を全力で駆けた。


「チャンミン!!」


走っても走っても、チャンミンの姿はない。
坂道を転びそうになりながら、俺はチャンミンを呼び続ける。


「チャンミン! どこだ! 」


すると、少し先に小さな灯りの下、ぼんやりと浮かんでいるバス停を見つけた。
急いで向かうけど、チャンミンはいない。


チャンミン・・・
どこだ・・・


どこに、、、



・・・・・「ヒョン、、、?」



えっ?
チャンミン?


その時、俺の後方から、近づいてくる一台の車・・・
ヘッドライトの光が、道の向こうの歩道に立っているチャンミンの姿を映し出した。


「チャンミン・・・・」



「チャンミンっ !!」


思わず道路に飛び出す。


・・・・・「ヒョン! 危ないっ!!」


高いブレーキ音が、静かな夜の闇に大きく響く。


--- 何やってんだ! 危ないだろ!!! ---


運転手が、窓を開けて怒号をあげる。


「す、すいません、、、」


車の前で転んでしまった俺を避けて、猛スピードで、走り去る車、、、


死ぬかと思った・・・
チャンミンが見えた瞬間、つい、足が・・・


・・・・・「ヒョン、、、大丈夫?!」


道の真ん中で座り込む俺の腕に触れた、震える冷たい手・・・
見ると、バックを放り投げ、膝をついて泣きそうな顔をしているチャンミンが目の前に見えた。


「チャンミン・・・」

・・・・・「怪我は? 痛くない?」


俺は、そっとチャンミンの頬に掌を当てる。


「何してんだよ、俺を置いていくな、、、」

・・・・・「僕を、、、追いかけてきてくれたの?」

「ああ、そうだよ。お前を追いかけてきたんだ。」

・・・・・「・・・・・」


頬に触れていた手に、チャンミンの涙が伝う。


「ごめんな。俺が悪かったよ。」


チャンミンは、小さく首を振る。


・・・・・「ううん、ヒョンは悪くない。僕がつまらないことで拗ねたから、、、」

「帰っちゃうのか?」

・・・・・「・・・・・」


バツが悪そうに、眉根を寄せて俯く。


「俺を・・・恋人を置き去りにして帰るのか?」

・・・・・「酷いこと言って、、、ごめんなさい」



〝こんなところ、、、来なきゃよかった〟



傷ついたけど、もう、、、いいんだ。
言わせてしまったのは、俺だから、、、



「俺と旅行の続き、、、してくれるか?」


俯いたままチャンミンの顔を、そっと掌で起こす。


・・・・・「・・・怒ってないの?」

「怒ってないよ」

・・・・・「僕のこと、嫌いになってないの?」

「なるわけないだろ?」

・・・・・「ほんとに?」





「好きだよ、チャンミン、、、、、」


「大好きだ」






虫の音しか聞こえない、静かな静かな夜の闇の中で、
俺たちは、冷えたお互いの唇を温めあうように、そっと口づけあった・・・・・






8へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
予約投稿です。

このお話が更新される頃、
私は京セラから帰宅途中です。

また明日の朝、熱帯魚の2人でお逢いしましょう♪




それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい♪




こころ。

ランキングに参加しています。
沢山応援していただけて感謝です♪
いつもありがとうございます(^-^)


にほんブログ村


にほんブログ村







※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください




私の心の中のお話です。
ご了承ください。





甘い運命。1





季節は過ぎる。

街路樹の葉は、冷たい冬の風でひらひらと舞い落ち、
通りを落ち葉で埋める。


僕の生活は相変わらずで、
夜になると、ホテルのバーでピアノを弾き、2日に1度は母を見舞う。

変わったことと言えば、、、


〝もっと違う形で、出逢えればよかった〟


あの夜から、オーナーは僕の演奏を聞かなくなり、
そして、時々マンションを空けるようになった。

理由は聞けなかった。

オーナーは、僕を避けている。






それは、仕事が休みのある日。


僕は、母の見舞いを済ませ、
久し振りにソウルの賑やかな通りを、1人歩いていた。

街を行く人たちは皆、分厚いコートに身を包み、足早に通り過ぎる。
時折吹く冷たい風が、僕の頬を掠める。

ウインドウに映る自分の姿に足を止めた。


・・・・・「なんて酷い顔、、、」



昨夜は、演奏でミスをした。

いつもオーナーが座っていたカウンターの隅の席に目を取られ、集中できなかった。
頭の中は、彼のことで一杯だった。

姿を現さなくなって、もうずいぶんと経つ。


・・・・・「はぁっ、、、、、」


ダメだ、、、
もう考えるのは止めよう。

考えたところで、何がどうなるものでもない。
ピアノに集中しよう。

そう、ガラスに映る自分に言い聞かせる。

その時、、、


僕を見つめるその強い視線に気が付く。
ガラスに映ったその人は、以前と変わってはいなかった。


振り向いて、確認する。


・・・・・「テミンさん、、、」

--- 時間ある? ---

・・・・・「えっ?」

--- あんたに話がある ---


そう言うと、僕の返事を聞くこともなく、
くるりと身を翻し、スタスタと歩き始めた。


・・・・・「ま、待ってください、、、」


僕は、速足でテミンさんの後を追った。







賑やかな通りを少し離れて、テミンさんの後に続いて入ったのは、
静かで落ち着いた雰囲気のカフェ。

テーブルを挟んで、向かい合う。


--- コーヒーでいい? ---

・・・・・「は、はい、、、」


テミンさんは、コーヒーを2つ注文し終ると、ふーっと大きく息を吐き、
目の前に座る僕を見据えた。



--- あれ以来、僕はホテルへの出入りを禁止されてるから、あんたに会いに行けなかった ---



テミンさんの言う、〝あれ以来〟というのは、きっと、、、



〝ユノの邪魔する奴は、僕が許さない ---〟



あの日の事だ。

ずっと、聞きたくてもオーナーには聞けなかった事を、
テミンさんに聞いてもいいだろうか、、、


・・・・・「ずっと、気になっていました。あの時のテミンさんの言ったこと、、、」

--- ユノに聞かなかったの? 一緒に暮らしてるんでしょ?---

・・・・・「オーナーは、最近あまりマンションに戻ってこなくて、、、」


そう言うと、テミンさんはふっと頬を緩めて笑った。


--- あぁ、そうだよね---

・・・・・「・・・・・」

--- ユノは、僕のマンションにいるよ? ---

・・・・・「テミンさんのところに?」

--- うん---

・・・・・「そ、そうですか、、、」

--- ユノを怒らせたの?  あ、、、そうだよね、、、ユノの気持ちも分かる ---




〝お待たせしました〟



テーブルの上に、美しい模様のコーヒーカップが置かれる。
テミンさんは、カップを手に一口コーヒーを飲むと、再び話を始める。



--- 分かってないようだから教えてあげる ---



それから、僕は静かにテミンさんの話に耳を傾けた。


僕が、あの夜の店で怒りを買った客は、
オーナーが代表を務める幾つかの会社のグループと繋がっている政治家らしく、
オーナーには、とても重要で大切な人物だということ。

その人の機嫌を、僕が損ねてしまった。


--- 詳しいことは勿論、ユノは言わないけど、、、相当大変みたいだよ? 見ればわかる ---

・・・・・「僕のせいで、、、」

--- まともに食事を摂らないし、なかなか眠れないみたい。夜中に何度も目覚めてる ---

・・・・・「・・・・・」

--- たまにしか会わないあんたには分からないだろうけど、顔色も悪いし、少し痩せてる、可哀想に、ユノ、、、---



そうか、、、
それで、帰ってこないんだ。

僕のせいで、そんな大変なことに、、、
きっと、僕の顏も見たくないんだ、、、


・・・・・「そんなことになってるなんて、、、僕、知らなくて、、、」

--- だろうね。呑気にピアノを弾いてるんだもん ---

・・・・・「あの、、、オーナーは、、、」

--- ユノが、、、何? ---

・・・・・「顔色が悪いって、、、痩せてるって、、、大丈夫ですか?」



最近、顏を見たのはいつだったか、、、

朝、目が覚めてリビングに行くと、
すでに着替えを済ませ、マンションを出ようとしたオーナーが居た。

僕に振り向くこともなく、そのまま部屋を出て、、、
僕が見たのは、彼の背中だけだ。


--- ねぇ、、、あんたってさ、、、---


手にしていたカップを、カチャ、、、と音を立ててソーサーに戻す。
少し、身を乗り出すようにして、テミンさんは、僕の目を強く射貫くように見つめた。


--- もしかして、ユノが好きなの? ---

・・・・・「えっ?」

--- 僕、言ったよね? 一度寝たからって、自分の物にしようなんて考えるなって、、、---

・・・・・「・・・・・」

--- ユノは誰の物にもならない、、---






--- 僕の物にも、あんたの物にも、、、---







23へつづく

読者の皆さま、こんにちは。
この記事が更新される頃、私はkieちゃんとお食事中かな?

久し振りの2人揃ったSMT♡
赤いペンライトを灯せないのは残念だけど、
今日は、いつもいつも席運の悪い私にしては、ほんのちょっとだけ良席なので(笑)
目一杯応援してきますね♪


それでは、22時はいつものように「ユンホさんの初体験。」を更新します。
お時間のある時に覗いてみてくださいね。
お待ちしています♪

素敵な午後を♡





こころ。

ランキングに参加しています。
こころ。の書く気スイッチポチッと応援よろしくお願いします♪


にほんブログ村







※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください





私の心の中のお話です。
ご了承ください。



淋しい熱帯魚。33話~






~別離~


チャンミンの手術は、予定よりも1時間ほど長くかかった。

心配したけれど・・・

店主と一緒に受けた医師からの説明では、特に問題もなく成功したと聞かされた。
このまま順調に行けば、術後の検査を終えて、退院するのが2週間後・・・


--- ユンホさん、本当にありがとうございました。感謝します・・・---

「いえ・・・チャンミンの事、よろしくお願いします。」

--- もう、行ってしまわれるんですか?・・・・せめてあの子の包帯が解かれるまで・・・---

「いえ・・・僕が関われるのは、ここまでです。退院後のケアの事や通院の費用はご心配なさらないでください。
全て手配していますから・・・」

--- そうですか・・・本当に、行ってしまわれるんですね・・・---


店主の大きなため息が、静かな部屋に響く。


--- 正直・・・あの子がどうなってしまうのか・・・そちらの方が怖くて・・・---

「・・・・・」

--- 前にも言いましたが、これで本当にあの子は幸せになれるんでしょうか・・・? 
あ・・・すいません、何から何までお世話になっているというのに、こんな事・・・---

「いえ・・・」


大きなガラス窓の向こう・・・
チャンミンは静かに眠っている。

チャンミン・・・よく頑張ったな。


--- 明日の午後には、病室へ戻ってきます。
あの子が目覚めたら、きっと・・・きっと貴方の名を一番に・・・---


店主の瞳から、一筋の涙・・・


「チャンミンをよろしくお願いします。こんな大事な時に、傍にいてやれない僕を許してください。」


ガラスの向こう・・・
すぐそこにチャンミンはいるのに、俺はもう触れることは出来ない。


チャンミン・・・

その白い包帯が解かれたら、外の世界を沢山見るんだよ。



空の色、月の形、星の煌めき・・・
木々の緑、雪の白、海の青、七色の虹・・・

その瞳は、チャンミンが大好きな魚たちのことも、今までよりもずっとずっと美しく映してくれるよ。


「お願いがあります。これを・・・」


俺は、バックから大切にあるものを取り出した。


--- これは・・・?---

「チャンミンがとても気に入ってて・・・大切にしていたマグカップなんです」


--- これ、前からずっと欲しかったんです ---
--- 嬉しい・・・ユンホさん、ありがとう ---
--- ユンホさんと一緒の時しか使いません ---




「これをチャンミンに渡してください。」

--- 分りました。お預かりします・・・---

「それと・・・」


俺は、ポケットから1枚のメモを取り出した。


「新しい携帯電話の番号と、僕の引っ越し先です。この先のチャンミンのことについては、問題ないと思います。
もし・・・チャンミンに何か・・・何かあった場合に、ここに連絡してください。ですが・・・
くれぐれもチャンミンには知らせないで下さい。お願いします。」


--- 分りました。実は・・・貴方の新しい連絡先を聞いていいものか悩んでいました。
何もないと信じていますが、教えていただくだけでも、私の心に少し余裕が出来ました。ありがとうございます---

「・・・・・」

---本当に・・・ありがとう---


店主が深々と俺に頭を下げる。


「頭を上げてください。これは・・・僕の自己満足なんじゃないかって・・・そう思います。」

--- 自己満足・・・・---

「ええ、貴方の言うとおり・・・これで本当にチャンミンが幸せになるのかは僕にも分りません。
けれど・・・僕がそうしたかったんです。チャンミンの気持ちなんて考えなかった。自分がそうしたかったから・・・」

--- ・・・・・---

「勝手な話です。けれど、信じています。 これでよかったんだと、、、
チャンミンの未来が、これできっと明るいものになるんだと・・・
僕はそう信じて、これから生きていきます。どうか、チャンミンをよろしくお願いします。」





俺は、店主が帰った後もしばらくそこから動けなかった。



チャンミン・・・
俺はそろそろ行くよ。


チャンミン・・・
最後にお前の可愛い顔が見れなくてとても辛いけれど、、、


チャンミン・・・
俺のこの胸の中に、心の中に・・・お前が詰まってる。

笑い顔
泣き顔
怒った顔
拗ねた顔

全部・・・全部・・・




チャンミン・・・

元気で・・・
幸せになるんだよ。




さよなら、チャンミン。

ずっとずっと・・・愛してる・・・



さよなら・・・・








39へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
このお話は、書いていた当時〝切なすぎて読めません〟と、
数名の読者さまからリタイア宣言を受けたことがありました(;・∀・)
結末を知ってても、今日の場面は胸がギュッとなります。

さて、今日はSMT大阪オーラスです。
私も本日参戦します。

お話の更新は変わらず13時と22時です。
お時間のある時にでも覗いてみてくださいね。
お待ちしています♪



こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援してくださって、ありがとうございます♪


にほんブログ村







※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください





こちらのお話は、『ユンホさんの初恋。』の続編です。
まだ、『ユンホさんの初恋。』を読まれていない読者さまは、先にこちらからどうぞ →
 ユンホさんの初恋。






私の心の中のお話です。
ご了承ください。




ユンホさんの初体験。1





「す、すげぇご馳走だな、チャンミン?」

・・・・・「・・・・・」


テーブルの向かい側。
表情のないチャンミンが、箸を手に取り黙々と食べている。


--- ここの料理長は、日本人でね、とても有名な料理人なんだよ---


あれやこれや言いながら、俺の隣にピタリと寄り添い、食事の世話を焼くミリョンは、
幼いころ、〝女番長〟というあだ名が付くくらいお転婆で活発な少女だった。

髪はボサボサで、スカートなんて穿いているところは制服以外で見たことがない。

なんとなくあの頃を思い出して、隣のミリョンをちらりと盗み見る。
長い黒髪を一つに束ねて、薄化粧をして、、、

着物を着ているせいなのか、
テキパキと世話をする流れるような動きが、しなやかで美しくさえ見える。


--- そんなに見られたら恥ずかしいよ---


ふふっと笑いながら、料理を取り分けた小皿を俺に差し出す。


「えっ?あっ、、、あぁ、、、」


しまった・・・
昔のことを思い出して、ぼーっと見入ってしまった。


--- お連れ様もいかがですか? ---

・・・・・「僕の給仕は結構です。好きなようにいただきますので、彼のお世話をお願いします。」

「チャンミン」


チャンミンの声が、まるで違う人のように低くて、、、

こ、怖い・・・

こちらを見向きもせず、ただひたすら箸を動かしている。


--- お連れ様はユノと同じ会社の方ですか? ---


外見は変われど、空気が読めない性格はちっとも変わってないな。


「あっ、、、チャンミンは、、、」

・・・・・「僕とユンホさんは同じ大学の先輩と後輩です。僕はまだ大学生なんで、、、」

--- そうなんですか。じゃあ私より年下なんですね。私とユノは1つ違いなんです---

・・・・・「・・・・・」


まるで、何かの原稿でも読んでいるかのように、チャンミンが口にする言葉が棒読みになってる。

さっきは・・・


〝僕達、兄弟じゃなくて、恋人同士なんです。ふふ♡〟


なんてお世話係さんを驚かせてたのに、、、

ふっとテーブルの上を見ると、いつの間にかチャンミンの周りには空いたビール瓶がたくさん並んでいた。


・・・・・「すいませんが、ビールをお願いできますか?」


俺はまだ、グラス1杯も空けていないのに・・・


--- あら、ユノはお酒にめっぽう弱いのに、お連れさんお強いんですね。お待ちくださいね---


部屋からミリョンが出ていくと、
チャンミンは、何か言いたげな様子で、少し大げな大きなため息をついた。

酒が強いチャンミンが、頬をうっすらと赤く染めている。


「チャンミン、、、ちょっとペースが速いぞ。飲みすぎるなよ?」




・・・・・「僕が邪魔ですか?」

「は?」

・・・・・「邪魔ならそう言ってくださいよ。別に違う部屋取ってもいいし、今からだってソウルに戻れる。」


分かってる。
俺が悪い。

けど、そんな、、、
そんな言い方はないだろう。



「お前、何言ってるの?」

・・・・・「久しぶりの再会なんでしょ? なら、2人でゆっくりすればいいじゃないですか?」

「・・・・・」

・・・・・「ちょっと美人だからって、鼻の下伸ばしてぼーっとしちゃって、、、」

「チャンミン、、、」

・・・・・「こんなところ、、、来なきゃよかった」

「・・・・・・・・」



分かってる。
チャンミンの本心じゃないってこと。

けど、正直俺は、、、


かなり傷ついた。



「なら好きなようにしろ。部屋取るなり、帰るなり、お前が思うようにすればいい。」


まるで、売り言葉に買い言葉だ。
吐き捨てるようにそう言って、俺は箸を乱暴に放り投げ、立ち上がって窓のほうへ視線を向けた。

俺は何て嫌な奴なんだろう。
悪いのは自分だと分かってて、あんな言い方するなんて・・・


けど、、、


〝こんなところ、、、来なきゃよかった〟


胸が痛いよ、チャンミン、、、


静かな部屋に、庭の温泉の音だろうか、
お湯の流れる小さな水音が聞こえてくる。



暫くすると、、、、

--- お待たせしまし、、、、あっ、、、---


ミリョンの声がして、、、


--- えっ、、、お、お客様? ---


振り向くと、いつの間にか浴衣から洋服に着替えたチャンミンが、
バッグを手に持ち、ミリョンとすれ違いに扉から出て行った。


--- ユノ? 何かあったの? ---

「何でもないよ、、、俺が、、、、バカなだけなんだ・・・」



チャンミンを引き留める言葉も出せず、
俺は、唖然としたミリョンの前で、大きなため息をつきながら項垂れるしか出来なかった。








7へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
SMT参戦を前に、朝からヨジャ痛に苦しんでいます(ノД`)・゜・。サイアク
久し振りに(って言っても日産以来)ユノに会えるからなのか?(笑)
お薬も準備して、今日は早めに休みます。



それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪




こころ。

ランキングに参加しています。
沢山応援していただけて感謝です♪
いつもありがとうございます(^-^)


にほんブログ村


にほんブログ村








※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください




私の心の中のお話です。
ご了承ください。





甘い運命。1




結局、僕は朝までベッドの中で眠れない時間を過ごした。
半身を起こし、ぼんやりとカーテンの向こうが白みだす様子を眺めていると、

微かに聞こえる、足音、、、

咄嗟にベッドから飛び出し、自室の扉を開く。



「・・・・・」

・・・・・「あっ、、、」


静かな空間に、突然音を立てて現れた僕に、
オーナーは驚いたのか、立ち止まって僕を見た。


・・・・・「お、お帰りなさい、、、」


上着を手に、ネクタイはしていない。
シャツのボタンはいくつか外したままで、とても疲れた顏をしている。


「起こしてしまったか?」

・・・・・「い、いえ、、、違います。なんだか、眠れなくて、、、」

「、、、今夜の仕事は休め。ゆっくり眠ればいい」


そう言うと、僕の前を通り過ぎ、その先にある彼の部屋の前に立つ。


・・・・・「あの、、、」


扉のノブに手を掛けたところで、僕はオーナーに声を掛けた。

聞きたい事があった。
テミンさんのあの言葉、、、


〝あんたがあの男の怒りを買った〟

〝ユノの邪魔をする奴は、僕が許さない〟



テミンさんが僕に向けたあの怒りは、尋常ではないとそう思った。

僕が知らないところで、何かが起こっている。
その原因は、僕にある、、、

それが何なのか、知りたい。

それに、もう一つ、、、
きっとそれが、僕が眠れなかった原因。


「なんだ、、、」

・・・・・「ど、何処へ、、、」

「・・・・・」

・・・・・「昨夜は、何処へ、、、」

「・・・・・」

・・・・・「テ、テミンさんと、、、一緒だったんですか?」


それを聞いて、一体どうなるのだろう、、、

〝そうだ〟

と、そう言われたとしても、
何も変わらない。
どうにもならない。

そう、自分でも分かっているはずなのに、、、


けど、、、、


扉のドアノブに手を掛けていたオーナーは、その手をスッと落とし、
僕に向きなおる。

そして、足音も立てずゆっくり僕に近付き、目の前で脚を止めた。


「気になるのか?」

・・・・・「えっ?」

「俺が誰と夜を過ごしたのか、気になるのか?」


そういわれて、羞恥で顔に熱が集まってゆく。
慌てて視線を逸らし、俯いた。


・・・・・「い、いえ、、、ただ、、」

「ただ、、、?」

・・・・・「・・・・・」


自分でも分からない理由を問われて、
言葉を失くす。

ただ、眠れない夜の間、僕は夜空を見ながら、
オーナーの事を考えていた。

それは、誤魔化すことのできない真実だ。


俯いた僕の視界に、彼の手が映る。
その手が僕の顎を捉え、そっと顔を上げられる。



視線が、、、交差する、、、



そして、彼の顔が僕に重なってゆく。
スローモーションのように、ゆっくりと、、、

僕は、目を閉じてそれを待った。


その瞬間、僕は悟った。

自分の心を、、、



僕は、オーナーに、、、
チョン・ユンホに惹かれてる。




僕の人生を大きく変えてしまった、目の前のこの男に、

僕は、、、


重なった彼の唇は、少し冷えていた。
それが何故だか心地よくて、離れてゆくその感触に胸がチクリと痛む。


ジン、、、と疼く唇を感じなから、閉じていた目を開けると、
彼の寂しそうな瞳が、僕を見詰めていた。



「もっと、、、」

・・・・・「・・・・・」

「お前とは、もっと違う形で、、、」

・・・・・「・・・・・」

「出逢えればよかった、、、」



そう呟くと、オーナーは僕に背を向け、
自室に入って行った。



僕は、独り残されたその場所で立ち尽くす。
もちろん、彼の言葉の意味が、分かるはずもない。


ただ、確実に理解したのは、自分の気持ちだけ。




逃げたいと、そう思っていた。

あの男から解放され、自由になったら、
元気になった母と一緒に、普通の生活に戻りたいと、、、


けれど、、

今の僕は違う。


逃げたいと、
抜けだしたいと、

そう思っていたその人に、、、


心が傾いている。



涙が一筋、頬を伝った・・・・・








22へつづく

読者の皆さま、こんにちは。

明け方、激しい雨と風の音で目が覚めました。
丁度、付近を台風が通過している頃だったようです。
窓から外の様子を伺うと、何も見えないほどの激しい雨でした。

今は、風も雨も治まり、空に晴れ間も見えています。
暫くは雨に注意だそうですので、用心します。
御心配下さり、連絡をくださった読者さま、ありがとうございました。

そして、打って変わって明日は猛暑予報(-_-;)
水分補給、暑さ対策万全で京セラに向かいます。

さて、今日は日曜日ということで、コラボ企画のお話の更新日です。
もう11話になりました。
今週は、kieちゃんのお部屋で更新されていますので、
ぜひ、ご訪問ください。
くる*くるり のお部屋でお待ちしています。



それでは、こころ日和。は22時に『ユンホさんの初体験。』でお待ちしています。
いつもご訪問ありがとうございます♪




こころ。

ランキングに参加しています。
こころ。の書く気スイッチポチッと応援よろしくお願いします♪


にほんブログ村







※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください





私の心の中のお話です。
ご了承ください。



淋しい熱帯魚。33話~







--- ユンホさん、手術が終わるまでは・・・---

「はい、そのつもりです。」

--- そうですか、よかったです。チャンミンが、貴方が少しでもいないと・・・心細いようなので、、、---



店主が心配そうにそう呟く。
みんな不安なんだ。

チャンミンは手術が、、、
店主は、俺がチャンミンの傍から消えた後のチャンミンの事が、、、


そして・・・

そして、俺は、、、
チャンミンの傍に居られなくなった後の自分が、、、


けれど、その時は確実に近づいてる。
それまでは、思いっきり甘やかして大切にして・・・



・・・・・「ユンホさん・・・明日も来てくれますか?」


病室の窓から、空を眺めてた。


「もちろんだよ。何か欲しいもの・・・ある?」


チャンミンは、小さく首を横に振る。


・・・・・「何もいりません。ユンホさんが来てくれればそれでいいです。」


ベッドの傍の椅子に座って、チャンミンの手を握る。


「チャンミン・・・俺の顔、見えるだろ?」

・・・・・「はい、少しぼやけてますけど・・・」

「沢山見てて? 覚えておいて・・・」


チャンミンは、クスッと笑って・・・


・・・・・「ヘンなユンホさん・・もっとちゃんと見えるようになったら、毎日・・・」

「ん? 何?」

・・・・・「毎日ハッキリとユンホさんの顔が見えます。いや、見たいです・・・」

「ん? ・・・」


もじもじしながら、瞳を泳がせてる。
チャンミンの言った言葉と、仕草の意味が理解できない。

すると、チャンミンが、、、


・・・・・「ユンホさんにお願いがあります。ずっと言いたかったんです。」

「何だろ? 俺に出来ることならなんでも・・・言って?」


チャンミンは、小さく深呼吸して、
そして、正面から俺を見据えた。


・・・・・「手術が終わって、僕が退院したら・・・・僕と・・・」

「・・・・・」

・・・・・「僕と一緒に暮らしてもらえませんか?」


チャンミン・・・お前はどうして・・・



動揺したらダメだ。
今は、チャンミンの心を安心させてやらないと、、、

落ちつけ・・・

けど、チャンミンのまっすぐで純粋な瞳を見つめることが出来ない。
愛する人に、嘘ばかりの自分、、、

どうしても漏れ出てしまう動揺を感じ取ったのだろうか、、、


・・・・・「ダメ、、、ですか? 僕、病気が治ったらお仕事も出来るし、ユンホさんに美味しいご飯を作ってあげたいです。
それに、毎日おはようとおやすみを・・・ユンホさんの顔を見ながら言えるなんて・・・考えただけで胸が熱くなって・・・」

「・・・・・」

・・・・・「それだけで、幸せになります。」

「・・・・・」

・・・・・「ユンホさんは違いますか? 僕がずっと一緒だと、、、困りますか?」


チャンミン、、、お前と一緒に暮らすだなんて・・・
考えただけでも夢のようだよ。

そんなことが出来たら・・・
そうだね、考えただけでも、胸が熱くなるよ。

幸せだ・・・幸せだよ・・・

チャンミンの頬に触れる。


「あったかいな・・・」

・・・・・「ユンホさん・・・僕・・・」

「一緒に暮らせたら、きっと毎日楽しいだろうな・・・」

・・・・・「ユンホさん・・・僕と約束してください。ダメですか?」


ゴメンな、チャンミン・・・


「ん、分かった。約束するよ・・・」


指切りしようとして差し出した僕の指は、行くあてを失った。

何故なら・・・


チャンミンからのキス・・・
触れるだけの優しいキス・・・

けれど、今までチャンミンと交わしてきたどのキスよりも、
チャンミンの気持ちが伝わってきて・・・

ゆっくりと、離れてゆく・・・
きっと、最後のキス・・・


・・・・・「約束です。」


恥ずかしそうに頬を染めて、チャンミンは笑ってた。



神様・・・どうか・・・
チャンミンをお守りください・・・








その後、手術までの数日をチャンミンと一緒に過ごした。
検査には異常がなく、安心して手術が受けられる状態だと、医師から説明を受けた。


「チャンミン・・・いよいよ明日だね。頑張れよ」


2人して、ベッドに腰掛けて窓の外の景色を見ていた。
温かい陽射しがチャンミンに降り注ぐ。


・・・・・「はい、僕、今は怖くないんです。とても楽しみです。」

「楽しみ?」

・・・・・「だって、終ったら・・・ユンホさんと一緒に暮らせます。」



チャンミンの手を取って握りしめた。

2人で見た、この何気ない景色も俺は絶対に忘れないだろう。

俺の手から、チャンミンの手に・・・
俺の心が、チャンミンの心に伝わるように・・・


・・・・・「いいお天気ですね・・・」


窓の外の空を仰いで、目を閉じているチャンミン、、、



チャンミン・・・
ありがとう・・・

俺にこんな感情を教えてくれた。
心から誰かを愛するという事、お前が教えてくれた・・・



輝く色を持つ世界。
美しい音色が響く世界。

全て、お前が与えてくれた。


ありがとう、チャンミン・・・愛してるよ・・・










・・・・・「じゃあ、ユンホさん、兄さん・・・行ってきます」

次の日、チャンミンは明るい光を取り戻すために
笑顔で手を振りながら手術室へ向かって行った。





がんばれ、チャンミン・・・








38へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

CD封入のシリアルでのエントリーは本日23時59分までです。
お忘れなきようご注意くださいね。

朝の記事は、いつも前夜に予約投稿なので、
台風の様子がどうなっているのか、、、

今日は1日、お家で大人しく過ごします。
京セラ参戦の皆さま、交通機関等、乱れもあると思いますので、
ご確認の上、お気をつけて楽しんできてくださいね。

いつもご訪問ありがとうございます♪




こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援してくださって、ありがとうございます♪


にほんブログ村





※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください





こちらのお話は、『ユンホさんの初恋。』の続編です。
まだ、『ユンホさんの初恋。』を読まれていない読者さまは、先にこちらからどうぞ →
 ユンホさんの初恋。






私の心の中のお話です。
ご了承ください。




ユンホさんの初体験。1





美しい景色と、気持ちいいお湯・・・
それに、可愛いチャンミン。

贅沢だ・・・

なんて贅沢なんだ。

今まで頑張って仕事してきてよかった~
精一杯生きてきてよかったぁ~


「ふぅぅぅぅ、、、」


そんなことを思いつつ、湯船につかりながら、大きく息を吐いた。

チャンミンのあの様子じゃ、やっぱりご機嫌損ねてるよな、、、
浮かれてる場合じゃない。


チャンミンのご機嫌をどうにかしないと・・・

せっかくの旅行なんだ。
楽しい思い出にしてやりたい。



〝ヒョンと温泉!! 楽しみーっ(^^♪〟



俺との旅行を、あんなに楽しみにしててくれたんだ。
その気持ちを大切にしてやらないと、、、

思いっきり、甘やかしてやろう。
チャンミンの願い、全部叶えてやりたい。

目を閉じて、大きく息を吸い込む。
いい香りが、身体全体に染み渡っていくようだ。


瞼の裏には、さっきの妖艶なチャンミンの姿が浮かぶ。

色白で、きめの細かい美しい肌、、、
細くて華奢な線の身体が、あの浴衣を纏ってしなやかに動く・・・


あれは反則だよな、、、
あの姿を見て、反応しないわけがない、、、


「あっ、、、」


緩く起き上がりかけている節操のない自分の息子に苦笑いして、
俺はもう一度、窓から見える景色に視線を向けた。





つい気持ちが良くて、長湯をしてしまった。

ふらふらとしながら、脱衣所に出ると、籐のかごの中に俺の下着と、
さっきチャンミンが来ていたものと同じ浴衣らしきものが、きちんと畳んで入れられていた。


「チャンミン・・・」


怒ってても拗ねてても、いつもこうやって俺の世話を焼いてくれる。


可愛いチャンミンの顔が早く見たくて、適当に身体と髪を拭いて、
浴衣に袖を通す。


けど、、、


「これ、、、どうやって着るんだ?」


なんとなくさっきのチャンミンの姿を思い出して、それらしく着ることができた。

これでよしと、、、


「チャンミン! 」


勢いよく部屋に続く扉を開けると、、、



--- やだーーーーー、何やってんの、ユノ~---



視界に映ったのは、窓際に立ったまま無表情のチャンミンと、そして・・・


--- 襟が逆じゃん。ほら、こっち向いて---


テーブルの向こうに膝をついて座っていたミリョンが、おもむろに立ち上がり、
そそくさと歩いて俺の前に立つ。


「お、お前、、、何をする! やめろっ!!」


いきなり俺の浴衣の帯に手をかけ、
素早く解く。


--- ほら、こうやって、、、右前にして着るんだよ、こらっ、じっとしてって、、、---


浴衣の襟元を両の手でもち、遠慮もなしに浴衣の前をバッと開いた。

もちろん、俺は下着しかつけてなくて、、、


「お、お前、何をする!! 変態か?! 触るなっ、見るなっ!!!!」


身体を捩って逃げようとしても、、、


--- だから~、一緒にお風呂に入った仲じゃない。
今更何を恥ずかしかってんのよ~じっとしなさいっ! ほら、あとはこうやって、、、---


何てぇ力なんだ。

あっ、、、
そうだ・・・思い出したぞ。


確か、、、ミリョンは柔道段位者だったはず。
あれは・・・中学生の時だったっけ、、、

大喧嘩した時、ミリョンに投げ飛ばされて、
背中に大きな青あざが出来たっけ、、、

襟を取られたこの状況。

あの時のことを思い出して身震いした俺は、
投げ飛ばされるのを恐れてグッと両足に力を入れた。

暫くすると、ポンとミリョンの掌が俺の腹に触れて、、、


--- 出来たよっ、、、---


そういいながら数歩後ずさると、腕を組んで、俺の頭から足の先までを
小さく頷きながら眺めている。


「な、なんだよ、、、」

--- あーっ、、ユノはやっぱり足が長いしスタイルいいから浴衣が似合うね---

「えっ? そ、そう?」

--- うんっ、すっごく似合ってる。いい男だよ---

「そ、そうかな、、、そんなに似合うか、、、な、、、


ついついミリョンの口に乗せられてしまった俺に、
冷たい視線が突き刺さる。

温泉に入って温まったはずなのに、なぜか俺は、ぶるっと寒気がして身体を震わせた。


「あっ、、、ってか、どうしてお前がここに居るんだよ。お世話係さんはお前じゃないだろ?」


チャンミンの針のような視線を受けながら・・・


--- 代わってもらった。---

「は?」

--- 幼馴染だって言ったら、交代してくれた。---


ま、、、マジか、、、


「だ、だからって用事もないのに、、、お前、俺を口実にサボってやがるな?仕事しろっ!」

--- 違うよ、、、食事を持ってきてもいいか、聞きに来たの---

「えっ? もうそんな時間?」


時計を見ると、すでに食事の時間が訪れようとしている。


「チャ、、チャンミン、、、腹減ったよな? 食べようか、、、な?」

・・・・・「・・・・・はい」


げっ、、、眉間のしわ、、、
完璧に怒ってる。


と、とにかく、こいつを部屋から追い出さねばっ、、、


「ミリョン、そろそろ頼めるか?」

--- 了解。じゃあ、今から運んでくるね---


そういいながら、ミリョンは俺にウインクを飛ばして部屋から出て行った。


嵐が去った後のように、部屋の中は静まり返り、何の音も聞こえない。

ちらっとチャンミンを盗み見ると、
俺に背を向けて、窓の外の景色を見ていた。

恐る恐る近づいて、隣に立つ。


「とてもいい湯だったよ。」

・・・・・「そう、、、それはよかったです。」

「・・・・・」


言葉は返ってくるけれど、チャンミンの視界には俺は一切映っていない。
前だけをじっと見つめているその姿が、俺の心をゾクッと震わせる。


「な、チャンミン、食事、楽しみだな? 腹減っただろ?」

・・・・・「別に・・・」

「なぁ、チャンミン、、、食事が終わったら、露天風呂、、、一緒に、、、」

・・・・・「お一人でどうぞ。」


そう言うと、くるりと身を翻してその場を離れたチャンミンは、
部屋の隅にあるテレビのスイッチを入れて、ニュース番組にチャンネルを合わせると、
テレビの前に腰を下ろして、画面に映る映像をじっと見つめていた。



--- 失礼しまーーーーす---



ミリョン・・・


扉が開いて、美味そうな料理がテーブルに並び始めても、
チャンミンはテレビの画面から視線を移さなかった。







6へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
SMTどうだったのかな~

真っ白で行きたいので、スマホ封印(笑)
明日の近畿地方は、雨風が酷くなりそうです。
被害が大きくなりませんように。




それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を♪




こころ。

ランキングに参加しています。
沢山応援していただけて感謝です♪
いつもありがとうございます(^-^)


にほんブログ村


にほんブログ村







最新記事