FC2ブログ





新館お知らせ画像 ④




読者の皆さま、こんばんは。

晴れ、ときどき雨・・・こころ日和。管理人の こころ。 です。
いつもお部屋に遊びに来て下さって、ありがとうございます。


本日更新の 『この恋はニセモノ? 21』 は、
R18 記事の為、鍵記事にて更新しています。
パスワードを入力の上、入室して閲覧ください。

お話の中にBL的要素が含まれていますので、
18歳未満の方、またはそういった表現が苦手な方は入室禁止としています。

尚、閲覧後の苦情や中傷は受付できません。
ご自身の判断で、閲覧をお願い致します。

それでは、お部屋でお待ちしています♪
いつもありがとうございます。






こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援ありがとうございます。

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村




スポンサーサイト




この記事を閲覧するにはパスワードが必要です
パスワード入力





私の心の中のお話です。
ご了承ください。




心が離れてしまったら、僕たちは終わってしまう。
会えなくても、触れられなくても、心が繋がっていれば、、、
そんな想いで、僕は必死だった。



ひぐらしの鳴く、あの夏。1




新しい年を迎え、街はより一層冷たく凍る。
学校と施設を行き来するだけの僕の毎日は、時間が経っても何も変わらない。

ヒョンからのあの手紙に、僕は返事を書かなかった。
いや、書かなかったんじゃない、書けなかったんだ。

何をどう返事すればいいのか・・・
ヒョンの手紙の内容も、はっきりと理解できていない。
ただ、分るのは、ヒョンは僕の手の届かない遠い国へ行ってしまうという事。


・・・・・「4年、、、」


休日の朝、、、
窓の外は、空から降る陽の光が白い雪に反射して、
キラキラと輝いている。

最近、余り眠れない。
心が、前を向かない。
何も、したくない。


--- チャンミン? ---

パジャマのまま、窓から外の景色をぼんやりと見つめていた僕に、
心配そうな小さな声で、キュヒョンが声を掛ける。


・・・・・「あっ、ごめん、、、起こしちゃった?」

--- ううん。晴れてる? ---

・・・・・「うん。」


ゆっくりとキュヒョンがベッドから出て、
僕の隣りに並ぶ。


--- ホントだ。---


2人して、窓の外を静かに見つめた。


--- なぁ、チャンミン、、、---

・・・・・「ん?」

--- ユンホくんに、会いに行って来いよ。---

・・・・・「えっ?」

--- だってさ、行っちゃったら、もしかしたら4年も会えなくなっちゃうかもしれないんだろ?---

・・・・・「・・・・・」


4年・・・
今から4年後・・・

僕は、何をしているのだろう、、、
今の僕には、想像することすら難しい。


--- 後悔、しないように、伝えたいことを直接伝えないと、、、---

・・・・・「伝えたいこと、、、」

--- うん。あるだろ? ---

・・・・・「・・・・・」



ヒョンに伝えたいこと・・・

僕たちは、暫くそのまま窓の外の雪景色を、ぼんやりと眺めていた。




ヒョンに会いたい、、、
会って、話をしたい、、、


そんな気持ちは、日々大きくなってゆく。
壁に掛けたカレンダーの日付が、気が付けば2月を終えようとしていた。



〝3月から留学することになった〟



あれ以来、ヒョンからも手紙は届かない。

このまま、僕たちは離れてしまうのだろうか、、、
4年は長い。
遠い国に行ってしまうヒョン、、、
僕の事なんて、もしかしたら忘れてしまうかもしれない。

ヒョンが施設を出るとき、、、
あの時も、不安だった。

でも、、、僕たちの心は繋がっていた。
離れてしまうけど、心はずっとヒョンと一緒だった。

けど、、、
今は違う。

きっとこのまま会わずにいたら、
僕たちは心までも離れてしまう。

そんなの、、、
イヤだよ、ヒョン・・・・・





--- チャンミン、明日休みだしさ、帰り、、、---

・・・・・「ごめん、キュヒョン、、、」


ある日の放課後・・・
僕は、授業が終わるチャイムが鳴ると同時に、鞄を手に立ち上がる。


--- えっ? チャンミン、、、何処か行くのか?---

・・・・・「ヒョンに、、、」

--- ・・・・・ ---

・・・・・「ヒョンに会いに行って来る!!」

--- おっ、おいっ! チャンミン!! ---


背中で僕の名を呼ぶキュヒョンの声を振り切って、
僕は急いで教室を出た。

校庭では、部活動に精を出す生徒たちが、ランニングをしている。
邪魔にならないように、校庭を横切って、僕は正門を飛び出した。


教室からずっと、駆け足だった僕、、、
ハッとして、正門を出たところで脚が止めた。


・・・・・「何処へ、、、」


何処へ行けば、ヒョンに会えるの?

必死だった。
ヒョンに会いたい気持ちが溢れて、、、
そんなこと、考えずにいた。

僕は、ヒョンの居場所を知らない。
去年の夏、、、
ヒョンと過ごしたあの場所は、別荘って、、、そう言ってた。

立ち止まって、肩を落とす。
電話も出来ない僕ら、、、
ヒョンの番号すら、知らない。


・・・・・「あっ、、、住所、、、」


ふっと思い出した。
慌てて、鞄を開けて取り出したのは、、、


・・・・・「これで、行けるかも、、、」


ヒョンから届いた手紙、、、
白い封筒の裏側に、ヒョンの家の住所が書かれている。


その場所は、ここからずいぶんと遠いけど、
バスなら、なんとか行けるんじゃないだろうか、、、


・・・・・「うん、、、大丈夫、、、きっと会える。」


僕は、その手紙を手に、駅の近くにある大きなバスターミナルに向かって走り出した。


横断歩道の手前、、、
赤信号で、脚を止める。


・・・・・「早く、、、」


少しでも早く、ヒョンに会いたい。
気持ちが高ぶって、高揚していた。


その時、、、



「チャンミン!!!」


僕の名を呼ぶその声を、忘れるはずはなかった、、、


・・・・・「ヒョン?」


僕が立つ、横断歩道の向こう側・・・
路肩に停まる、黒い車から降りてきたのは・・・


「チャンミーーーン!!!」


僕に向かって、大きく手を振るヒョンの姿が見えた・・・・・






31へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
今日も1日いい日になりますように・・・

いつもありがとうございます。





こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援ありがとうございます。


にほんブログ村






新館お知らせ画像 ③



読者の皆さま、こんばんは。

晴れ、ときどき雨・・・こころ日和。管理人の こころ。 です。
いつもお部屋に遊びに来て下さって、ありがとうございます。


本日更新の 『この恋はニセモノ? 20』 は、
R18 記事の為、鍵記事にて更新しています。
パスワードを入力の上、入室して閲覧ください。

お話の中にBL的要素が含まれていますので、
18歳未満の方、またはそういった表現が苦手な方は入室禁止としています。

尚、閲覧後の苦情や中傷は受付できません。
ご自身の判断で、閲覧をお願い致します。

それでは、お部屋でお待ちしています♪
いつもありがとうございます。






こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援ありがとうございます。

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村



この記事を閲覧するにはパスワードが必要です
パスワード入力





私の心の中のお話です。
ご了承ください。






まるで、道端に捨てられた子猫のよう、、、
僕が夢見た未来は、脆く崩れて無くなった・・・



ひぐらしの鳴く、あの夏。1






季節は過ぎる。

あの、照り付けていた夏の陽射しはいつしか消えてなくなり、
その代わりやって来たのは、冷えた空気と、冷たい風だった。


--- うわ~っ、、、もうこんなに寒い。冬が来たな、チャンミン、、、---

・・・・・「うん、、、少し前まで、あんなに暑かったのに、、、」


学校への通学路。
街路樹の木々の葉は、黄色く色付き、
風に吹かれてハラハラと舞い散る。


あの夏の日から、ヒョンには会っていない。
施設に居る僕には、思うようにヒョンとの電話も出来なくて、、、

僕たちの間に行き交うのは、月に2,3度の手紙交換。
余り文字を書くのは得意じゃないけれど、
ヒョンの手紙の返事を書くのは、とても楽しかった。


--- なぁ、ユンホくんって、俺らより2年上だよな? ---

・・・・・「うん、、、」

--- じゃあさ、卒業なんじゃね? どうするんだろ? ---


そう、キュヒョンに言われて初めて気が付いた。
ヒョンは僕より2歳年上、、、高校3年生。

もう、この季節だと中には進路が決定している生徒だっている。
そんなこと、ヒョンと話した記憶がなかった。


・・・・・「ヒョンの学校は、大学もあるし、、、」

--- そのまま上がるってこと?---

・・・・・「よく分かんないんだけど、そうなることもあるんじゃない?」


大学か、、、

僕たちには縁のない話、、、
施設出身の子供たちは、高校を卒業したら皆、仕事をする。

そして、独り立ちすることが決まってる。


--- いいなぁ、、、俺も大学、行ってみたい。---

・・・・・「それよりも、頑張って働いて、先生たちに恩返ししないと、、、」

--- そうだな、、、俺たちに大学は無縁だ。---


冷たい風が吹く灰色の空、、、
見上げながら、キュヒョンは寂しそうにそう言った。



未来を諦めているわけじゃない。
将来を悲観しているわけでもない。

けれど、不安は拭いきれない。
この学歴社会の国で、僕達のような人間が人並みに生きてゆけるのか、、、
社会に受け入れてもらえるのか、、、

ただ、不安なだけだ。


--- チャンミン、、、遅刻! 急ごう! ---

・・・・・「えっ?もう、そんな時間?」


僕たちは、ただ平凡でもいいから、温かい温もりが欲しいだけ、、、
誰かに必要とされたいだけ・・・


僕はただ、
ヒョンの傍に居られたら、それだけでいい、、、、

ヒョン、、、
僕たちはきっと大丈夫だよね?

空を見上げて、ヒョンを想う。


--- チャンミン! 早くってば!!---

・・・・・「待ってよ、キュヒョン!!」


曇り空の向こう側に、
ヒョンの笑顔が、見えた気がした。






冷たい季節も本格的にやってきて、
街も白く染まる季節、、、



--- チャンミン? どうした? ---


その知らせは、突然やって来た。


ベッドの上で、広げたヒョンからの手紙・・・
身体の力が抜け、手からひらりと床に堕ちてゆく。






チャンミンへ・・・ 

チャンミン、手紙ありがとう。
風邪も引いてなくて、勉強も頑張ってるようで、安心したよ。
俺も元気だ。

あのな、チャンミン、、、
本当は顔を見て話したい。
けど、今は無理みたい。
だからこの手紙に書くことにした。

最後まで読んで欲しい。

来年、、、3月から留学することになった。
行き先は、イギリスのロンドン。

遠いよな。
俺も、地図でしか知らない場所だ。

大学をどうするか、両親と話し合った。
少しな、事情が変わってきて、、、
これも話したいけど手紙では無理なんだ。

とにかく、俺はここに居ない方がいいみたい、、、
だから、この国を出ることになった。

ごめん、、、よく分からないだろ?
上手く説明できない。ゴメン、、、

4年、、、
予定では4年、ロンドンへ行く。

その間、帰ってこれるのか、
今は全く分からない。

俺にも何も、分からないんだ、、、

幸い、英語は得意で、少しは話せるから、生活には困りそうもない。
もしかしたら、今の状況よりも楽に生きられるかもしれないって思ってる。

でもな、、、

チャンミン、、、お前に、、、
お前に会えなくなると思うと、苦しくて悲しくて涙が溢れる。

それだけが、心残りで、、、

ごめんな、チャンミン、、、


勝手な俺を許してほしい。
お前を置いて、遠い国に逃げる俺を許してほしい。

けど、、、チャンミン、、、これだけは誓う。

俺にはお前だけ、、、
今までも、これからも、ずっとずっと・・・

好きなのはお前だけ、、、

信じてほしい。


ごめん、、、、
チャンミン、、、




ユンホより







涙がポロリと、頬を伝った・・・・・






30へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
今日も1日、いい日になりますように・・・

いつもありがとうございます。




こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援ありがとうございます。


にほんブログ村









※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください





私の心の中のお話です。
ご了承ください。




この恋はニセモノ? 1



「俺と、付き合ってほしい。チャンミン、、、」

・・・・・「でも、、、」

「俺の事、嫌い?」


不安げに目じりを下げたユノの表情が、俺の胸をチクリと刺す。


・・・・・「嫌いとか、、、そんな事、、、」

「じゃあ、好き?」

・・・・・「・・・・・」

「やっぱり、あの子が、、、好きなの?」


答えに戸惑っていると、
ユノは俺から視線を外し、小さくため息をつきながら肩を落とした。


「そうだよね、、、チャンミンは本当は、女の子が好きなわけだし、、、」

・・・・・「・・・・・」

「あの子、、、凄く可愛いしね、、、何てったって、S女子大で一番なんだから、、、」

・・・・・「ユノ、、、」

「ごめん、、、分かってる」

・・・・・「・・・・・」

「分かってるんだけど、、、でも無理だよ、、、」

・・・・・「・・・・・」

「俺、諦められないんだよ、、、チャンミンが好きなんだっ!」



そう言うと、ユノは突然ガバッと俺に抱きついてきて、
そんな予期せぬユノの行動に驚いた俺は、
回避することもできずにソファに背中から倒れ込んだ。


・・・・・「こ、、、こらっ、ユノッ!」

「チャンミンっ! チャンミンっ!」


来ていたシャツを捲り上げられ、
ユノの掌と唇が、俺の腹をくすぐる。


・・・・・「くすぐったいって、、、やめろよ、ユノ!」

「イヤだ、止めない、、、絶対に、、、止めるもんかっ!」


揶揄われていると思っていた俺は、ユノのその真剣な声と震える指に、
抵抗するのを止めた。


付き合っている時は、強引なユノに押し切られて、
流されるようにユノを受け入れていた。

それが嫌で、、、
そんな自分が嫌で別れたいと思ったけれど、、、

でも今は、、、



俺の胸に顔を埋めて、指を震わせるユノが、、、

凄く、、、
凄く、、、

可愛くて、、、愛おしいと思うんだ。


両手でユノの髪に触れ、ゆっくりと撫でる。
そんな俺に驚いたユノが、顏を上げて俺を見た。


「チャンミン、、、?」

・・・・・「ユノ、、、ソファは、、、イヤだ」

「えっ?」

・・・・・「狭いし、、、身体が痛くなるだろ?」

「・・・・・」

・・・・・「は、、、、早くしろよ、、、」


俺の身体に被さるユノを押しのけて、ソファから立ち上がる。

俺から誘うなんて、恥ずかしくてユノの顏は見れなかったけど、
俺の行動に驚いているだろうユノの手を取り、そのまま寝室に足を向けた。



「チャンミン?」


パタン、、、と、寝室の扉が閉まる。
緊張しているのか、その小さな音で、自分の肩がビクッと震えた。

そんな俺に、後からユノの腕が回される。
ギュッと背中から抱きしめられて、、、


「チャンミン、、、こっち向いて?」

・・・・・「・・・・・」


ユノの腕の中で、身体の向きをくるりと変えた。


・・・・・「ユノ、、、」

「・・・・・」

・・・・・「俺さ、、、」

「うん、、、」

・・・・・「その、、、ヨリ、、、戻してやってもいいよ、、、」

「ほ、ホントに??」


〝好き〟


その一言は、やっぱり言えなかった。
こんな時にも、バカなプライドが邪魔してる。

けど、きっとユノにはお見通しなのかもしれない。
俺の事は、ユノが一番知っているから・・・・

だから、その一言は、心の奥に閉まっておこう。
きっと、素直にユノに伝えられる時が来る。

その時まで、、、



・・・・・「うん、、、」

「チャンミン、、、嬉しい、、、」



この恋が、本当に俺にとってホンモノなのか、、、
まだ、そう言いきれる自信はないけれど、、、

それでも、、、
思うんだ、、、


・・・・「俺も、ニセモノじゃないって思う、、、」

「ん?」

・・・・・「ううん、、、何でもないよ、、、」

「なに? 聞きたい、、、」


俯き加減の俺の顔を、覗き込むユノが可愛くて、
俺からそっと、唇を重ねる。


「チャンミン、、、」

・・・・・「初めてかも、、、って、、、」

「初めて?」

・・・・・「今さ、、、今、、、」

「・・・・・」

・・・・・「ユノと、、、、その、、、」

「何? チャンミン、、、言って?」

・・・・・「ユノと、シタイ、、、って、そう思うから、、、」

「チャンミン、、、」


潤ませた瞳、、、
瞬きすると、ユノの頬を涙が伝う。


・・・・・「ば、バカ、、、泣くなって、、、」


ユノの涙を拭おうと、伸ばしかけた俺の手は、そのまま空を切る。



バタッ、、、と身体ごとベッドに倒されて、、、


スプリングの揺れが治まるのを待たずに、
俺の唇は、ユノの情熱的な厚い唇に塞がれた・・・・・







20へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
いつもお部屋に遊びに来て下さって、ありがとうございます。
こちらのお話も、そろそろ完結が見えてきました。
最後まで、お付き合いよろしくお願いいたします♪



それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を・・・・・(*^^*)




こころ。

ランキングに参加しています。
応援よろしくお願いしますm(__)m


にほんブログ村







私の心の中のお話です。
ご了承ください。





次の約束はない。
信じる以外、何も出来ない僕たちは、純粋で健気な子供だった・・・



ひぐらしの鳴く、あの夏。1








その日は、目覚めたのが遅かったせいか、1日があっという間に過ぎて行った。
海に泳ぎに行ったり、最新型のテレビゲームで遊んだり、、、

僕にとっては、全ての事が目新しく映る。
燥ぐ僕を見て、ヒョンは始終ニコニコと笑っていた。


明日になったら、僕は施設に戻る。
また、ヒョンと離れ離れの時間が続く。

だから、今のうちに僕の心にヒョンを沢山充電しておこう。
そうすれば、僕は頑張れる。

辛くても、寂しくても頑張れる。



夕食を終え、シャワーを浴びてリビングに戻ると、
開いた大きな扉から、温い風が入り込んでいる。

ヒラヒラと風で舞うカーテンの向こうに、
ヒョンの背中が見えた。


・・・・・「ヒョン?」

大きな背中、、、
僕の大好きなヒョンの背中、、、

なんだかとても寂しそうで、
僕は後ろからそっと、腕を回してヒョンを抱きしめた。



ヒョンの体温と、波の音が心地いい。


「チャンミン、、、」

・・・・・「ん?」

「お前、、、今、幸せ?」

・・・・・「えっ?」


唐突なヒョンからの問いかけに、僕は一瞬言葉を詰まらせた。


「俺さ、、、」

・・・・・「・・・うん、、、」

「恵まれてると思う。不自由なく、、、いや、それ以上に、、、」

・・・・・「・・・・・」

「いい学校にも進学出来て、いいところに住まわせてもらってさ、、、」

・・・・・「うん」

「美味しいもの食べて、っとに、贅沢だよ、、、けど、、、」

・・・・・「・・・・・」

「施設でみんなと、、、チャンミンと一緒の頃の方が、楽しかった。」

・・・・・「ヒョン、、、」

「とても大切にしてもらってるのは感じてる。感謝もしてる。けど、、、」

・・・・・「・・・・・」

「寂しいよ、チャンミン、、、施設が、、、お前と一緒に居られたあの部屋が恋しい、、、」



ヒョンのお腹で交差している僕の手に、
ヒョンの手が重なる。

僕のように、施設で暮らす子供たちからすれば、
ヒョンのように人生がガラリと変わるような出来事は、奇跡に近い。

絶対に、手に入らない裕福な暮らし。
何も心配しなくても、生きて行ける安心。
そして何よりも、父と母の愛・・・

施設で暮らす僕たちには、それがない。


だから、ヒョンは幸せだって、、、
世界一の幸せ者だって、、、
施設の皆はそう思ってる。


けど、、、


本当の事なんて、、、
人の心の内なんて、、、

分かるはずもない。

ヒョンはずっと、寂しかったんだ、、、
僕と同じ、、、

ヒョンも、、、


僕は、ヒョンを抱きしめる腕にギュッと力を込めた。



・・・・・「ヒョン、、、寂しくなんてないよ、僕が居る。」

「・・・・・」

・・・・・「僕を、忘れないで、、、」

「チャンミン、、、」


僕の腕を解き、ヒョンが振り返る。
ジワリと潤む瞳が、僕を捉えた。


「分かってる。俺にはお前しかいない。」

・・・・・「・・・・・」

「会えなくても、傍に居てくれるだろ?」

・・・・・「うん。いつも、、、」

「いつも一緒だ、、、」

・・・・・「うん、、、」



その夜、、、
僕たちはお互いの手を絡めあい、重なるようにして眠った。
まるで、あの施設の小さな部屋で、2人で眠ったときのように、、、

このままずっと、夜が続けばいいのに、、、
ありえないことを心の中で願いながらも、
僕は、ヒョンの匂いに包まれ、深い眠りに落ちて行った、、、、






次の日の午後・・・



ヒョンの車で、施設に戻る。
ソンさんが、先生方に挨拶をしている間、
ヒョンは施設の子供たちに囲まれて、楽しそうに小さな子たちの遊び相手になっていた。


--- 楽しかったか?チャンミン ---

・・・・・「うん。とっても。キュヒョンは何してた?」

--- 何も、、、お前がいなくて、正直退屈だった。なぁ、ゲームの続き、早くしようぜ---

・・・・・「うん。」


キュヒョンは、ヒョンから貰ったお土産のお菓子を手に、嬉しそうに笑ってた。





「じゃあな、チャンミン、、、」

・・・・・「うん、またね、ヒョン」


皆に見送られ、ヒョンが戻ってゆく。


スピードを次第に上げてゆく車、、、


「チャンミン、またなーーーーー!!!」


窓を開けて、ヒョンは必死で僕に手を振る。
それにこたえるように、僕もまた、ヒョンの乗った車が見えなくなるまで、手を振り続けた。




その日も、夏の太陽は容赦なく照り付けていた。
ひぐらしの鳴き声が、独り残された僕を慰めるように、より一層大きく鳴いた、、、、、







29へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
今日も1日、いい日になりますように(*^^*)

いつもありがとうございます。




こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援ありがとうございます。


にほんブログ村









※ 無断転載禁止 ! ※

当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください





私の心の中のお話です。
ご了承ください。




この恋はニセモノ? 1





「俺、デビュー断わって来た、、、」

・・・・・「はぁっ?」


お道化るように、舌先を出してヘラヘラ笑っている。
こいつ、、、一体何考えてんだ?


・・・・・「な、、、何考えてんだ、バカッ!!」


重ねられていたユノの手を、思いっきり跳ねのけた。


・・・・・「馬鹿じゃねぇ? 今までなんのために頑張って来たんだよ、、、」

「うん、、、そうだね、、、」

・・・・・「そうだね、、、じゃないだろ?」


ユノは、俺をじっと見つめて、ふっと笑うと、
俺が跳ねのけた手を、俺の頬にそっと当てた。


「俺さ、、、チャンミンと離れて、よく分かったんだ。」

・・・・・「・・・・・」

「俺は、きっとチャンミンの為に歌ってたんだって、、、」

・・・・・「なんだよ、それ、、、」


ユノは、俺の頬に当てた掌に少し力を入れて、
自分の方に引き寄せながら、そっと触れるだけのキスをする。


「俺の原動力は、チャンミンなんだよ、、、なのに、、、」

・・・・・「・・・・・」

「チャンミンが傍に居ないなんて、、、ガス欠の車みたいなもんだよ」

・・・・・「だからって、どうして断ったりするんだよ、そんなのおかしいだろ?」

「俺、思うんだ、、、大切なものはたった1つだって、、、」

・・・・・「・・・・・」

「自分にとって一番大切なものは何かって、、、そう考えたら、俺は迷わないよ、、、」

・・・・・「ユノ、、、」

「チャンミンに決まってる。この恋は、、、ホンモノなんだ、、、」



この恋は、、、ホンモノ、、、


「チャンミンは、、、どうかは分からないけど、、、」


俺にとって、、、ユノは?
ユノは、どんな存在なんだ?


・・・・・「俺は、、、」


もう、とっくの昔に自覚している。

最初は、ユノが鬱陶しくて仕方なかった。
女の束縛と嫉妬がいやで、、、自由な恋愛がしたくてユノと付き合ったのに、
ユノはやたらと俺に構いたがって、、、

男同士だから、ただ、欲望を満たすだけの相手で、
煩わしいことから解放されるって、自分勝手にそう思っていたのに、、、

思い通りに行かないことに腹を立て、
会うたびに別れ話を持ち掛けて、、、

けど、、、

そんな俺を、ユノはとても大切にしてくれた。
俺が口悪く罵っても、ユノはいつも笑ってて、、、

甘やかして、何でも許して、、、



「正直言うとね、、、それだけじゃないんだ、、、」

・・・・・「・・・・・」

「スポンサーから、いろいろダメだし食らってさ、、、」

・・・・・「ダメだし?」

「もうちょっとで、俺達お揃いの衣装着せられて、歌謡曲歌わされるところだった。」

・・・・・「アイドルみたいに?」


ユノは、俺の言葉に目を見開いて、、、


「アイドル、、、か、、、そうだな、、」

・・・・・「案外、似合ってるかも、、、」

「そう? ははははは」


自分の姿を想像したのか、
大きな声で笑い始めた。


「どっちにしろ、俺達がやりたい音楽とは違ってた、、、」

・・・・・「ユノ、、、」

「地道にやるよ、、、」

・・・・・「でも、、、」

「いいんだ、、、とにかく、、、」

・・・・・「・・・・・」

「俺が言いたいのは、、、」


ユノは、姿勢を正して真正面から俺を見つめる。


「もう一度、、、俺と、、、」

・・・・・「・・・・・」

「俺と、付き合ってほしい。チャンミン、、、」



漆黒の瞳が、俺を見つめる。
ユノの目は、真剣だった・・・・・







19へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
気が付けば、こちらのお話も次回で20話になります。
そろそろ観覧車の続きを書くために、読みかえさないとな、、、思っています。
観覧車の更新を、待っていてくださる読者さまは居てくださるかなぁ、、、
ちょっと不安です(;・∀・)ヘヘ

今日もお部屋に来て下さって、ありがとうございます。

それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい。
素敵な夢を・・・・・♪





こころ。

ランキングに参加しています。
応援よろしくお願いします。


にほんブログ村








新館お知らせ画像 ②





読者の皆さま、おはようございます

晴れ、ときどき雨・・・こころ日和。管理人の こころ。 です。
いつもお部屋に遊びに来て下さって、ありがとうございます。


本日更新の 『ひぐらしの鳴く、あの夏。27』 は、昨日に引き続き、
R18 記事の為、鍵記事にて更新しています。
パスワードを入力の上、入室して閲覧ください。

お話の中にBL的要素が含まれていますので、
18歳未満の方、またはそういった表現が苦手な方は入室禁止としています。

尚、閲覧後の苦情や中傷は受付できません。
ご自身の判断で、閲覧をお願い致します。

それでは、お部屋でお待ちしています♪
いつもありがとうございます。






こころ。

ランキングに参加しています。
いつも応援ありがとうございます。

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村





最新記事