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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



街の中心から少し離れた場所にあるその病院。
ちょっと緊張しながら、脚を踏み入れる。

平日のお昼過ぎ。

沢山の外来の患者が、待ちくたびれた顔をして、待合の椅子に腰かけている。
エントランスを抜けて、エレベーターに乗り込んだ。



映画みたいな恋をした。6




〝5階の505号室〟


ヒョンの言葉を思いだして、5階を目指す。


途中1度も止まることもなく、エレベーターは静かに5階に到着した。
扉が開くと、途端、慣れない消毒液のような香りが鼻につく。


・・・・・「505、、、505、、、」


キョロキョロしながら歩いていると、、、


「チャンミン?」


振り向くと、手に缶コーヒーを持ったヒョンが立っていた。


・・・・・「ヒョンっ」

「来たか、早かったな」

・・・・・「うん。急いできたから、、、」

「少し話そう」

・・・・・「うん」


ヒョンの後についてゆくと、
広いフロアが現れる。

窓から陽の光が明るく差し込んで、
数人の入院患者が見舞客と談笑していた。


「ほら、飲んで?」

・・・・・「ありがとう」


長椅子に並んで座る。

手渡された缶コーヒーのプルタブを弾いて、コクコクと喉に通した。
いつもなら飲まない甘いコーヒーは、喉が渇いていたせいか、とても美味しく感じた。


・・・・・「ヒョン、ソユンさんは?」

「ん、今眠ってる」


ヒョンは、僕を見ようとしない。
缶コーヒーを手に、少し俯いて黙ったままだ。


・・・・・「ヒョン、もしかして迷惑だった?」

「えっ?」


ようやく、ヒョンと視線が合った。


・・・・・「こんなところまで、僕は関係なのに、、、」

「そんなことないよ」

・・・・・「でも、、、怒ってる」


こんなところまで勇んで来たくせに、
ヒョンの顔を見たらなんだか弱気になってしまう。

そんな僕に、ヒョンは笑って、、、


「怒ってなんてないよ。俺を心配して来てくれたんだろ?」

・・・・・「・・・・・」

「ありがとな、チャンミン」


そっと、隣から伸びてきたヒョンの手が、
膝の上の僕の手に触れる。

ヒョンの手は、とても温かかった。


「あと2,3日で退院できそうなんだ」

・・・・・「そう、良かったね」

「ん、、、」


差し込む光が眩しくて、瞬きをする。

隣りのヒョンも、僕と同じようにガラス窓の向こうを見ているけれど、
なんだか心はここに無いようで、空のずっとずっと向こうを見つめているように見えた。


--- あ、チョンさん、ソユンさんが探してらっしゃいますよ? ---

「あ、はい。すぐ行きます。チャンミン、ちょっと待ってて?」

・・・・・「うん、、、」


ヒョンは少し慌てるように立ち上がり、
僕を置いて、病室に向って速足で歩いて行った。


5分、10分、15分、、、


どのくらいその場に居ただろうか。

手の中の缶コーヒーも、もう飲み干してしまって、
ヒョンが戻る気配もない。


談話室の自動販売機のごみ箱に缶を捨てると、
僕は、エレベーターに向って歩き始める。


けど、、、

エレベーターの前で止まった足。

ようやく上ってきたエレベーターの扉が開いても、
僕の脚は動かなかった。

再びエレベーターの扉が閉じて、さらに上の階に上昇してゆく。

それを見届けた僕は、身体をくるりと反転させ、再び歩き出す。

そして、、、


脚が止まったのは、〝505〟 の病室の前。


少しだけ開いた扉の向こうに、ベッドに横たわるソユンさんと、
そして、ヒョンの背中が見える。


ソユンさんは眠っているのだろうか、、、
窓から射す眩しい陽の光は、引かれたカーテンで弱くぼんやりとベッドの彼女を包んでいる。


・・・・・「ヒョ、、、」





「ごめんな、ソユン、、、」


ヒョンの表情は見えない。
けど、ヒョンはソユンさんの手を握り、優しく髪を撫でていた。



「ここに居るから、大丈夫、、、」



ヒョンの声が、言葉が、背中が、、、
泣き出しそうなくらい悲しくて、切なくて、、、




声を掛けることは出来なかった。

ヒョンに気付かれないように、一歩、また一歩後退る。
そのまま僕は、急ぎ足で病院を後にした。









56へつづく

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私の心の中のお話です。
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・・・・・「僕次第って、どうしてですか?」

--- ん、、、勘? ---

・・・・・「えっ?」

--- 僕は今まで、数えきれないほどの恋愛を見てきたからね、、、ま、本の中だけど ---

・・・・・「あ、あぁ、、、」

--- けど、小説の中に出てくる登場人物にだって、それぞれの人生がある。
僕たちと同じだよ---

・・・・・「それぞれの人生、、、」

--- ユンホは過去に捕らわれてる。ああ見えて、凄く脆い所があるからさ、、、
だから、チャンミンがあいつを掴んで離さないようにしないと、、、---

・・・・・「・・・・・」

--- お互い想いあってるんだろ? なら、離れちゃダメだ ---

・・・・・「ソジュンさん、、、」

--- 例え、ユンホがその女性とどうかなったとしたってさ、
心の通い合っていない恋愛なんて、どのみち長くは続かない ---

・・・・・「・・・・・」

--- そういうものだよ ---



映画みたいな恋をした。6




ソジュンさんは、僕に笑ってそう言った。

けど、その表情はなんだかとても寂しそうで、
訳も分からず、僕の胸がチクリと痛んだ。


〝いつでも連絡して? 僕でよかったら、話を聞くよ〟


別れ際、ソジュンさんは、僕の髪をクシャリと撫でながらそう言った。


その夜、何故だかソジュンさんのあの寂しそうな顔が浮かんで来て、
なかなか寝付くことが出来なかった。






・・・・・「あ、もしもし、ヒョン?」

「ん、、、どうした、チャンミン」


数日後、大学からの帰り道、ヒョンに電話を掛けた。


・・・・・「大学に用があって、、、今帰りなんだけど、会えないかな?」

「あ、、、うん、、、」


はっきりとしないヒョンの返事。

すると、電話の向こうから、ヒョンの声とは別の誰かの声が聞こえる。


〝ユノ〟


その声を聴いて、今、ヒョンがどこにいるのかなんとなく理解して、、、


・・・・・「病院?」

「う、うん、、、そうなんだ」


その時、ソジュンさんの言葉が脳裏をよぎった。


〝チャンミン次第だ。離れちゃダメだ〟


分かってる。
僕は絶対にヒョンから離れない。離さない。


・・・・・「ヒョン、、、」

「ん?」

・・・・・「場所を教えてよ」

「えっ?」

・・・・・「今から行くよ」


傍に居るって、約束したんだ・・・








55へつづく

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私の心の中のお話です。
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--- 高校2年の夏休み明け、ユンホを巡って女同士の争いが勃発したんだ---

・・・・・「争い?」

--- そう。要するに女同士でユンホを取り合ったんだよ。
確か、片方はその年のミス学園だったと思う---

・・・・・「ミス、学園、、、」

--- 僕から見れば、どっちの女の子も可愛くて高根の花って感じだったんだけど、、、---

・・・・・「・・・・・」

--- ユンホはどちらにも興味が無かったみたいでさ---

・・・・・「ヒョンってすごく女の人にモテるんですね」

--- 中学ん時からファンクラブがあったりしたしね---




映画みたいな恋をした。6




ファンクラブ、、、


--- で、ある日の昼休み、その女2人が揃ってユンホのところにやってきたんだ---


〝ユンホくん、いい加減はっきり決めてほしいの。私達2人のどちらと付き合うのか〟


---昼ご飯を食べ終えて、教室の一番後ろの席で、机にうつ伏せて寝ていたユンホがさ、
むっくりと起き上がって、隣りで仁王立ちになってる2人の女の顔を交互に見て、、、---





〝色が白くて綺麗な二重の大きな目、、、笑顔が可愛くて、ショートカットがよく似合う、
あと、長身の俺の隣に立っても見劣りしないような、すらっとしたスレンダー美人〟






--- 表情1つ変えず、そう言ったんだよ ---

・・・・・「それって、、、」

--- そう、そういう女が俺の好みなんだって、そう言ってるんだよ---

・・・・・「ちょっと、想像出来るかも、、、」

--- ふふ、で、その後さ、、、---

・・・・・「はい」

--- ワイワイ騒ぎ出した女達に向って一言、、、---



〝鏡見たら?〟




--- そう言って、フッて苦笑いして、また机にうつ伏せて寝たんだよ ---

・・・・・「えっ、、、」

--- ぷぷ、今思い出しても笑える ---


そう言うと、ソジュンさんはクスクスと笑い始める。


--- その後、僕達仲間にいろいろと責められてさ ---

・・・・・「責められる?」

--- だって、ミス学園の申し出を断るなんて、全男子生徒の憧れのマドンナなんだよ---

・・・・・「あぁ、、、」

--- その時あいつ、、、確かこう言ってたな ---



〝女の自惚れって最悪だな〟



--- ぷぷ、、、確かにユンホは昔からいい男だよ ---



なんだか当時のヒョンの姿が想像出来て、
僕までつられて笑ってしまった。



--- けどさ、、、---

・・・・・「はい」



ようやく笑いが止まったソジュンさんが、
ふっと穏やかな表情をして、、、


--- チャンミンに話を聞いて、なるほどって思った ---

・・・・・「・・・・・」


ソジュンさんの話の続きを待つ僕をじっと見つめて、、、


--- 色白で、二重が綺麗な大きな瞳、、、---

・・・・・「えっ?」

--- 笑うと女の子みたいに可愛くって、短い髪がよく似合ってる ---

・・・・・「・・・・・」

--- すらっと背が高くて細身の美人 ---

・・・・・「あの、、、」

--- 凄いだろ? 全部当てはまってる ---

・・・・・「話がよく分からないんですけど、、、」

--- チャンミンだよ。ユンホの好み、ドンピシャだよ --- 


僕が?


・・・・・「ソジュンさん、、、」

--- ん?---

・・・・・「お言葉ですが、、、短い髪は男だから当然で、、、それに、背が高いのもそうだし、、、」

--- んーーー----

・・・・・「女の子みたいとか美人とか、、、」

--- だって、本当のことだし、、、---


なんだか、自分がヒョンの好みだってそう言われて、
嬉しいような気もするし、けど、複雑だったりもして、、、


--- 兎に角、何かアドバイスをするとしたら、、、---

・・・・・「・・・・・」

--- あいつから離れるな ---

・・・・・「えっ?」

--- チャンミンの恋が、思い通りに実るか、それとも泡となって消えてゆくか、、、---

・・・・・「・・・・・」

--- 僕が思うに、それはチャンミンにかかってる ---

・・・・・「僕に?」

--- そう、チャンミン次第だ ---








54へつづく

読者の皆さま、こんにちは。
連休最終日です。

何だか週末がとても長く感じました。
明日はうたコンですね。
楽しみです♪

いつもご訪問ありがとうございます。




こころ。

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私の心の中のお話です。
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それから、僕はヒョンとの出会いから今までの事を、
言葉を選びながら、ゆっくりと話し始めた。

もちろん、ユジンさんとソユンさんのことは詳しくは言わなかった。

ただ、ヒョンの事を深く愛し、その想いを抱いたまま天国に旅立った女性が居たこと、
心を痛めたヒョンを、傍で支え愛されたいと願うようになった女性が居る事。

それをソジュンさんに伝えた。

上手く話せたかどうかは分からなかったけれど、
ソジュンさんは、決して上手いとは言えない僕の話に、
何も言わず静かに耳を傾けてくれた。



映画みたいな恋をした。6



・・・・・「話すのが上手くなくて、ソジュンさんにちゃんと伝わったのかどうか、、、」

--- ん、、、粗方の話しは分かったよ。それに、想像は付く ---

・・・・・「想像、、、?」

--- ほら、僕はこう見えても小説家だしね ---

・・・・・「小説、、、」


僕が首をかしげると、ソジュンさんは笑ってコーヒーカップを手に取る。


--- なんだかユンホとチャンミンの恋って、、、---


そこで話を止め、
コクリとコーヒーを飲む。

僕は〝恋〟なんてストレートに言われたことが恥ずかしくて、
カッと一気に顔に熱が集まって、熱くなるのを感じた。

思わず俯く。


すると、、、


--- 小説、、、いや、映画みたいな恋だね ---

・・・・・「えっ?」


映画みたいな、、、恋?


--- 言っておくけど、揶揄っているわけじゃないよ ---

・・・・・「・・・・・」

--- 考えてもごらん。この地球上に存在する、何億、何十億の人の中で、
一生のうちに出逢える人なんてほんの一握りだけ---

・・・・・「・・・・・」

--- 限られた出会いの中で、本物の恋を手にする人はどのくらいいるんだろう、、、って、
そんなこと考えたことはない? ---

・・・・・「そうだな、ない、、、かも、、、」

--- ふふ、、、けど、本当にそう思うよ。素敵な恋だ。もし僕が天使なら、、、---

・・・・・「天使?」

--- ユンホとチャンミンの恋のキューピットになってあげたいよ---


小説家と言われる人達は、皆こんな感じの人なのかな?

普通の人とは少し違う感性を持ってて、物事の捉え方も僕たち一般人とは違う。

物の感じ方や捉え方が、やっぱり凡人ではないから、
非日常の世界、空想の世界が広がるのだろうか。


--- けど、意外だよ---

・・・・・「意外?」

--- ユンホだよ。学生の頃から女には凄くモテてた。
ほら、あいつ、頭もキレるしルックスもあぁだろ?---

・・・・・「・・・・・」

--- けど、自分から誰かを好きになったり、誰か1人に執着するような奴じゃなかった---

・・・・・「・・・・・」

--- でも、あの様子だと、今はたった一人の人にかなり夢中になってる---

・・・・・「ソジュンさん、、、」



ヒョンの学生時代か、、、
僕は何も知らないな。



---知りたい? ユンホの事---

・・・・・「僕は何も知りません。ヒョンの事、、、」

--- 面白い話が1つあるんだけど、、、---

・・・・・「聞きたいです」


僕はいつの間にか、ソジュンさんの話に流されてしまって、、、


--- あれは高校2年の時だったか、、、---



ソジュンさんの話に、そっと耳を傾けた。








53へつづく

今日は少しお話が短くなってしまいました。
ソジュンさんの気になる話はまた明日♪

それでは、今日もご訪ありがとうございます。


こころ。

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私の心の中のお話です。
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・・・・・「ソジュンさん、お忙しいのにごめんなさい」

--- いいんだよ。というか、、、---

・・・・・「・・・・・」

--- こんなに早く、チャンミンと再会できるなんて思ってなかったから、嬉しいよ---


ソジュンさんの行きつけだという、高層ホテルのレストラン。

夏の長い陽がようやく落ち、ソウルの街に夜が訪れる。
高層階から眺める夜の空は、あの日のヒョンの瞳のように、深く悲しい藍色をしていた。



映画みたいな恋をした。6



--- あ、でも、、、喜んじゃダメみたいだね---

・・・・・「どうしてですか?」

--- 僕に逢いたくて電話をくれたわけじゃないようだ ---


ソジュンさんはニコッと笑ってそう言うと、
グラスを手に取り、冷えた水をゴクッと喉に通した。


--- あれからユンホと話せた? ---

・・・・・「やっぱりソジュンさんが、、、」


あの時、僕の部屋の窓から、
ソジュンさんはヒョンを見ていた。


--- 話して来いって、あいつにそう言った。お節介だったかな? ---


僕は何度も首を横に振った。


・・・・・「ソジュンさんのお陰です」

--- そうか。よかった ---


ソジュンさんは、僕とヒョンの事を詳しくは聞かない。


注文した料理が、テーブルの上にずらりと並ぶ。
グラスに赤紫色をしたワインが注がれると、、、


--- 兎に角、再会に乾杯しよう。それ位は良いだろ? ---

・・・・・「勿論です」


グラスを手に少し傾けて差し出すと、
2つのワイングラスが、高い音を響かせて重なった。


--- 乾杯 ---

・・・・・「乾杯」


甘い花の香りが、僕の鼻を刺激する。
口に含むと、少し甘めの味が広がり、喉に通した後もその余韻が暫く消えなかった。


--- どう?美味しい? ---

・・・・・「はい、とても、、、」

--- よかった。どこの店にしようか、凄く悩んだんだ ---


僕のような学生には、とても入れないようなレストラン。

目の前でナイフとフォークを流れるように操るソジュンさんは、
ヒョンとはまた違う、大人の男性を感じさせる。


ソジュンさんは、食事をしながら、今、執筆中の小説の話や、
担当の編集さんの面白い話を聞かせてくれた。


--- さ、そろそろチャンミンの話を聞こうか ---


食事も終盤に差し掛かったころ、
空になった僕のグラスにワインを注ぎながら、ソジュンさんが話を切り出した。

僕は、手を止め、ナイフとフォークを置く。


・・・・・「まだ、知り合ってばかりのソジュンさんに、、、」


筋違いなのは分かってる。

けど、何か解決策を見つけたかった。
そのヒントが欲しかった。

どうしてそう思ったのか、それは分からなかったけれど、
ソジュンさんなら、僕はどうすべきか、何をすべきか、、、
その糸口を教えてくれると、そう思った。


--- 全然、構わないよ。僕がチャンミンの役に立つなら、、、---

・・・・・「実は、、、」

--- その前に、、、---


僕の話の続きを遮ったソジュンさんは、
ホールのスタッフを呼び、食器を下げさせる。

すぐに運ばれてきたカップには、湯気の立つコーヒーが揺れていた。


--- 確認しておきたい ---

・・・・・「はい」

--- チャンミンとあいつ、、、ユンホは、どういう関係? ---

・・・・・「あ、それは、、、」

--- ・・・・・ ---


ソジュンさんは、表情を変えない。
僕の答えを静かに待っている。

カップを手に、コーヒーを口に入れる。

ソジュンさんに誤魔化しの言葉は言えない。
コーヒーの苦みが口に広がる。

コクリと喉に通して、ふーっと息を吐く。

そして、、、



・・・・・「好きなんです。ヒョンの事、、、」

--- ・・・・・ ---

・・・・・「けど、いろいろあって悩んでます。どうしていいのか、、、」

--- ・・・・・ ---

・・・・・「分からなくて、、、」

--- それで僕に? ---

・・・・・「ごめんなさい。こんな話、、、ご迷惑ですよね。分かってます」

--- ・・・・・ ---

・・・・・「けど、分からなくて、、、」


そのまま僕は俯いて口を閉じた。
僕とソジュンさんの間に、少し乾いた空気が流れたその後、、、


--- いいよ。話して? 聞いたことは誰にも言わない。チャンミンと僕の秘密だ ---


ソジュンさんの穏やかで柔らかい表情と、
温かい言葉が、僕の心の緊張を解いてくれる。


僕はゆっくりと、話を始めた。








52へつづく

皆さま、台風は大丈夫ですか?
こころ。地方は、思っていたより雨風は酷くありませんが、
これからなのかな?

過去って行くのをじっと待つしか出来ないのが辛いですが、
後は、大きな被害が出ないことを祈るのみです。




こころ。

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