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私の心の中のお話です。
ご了承下さい。




アネモネ。完結話 ~2人の未来~





「チャンミン!! 」


ある休日の午後。
空は雲一つない晴天。


「お前、忙しかったんじゃないのか?」

・・・・・「うん。けど、じっとしていられなくて・・・」

「迷わなかったか?」

・・・・・「うん、ドンヘくんと一緒に来たから」


相変わらずカッコつけたドンヘが、
グランドの離れたところで俺たちに向けて手を挙げた。


「試合、見ててくれな」

・・・・・「うん。頑張って、ヒョン。無理しないでね」

「チャンミン」


そっと、チャンミンの髪に手を伸ばす。
ふわりとしたその髪に、優しく触れた。



「今日、お前のためにゴールを決めるよ」

・・・・・「うん」



チャンミンと再会したあの日から、
俺は、もう一度サッカーと向き合い始めた。

実習をこなしながら、空いた時間にはボールを追う。

最初は、思う通りに動かない身体に、、足に、、、
戸惑いながらも、必死にボールを追いかけた。


そして、今日・・・


俺は、復帰して初めての試合。
地域のサッカーチームが競い合う、小さな小さな大会。

それでも俺には、大きな意味のある試合だ。


--- ユノ、お前がチームに居なくなるのは寂しいけど、この試合は、お前が前に進む為の大事な試合だ---

「先輩、、、俺、頑張ります」



俺にとって、このチームでの最初の試合が最後の試合・・・







1カ月前

俺は、無事に教育実習期間を終え、
正式な教師として勤務する先が決定した。


・・・・・「だって、ヒョンと、、、ヒョンとこれから一緒に居られるなんて・・・」


電話越し・・・

希望していたソウルの学校に勤務が決まったと伝えた時のチャンミンは、
興奮しているのか、声が上擦っていた。


「チャンミン、よろしく頼むな?」

・・・・・「僕ね、ヒョン、、、ずっと覚えてたよ。あの時のヒョンの言葉・・・」

「もちろん、俺だって。約束したからな」



〝チャンミン、、、戻ってきたら、一緒に暮らそう。もう離れないように、朝も昼も夜もずっと一緒に・・・一緒に居よう〟



あれは、チャンミンがオーストラリアに留学するときだった。
子供だった俺達。

恋しい心だけでは、どうにも出来なかった想いを、
あの時、俺は言葉に乗せた。

大人になって、自分で人生を選択できるようになったら、
その時は、迷わずチャンミンを選ぶ。

俺のありったけの時間を、お前と共に生きていこうと、そう心に決めてた。


・・・・・「ヒョン、僕たちこれから上手くやれるよね」

「ああ、きっと、、、俺たちの未来は明るいさ」

・・・・・「ふふ、、、ヒョン、、、セリフがクサい」

「そうか?」


きっと、電話の向こうのお前の顔には、ぱっと明るい花が咲いてる。


そう、、、

昔、マンションの花壇に咲いてたあの花。
何だったっけか、、、



--- ユンホくん、ほら、綺麗だろ? アネモネっていう花なんだよ---



そうだ、あの時管理人さんが教えてくれた。


〝アネモネ〟


太陽の陽を浴びて、キラキラと輝いてたことをよく覚えてる。

きっと、あの花のように・・・





--- よし、行くぞ、ユノ! ---

「はい!! チャンミン、見ててくれな」




真っ青の空の下、俺はボールをひたすら追う。

たった1つの、ゴールを決めるために。



〝復帰して、最初のゴールは、チャンミンに贈るよ〟



あの日約束した、愛する人へのゴールを決めるため・・・




・・・・・「いけーーっ、走れーーーっ、ヒョン!!! 」




俺の気持ちが、ボールと一緒にお前に届くように・・・




・・・・・「ヒョーーーン !! ナイス シュート !!!!!」









『アネモネ。』  Fin

読者のみなさま、おはようございます。
『アネモネ。』 全66話で完結です。

幼い2人の出会いで始まったお話。
いろんな困難と葛藤を超えて、2人はまた、兄弟、親友、そして恋人に。

お色気(笑)シーンは皆無でしたが、
当時、書いていてとても楽しくて、
2人を愛おしく思う気持ちが溢れていたことを思い出しました。

ユノが言ってましたけれど、
2人の未来はきっと明るい(笑)
そう信じて、完結としたいと思います。

明日からは、アネモネ。の続編をお送りします。
こちらは全9話です。
楽しみにして下さい。

最後までお付き合い下さって、感謝しています。
ありがとうございました。

今日は久しぶりにお一人映画してきます♪
みなさん、素敵な1日を♪



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アネモネ。4





・・・・・「ヒョン・・・」


チャンミン?
どうして、、、


「チャンミン、、、お前、どうして、、、」



目の前に立つその人。
遠い空の上だと、そう思っていたその人が、俺の目の前で微笑んでる。


片方の目を細めながら、昔と変わらないその笑い顔・・・


まるで、背に受けた太陽の光が、天使の羽のようにきらきらと光ってる。
眩しくて、何度も瞬きをした。



・・・・・「ヒョン、電話、途中で切っちゃうから、、、」

「えっ?」


俺の顔をじっと見つめて、そして、恥ずかしそうに目を逸らしながら俯いた。


・・・・・「ヒョンに、その、、、会いたくて、、、会って伝えたいことが・・・」

「けど、お前、アメリカ・・・」

・・・・・「発つのは母だよ。僕はここに居る」

「えっ? でも、ドンヘが・・・」

・・・・・「ヒョンはちっとも変ってないね。いつもドンヘくんに騙されてる」

「ま、まさか、、、あ、あいつ、、、」


ふっと、チャンミンが振り返る。
その視線の先に・・・

鉄棒にもたれ掛ったドンヘが、俺たちの様子をじっと見ていた。


「ド、ドンヘ!! お前っ!」


動揺する俺を後目に、俺たちに背を向けると、大きく手を振りながら校門を出て行った。


「あ、あいつ、、ったく・・・」



・・・・・「ヒョン」


チャンミンの声・・・

何故かとても緊張する。
今朝、電話で聞いたはずなのに・・・


・・・・・「ヒョン、近くに行ってもいい?」


そう言いながら、俺の返事を待たずにチャンミンがゆっくりと近づいてくる。
そして、、、

俺のすぐ前に立ち、大きな瞳で俺を見据えた。
手を伸ばせば、すぐに届く距離・・・


・・・・・「ずっと、顔を見て言わないとって、そう思ってた」

「・・・・・」

・・・・・「ごめんね、ヒョン、今までずっと、、、」


大きな瞳に、ジワリと涙が滲んでくる。

変わってない・・・

チャンミンの瞳は、昔と何一つ変わってない。
見惚れるほどに、今も美しく澄んでいた。


「バカやろ、、、もう何回も聞いてる。謝るな」

・・・・・「でも、、、」

「チャンミン」


俺は、チャンミンの言葉を途中で遮った。


「俺さ、さっきボールを蹴ったんだ。その時思ったんだ。もう一度頑張ろうって・・・」

・・・・・「ヒョン」

「そりゃ、プロのサッカー選手は無理だけど、でも・・・」



そうだよ、諦めるなんて・・・



「サッカーをもう一度やろうって、、、やりたいって・・・」



俺らしくない。
俺は、チョン・ユンホなんだ。


今頃、気が付くなんて・・・




・・・・・「僕は、ヒョンがボールを追いかけてる姿が一番好きなんだ」

「チャンミン」

・・・・・「僕は、ヒョンが、、、ヒョンが好きなんだよ」


チャンミンの瞳から、一筋の涙が頬を伝った。
思わず手を伸ばし、涙を拭う。

チャンミンに触れるのは、何年振りなんだろう・・・

けれど、その感触は一瞬で蘇った。
そう、まるで、ボールを蹴ったあの時と同じように・・・



「もう、泣くな」

・・・・・「僕が、ヒョンの未来を壊したのに、なのに、どうしても・・・」

「違う」

・・・・・「どうしても諦められなかった。ヒョンが、好きなんだ」


会えなかった数年・・・

俺の記憶の中のチャンミンは、まだ高校生だった。
どこか幼げで、儚げで・・・

俺が守ってやらないと、、、
ガキの頃からずっと、そう思ってきた。



けれど、今・・・

俺の目に映るチャンミンは、あの幼かったチャンミンじゃない。
流れ出る涙を拭うこともせず、まっすぐに力強く俺を見つめている。


結局、俺もお前を諦められなかった。





「お前、また牛乳飲んでるだろ?」

・・・・・「えっ?」


ふっと、思わず頬が緩む。

チャンミンは、俺の口から予想外の言葉が出たことに驚いたのか、
きょとんとした表情・・・

掌をそっと伸ばして、チャンミンの髪に触れた。


「また、デカくなってる。 俺よりデカくなんなよって、ガキの頃言っただろ?」

・・・・・「ヒョン・・・」


髪に触れた掌を滑らせて、頬をそっと包む。

「チャンミン」

・・・・・「・・・・・」


そのまま、チャンミンを引き寄せて、腕の中に包み込んだ。


・・・・・「ヒョ、、、」


震えるチャンミンの肩・・・


なぁ、チャンミン。
俺達・・・

もう一度・・・




「チャンミン、もう一度・・・」

・・・・・「・・・・・」

「もう一度、俺の親友に、、、弟に・・・」

・・・・・「・・・・・」

「・・・こ、恋人に、なってくれないか?」





俺に身体を寄せ、しがみつくチャンミンが小さく頷いた。


沈んだ陽の光の余韻が、うっすらと西の空を覆っていた・・・・










66 (完結話) へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
明日の更新で『アネモネ。』の本編が完結します。
ちょっと寂しいですね。
最後まで2人を見守ってあげてくださいね。

昨日からついに半袖で過ごすようになりました。
暑くてリビングの窓を開けたいんですけど、開けると花粉が侵入してくるので
開けられなくて( ;∀;)
そろそろ花粉も治まってくる頃なので、もうすこしの我慢(>_<)



それでは、今日も1日いい日になりますように♪
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アネモネ。4





--- おーい、ユノ!! 遅いぞー!! ---

「遅れました。先輩、すいません」


最近忙しくて、なかなかこの場所に来ることができなかった。
休日の運動場。

懐かしい校舎・・・



--- ユノ、俺達卒業生で組んでるチームに入らないか?---


卒業した高校のサッカー部の先輩に声を掛けられたのは、数か月前。
先輩は、サッカーが出来なくなった俺のことを、いつも心配してくれていた。

高校を卒業して、大学へ進んでからも、時々連絡をくれたりして、
サッカー以外の悩みや話を、親身になって聞いてくれた。


「先輩、俺、、、サッカーは、、、」


そんな風に自棄になっていた俺に、叱咤してくれたのも先輩だった。

それ以来、休日の時間が開いたときには、
この運動場で先輩たちがサッカーをしているのを眺めている。

俺は、せっかく誘ってくれた先輩の役に立ちたくて、チームの雑用のような仕事を買って出た。

ボールを蹴る勇気が、未だ俺にはなかったから・・・



先輩たちが、懸命にボールを追う。
風を切って汗を流し、声を掛け合う。


羨ましかった。

先輩たちが眩しかった。
正視できなくて、思わず俯いた。

俺はなにをやってるんだろう。
サッカーも、チャンミンも、、、

大切なもの、みんな無くして・・・

いったい俺は、なにをやってんだろう・・・





その時、突然俺の視界に転がってきたサッカーボール。
思わず手を伸ばした。


--- ユノーーー!!! ---


顔を上げると、運動場にいる先輩たち皆が、
俺の方を向いている。


--- 来い! ユノ!! ---


「先輩・・・」


--- 俺達目掛けて蹴ってみろ!! ---


先輩たちは、真剣だった。


今、俺の手の中にある土で汚れたボール。
このボールを蹴ったら、何かが変わるだろうか?

ただ、うじうじと立ち止まったままの自分を変えることが出来るだろうか?



--- 来い! チョン・ユンホ!!!---



目を閉じて、大きく深呼吸した。
そして、想い出す。


ボールを追っていた時の感覚・・・



もう一度、サッカーがしたい。



ゆっくりと目を開いて・・・






--- よし!!! いいぞ、ユノーーっ!! ---


俺が蹴ったボールは、大きく弧を描いて先輩たちの頭上を越えていった。









--- じゃあな、ユノ。来週も来いよ。ほら、、、---


さっき俺が蹴ったサッカーボール。
俺に押し付けるように手渡し、先輩たちはそれぞれの場所に帰っていった。



もう、太陽が沈みかけてる。
空が夕日の色に染まって、運動場に俺の影が映る。


「チャンミン、行っちまったな」


染まる空を仰いで目を閉じると、チャンミンが笑った顔が瞼に浮かんだ。


今も、ジワリとした感覚が足に残っている。
たった一度、ボールを蹴っただけなのに、身体が覚えていた。


分かってた。
忘れようとしていたのは、俺の心が弱かったから。

俺の身体は、サッカーがしたいって、そう言ってた。

俺はただ、逃げていただけ。
サッカーからも、、、、


そして・・・







もう一度、ボールを蹴ろうとしたその瞬間・・・


俺の視界に、移りこんできた影・・・
自分じゃない、誰か、、、


「・・・」


光が眩しくて、、、
けど、どうしても確かめたくて・・・

俺は目を凝らした。


ゆっくりと近づいてくる・・・




・・・・・「ヒョン・・・」




そう、弱い俺は、逃げていただけ。



チャンミンからも・・・




「チャンミン・・・」







65へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
ご存知の方もいらっしゃいますが、
私、昨年末ダイエットして8キロ痩せたんですよ。
身体が軽くなってお腹周りもスッキリしてたのに、
なんだか最近、またヤバいんですよね、、、
油断しちゃって、大好きな白飯普通に食べてたからか、、、
ということで、(多分出るだろう)夏のエイネに向けて、
再びダイエット始めようと思ってます。
今回は食事だけじゃなくて、少し運動もしてみようかと。
まずは軽くウォーキングを始めよう。
夏にすっきりしたお腹でユノに会いに行くためです(`・ω・´)9ガンバル


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アネモネ。4




浅い眠りから覚めると、
いつもと違う朝の空気が俺を包み込んだ。


今日は、チャンミンが発つ日。


--- 行かなければ、お前は絶対に後悔する。100%後悔することになる---



ドンヘのセリフが、まるで大きな岩のように重く俺に圧し掛かっている。


チャンミン・・・

お前の声を聴くことなく
お前に触れることもなく

過ぎて行ったこの長い長い時間。


声が聴きたいよ、、、
会いたいよ、チャンミン・・・

けれどそれは、しちゃいけない。



重い身体をベッドから何とか引きずり出し、カーテンを開いて窓の外を覗き見た。


「いい天気だな」


空は青く澄んで、太陽から暖かな光が降り注いでいる。

昔、チャンミンが遠い国へ旅立ったとき、
この空のずっと向こうに居るチャンミンに思いを馳せ、暇さえあれば空を仰ぎ見ていた。

会いたくて、恋しくて・・・
何度もチャンミンを抱きしめる夢を見ていた。

夢の中でなら、手を伸ばしてチャンミンを抱きしめることができたから・・・




今・・・


チャンミンは、この国に居る。
少し手を伸ばせば、届くかもしれない距離。

なのに俺は、手を伸ばす勇気がない。
グランドを自由に走り、ボールを蹴ることができない俺・・・

そんな俺に、なにができるだろう。
そんな俺を、あいつが好きでいてくれるはずはない。

こんな俺を、あいつに見せたくない。


チャンミンに会わなかったこの数年、ずっと、そう思いながら生きてきた。
こんな俺、あいつの邪魔になるだけだ。


これでいい。

もう、俺とチャンミンは終わってる。
いい加減諦めろ、チョン・ユンホ。


いつまでも引きずってちゃダメだ。
今日で、この想いともサヨナラしないと・・・


そうだろ?

チャンミン・・・







その時・・・

ベッドの枕元に置いていたスマホが、低い音と共に震えだした。
ふと、机の上の時計を見ると、まだ、朝の7時過ぎ・・・


手に取り、ディスプレイを見て息を呑んだ。



「チャンミン?」


どのくらい振りだろう・・・


〝チャンミン〟


浮かび上がるお前の名前。

戸惑う心が、スマホを持つ手を震わせる。
小さく息を吐いて、ゆっくりと耳に当てた。




「もしもし」

・・・・・「・・・・・」

「チャンミン?」


・・・・・「ヒョン・・・」


その声は、酷く懐かしくて・・・
しっくりと俺の耳に馴染む。

耳に届いたその小さな声の余韻に浸る。


「久し、、、ぶりだな、、、」


絞り出すように、ようやく出た言葉。


・・・・・「ヒョン、ごめんなさい、、、僕・・・」

「元気か? ん?」

・・・・・「僕、、、」

「チャンミン、もういい。お前が悪いわけじゃない。俺の手紙、読んだだろ? もう、忘れたか?」

・・・・・「・・・・・」

「俺は、ガキの頃からずっと決めていたんだ。お前を守るって・・・」

・・・・・「ヒョン、、、」

「今はもう、その資格が無くなっちまったけどな、、、」

・・・・・「そんな、、、」

「アメリカ、行くんだってな、、、今日だろ?」

・・・・・「えっ?」

「元気で、、、頑張れよ」



もう、叶わないと思ってた。

お前の声・・・
届いたよ、チャンミン。



本当に嬉しかった。

ありがとう、チャンミン・・・






ずっと・・・

ずっとお前の幸せを祈ってるから、、、

チャンミン・・・









64へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

アネモネ。もあと残すところ3話になりました。
アネモネ。完結後は、2人のその後のお話『アネモネ。- Later story -』 を更新します。
全9話です。
こちらも楽しみにしてくださいね。

それでは、今日もいいお天気になりそうです。
素敵な日曜日をお過ごしください♪

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アネモネ。4




チャンミンとドンヘ、そして俺。
それぞれに、新しい道を進み始めた。

時間は戻らない、そして、待ってもくれない。
俺たちも、前を向いて歩かなければならない。



--- せんせー! サッカーおしえてくださいっ---

「サッカー?」

--- うん。2くみのおともだちに、ゆのせんせいがサッカーじょうずだって---


瞳を輝かせながら、俺を見上げる。
小さな手に、サッカーボール・・・

膝を折り、目線を合わせて・・・


「よし、お昼休みの時間に、運動場に集合だ」

--- わぁ、、、おともだちもさそっていい?---

「ん、みんなでおいで」


小さな頭をなでると、嬉しそうに大きく頷いた。




俺は、1か月前から地元の小学校で、教員実習生として勤務している。

教室の窓から眺める景色は、すっかり様変わりしている。
校舎も立派になって、運動場の遊具も新しくなってる。

けれど、窓から入り込む柔らかい風の匂いや、
廊下から聞こえる子供たちの賑やかな声は、何一つ変わってはいなかった。






---まさか、お前が〝先生〟なんて、、、天と地がひっくり返るんじゃないか?---


久しぶりに、ドンヘがこの街に戻ってきた。
焼酎が注がれたグラスを揺らしながら苦笑する。


「何が可笑しいよ? 俺、子供には結構人気者なんだぜ?」

--- 女には人気なくてもな---

「うっせーよ、俺がその気にならないだけだ」

--- そうだよな、いつまでもチャンミンの事しか頭にないもんな---

「・・・・・」


チャンミンは、留学先のオーストラリアから戻って、そのまま系列の大学に進んだと聞いた。


--- なぁ、ユノ、、、もう、いいんじゃないか?---

「何がだよ」

--- お前もチャンミンも、頑固なんだよ。あれからどれだけの時間が過ぎたと思ってるんだ---


そんなこと、もう、分からない。

どれくらいの間、チャンミンの顔を見ていないだろう
どのくらいの間、チャンミンの声を聴いていないだろう


「もういいって、、、」

--- いいことはねぇだろ? お前らホント、わかんねぇよ、、、意味がわかんねぇ、、、---

「・・・・・」

--- もう時効だろ? 元に戻れなくても、せめて普通に連絡とれるくらいの仲に戻れよ---


それができたら、こんなに長い間苦しんだりしない。
そんなに簡単なことじゃない。


--- お前の足だって、、、そりゃあ、サッカー選手の夢は、、、けど、新しい夢も見つけたんだろ? ---


チャンミン。
お前の夢はなんだろう、、、

あの頃なら、お前のすべてを知ってた。

いつも傍に居て、
知らないことなんてなかったのに・・・


いつの間にか、知らないことのほうが多くなって・・・

俺の知らないチャンミン・・・





「ドンヘ、チャンミンは元気か?」

--- この間、ソウルで会った。 お前のそのセリフ、同じこと言ってた。ヒョンは元気かって---


チャンミン・・・


--- 意地張ってないで、会いに行ってやれよ---

「・・・・・」

--- あいつ、あれからずっと苦しんでるんだぞ。あいつの心を楽にしてやるのはお前しかいないだろ?---

「・・・・・」

--- ったく、、、よく聞け、ユノ---

「・・・・・」

--- チャンミン、行っちまうぞ---

「えっ?」

--- 親父さん、今アメリカらしくて、、、そこで暮らすって---

「・・・・・」

--- 明後日、この便だ---


上着のポケットから小さなメモを取りだし、
テーブルの上を滑らせる。


「ドンヘ、お前が行ってや、、、」

--- お前はバカか? 俺じゃ意味がねぇんだよ---

「けど、、、」

--- お前が後悔しないならそれでいい。けれど、言っておく---

「・・・・・」

--- 行かなければ、お前は絶対に後悔する。100%後悔することになる---

「後悔、、、」

--- よく考えろ---


後悔なんか、もうどれだけ・・・





--- お帰り、ユノ。遅かったね---

「ドンヘが戻ってきてて、飲んでた」

--- そう、あのね、今日のお昼にね、シムさんが来られて---



--- お世話になりました。 ユンホくんにもよろしくお伝えください---



--- 長い間お留守だったけど、とうとう越されるんだって。ご主人がいらっしゃるところで、、、アメリカで暮らすって---

「そう、、、」

--- チャンミンくん、どうしてるのかしらね。なんだか、聞けなかった---

「母さん、、俺、もう寝る」

--- うん、おやすみ---




荷物を放り投げ、ベッドに沈む。
小さなため息をついて、ポケットからメモを取り出した。


「明後日、アメリカ、、、か」




チャンミン、お前、また行っちまうんだな。
ついこの間、お前を空港で見送った気がするのに・・・

もう、あれから随分経ったんだな。



チャンミン・・・



元気でな。

頑張るんだぞ、、、



ゆっくりとベッドから立ち上がり、俺は掌で握りしめたメモをゴミ箱に捨てた。



さよなら、チャンミン。



本当のお別れだ・・・・・








63へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

昨夕、やっと末娘が戻ってきました。
3日間長かった(笑)

花粉がようやく治まってきたように思います。
けど、少しずつ夏が近づいてくると思うと、それも憂鬱( ;∀;)

去年の夏がとても暑かったので、
今年は少し涼しいと良いなぁ。



それでは皆さま、素敵な週末を♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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