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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



赤いバラの花言葉。





--- お疲れさまでした---


思ったよりも時間がかかってしまって、気が付いたらもうすぐ11時過ぎ・・・


--- チャンミナ、お前、今日、ギュラインなのか?---

・・・・・「えっ?」

--- ユンホがさ、送って行ってやってくれって---


ヒョン・・・
僕の事、気遣ってくれたんだね。


・・・・・「いえ、マンションに戻ります」

--- いいのか? ギュライン---

・・・・・「今日は、違います」

--- そっか、なら帰ろう、疲れただろ?
明日は誕生日でいろいろ大変だろうから、早く帰って休んだ方がいい---

・・・・・「はい、そうします」


ヒョン・・・
今どこに居るんだろう。

電話してみようかな?


〝ん、ちょっと、な・・・〟


ヒョンのあの濁した言葉を思い出す。

いや、やめよう。
ヒョンの邪魔しちゃいけない。


車の中から見えるソウルの街は、いつもと変わらず賑やかで、
こんな時間でも、沢山の人で賑わっている。


ヒョン・・・
ヒョンも、この街のこの眩しいネオンのどこかに、僕じゃない誰かと時間を過ごしてるの?




---じゃあ、明日、8時に迎えに来るから---

・・・・・「はい、おやすみなさい」


マネヒョンの車を見送って、重い足取りで部屋の扉を開く。
足を踏み入れた部屋も、なんだかいつもより寒々しく感じるのはどうしてだろう。

明かりをつけて、大きなため息をつく。

ふと、鼻に届く、いつもと違う部屋の香り・・・
僕の視界に、鮮やかなそれが入り込んだ。



・・・・・「な、なに?」



真っ赤なバラの花束が、テーブルの上に無造作に置かれていて・・・

そして、その隣にはメッセージカード。
手に取って、ゆっくりと開いてみる。



〝 愛するチャンミナへ  誕生日おめでとう。 冷蔵庫に、お前の大好きなプリンが入ってるよ〟



差出人の名前はない。
けれど、癖のある見慣れた文字。


・・・・・「ヒョン、どうして?出掛けてたんじゃないの?」


その時、上着のポケットに入れていた携帯がメッセージの着信を知らせる。
時計を見ると、12時を過ぎて日付けが変わっていた。


次から次へと届くメッセージ。
開いて確認すると、妹や、地元の友達、事務所の後輩に、キュヒョンやギュラインの仲間たち・・・


みんなありがとう。


でも・・・・
やっぱり、貴方なんだね。

僕の携帯に届く1番目のメッセージは、ヒョン、今年も貴方だ。



〝チャンミン、誕生日おめでとう、あんまり飲み過ぎるなよ。楽しんで〟



僕は、ヒョンがテミンと食事をしただけで、
あんなに拗ねて、つまんない嫉妬して、バカな態度をとったのに、
貴方は、僕のことを少しも責めようとしないで・・・

そんなヒョンに、僕は嘘をついて、、、最低だ。


ヒョン・・・


僕は、さっき肩から下ろしたばかりのリュックと、車のキーを手に持ってそのまま部屋を出た。





ヒョンの部屋の前。
ヒョンが、この部屋に居るのかどうかは分らない。


〝いや、実は僕も先約があって・・・〟


居なければ、待っていよう。
ヒョンの顔がどうしても見たいんだ。

ヒョンから貰ったキーで、ドアを開ける。
室内は、明かりが灯ることなく、静まり返っていた。


やっぱり居ないのかな?
足元を見ると、確か、今日ヒョンが履いてたスニーカーが乱雑に置かれてある。


・・・・・「ヒョン、いるの?」


小さな声で呼んでみたけど、返事はない。
リビングに足を踏み入れて明かりをつけた。

いつもと変わりのない、散らかったままの部屋・・・

僕は、リビングを出て、ヒョンの寝室のドアを静かにゆっくりと開いた。


ベッドの布団が、ヒョンの背中の形に盛り上がってて・・・
静かな寝息が聞こえてくる。


ヒョン・・・

そっとベッドに近寄って覗きこむと、携帯を手に持ったままヒョンは眠ってた。
きっと、眠いのを我慢して、僕にメッセージを送ってくれたんだろう。


・・・・・「ヒョン、嘘ついてごめんね」


穏やかな顔で眠っているヒョンがとても愛おしくて、
起さないように、僕はヒョンの頬に触れるだけの小さなキスを落とした。


・・・・・「おやすみ、ヒョン」


部屋を出ようとしたその時・・・・


「チャンミナ?」


振り向くと、半身起き上がったヒョンが、眠そうな目を擦りながら僕を見ていた。


・・・・・「ヒョン、起こしてしまいましたか?」

「お前、ギュラインは?」


僕は嬉しくて、
ヒョンの傍まで近寄ってベッドに腰かけた。


・・・・・「お花とプリン、ありがとうございました。お礼が言いたくて・・・」

「そんなの明日でいいのに」

・・・・・「ううん、今言いたかったんだ。メッセージも、ヒョンが1番でした」

「そっか、よかった」


ヒョンは満足そうに微笑んでる。
ヒョンの大きな掌が、そっと僕の頬に触れる。


・・・・・「ヒョンは? 誰かと一緒じゃ、、、」

「お前の誕生日なのに、他の誰かと会ったりしないよ」

・・・・・「でも・・・」

「いいんだ、気にするな。キュヒョン達と楽しかったか? ん?」


僕が、、、きっと僕が、バカな嘘をついたから。
ヒョンは、僕が自分に気を遣わないように〝誰かと、、、〟なんて嘘をついたんだ。

自分の事を気にかけなくてもキュヒョン達と楽しめるように・・・

なんて人なんだろう。

自分のしたことが恥ずかしくて、
思わず顔を伏せた。


「チャンミナ? どうしたんだ? 誰かに苛められたのか? キュヒョンか?! 俺のチャンミナを苛める奴は!」


ヒョン・・・

僕は思わずヒョンの身体にしがみ付いた。
ヒョンは不意打ちを食らったように、僕を抱きとめたままベッドに倒れ込む。


「どうした? チャンミナ、、、あれ? お前、飲まなかったのか?」


大きな腕で僕を包んでくれる。
温かい、僕の、、、僕だけの安心できる場所・・・


・・・・・「うん・・・」


この人は、本当に心の大きな人。
疑うことなく、僕を、、、僕のすべてを信じて、ありのままの僕を受け入れてくれる。


・・・・・「ヒョン、ごめんね?」

「ん? なんだよ、、、変な奴」

・・・・・「ヒョン、赤いバラ、すごく綺麗でした」

「だろ? 花屋で1時間悩んだんだ」

・・・・・「ホント?」

「ああ、でさ、結局店員さんに・・・・」

・・・・・「決めてもらったの?」

「一番愛が伝わる花束下さいって・・・」

・・・・・「言ったの?」

「うん。そしたら、真っ赤なバラはどうですか?って、、、花言葉が 〝あなたを愛します〟なんだって。
俺みたいにストレートだろ?」

・・・・・「僕を愛してるの?」


ヒョンの胸はとても温かくて、
僕の大好きな匂いがする。


「何回言わせるんだよ、、、愛してるよ、チャンミナ」


結局、僕の目論見通りにはいかず、

この人の温かさや、心の広さや大きさなんかを再確認してしまって、
僕の方が、ますますヒョンを好きになって・・・

なんだか腑に落ちないけれど・・・


「チャンミナ、俺はさ、お前が何処で誰と居ても、楽しく笑っててくれたらそれでいいんだよ」


ほら、こんなことを真顔で言う貴方にはやっぱり敵わないって、そう思う。


・・・・・「来年の僕の誕生日にも、赤いバラ、贈ってくださいね」

「ん、来年も、再来年も、ずっとずっと贈るから・・・」



ヒョンがクルリと身体の向きを変えて僕を見下ろす。


「今日、泊まってけよ、、、いいだろ?」


僕の返事を聞かずに、ヒョンの唇が落ちてくる。


・・・・・「んっ、、、ヒョ、ン・・・」

「黙って、、、今日はいっぱい愛してやるから・・・」


そう、何をしても、何を言っても僕は結局、ヒョンには勝てない。


・・・・・「あん、、ヒョ、ン・・・」


けれど、それでいいんだと今さらながらそう思う。
こんな風に、貴方が僕を愛してくれるなら・・・


貴方から贈られた、真っ赤なバラの花束と、無条件の愛情を、
胸の奥にそっとしまって大切にしていこうと、そう心に誓った。


・・・・・「んっ、ヒョン・・・」

「いいから、そのままじっとしてろ」

・・・・・「ん、、、」







fin

リアルタイムで読んでくださった読者さま、
朝、このお話を見つけてくださった読者さま、お付合い下さってありがとうございました。

今日はチャンミンにとって素敵な1日になりますように♡




こころ。

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チャンミンお誕生日おめでとう♪ヾ(≧∀≦)ノ

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※ このお話は、2014年2月18日 旧館にて更新したお話です。




私の心の中のお話です。
ご了承ください。



赤いバラの花言葉。







--- 日本での、新しいアルバムがもうすぐ発売ですね? ---


僕たちは今、韓国で雑誌の取材の真っ最中。
母国でのアルバムの活動も無事に終わって、もうすぐ日本での活動が本格化してくる。

去年のドームツアー、そして、日産スタジアムでのライブ。

僕たち2人の目標でもあったドームツアーを成し遂げたことは
とても大きな自信となっている。

僕の隣りで、次のツアーに対する熱い思いを熱心にヒョンが語っている。
この人のこういうところがとても好きだ。

熱くなり過ぎて、エスカレートしちゃうときもあるけれど、
何事に対しても、一生懸命で熱心で、努力を怠らない。

前向きで、ひたすら前進する人。
それは10年以上経った今でも何一つ変わっていない。


「・・・な? チャンミン、そうだよな?」

・・・・・「えっ? あ、は、はい、その・・・」

「おいおい、聞いてなかったのかよ」

--- チャンミンさんは、ずっとユノさんの横顔に見惚れてらっしゃいましたよ---

・・・・・「そ、そんなことないですよ」


嫌だな、この人・・・
そういう事言うと・・・・


「ほんと? チャンミン、そんなに俺の事好きなのかよ~」


ほら、ヒョンが調子に乗っちゃうじゃないか・・・


実は、僕はあることを計画していた。
そんなに大袈裟な事じゃないけれど・・・

今日から11日前。
そう、2月6日、ヒョンの誕生日。

僕より先にテミンと食事したことを、僕はまだ、内心許したわけじゃなかった。


--- そう言えば、明日はチャンミンさんのお誕生日ですよね。おめでとうございます---


そう、明日、2月18日は僕の誕生日だ。
あの時の屈辱を晴らすべく、僕はヒョンにちょっとした仕返しをしてやろうと企んでいた。


・・・・・「ありがとうございます」


大きな花束が、僕の目の前に差し出される。


--- チャンミンさんには、花束がとてもよくお似合いです。お美しいですもの---

・・・・・「いえ、貴女こそ、とてもお美しいですよ」


そんな言葉を発する僕の隣りから、痛いくらいの視線が突き刺さる。
ヒョンを見なくても、どんな表情をしているのか僕には分かる。


--- ヤダー♡ 本気にしちゃいますよ、チャンミンさんったら~---

・・・・・「いいですよ、また、お食事でも」

--- じゃあ、お誘いお待ちしていますよ♡---


きっと今、ヒョンは恐ろしい形相で僕を見ているに違いない。

こう言う当たり前の社交辞令もヒョンには通用しないんだから・・・
そう思って隣りを見ると、意外にもヒョンは、ニコニコしながら僕を見つめていた。

ヒョン・・・

いつもなら、こんなくだらないことでさえ、ヤキモチ妬いて露骨な顔する癖に・・・
いつもと違うヒョンの様子にすこし戸惑いを隠せなかった。


--- ところで、お誕生日の夜は、大切な方とお過ごしになる予定ですか?---


そうそう、この質問が大切なんだよ。


・・・・・「今夜は、親友のキュヒョンが僕の誕生日を祝ってくれるそうなので・・・」


っていうのは実は・・・


--- おい、チャンミナ~。18日、ギュラインで集まろうって話してるんだけど、都合どう?---


キュヒョンには、誘われたことは誘われたんだけど・・・


・・・・・「ん~、ごめん、先約・・・」

--- ユノヒョン?---

・・・・・「ん、まぁ・・・」

--- ユノヒョンなら仕方ないな、また時間空けろよ---



ヒョンに誘われてたわけじゃなかったけれど、
僕の誕生日、、、しかも2人とも時間は空いている予定だった。

だから一緒に居られる、、、一緒に居るのが当たり前だとそう思っていた。

大切な親友の誘いを断ったんだから、ヒョンには少しヤキモチ妬いてもらって、
僕の気持ちをたまには理解してもらわないとな・・・


--- そうなんですか? じゃあ、ユノさんとはご一緒じゃないんですね---

・・・・・「そうなんです、やっぱりこう言う時は親友で・・・」

「いや、実は僕も先約があって・・・」


えっ? 先約?


--- あれ? もしかして、恋人ですか?---


隣りでヒョンが笑っている。
いつものように大きな声で、とても楽しげに・・・

〝恋人ですか?〟

その質問にヒョンは答えなかった。

--- お二人とも、お仕事も私生活も充実されてらっしゃるようですね。今後もご活躍を期待しています---



その取材は、一見何の問題もなく終わったように見えた。
いや、仕事としては無事に終わったのかもしれない。

けど・・・


その後、何枚かの写真にポーズを決める。
いつものように、寄り添い合って肩を組んでみたり、見つめ合ってみたり・・・


--- お疲れ様でした---

「お疲れさまでした。ありがとうございました」

・・・・・「お疲れさまでした」


ヒョンは、いつもと変わらず、スタッフみんなに声をかけて頭を下げる。
一通り、挨拶を終えた僕たちは、無言のまま控室に戻った。


重い空気の中、着替えを済ませた僕たちは、次の仕事に向かうための準備にかかる。
この後は、別々の取材だ。

話すなら、今しかない。

誕生日なのに、1人で過ごすのは嫌だ。


・・・・・「あの、ヒョン・・・」

「ん?」


僕に背中を向けたまま、鞄の中を覗きこんで何かを探してる。


・・・・・「今夜・・・」

「悪いな、チャンミン。でも、お前もギュラインならいいよな? 楽しんで来いよ」

・・・・・「ヒョンは? 誰かと食事ですか?」


ヒョンは、、、またテミンかな?

それとも・・・

ヒョンを慕う後輩たちは沢山いる。
いや、もしかしたら友達かも?
ヒョンの周りはいつでも賑やかだ。

思い当たる人が多すぎて、分らないな・・・


「ん、ちょっと、な・・・」


ヒョンは、始終僕の顔を見なかった。

僕には言えない人、、、
僕の誕生日なのに、僕よりも大切な人なの?

ヒョン、、誰なの?
今さら、ヒョンと一緒に居たいなんて、そんなこと言えない。


・・・・・「そうですか」

「じゃあ、先行くわ、ガンバレよ」


すれ違いざま、僕の肩をポンと叩く。
背中から、カチャっとドアの閉まる音が静かな控室に小さく響いた。







2へつづく

続きはこの後、1時に更新しますね。
よろしかったらお付き合いくださいm(__)m




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