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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



アネモネ。3





・・・・・「ヒョン!!」


ドンと倒れ込むように、
チャンミンの腕が俺の背中に回り込む。

その衝撃で、俺の身体が少しよろめいた。


「チャンミン」

・・・・・「ヒョン、来てくれたの?」

「ん、ゴメンな、、、ドンヘが急に、、、来ないって約束だったのに」


そう言うと、チャンミンは顔を俺の肩口に預けたまま、
何度も何度も首を振った。


・・・・・「ヒョン、嬉しい、、、来てくれてありがとう」


俺は、まるで子供をあやすように、
チャンミンの背中にポンポンと何度も触れる。


「そっか、、、なら来てよかった」


思わず背中の手に力が入って、
チャンミンをギュッと抱きしめた。

まるで、時間が止まったかのように、
俺とチャンミンの息遣いしか聞こえない。

沢山の人が行き交う午後の空港。
あちらこちらで、別れを惜しむ人たちが抱き合い、手を握り合っている。

回りなんて気にすることもなく、俺たちは暫く抱き合ったまま、
お互いの温もりを感じ合っていた。



--- はいはい、おふたりさーん---


耳に入ったのはドンヘの声。
我に返ると、俺たちの様子を見て笑いながら・・・


--- ユノ、俺、腹減ったからさ、、、そこらの店で飯食ってくるわ---

「は?」

--- チャンミン、また後でな? ユノ、電話しろよ、じゃな~~---


スタスタと歩きながら、片手を上げて去っていく。


・・・・・「ドンヘくん、、、」

「カッコつけやがって」

・・・・・「ドンヘくん、気を利かせてくれたのかな?」

「そうだな。チャンミン、まだ時間あるのか?」

・・・・・「うん、後1時間くらい」



ソファに並んで座ると、チャンミンがポケットからスマホを取り出した。


・・・・・「ヒョン、さっきまでずっと、これ見てたんだ」


チャンミンのスマホの画面には、


「これ、俺が送った、、、」

・・・・・「うん」


覗き込んだそこには、少し前に俺がチャンミンに送った写真が映し出されていた。


・・・・・「ヒョンがゴールを決めて勝った試合の写真、僕のお気に入りなんだ」


それは、サッカーの試合で、俺のシュートが決勝点になって勝った時の写真。
先輩や後輩たちと、笑いながらみんなで撮った。

嬉しくて、チャンミンに送ったっけ・・・


写真か、、、
そう言えば、、、


「な、チャンミン、俺たちってさ、2人だけで写真、撮ったことないよな?」

・・・・・「そう言われれば、、、」

「学校の遠足とか、クラスの集合写真なんかではさ、あったかもしれないけど」

・・・・・「うん、そうだね」

「撮ろうか?」

・・・・・「えっ?」

「写真、撮ろう」


チャンミンの手から、スマホを取り、
カメラを起動させる。


「内カメラにして、、、、ほら、、、」


スマホを片手に手を伸ばし、反対の腕をチャンミンの肩に回す。
そして、少し強引に自分の方に引き寄せた。


「ほら、もっとくっついて、、、映んないだろ? ほら、、、」


頬と頬を摺り寄せるくらいに、チャンミンと自分の顔を近づけた。


・・・・・「ヒョン、、、」

「ほらほら、可愛い顔して?」







・・・・・「ヒョン、ありがとう。大切にする。これがあったら、僕、頑張れそうだよ」


嬉しそうに、スマホの画面を優しい瞳で見つめている。


「チャンミンが寂しくないように、そうだな、、、俺の写真、沢山送るからさ、、、」

・・・・・「うん、待ってる」


視線は、画面の中の俺たち2人。
愛おしそうに、指先で俺の顔をなぞっている。


「チャンミン、こっち向いて?」

・・・・・「ダメ、、、」

「どうして? 暫く見れないんだ。よく見ておきたい」

・・・・・「今、ヒョンの顔見たら我慢出来ないもん」


そうだな、チャンミン
実は俺もさ、、、

でも、、、


「我慢なんてしなくていいよ。 お前の顔、笑った顔も、怒った顔も、もちろん、泣き顔だって、、、」

・・・・・「・・・・・」

「俺は、どんなチャンミンも大好きだ。しっかりと覚えておきたい」


隣りに座って、俯いたままのチャンミンの髪をそっと撫でた。

ゆっくりと、チャンミンが俺と視線を合わせる。

俺だけでも、泣かないようにしよう。
笑って見送ってやろう。

大粒の涙をこぼしながら、無理に笑みを浮べようとするチャンミンを見て、
そう思った。


「大丈夫、大丈夫だ、チャンミン」


そんな言葉しか出てこなくて・・・
何かもっと、チャンミンの不安や寂しさを、和らげてやる言葉が出てこなくて・・・


「ゴメンな」


チャンミンの頭を引き寄せて・・・


・・・・・「ヒョン、好きだよ。ヒョンが好き。僕を忘れないで、、、」











--- 行っちまったな---

「ああ、、、」



あれからドンヘを電話で呼び出し、2人でチャンミンを見送った。


--- なぁ、ユノ、、、あいつ大丈夫か?---

「ん? あいつって?」

--- さっきの、先輩とか言う、、、---

「ああ、あの人か、、、」


ホームステイ先が一緒だという2年の先輩・・・


「チャンミンをよろしくって、挨拶しといた」

--- お前、保護者か?---


俺たちはしばらく、その場を動けなかった。


その時・・・・



--- あーーーーっ!!  遅かったかーーー!!!---


大きな声に振り向くと・・・


「あっ!」

--- あっ!! ---


あいつだ。


〝老けてますよね〟


食堂のおばちゃんから〝オヤジくん〟とよばれてるくせに、
俺のことを老けてると言いやがった・・・

えーーーっと、、、なんだったっけ?

なんとかヒョン、、、なんとかヒョン、、、キ、、、キュ、、、


「キュヒョン!!」





何故か今、、、
俺の前を、ドンヘとキュヒョンが肩を組んで歩いてる。


--- どんな奴だろうと思って、ちょっと代わってもらったら、意外と面白い奴でさ、、、---

--- イイ奴だったぜ?---



初対面だけど、以前電話で意気投合していた2人。


--- ユノんちのおばさんが、飯食って来いってさ、小遣いくれたからさ---

「は?」

--- 老けてるのに、いい母さん持ってるねぇ---

〝あははははは~~〟



なんだ、こいつら、、、



ふっと、足を止めて空港の大きなガラス張りの向こうに広がる空を見る。


「チャンミン、、、」


お前は、今頃、この大きな空のどこにいる?
チャンミン・・・


別れたばかりなのに、もう、お前に会いたくてたまらないよ・・・



ぽっかりと浮かぶ白い雲。
あれに乗れば、チャンミンのところまで行けるかな?


チャンミン

がんばれよ、、、、、






アネモネ。52 -season2-  へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
ついにチャンミンが旅立ちました。
明日から-season2-へ入りますが、この-season2-、実は15話しかありません。
ということで、アネモネ。はあと15話で完結です。
けど、この15話の中にいろいろがギュッと詰まっています。
最後までお見逃しなく(笑)ぜひ、おつきあいくださいね。



それでは、今日も1日いい日になりますように♪
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アネモネ。3





「ま、待てよ、おい、ドンヘ、、、待てってば、、、」


ドンヘに引きずられるようにして、マンションを出た。


--- あら、ドンヘくん、助かるわ。ユノったら、行かない、、なんて言うもんだから、、、困ってたの。よろしくね。
これ、電車賃とお昼も何か美味しいもの食べて?---



母さんまで、、、

しかも、お金まで、
どうしてドンヘに渡すか???


「なぁ、ドンヘ、、、」

--- うるさい!!! 黙ってついてこいよ!チャンミンが待ってるの、分ってるだろ?---



最後に話した時、、、


・・・・・「ヒョン、見送りはいいからね。寂しくなっちゃうし、行きたくなくなっちゃう」


あいつはそう言ってた。

それに、俺だって、
冷静に、笑って見送る自信がないんだ。


「ま、待てって!!!」


強い口調の俺の言葉に、ドンヘの足がピタリと止まった。


--- どうせ、チャンミンのことだ。来なくていいって言ったんだろ?---

「俺、自信ないんだ」

--- は?---

「俺、笑ってられるかさ、、、自信がない」

--- バカか、お前、、、別に泣いたってイイだろ?---

「・・・・・」

--- カッコつけてんじゃねぇ、、、行くぞ---




遠くから、、、
遠くからちょっとだけ、チャンミンの顔を見るくらいなら、、、

いいかな?


行きの道のりは、ドンヘも俺も黙ったまま。

きっとドンヘも、俺たちが一緒に過ごしてきた時間を、
懐かしく思い出しているんだろう。

ドンヘはいつも、俺とチャンミンを理解してくれた。
俺にとっても、チャンミンにとっても、大切な友達だ。

今までも、これからも・・・


--- なぁ、ユノ、、、---

「ん?」

--- 3年なんて、きっとあっという間だ。待っててやれよな? ---

「当たり前だろ?」

--- チャンミンを、泣かすなよ---

「ん、分かってるさ」



気持ちいい澄んだ青い空に、白い雲がぽっかり浮かんでいる。


--- いい天気でよかったな---

「そうだな」



チャンミンが旅立つ日。
今日はきっと、俺たちにとって大切な1日になる。







空港に着いたのは、チャンミンが乗る飛行機が飛び立つ2時間前だった。


--- 間に合っただろ? ってか、人だらけで、、、チャンミンはどこだ?---


休日の空港は、人で溢れてた。
俺には、右も左もわからない。


--- よし、こっちだ、、、ユノ---


ドンヘって、こういう時は結構頼りになる。
電車賃をドンヘに預けた母さんの気持ちが、ちょっとだけ分かったような気がした。


--- ここらへんに、、、いた! ユノ、ほらっ、チャンミンだぞ---


ドンヘが指差したその先、、、


チャンミン・・・

出発ロビーの待合のソファに腰を下ろし、俯いで何かをじっと見てる。
遠目で見ても、その横顔はとても寂しそうで、、、


--- チャ、、、---

「待てよ」


大きな声でチャンミンを呼ぼうとしたドンヘを止めた。


--- お前な、ここまで来たくせに今更何言ってんだよ---

「あいつ、泣いちゃうかも、、、」


チャンミンの姿が、なんだかとても小さく見えた。

もし、今顔を見たら
俺もチャンミンもきっと・・・


--- ああ、そうだな。お前もだろ? でも、あいつ待ってる。分かるだろ? 見てみろよ?
あんな顔させてるの、お前以外の誰でもないだろ---


チャンミン、、、


--- 行くぞ---


ドンヘが歩きだす。
ゆっくりと、チャンミンに向かって・・・

俺はまだ、立ち止まったままで・・・



--- チャンミン---

・・・・・「ドンヘくん、、、ど、どうしたの?」


チャンミンの驚いた顔。
ドンヘを見上げたその瞳は、大きく見開いて、そして涙で潤んでいた。


--- チャンミンに会いたくて、、、まだ、時間あるのか? 手続きは済んだのか?---

・・・・・「うん、、、フライト時間は2時間後です」

--- そっか、チャンミン、ガンバレよ? お前が戻ってくるまで、あいつの事は俺に任せておけ---


無理して作り笑いを浮べてる。


--- たまには手紙とか、メッセージでも、、、待ってるから---

・・・・・「うん。ありがとう。手紙も書くし、メールもするね」

--- チャンミン、チャンミンにプレゼントがあるんだ---

・・・・・「プレゼント? なんだろう」

--- ほら、あいつ、、、ここまで連れてくるの、大変だったんだぞ?---

・・・・・「えっ?」




チャンミンを見つめていた俺の視線が、驚きで見開いたチャンミンの瞳とぶつかった。



・・・・・「ヒョン?」



その刹那、、、


ソファから立ち上がったチャンミンが、俺に向って駆けてきた。


・・・・・「ヒョンっ!!」


それは、あっという間だった。



俺の胸の中に、温かくてふわりとした愛しい人が、しがみ付いていた・・・









51へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

明日更新の51話で、アネモネ。が一区切りです。
その後は、続けてseason2を更新いたします。
引き続き、アネモネ。の応援をよろしくお願いします。

それでは、月曜日です。
張り切って今週も頑張りましょう♪フフ

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アネモネ。3





「でさ、監督がさ、、、、」

・・・・・「スゴイね、ヒョンは絶対にプロのサッカー選手になれるよ」

「大げさだな、チャンミン」



あの日・・・
突然チャンミンが、俺の家にやってきた日。

重なり合うようにして眠った夜。

夢の中で、俺たちはただお互いを見つめて笑い合ってた。
穏やかな時間・・・

眩しい光を瞼に感じて目を開けると、俺の腕に縋りつくようにして、
可愛い天使が眠っていた。


「可愛いな、、、」


チャンミンは、まるで笑っているような表情をしてた。

昔から、ちっとも変ってない。
いつも、穏やかで柔らかくて温かい・・・

チャンミンの全部、俺のものだって、
誰にも絶対に渡したくないって、そう強く思った。


その日は、まるで昨夜見た夢のように、
1日何もせず、窓から差し込む温かい陽の光を浴びながら、
ただ、チャンミンと寄りそい合って笑い合っていた。

言葉は少なかったけれど、
きっとお互いの心の中は理解しあえているように感じた。

心が繋がっているって、きっとこういう事だ。

近づいてくる別れの時・・・
2人で過ごせる時間は、ごくわずか。

そのわずかな時間を、俺たちは大切に大切に過ごして、
そして俺は、ソウルへ戻るチャンミンを笑顔で見送った。


チャンミンの目には、ジワリと涙が浮かんでいたけれど、
少し無理をした笑い顔・・・

最後まで泣かないでいてくれたことが、とてもありがたかった。







・・・・・「大げさじゃないよ。きっとヒョンは大物になる。でもさ、、、」

「ん?」

・・・・・「ヒョン、有名になっても、僕の事好きでいてくれる?」

「当たり前だろ? チャンミンより可愛い奴なんていないよ」

・・・・・「ほんと?」

「ああ、ホント」

・・・・・「ふふ、、、絶対だよ? 浮気しちゃイヤだよ?」




---おーい、チャンミン、、、そろそろ寝るぞ~---


チャンミンがソウルに戻ってから毎日、
毎晩遅くまで電話で話してる。

今日も電話の向こうから、あいつの声が聞こえてきた。


・・・・・「うん。少しだけ、待ってよ、キュヒョン」

--- ったく、毎晩毎晩イチャつくのはやめろよ---


まさか、チャンミンが俺とのことをあいつに話してたなんて驚いた。


・・・・・「ヒョン、、、キュヒョンがイチャつくな、だって、、、ふふふ」


チャンミンは、嘘がつけないからな・・・


「もっとイチャついてやろうか?」

・・・・・「ふふ、そうだね。布団に潜りこんでるよ」

「チャンミン、、、好きだよ」

・・・・・「僕も、ヒョンが大好きだよ」



--- いい加減にしろよ!!---



俺の天使に、おかしなことを吹き込んだせめてもの仕返しだ。
チャンミンは、電話の向こうでクスクス笑ってた。


「さ、チャンミン、もう寝るか」

・・・・・「うん。ヒョン、おやすみ」

「おやすみ。また、明日な」


名残惜しく電話を切った。

チャンミンが発つまで、あと2日・・・・・







その日は朝からいい天気だった。
ベッドから起き上がり、大きく背伸びをした。


チャンミンが、今日、発つ。


窓を開けて、朝の空気を胸いっぱいに吸い込んだ。



その時・・・

テーブルの上に置いてあったスマホが震えた。

手に取ると、、、


「ドンヘ?」


こんな朝早くに、、、


「もしもし、ドンヘか? 」

--- ユノ、お前何してんの?---

「今起きたところだけど? ってか、お前、日曜なのにいつもこんなに早起きすんの?」

--- やっぱりな、バカか? お前---

「は?」

---今、お前んちの前---

「え?」

--- 10分待ってやる。 今すぐソウルへ行く準備をして出てこい---








50へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

先日、アネモネ。の件で皆さんに沢山御意見頂きました。
ありがとうございました。
season2へは、このまま続けて更新することに決めました。
全体的に、そう長くは残っていないのですが、
完結するまで、ぜひおつきあいください。



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アネモネ。3






「チャ、チャ、チャンミン?」


ひ、ひとつって、
その、、、

まさかの、それだよな?


・・・・・「ヒョン、、、ダメ?」


あーっ、その上目使いは反則だ。

その上、首を傾げたりして、、、
ガキの頃から、チャンミンのその顔に、俺は何度・・・

いやいや、冷静になれ、チョン・ユンホ。

こんな事、俺のチャンミンが、、、
俺の天使が、、、


「チャ、チャンミン」

・・・・・「なぁに?」

「誰だ?」

・・・・・「えっ?」

「誰が、俺の天、、、いや、チャンミンにそういう事を吹き込んだんだ?」

・・・・・「・・・・」

「あ、分かったぞ、あいつだろ? あの、同室の何とかヒョンっていう、、、あいつ、、、、あいつだろ?!!」


よく考えたら分かる。

俺の目の前で、困った表情をして俯いてる。

こんな可愛くて、純粋で、汚れてない俺の天使が、
自分から、こんな事を言い出したりするわけがない。

絶対に、誰かにそそのかされてる。
絶対に、あいつだ・・・・

くっそ、、、あの、何とかヒョンめ!!!
許さん!!!


・・・・・「ヒョン、、、ぼ、僕が男だから? 」

「は?」

・・・・・「女の人なら、そ、その、、、ひ、1つに・・・」


一体、なんて言われたんだ。
俺のチャンミンに、何を言ったんだ!!


「チャンミン、あいつだろ? 正直に言わないと怒るぞ?」


少し凄みながら、言葉にすると、
チャンミンは、眉をハの字に曲げて、その大きな瞳にジワリと涙を浮かべた。


「チャンミン、な、泣くなよ、、、な?」

・・・・・「だって、、、ヒョンが・・・」

「怒ってないよ、な? 驚いただけだよ」


そっと手を伸ばして、チャンミンの頬を掌で包んだ。


「そんなことを言いに、ここまで来たのか?ん?」

・・・・・「だ、だって、あと1週間だもん。もう逢えなくなっちゃうんだよ?」

「だからって、チャンミンらしくない」

・・・・・「3年も離れるのが怖いんだよ。だから、1度だけでもヒョンと繋がれたら、、、
ヒョンは、僕の事忘れないでいてくれるかもって・・・」

「バカだな、そんなことしなくても、俺はずっとチャンミンを忘れたりしないよ?」


流れる涙を、指で拭う。


・・・・・「でも、キュヒョンが既成事実でも作って来いって・・・」


既成事実? よくわかんないけど・・・


「やっぱりあいつか、、、ったく、俺のチャンミンに・・・」

・・・・・「でも、、、、あのね? ヒョン」

「ん?」


突然、チャンミンの顔が、真っ赤になって・・・
もじもじしながら、言葉を選んでいる。


「何?」

・・・・・「その、、、僕もヒョンも男だし、その・・・」

「・・・・・」

・・・・・「その、、、あの、、、どうやったら、、、」


まさか、チャンミン?


・・・・・「どうやったら、、、繋がれるの?


「・・・・・・・・・」


はぁ、良かった・・・

やっぱりチャンミンはチャンミン・・・
俺の天使だ。


「チャンミン」


愛おしすぎて、思わず腕を引いて抱き寄せた。


・・・・・「ヒョン?」

「チャンミン、お前は、そんなこ・・・・」


その時・・・



--- ユノ~ちょっと、、、---


いきなり扉が開く。

母さ、、、、

俺も、チャンミンも、そして母さんも・・・
動けない・・・

俺は、チャンミンを胸に抱いてて、、、、


「か、母さ、、、ノ、ノック、、、しろよ・・・」

--- あーら、私ってお邪魔虫ね~ごゆっくり~失礼しました~---


ニヤリと笑って、母さんは扉を閉めた。


「・・・・・」

・・・・・「・・・ヒョン」


か、母さん・・・


「大丈夫だ。気にするな」

・・・・・「で、でも・・・」

「とにかく、チャンミンは余計な事を考えなくてもいい」


抱きしめる腕の力が、さらに強くなる。


「俺たちは、いつも心が1つだろ?」

・・・・・「心・・・」

「そう、心。だから何があっても大丈夫。3年なんて、あっという間だ」

・・・・・「寂しいよ、ヒョン」


チャンミンは、俺の胸に顔を埋めて、シクシクと泣きだした。


「俺だって寂しいよ、チャンミン」


でもな、チャンミン。
これからの3年間、それを乗り越えたら俺達きっと・・・


「チャンミン、お前が帰ってきたら、、、」

・・・・・「・・・・・」

「帰ってきたら、俺たち1つになろう」

・・・・・「ヒョン、、、ホント?」

「ああ、約束だ。それまで、俺、ちゃんと勉強しておくからさ、、、

・・・・・「勉強?」

「そう、いろいろ、、、、いろいろな、、、」


チャンミンに言えるわけないな・・・


・・・・・「うん、約束だよ? 僕も、ちゃんと勉強しておくね」

「いや、チャンミンは、しなくてもよし!!」

・・・・・「どうして?」


ほらほら、、、その上目使い・・・

俺に抱きついたまま、見上げるその顔。
マジで襲いそうになる。


「とにかく、チャンミンはしなくていい。俺に任せとけ。な?」

・・・・・「うん。分ったよ。ヒョン、お願いします」


花のように笑ったチャンミンは、本当に天使のようだった。





その夜・・・

俺のベッドの下に引かれた布団は、朝まで冷たいままだった。


狭いベッドで、俺たちは身体を重ねるようにして、お互いの温もりと匂いを感じあった。

2人で過ごせる時間を惜しみながら、
いつか一つになるその時を夢見て、夢の中に身を沈めた。






49へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
はぁ、、、なんで純な会話なんだろう、、、

〝ヒョン、お願いします〟

って、そりゃ、本物の天使だよ( ;∀;)

ということで、2人が1つになるのはまだ暫く先みたいですね。
っていうか、1つになるのかしら?この2人(笑)フフ




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アネモネ。3





・・・・・「ヒョン、、、来ちゃった。」

「チャンミン、、、お前、、、」


目の前にチャンミンが立ってる。
俺が驚いたことが嬉しいのか、少し得意げな顔をして・・・


・・・・・「ヒョンが、僕に会いたいって」


ふふ、、、


「おかしいな、俺、そんなこと言ったっけ?」

・・・・・「えっ?」

「俺、チャンミンに会いたいなんて言ったっけ?」


惚けた顔してそう言うと、途端、目じりを下げて・・・


・・・・・「ヒョン、、、意地悪だな」


可愛いな、、、ふふ、、、


「チャンミン」


手を引いて、ギュッと抱きしめた。


「脅かすなよ、チャンミン」

・・・・・「だって、会いたかったんだ。すごくすごく、ヒョンに会いたかったんだ」


チャンミンの腕が、俺の背中に回る。
ドクンドクンと伝わってくる、チャンミンの鼓動・・・


「今日、泊まってくのか?」

・・・・・「うん。ヒョンと一緒に居たい。ダメ?」


抱きしめた身体を解いて、顔を見合わせる。
少し痩せたかな・・・


「ダメな訳ないだろ?」


チャンミンの笑顔が咲いた。


「入って?」


家にチャンミンを招き入れる。


--- あら、チャンミンくんじゃない、、、どうしたの?---

・・・・・「叔母さん、こんばんは。突然ごめんなさい」

--- いいのよ、ここもチャンミンくんの家みたいなものじゃない。お母様、戻られるの?---

・・・・・「いえ、母は仕事で海外です」

--- そう、今日は泊まっていけるの? 食事は? 何か食べる?---


お気に入りのチャンミン登場で、やたら張り切る母さんが面白い。


--- ありがとうございます。食事は済ませてます---

「母さん、温かいカフェオレ、頼むよ」

--- はいはい、じゃあ、おばさん特製のチーズケーキ、持ってくね---

・・・・・「はい。 お邪魔します」




母さんはご機嫌で、鼻歌を歌いながらキッチンへ向かう。


「行こう、チャンミン」


俺は、チャンミンの手を引いて自室に入るように促した。



・・・・・「ヒョン、こんな時間に突然、、、おばさんびっくりしてないかな?」

「母さん見ただろ? チャンミンは、うちの母さんのお気に入りだから」

・・・・・「ならいいんだけど」


そんなに広くない俺の部屋。
小さなテーブルを挟んで、チャンミンと向き合った。


「けど、お前さ、準備とか忙しくないのか?」


あと1週間・・・


・・・・・「荷物は、もう準備出来てるんだ。必要なものは、もう向こうへ送ってるし・・・」

「そっか、、、で、今日はどうした?」

・・・・・「あ、う、うん・・・」


チャンミンは、少し考えるような表情をして俯いた。


--- ユノ、入るわよ---

「うん、、、」


母さんが、トレーの上に自慢のチーズケーキを乗せて部屋に入ってくる。


--- チャンミンくんのお口に合うかな、、、どうぞ---

・・・・・「僕、おばさんのケーキ、大好きです」

--- そう、良かった。チャンミンくん、もうすぐ行っちゃうんでしょ?。 おばさん、寂しいわ---

「どうして、母さんが寂しいんだよ」

--- だって、可愛い息子が遠くへ行っちゃうんだものね。チャンミンくん、頑張ってね ---

・・・・・「はい。僕、おばさんに手紙書きます」



母さんは、とても嬉しそうだった。


--- ゆっくりしてってね。ユノ、お布団、出しておいたから---



母さんが出て行くと、一気に部屋の中が静まり返る。


「まるで嵐だな、ゴメンなチャンミン」

・・・・・「ううん、おばさんは僕のもう一人のお母さんだもん。大好きだよ」


カフェオレの入ったマグカップを両手で持って、ふうふうする仕草が、何とも可愛くて・・・


「な、チャンミン。さっきの続きだけどさ、どうしたんだ、突然・・・」


フォークを手に、ケーキを食べようとしていたチャンミンが、
はっと思い出したような顔をして・・・

何故だか頬を赤く染めて、瞳を泳がせた。


「チャンミン?」


・・・・・「あ、あのね、ヒョン」


手にしていたフォークを置き、チャンミンは突然正座をして姿勢を正した。
思わず俺も、同じように正座する。


テーブルを挟んで、暫くの沈黙・・・
そして・・・



・・・・・「ヒョン、、、お願いです。僕と一緒に、想い出を作ってください」


ん?


「想い出?」


・・・・・「えーっと、そ、その、、、だから、、、」


「・・・・・」


・・・・・「ヒョンと、、、ヒョンと、、、」


「なんだよ、チャンミン、どうしたんだよ」


・・・・・「だから、その・・・


「言えよ、何だよ?」


チャンミンが、なんだかおかしい。
もじもじして、落ち着きがなくて・・・


・・・・・「そ、その、、、あの、、、」


「ハッキリ言ってみろよ、どうした? ん?」


チャンミンは、もう一度姿勢をピンと正して・・・


・・・・・「ヒョンと、、、ヒョンと一つになりたいです、、、」



ひとつ・・・

ひと、、、つ、、、

ん?

ま、まさか?




「チャ、チャ、チャンミン、、、、、?」






48へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

昨夜の北海道の地震、
読者さまに被害がなかったのか気になっています。
暫くは用心して下さいね。


さて、チャンミンのビックリ発言は、
〝ヒョンと一つになりたいです〟でした(笑)

あー可愛い♡フフ

さて、本日で47話のアネモネ。ですが、
早いもので、あと4話でseason1が終ります。

そのままseason2に入った方がいいですよね?

あと、いろいろとリクエストいただいたり、
新しいお話も少し考え中なので、どうしようかな?と思ってます。



それでは、今日も1日いい日になりますように♪
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