※ 無断転載禁止 ! ※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください私の心の中のお話です。
ご了承ください。
「チャンミン」僕を呼ぶ声・・・
激しい貴方との交わりの後、その余韻に浸ってぼんやりとしていた。
ユンホさんは、可笑しな感情に流されてすすり泣く僕を、何も言わず胸に抱いていてくれた。
気が済むまで泣いたら、貴方の胸の鼓動が僕の耳に届いて・・・
・・・・・「ユンホさん、心臓のドキドキが聞こえます。」
「好きな人を抱いてるんだ。ドキドキして当たり前だろ?」
・・・・・「僕がいない間、寂しかったですか?」
「ん、毎日、今日の事考えてた。あと何日経ったらお前を抱けるんだろうって・・・」
・・・・・「・・・・ホントですか?」
信じていないわけではなかったけれど、
離れている間、ずっと心の隅に小さな棘が刺さっていたように思う。
2年半もの間、ユンホさんは・・・
「何だよ? 俺がお前以外の奴とセックスしたんじゃないかって、、、そう思ってるのか?」
・・・・・「・・・・・」
「ひでぇなぁ、お前。俺がどれだけ耐えてきたと思ってんだよ、、、ったく・・・」
・・・・・「だって、、、」
「そういうお前はどうなんだよ、ブロンドに誘惑されたろ?」
・・・・・「されてませんよ。」
「チャンミン、こっち向いて?」
顔を上げるように促されて、ユンホさんと視線を合わせる。
「ホントのこと言って? 俺だけ? だよな?」
・・・・・「はい」
途端、ユンホさんの顔に花が咲く。
また、頭を強く抱え込まれて、髪をクシャクシャに撫でられた。
「だよな、そうだよな」
ユンホさんも、僕と同じように不安だったんだろうか・・・
・・・・・「男の人には、何度か誘われました。」
少しおどけた風に言ってみた。
言ったと同時に、僕の髪を撫でていたユンホさんの動きがピタリと止まる。
「・・・・・」
あ、、、怒ってる・・・かな?
・・・・・「誘われただけですよ、あちらの男性には、どうも僕はcuteに映るらしいです。」
「男とやってないのは知ってる」
・・・・・「当たり前です。けど、知ってるとは?」
「お前ん中が、すげぇ狭くてきつかったから」
・・・・・「な、、、何言ってるんですか!」
身体を繋いでいる間、お互いの口から洩れる言葉とか吐息なんかは
気持ちが昂ってて、大胆になってるから・・・
けど、この状態での、そのユンホさんの発言に、
僕はとても恥ずかしくて・・・
顔が一気に熱を持って赤く染まるのが自分でも分った。
「それに、俺の形、ちゃんと覚えてただろ?」
・・・・・「バカですね。僕は貴方しか知りません。これからもずっと・・・」
そう、この先もずっと許すのは貴方だけ。
「なぁ、チャンミン・・・」
僕を抱く腕の力が強くなる。
・・・・・「はい・・・」
「長くて、辛かったよ。お前がいない間、寂しくて息が止まりそうだった。けど、今こうしてお前を抱いてる。」
・・・・・「・・・・・」
「夢じゃないよな。お前の温もりを肌で感じてるから、、、夢じゃないよな?」
・・・・・「ユンホさん、僕は夢でもいいと思います。」
「どうしてだよ?」
・・・・・「このまま2人で覚めなければいいだけです。夢の中でこうやってずっと抱き合っていればいい。」
顔を上げて貴方を見つめると、貴方の優しい瞳が僕を包んでいた。
「チャンミン。俺さ、お前のいない間に夢が出来たんだ。」
・・・・・「夢?」
「そう、、、今、それを叶えるために頑張ってる。」
・・・・・「僕に教えてくれないんですか?」
そう言うと、ユンホさんは少し恥ずかしそうに俯いて・・・
「いつか、その夢を叶えられたらさ、結婚しよう。指輪、受け取っただろ? 嫌とは言わせないぞ。」
左手のリングをひらひらさせながら僕に見せる。
その隣に僕も手を並べてみる。
あの時と変わらない2つのリングはより一層輝いていた。
・・・・・「素敵なプロポーズ、楽しみに待ってます」
僕たちはリングの嵌まる左手をそっと絡めあった。
「チャンミン、もう一度、お前を抱きたい。いいだろ?」
・・・・・「はい」
重なるようにまたベッドに深く沈んでゆく。
離れていた長い時間を少しずつ埋めてゆくように、
僕たちはお互いを求めあい、感情をぶつけあった。
僕の中に、熱くて大きな貴方が何度も何度も打ち付けられる。
僕を溶けるような瞳で見下ろす貴方の顔が、より一層僕に快感を与える。
「チャンミン、愛してるよ。お前は俺のものだ・・・」
・・・・・「僕、も、、、愛してます。貴方だけ・・・」
偶然に貴方と出会ってから、僕は長い間、微熱に侵されてる。
冷めることのない、柔らかくて穏やかな、心地よい熱に・・・
「チャンミン・・・」
名前を呼ばれて、目を開けると
僕をじっと見つめるユンホさんの瞳から、一筋の涙が零れ落ちた。
僕は掌を伸ばして、頬を伝う涙を拭う。
・・・・・「どうしたんですか? 僕はここに居ます。もう、寂しくないですよ」
ユンホさんは僕のその言葉に、小さく頷いて笑っていた。
貴方の頬を包む掌をそっと引き寄せて、貴方の唇に僕を重ねる。
それが、貴方と僕の最後のキスだった・・・・
61 (最終話) へつづく
読者の皆さま、こんばんは。
『微熱。~永遠に冷めない熱病~』 も次回完結いたします。
最後までお付合いよろしくお願いいたします。
それは、本日はこのへんで。
いつもご訪問ありがとうございます。
今夜もいい夢を(^-^)
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