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私の心の中のお話です。
ご了承ください。




淋しい熱帯魚。 the later story 1






「おいで・・・」


チャンミンの背中に掌を当て、促すようにリビングを出た俺は、
寝室の扉の前に立ち、チャンミンと向き合った。


「チャンミン」


少し不安げな表情を浮かべたチャンミンが、
俺をじっと見つめる。


・・・・・「はい・・・」


外の空気がとても冷えているのは、チャンミンの頬に触れればわかる。
掌で包んでやると、チャンミンはゆっくりと頭を傾げ、俺の手に自分の手を重ね合わせた。


「俺は、お前さえいてくれれば、それで十分だ。」

・・・・・「・・・・・」

「こうやって、お前に触れられる距離にいることが出来たら、、、それだけで幸せなんだ。」

・・・・・「ユンホさん」

「お前を愛してる。だから、お前の望むもの、望むこと全部、、、叶えてやりたい。」

・・・・・「ユンホさん、僕はこれ以上何もいりません。貴方がいてくれるから、、、だから何も、、、」


瞳を潤ませながら、微笑むチャンミンはまるで天使だ。


「開けてごらん?」

・・・・・「・・・・・?」

「お前へのプレゼントだ」


そう言うと、チャンミンは視線を扉に向ける。

そしてまた、俺の目を見つめて眉を下げるから、
俺はチャンミンの手を取り、ドアノブに誘導した。

不安気なその表情に、〝大丈夫だ〟と伝えたくて、
俺は小さく頷いて見せた。


ゆっくりと、扉が開かれる。



・・・・・「・・・・・」


灯りを落としたその部屋には、ベッドサイドの小さなライトと、
窓から入り込む月明りだけが広い部屋を照らしている。

いつも、俺たちが愛し合う大きなベッドの真ん中で、
小さな小さな身体が、すうすうと寝息を立てて眠っていた。


「よく眠ってる。疲れたんだろう。」

・・・・・「ユンホさん、、、ど、どうして、、、」


驚きで見開いた瞳は、滲んだ涙で揺れている。


「俺の天使は、お前だけだ。けど、俺たち2人の天使も必要だろ?」


ゆっくりと、チャンミンがベッドに向かう。
足を止めると、立ちすくみ、身体を震わせている。

小さく息を吐き、そのあとを追った俺は、
チャンミンの隣に立つと、そっと肩を引き寄せた。

掌で口元を隠すように覆い、嗚咽を漏らしている。


「泣くな、、、」

・・・・・「ず、、、ずっと、、、」

「・・・・・」

・・・・・「心の中で、、、ユ、ユンホさんに、申し訳  なく、て、、、」

「・・・・・」

・・・・・「ぼ、僕が男だ、、から、、、」


知ってたよ
チャンミン、、、

お前の気持ちは、十分に伝わってた。


「チャンミン、、、俺の気持ちは変わらない。お前を愛してる。このままのシム・チャンミンを愛してるんだ。」

・・・・・「ご、、、ごめ、、、」

「何も謝る必要なんてない。俺が、お前を選んだんだ。胸を張って、堂々としてろ。」


顔を上げ、俺を見つめる。
次々と溢れ出す、透明で美しい涙・・・

そっと頬に触れ、指先で拭い取る。


「きっと、これからもっといろんな困難がある。」

・・・・・「はい、、、、」

「けど、お前となら、どんなに高い壁でもきっと、乗り越えられるとそう思ってる。」

・・・・・「・・・・・ユンホさん」

「俺と、、、俺とミレと一緒に、未来を歩いて欲しい。」


・・・・・「、、、、、は、、い、、、」


消え入るような小さな声で、〝はい〟 と返事をしたチャンミンは、
そのまま俺の胸に飛び込むようにしがみ付き、
溢れ出す感情を抑えきれずに声を上げて泣いた。


「ほら、チャンミン、、、ミレが起きてしまう」

・・・・・「だ、だって、、、」


その時、、、
俺達の声に反応したミレが、小さな声を上げた。


--- あーっ、、---


ベッドの上を見ると、大きな目を開けて辺りを見渡しているように見えた。

そして、、、、


--- ふぇっ、、、うっ、、、---


見慣れない薄暗い風景に驚いたのだろう、
ミレが、声を上げて泣き出した。


・・・・・「ミレ、、、大丈夫だよ」


チャンミンが腕を伸ばし、ミレを抱き上げる。

すると、チャンミンの香りに気が付いたのか、
温かいその腕が、チャンミンのものだと分かるのか、、、

次第に声が止み、まるで、母親にぎゅっとしがみ付くように、
ミレがチャンミンに身体を寄せた。


「チャンミン、、、ミレにツリーを見せてやろう」







リビングに移ると、きらきらと光るツリーを見て、ミレが燥ぎだす。


・・・・・「綺麗だね、ミレ、、、」


花のように小さなミレの手が、ツリーに飾られた天使の飾りに優しく触れた。


柔らかい光が、2人を包む。
微笑ましいその姿を、俺はきっと忘れない。


聖なる夜に舞い下りた、小さな天使、ミレ。
そして、いつの時も、俺の心を捕らえて離さない俺だけの天使、チャンミン。



俺の天使達が、ツリーの光よりももっともっと、美しく輝いて見えた。



・・・・・「ユンホさん」


「ん?」



・・・・・「Merry Christmas・・・・・」








淋しい熱帯魚。 - the later story -  ・・・  fin

読者の皆さま、おはようございます。

旧館で更新していた時のあとがきに書いてありました。
『ミレ』は、韓国語で『未来』という意味。
ユンホさんとチャンミンの明るい未来になって欲しいと思って名付けたと。
自分が書いたその文に、このお話を自分でも大切にしながら書いたんだなと、
当時をフッと思い出しました。

本日で、『淋しい熱帯魚。』が特別編も含め、すべて完結いたしました。

このお話を愛してくださった読者さまに、心より感謝いたします。
ありがとうございました。

また、熱帯魚の2人に会いたくなった時は、
いつでもここに来てください。
お待ちしています(^-^)

よろしかったら、感想などいただけると嬉しいです。



それでは、今日も1日いい日になりますように♪
いつもご訪問ありがとうございます。




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私の心の中のお話です。
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淋しい熱帯魚。 the later story 1



--- ユンホさん、本来なら、こちらから伺わなければいけないのに---

「いえ、先生にお話が、、、それに、少しミレに会いたいと思って」

--- そうですか。ミレは今、お昼寝しているんですよ。その間、お茶でも如何ですか? ---



チャンミンには内緒で、俺は車を走らせ、
チャンミンの育った故郷でもある児童施設に向かった。

ここは、いつ訪れても、俺を温かく迎えてくれる。

小さな子供たちが笑顔で燥ぐ姿を見ていると、
幼いころのチャンミンの姿が、子供たちに交じって瞳に映る。


--- どうぞ、お座りになってください。---

「はい。失礼します。」


テーブルの上には、白い湯気が立つ、いい香りの紅茶が置かれる。

向かい合う施設長の表情もまた、いつも穏やかで曇りがない。


--- お父様は、お元気でいらっしゃいますか? 先日も、子供たちのためにと、たくさんの寄付を・・・---



そう、、、

驚いたことに、俺もチャンミンも知らぬ間に、
親父はこの施設にたびたび寄付をしていたようだ。

以前の親父からは、想像も出来なくて・・・
聞いた時は自分の耳を疑った。


「チャンミンが、父にとても良く尽くしてくれているからでしょう。
今ではすっかり、本当の息子よりもチャンミンが可愛いようです。」


そう言うと、先生はふふっと小さな笑みを浮かべて頷いた。


--- 幸せですね、チャンミンは・・・---

「・・・・・」

--- きっと、貴方に出会ったことが、あの子の人生にとって最大の幸せですね---

「それは、僕にとっても同じです。チャンミンとの出会いが、僕の人生を変えました。とても幸せです。」



もし、、、



〝あの・・・よかったら中で、雨が止むのを待ちませんか?〟



もし、あの時チャンミンと出会っていなければ・・・

家族と心を通じ合うこともなく、本当の愛を知ることもなく、
ただ、色のないモノクロの毎日を過ごしているだけだっただろう。


--- それで、お話というのは、、、ミレの?---

「はい。そうです。」

--- その様子だと、決心されたのですね。---

「はい。正直に言うと、とても悩みました。この先、きっといろんな困難があるかと・・・」

--- ・・・・・ ---

「けれど、私にはチャンミンがいます。それに、大切な家族も、、、一人じゃない。」

--- そうですね。チャンミンから聞いています。とても暖かくて心優しい方ばかりだと・・・ ---

「俺だけじゃなくて、家族みんなの愛で包んであげたいと思います。」



そう、チャンミンが、親父を、姉ちゃんを、シヨンを、
そして、俺を・・・

温かい心で、包んでくれたように・・・








--- ユンホさん、今日は遅くなりますか? ---

「どうだろう、、、出来るだけ早く戻るけど、どうした?」


今日は、クリスマスイヴ

昨夜から降り続いた雪は、街を白く染め、
あちこちに飾られているイルミネーションをより美しく引き立たせている。

道行く恋人たちは、腕を組み、手を繋ぎ、微笑みあいながら愛を囁いている。


--- 実は、お父様からお呼び出しが・・・---

「ああ、そうか、、、チャンミンにプレゼントでもあるんじゃないか?」

--- 明日の夜に、お屋敷で皆さんとお食事する予定なので、明日ではダメですか?ってお聞きしたんですが、
どうしても今日がいいとおっしゃるので・・・---


少し悲しそうに眉を寄せながら、俺のワイシャツの袖口をそっと掴む。
もじもじしながら身体を寄せるチャンミンが可愛くて、俺は、腕を伸ばしてチャンミンを胸に抱いた。


「ごめんな、チャンミン。親父は、お前が可愛くて仕方ないんだ。戻ったら2人でパーティーしよう。」

・・・・・「僕、お父様にお願いしてなるべく早くに戻ります。食事も今から準備するし、だから、、、だから、、、」

「ん?」


腕の中のチャンミンが、俺の背中に回した腕にぎゅっと力を込めた。


・・・・・「お願いです。どこにも行かないで・・・僕のところに帰ってきてください。」


困った奴・・・
今更、なにを不安がる?


「今日みたいな夜に、お前を置いてどこに行くんだ?」

・・・・・「でも、、、」

「チャンミン、顔見せて?」


ゆっくりと起き上がったその顔に、触れるだけのキス・・・


・・・・・「ユンホさん、、、」

「続きは夜な? 行ってくる。」


チャンミンから身体を離すと、ソファに掛けてある上着とカバンを手にして、玄関に向かった。

何も言わず、俺の後を着いてくるチャンミンを、靴を履いて振り返る。


・・・・・「行ってらっしゃい。」

「行ってきます。」


マンションの扉が、パタンと音を立てて閉じた。






「もしもし、姉ちゃん? 今から行くから、、、うん、、、悪いけど、、、」











--- 私にも、同じ年の娘がいます。この子も、私の娘だと思って大切にします。---


俺の隣に立つ姉ちゃんが、腕に抱いた小さな身体を愛おしそうに見つめながらそう告げた。


--- 沢山の愛に包まれて、元気に大きくなる姿が、見えるようです。---


先生は、瞳にうっすらと涙を浮かべてそう言った。


「先生、また、ご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが、、、どうかよろしくお願いします。」


深々と頭を下げた俺に・・・


--- ユンホさん、ここはチャンミンの故郷です。そして、、、、---


先生の瞳が、俺の隣に立つ姉ちゃんの腕の中の小さな体に向けられる。


--- この子の故郷でもあります。---

「はい・・・」

--- 貴方にも、そう思ってほしい。いつでも帰ってきてください。お待ちしています。---


俺に向けられたその笑顔が、心の隅にある小さな不安を消し去ってくれた。






その夜・・・



・・・・・「ユンホさん? 」


マンションの扉が開く。
チャンミンが俺の名を呼びながら暗い廊下を歩き、リビングを覗き込む。


灯りを落とした部屋。
大きなツリーが明るく輝き、その光景に驚くチャンミンの表情もはっきりと見て取れる。


「チャンミン、メリークリスマス」

・・・・・「ユンホさん」





「チャンミン、お前にプレゼントがあるんだ、、、」


お前は、喜んでくれるだろうか?
早く、お前の笑顔が見たい・・・・・










3へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

このお話は、クリスマスの日に合わせて書いたので、
この時期の更新はちょっと早くてズレていますが、ご勘弁を(;・∀・)

明日の更新で〝淋しい熱帯魚。〟は、オールラストです。
最後まで、ぜひお付き合いくださいね。



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淋しい熱帯魚。 the later story 1





仕事を終え、ようやくマンションに戻る。

どんなに疲れていても、愛しい人の顔を見れば、
いつも俺は、最高の安らぎを得ることが出来る。

いつものように、遅い食事を済ませ、
ソファに座るチャンミンに甘えるように、その膝の上に自分の頭を投げ出す。


「ふぅ、、、、、」


その日の疲れを吐き出すように、瞳を閉じて大きく息を吐く。
優しく俺の髪を撫でるチャンミンの手は、幼いころに旅立った母の感触に似ていた。


「チャンミン・・・」

・・・・・「・・・・・」


返事がないのを不思議に思い、瞼を開けると、
チャンミンは、俺の髪を撫でながらも、ぼんやりとして俺の話しかけにも気が付いていないようだ。




このところ、チャンミンの様子がおかしい。

思い当たるのは、1ヶ月前のあの日から・・・











--- 皆さまにご報告があります。---


突然、屋敷に呼び出された俺とチャンミンは、
食事の最中に、いきなり立ち上がってそう言うチェリンに面食らった。


--- どうしたんだね? ---


親父までもが、目を丸くして思わず箸を止める。


--- チェリン、、、食事が終わってからでいいだろ?---


隣に座るシヨンが、バツが悪そうにチェリンをたしなめた。
けれど、そんなことはお構いなしに、チェリンは言葉を続ける。


--- ママ、、、ママ、、、---


幼いながらも、テーブルの空気が一瞬にして変わったのが分かるのか、、、
姉ちゃんの隣の小さなイスに座っていたエナが、腕を伸ばして抱っこをせがんだ。


「チェリン、どうした?」


思わずそう口にする。


--- はい、皆さん、わたくしチェリンは、この度めでたくシヨンの子供を授かりました。---

「えっ?」

--- チェリンさん?---


エナを抱き上げあやしながら、姉ちゃんが驚いて声を出す。

突然のチェリンの言葉に、テーブルについていた皆がポカンと口を開けたままで、
ダイニングのその空間は、暫く静かな空気に包まれた。

その静けさの中、一番に口を開いたのは・・・


・・・・・「おめでとうございます。赤ちゃんですよね?」


チャンミンだった。


--- はい、チャンミン兄さま、その通りです。そういう訳で、皆さまにご報告したくてお集まりいただきました---


ふっと、俺の視界に入ったのは、恥ずかし気に頬を赤らめているシヨン・・・

顔を赤くしているのが、チェリンじゃなくて隣に座ったままのシヨンだというのが可笑しくて、
笑いをこらえようとしたけれど、どうしてもこらえきれなかった俺は、息を小さく漏らしながら微笑した。


--- 兄さん、どうして笑うの? ---


俺のその笑いに気が付いたシヨンが、訝し気にそう問う。


「いや、お前、チェリンの尻に敷かれすぎだろ」

--- そ、そんなことないって、、、---


静かだった空間に、皆の笑い声が響く。

それに驚いたエナが、姉ちゃんの腕の中で泣き出した。


--- ほら、こっちおいで、、、エナがお姉ちゃんになるんだよ---


手を伸ばして、穏やかな微笑みをエナに向けるジュオンさんは、
もうすっかり父親の顔になっている。


--- とにかく、シヨン、チェリンさん、私にもう一人孫ができるということだね? ---


大きな病気を乗り越えた親父は、また、家族が一人増えることの喜びを隠しきれないように、
嬉しそうに何度も頷いていた。


--- はい、お父様。---

「おめでとう。」

--- ユンホ兄さま、生まれてくるこの子も・・・---


そう言いながら、まだ膨らみのないお腹にそっと掌を当てて・・・


--- シヨン同様、私が必ず幸せにします ---


チェリンのその言葉で、皆が顔を見合わせて笑い合う。






それぞれが、それぞれの幸せを守りながら、
俺達家族は、支え合い、助け合って日々幸せに暮らしていた。

親父も、姉ちゃんとジュオンさん、
そして、すくすくと成長しているエナ・・・

シヨンとチェリン、生まれてくるその小さな命・・・

そして何よりも大切な俺のチャンミン・・・


俺は、最高に幸せだった。
他には何もいらない。

俺の傍にはいつもチャンミンが居て、そして家族みんながいつも笑っている。

遠い空の上の母さんも、きっと俺と同じように、
幸せを感じてくれている。

そう、信じられた。




ふっと、何気なく隣に視線を向ける。



「チャンミン?」


箸を手にしたままで、チャンミンは何故か、
俯いて淋しそうに瞳を揺らせていた。


「どうした? チャンミン」

・・・・・「い、いえ、、、なんでもないです。赤ちゃん、よかったですね。」


そう言いながら、俺に向けた顔には、
無理に作られた笑顔があった。













「チャンミン? 」


手を伸ばして、チャンミンの頬に触れる。


・・・・・「あっ、、、ごめんなさい」

「どうした? ぼんやりして、、、疲れてるか?」

・・・・・「いえ、、、ユンホさんこそ、、、いつも遅くまで、、、」


ようやく俺に向けられた瞳。
その奥には、淋しい影が見える。


「チャンミン、、、」


掌をチャンミンの長い首筋に当る。

ゆっくりとなぞりながら、その掌で頬を包み、
引き寄せるようにして唇を重ねた。

少しだけ開いた唇の間から舌を差し込み、
吸いつくようにチャンミンの舌を犯す。

漏れ出る吐息が、一層俺を煽った。


「行こう、、チャンミン、、、」


名残惜しくチャンミンの唇を解放し、ソファから置き上がる。
チャンミンの手を引いて、足早に寝室に向かいながら、ワイシャツのボタンを外した。



・・・・・「ユンホさん、、、、僕、シャワー、、、」

「そんなのいいよ、、、」


一秒でも早くチャンミンを感じたい。

チャンミンのシャツのボタンを外しながら、
もう一度キスを仕掛ける。

ようやくあらわになる白い肌・・・
どれだけ抱いても、汚れることのない美しいこの身体は、全部俺のもの・・・


ベッドに沈めて、覆いかぶさる。


「チャンミン、、、俺は、、、」


    お前の考えていることが・・・


・・・・・「ユンホさん、、、」


    分からないとでも思ってるのか?


「俺は、お前がいてくれればそれで幸せだ・・・」



その肌に、隙間なくキスを降らせる。

唇と舌
掌と指先

俺の全部で、お前を感じたい。

抱けば抱くほど、魅了され、虜になる。


・・・・・「あっ、、、、ユン、、ホさ・・・んっ、、、」

「いいか? ん?」

・・・・・「気持、、、ちいい、、、あぁぁ、、、」

「待ってろ、、、もっと良くしてやるから・・・」



お前をもっともっと幸せにしてやりたい。
お前の望むこと、望むもの・・・


全部全部与えてやりたい。

俺の全てをかけて・・・




俺は、チャンミンを抱きながら、
心の中で、ある決断をした・・・






2へつづく

読者の皆さま、おはようございます。
今日から3日間、先日完結しました「淋しい熱帯魚。」の特別編を更新します。
お付合い、よろしくお願いいたします。



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淋しい熱帯魚。~最終話~





~LAST LOVE STORY~



--- シヨーーーーーーン 、、ねぇ、シヨーーーンってばーー ---



「おい、シヨン、、、こんなこと言っちゃなんだが、、、、」

--- 兄さんの言いたいことは十分分ってるよ。けど、弟嫁として、よろしくお願いします---


苦笑いしながら、シヨンが俺の言葉を遮った。

遠くから真っ白のドレスを纏った美しい花嫁が、
花嫁らしくない大きな声を出しながら、シヨンのもとに走り寄ってくる。


「なぁ、、、チャンミン・・・」

・・・・・「はい・・・」


シヨンに俺の声が届かないよう、少し声のボリュームを下げて、
さっきから俺の隣りでニコニコ笑っているチャンミンの耳元に囁いた。


「お前のが断然可愛いな」


チラッとチャンミンの顔を見ると、
耳まで真っ赤にして、眉をへの字にさせて・・・


・・・・・「ユ、ユンホさんのバカ、、、シヨンさんに、聞えちゃい、、、」

--- もう、聞こえてるけど? ---


しかめ面をしながらも、その表情は笑いをこらえていて・・・
そんなシヨンが可笑しくて、俺はつい、吹きだすようにして笑ってしまった。

そんな俺を見て、シヨンも堪えきれず笑いだす。


--- 兄さんに言わせれば、どんな美人の女性でも、チャンミンが一番なんだよ? 愛されてるね、チャンミン---

・・・・・「シヨンさん、、、もう、やめてください・・・は、恥ずかしいです・・・


ますます顔を赤く染めたチャンミンが、耐え切れず俯いてしまった。
そんなチャンミンが、やっぱり世界一可愛いと思った。


--- もう、シヨンったら、、、こんなところに、、、あ、お義兄さま、、、---

「チェリン、そのドレス、とても似合ってるよ、おめでとう。シヨンをよろしくな?」


女を誉めるのってこんなのでよかったか?

ふっと、チャンミンを見ると、とても穏やかな表情を浮べながら、
ドレス姿のチェリンを見つめていた。


・・・・・「チェリンさん、とても綺麗です。シヨンさんと、お幸せに」

--- ユンホ兄さまも、チャンミン兄さまも、私にお任せ下さい。シヨンはこの私が必ず幸せにしてみせます---


そのセリフが、あまりにも可笑しくて、
その場が幸せの笑い声でいっぱいになった。

また、俺たちに新しい家族が増える。

シヨン、幸せになれ。
お前の幸せを心から祈ってる。

シヨン、俺の大切な可愛い弟・・・





--- それじゃあ、行ってまいります。 父さん、、、すぐに戻ります。---


式を無事に終え、〝新婚旅行〟に旅発つ2人が、親父に挨拶をする。


--- シヨン、会社のことは心配せずに、チェリンさんとゆっくり楽しんでくるといい。---


穏やかな表情をした親父は、とても幸せそうだ。

姉ちゃんは、大切にエナを抱きながら、ジュオンさんと微笑みあっている。
親父の傍で、いつも支えるようにそっと立つチャンミンもまた、2人を見つめて笑っている。


俺の家族・・・
俺は、この光景を心に焼き付けた。

この笑顔を
この幸せを

守っていこうと、そう心に誓いながら・・・



2人を見送った後・・・


--- ユンホ、、、シヨンが戻るまで大変だが、よろしく頼む。
2人が戻ってきたら、またいろいろ無理をさせなければならんのでな・・・---


今日は身内だけの小さな結婚式。
本人たちのたっての希望だった。

けれど、立場上、それだけで終われない2人。
戻ってきたら、正式にお披露目する盛大なパーティーが控えている。


「あぁ、分ってる。シヨンから仕事のことは引き継いでるし、チャンミンもいるから大丈夫だよ」


俺の後ろに控え目に立っていたチャンミンの腕を掴んで隣りに並ばせた。


「な? チャンミン」


覗き込むように顔を見つめると、


・・・・・「お父様、僕もお役にたてるように頑張ります。」

--- チャンミンくん、頼んだよ---


親父が小さく安堵の溜息をついた。






--- ユノ、お食事はお屋敷でしてね。準備しておくから---

「あぁ、分ってる。夜には戻るよ。」

・・・・・「ソウン姉さん、お手伝いできなくてごめんなさい。」

--- いいのよ、チャンミンくん、、、戻ったら、エナのお相手頼むわね---



親父たちを見送った後、
俺はチャンミンをある場所に誘った。


・・・・・「あの、、、ユンホさん」

「おいで、チャンミン」


チャンミンの手を取り、引きずるように足を踏み入れたのは、、、、


「さぁ、、、俺たちだけの秘密の結婚式だ。行こう」


教会の入り口に立ち、正面に向き直る。
ゆっくりと一歩ずつ足を進める。

ふと、振り向くと、チャンミンはまだ扉の向こうでじっと俺を見つめている。


「どうした? チャンミン」

・・・・・「・・・・・結婚、、、式、、、」

「そうだよ? 俺たちの結婚式だよ?」

・・・・・「・・・・・」


チャンミンの顔が、曇ってゆく。

俺は、見当違いをしていたんだろうか・・・
喜んでくれるかと、そう思っていた。

けど、チャンミンの表情は、戸惑いがはっきりと見て取れる。
ついには、俯いてしまった。


「ごめん、チャンミン、、、こんなの、イヤだったか? イヤなら、、、、」

教会の広い空間・・・
静かなその場所に、チャンミンの声が響いた。


・・・・・「違います、、、そうじゃないです」


慌てたように、首を何度も横に振って・・・

そして、今度は小さな声で・・・


・・・・・「僕は、チェリンさんのように、あんな綺麗なドレスを着られません。」

「えっ?」

・・・・・「エナちゃんみたいな、可愛い赤ちゃんも授かることもできません。」

「・・・・・」

・・・・・「それでも、、、そんな僕でも、、、」


チャンミン、、、お前ってやつは・・・
なんて、往生際が悪いんだ。


「ドレスを着れなくても、子どもが授からなくても、、、、」

・・・・・「・・・・・」

「俺は、シム・チャンミンがいい。お前じゃなきゃダメなんだ。」

・・・・・「ユンホさん」

「何度でも言う。お前だけだ。俺の隣りを・・・」

・・・・・「・・・・・」

「俺の後ろじゃなくて、俺の隣りに並んで歩いてくれるんだろ? そうだろ? チャンミン」

・・・・・「・・・はい」

「なら、ここに来い。俺の隣りに、、、ここに来いよ。」


チャンミンが一歩を踏み出す。
俺の隣りに並ぶまで・・・あと、3歩、、、2歩、、、1歩、、、


「チャンミン」

・・・・・「ユンホさん」


差し出した俺の手に、チャンミンの温かい手が重なる。



きっと、俺たちの未来は晴れの日ばかりじゃないだろう。

時には、冷たい雨に打たれ
時には、強い風に吹かれ

嵐の日も、きっとある。
雪の日も、きっとある。

そんな時は、脚を止めて休憩すればいい。


2人なら、
俺たち2人一緒なら、きっとなんだって越えられる。



「神の前で誓う。俺の生涯をかけて、お前を、、、シム・チャンミンを愛していく。」

・・・・・「誓います。これからの全ての時間を、貴方と、、、チョン・ユンホさんと共に生きていきます。」



そうだろ、チャンミン







・・・・・「あ、、、、ユンホさん、雨です」

「チャンミン、、、しばらくここで、雨宿りしようか・・・・」

・・・・・「はい・・・」









〝あの・・・よかったら中で、雨が止むのを待ちませんか?〟











淋しい熱帯魚。 ・・・  fin

読者の皆さま、おはようございます。
「淋しい熱帯魚。」本日125話で完結です。

このお話をリクエストしてくださった皆さんに、感謝いたします。
ありがとうございました。

最終話ということで、コメント欄開けたいと思います。
よろしかったら感想など、書きこんでいただけたら嬉しいです。
お待ちしています。

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淋しい熱帯魚。109 第3章 ~





ガラス窓の向こうの景色は、もう太陽の残り陽も消え、藍色に染まる空に黄金の月が輝いてる。

差し込む光は、幻想的にベッドルームを優しく照らし、
俺の上に腰を下ろし、妖艶に体を上下するチャンミンの背中を彩っていた。


・・・・・「んっ、、、あっ、、、あっ、、、」


チャンミンの口から漏れる喘ぎ声が、俺をますます興奮させる。


「綺麗だよ、チャンミン・・・」


手を伸ばし、指でチャンミンのしなる身体をすーっとなぞる。


・・・・・「あ、、、んっ、、、、、」


波打つように、チャンミンの身体がびくりと反応した。

ふわりとした前髪が、チャンミンの動きに合わせてゆらゆら揺れる。
瞳を閉じて、天井を仰ぎ夢中で身体を動かす。


・・・・・「ユン、ホさ、、、好き・・・」


半開きの唇から零れる、俺を煽る言葉。

暫くチャンミンの好きにさせていたけれど、
もう、俺は抑えきれなくて・・・

繋がったまま、チャンミンの身体を抱きこんで、身体を反転させた。


・・・・・「あっ、、、、だ、、、ダメ・・・」


チャンミンの身体をベッドに沈めて、唇を重ねる。


「我慢出来ない、、、俺にさせて?」


耳元で囁いて身体を起し、スラリとしたチャンミンの両足を割り開く。


・・・・・「んっ、、、」


チャンミンのもっともっと奥まで入りたくて、
俺を感じて熱くうねるチャンミンの中に深く自身を突き入れた。


・・・・・「あん、・・・んん・・・、・・・っ、、、」


俺のを感じて色っぽく歪むチャンミンの顔が、たまらなく愛おしくて、
そのまま俺は倒れるようにして、チャンミンと身体を重ねあわせた。


・・・・・「ユンホさん、、、ど、どうしたの?」


突然動きを止めて自分を抱きしめる俺に、不安げな声でチャンミンが呟く。


「ううん、何でもないよ。」


今更ながら、胸にこみ上げてくる安堵感・・・

チャンミンは今、俺の腕の中に居る。
俺は今、チャンミンの中に居る。

チャンミンに包まれている・・・


「チャンミン」

・・・・・「はい、・・・」

「チャンミン・・・」

・・・・・「はい、ユンホさん・・・」


名を呼べば、すぐにチャンミンの返事が聞こえる。
たったそれだけのことが、こんなにも幸せだなんて・・・


恥ずかしいくらいに、幸せな気持ちが込み上げてきて、
それ以上何も言えなくなった俺を察したのか、

チャンミンは、両の腕を伸ばし、
かぶさる俺の身体を抱きしめてくれた。



・・・・・「ユンホさん、僕がいるからね、、、ずっと貴方の傍に居るから、、、大丈夫・・・・・」




その夜、俺たちは、月明りだけが照らすベッドルームで、
時間を忘れて求めあった。

チャンミンのしっとりと汗ばむ身体を感じながら、
俺は不思議な感情を覚えていた。



チャンミンは、一見、儚げで、繊細で・・・
少しでも強く触れると、途端ふっと消えてしまいそうな脆さを感じさせるけれど、、、

けれど、本当は、まっすぐで芯が強くて、何事にも真正面から向かう、、
そんな強くて真摯な心を持っている。

そんなチャンミンの姿が、どんな人の心にも自然に入り込んで、
傷ついた心を癒してゆく。

出会った頃から、それは少しも変わっていなくて・・・
傍に居ると、自然と笑みが零れ落ちる。

時折、折れそうになる俺の心を、チャンミンが優しく包んで、そして支えてくれた。



抱かれているのは、
本当は俺なんじゃないだろうか?


チャンミンの奥深くを感じながら、その包まれる温かさに安堵し、癒されている。


俺の心も、身体も・・・
俺の丸ごと、全部を・・・すべてを・・・


抱きしめてくれる・・・


きっと、抱かれているのは俺なんだ・・・






長いフライトで疲れていたんだろう。

まるで、俺にしがみ付くかのように、長い腕をぐるりと俺の身体に絡ませたまま、
チャンミンは、泥のように眠っている。


「ゴメンな、チャンミン、ゆっくりおやすみ・・・」


まだ少し、高揚したままの薄紅に染まる頬にキスを落とした。


・・・・・「んんんん、、、、ユン、ホさ・・・」


愛しい人の可愛い唇から零れ落ちるのが、自分の名前だということに、
少し恥ずかしくなって頬が緩んだ。

夢の中でも、きっと俺たちは愛し合って抱き合ってるに違いない、、、、



そうだろ?





なぁ、チャンミン・・・


これから俺たちは、ずっとずっと続いてゆく未来を、手を取り合って生きていこう。
決して離れることなく、きつくきつく繋ぎ合って・・・


俺の隣りにはいつもチャンミンが・・・
そして、チャンミンの隣りにはいつも俺が・・・


ずっと隣りに並んで歩いて行こう。



ずっと2人で・・・








125(最終話) へつづく

読者の皆さま、おはようございます。

次回、「淋しい熱帯魚。」完結です。
ラスト1話、おつきあいよろしくお願いいたします。


それでは、皆さま今日も1日いい日になりますように♪
いつもご訪問ありがとうございます(^^♪




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