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私の心の中のお話です。
ご了承ください。



俺の男、僕の男。





「ふぅ、、、」


久し振りの自国の空気。

東京に比べて、やはり気温も低く空気が冷たい。
薄手のコートの襟元に、思わず首を竦めた。

腕の時計を確認すると、昼を過ぎた頃、、、

俺は、荷物を手に待合ロビーの椅子に腰を下ろした。


「微妙だな、、、」


暫く考えて、コートのポケットから携帯を取り出す。
ディスプレイにチャンミンのナンバーを表示させ、コールした。


・・・・・「・・・・・」


長いコールの後、
ようやく応答したかと思うと、無言のチャンミン。

まだ、怒ってるな、、、



「チャンミン?」

・・・・・「なに?」

「どこにいる? 家か?」

・・・・・「何処でもいいだろ?」


ご機嫌斜めのチャンミンの声。
その背後から聞こえる雑音に、思わず笑みが漏れた。


「なぁ、チャンミン。俺、腹減った。」

・・・・・「はっ?」

「朝から何も食ってないんだよ。」

・・・・・「だから何なんだよっ!」

「ここで食う? それともソウルに戻るか?」

・・・・・「えっ?」

「軽く食おう。4階で待ってる。」



そのまま、チャンミンの返事を聞かずに電話を切った。



携帯をポケットにしまいながら、
これから目にするチャンミンの顔を思い浮かべて、思わず笑みが零れた。


立ち上がり、荷物を手に歩き出す。

休日の空港は、今から旅立つ者、戻って来た者、
そして、見送りや出迎えの人で賑わっている。

暫く歩いて、エスカレーターに乗ろうとしたその時、、、



--- 課長! チョン課長!! ---



聞き覚えのあるその声に、驚いて振り返る。


「エリ?」


少し先から、手を振りながら駆けてくる。
思いがけない彼女の登場に、少し面食らった。


真っ白なコートに身を包んで、
ようやく俺の目の前で立ち止まる。


--- おかえりなさい、課長。---


少し息を切らせながら、エリはにっこりと笑った。


「驚いたな、、、どうした? 」

--- 実は、ドンヘ先輩から課長がお昼に帰国されると聞いて、、、良かった。
人が多くて、出逢えないかもって思っていたから、、、---

「あぁ、、、」


俺が帰国することは、ドンヘにしか伝えていなかったからな、、、


「それで、わざわざ出迎えに?」

--- 日曜で時間があったので、、、---

「そうか、、、気を使わせて悪かったな、、、」

--- いえ、、、久しぶりに課長のお顏を見たいと思って、、、---

「・・・・・」

--- お元気そうで、良かった、、、それに、、、---

「ん?」

--- そのネクタイ、、、使っていただいて、、、とても似合ってます。---


ふと、自分が締めていたネクタイに目をやる。

あぁ、、、そうだ。
これは日本に発つ前に、彼女に贈られたネクタイだったな、、、




なんとなく、、、いや、気が付いてはいたものの、
俯いて頬を赤らめる彼女に、どうしていいのか、、、


「チームの皆は? 変わりはないか?」

--- はい。皆、相変わらずです。---

「そうか、、、」

--- あの、、、課長、、、---

「ん?」

--- もし、この後ご予定がないようでしたら、その、、、---

「・・・・・」


こういうのが苦手だ。


どう言葉にすればいいのか、戸惑ってしまう。


「ああ、、、実は、、、」




〝約束があって、、、〟

そう、言おうとしたその時、、、








・・・・・「すいません、、、この人、今から予定があるんです。」


突然、後から腕を掴まれ、驚いて振り向くと、、、


「チャンミン、、、?」


キャリーケースを手にしたチャンミンが、
俺の腕を掴み、視線をエリに向け、ニッコリと笑っている。


でも、、、

目が笑ってないぞ、チャンミン、、、


・・・・・「ごめん。待った?」


ようやく、俺に視線を向ける。

気のせいか、目じりがピクピクと動いているように見える。
いつから俺たちの話を聞いていたのか、、、


「い、いや、、、そうでもないが、、、」

・・・・・「じゃあ、、、そう言う事で。」


チャンミンは、エリに向って小さく頭を下げ、
俺の腕を掴んだまま、身体を反転させる。


--- あ、あの、、、課長、、、---


突然の事に、驚いたエリが囁くように俺を呼んだ。


「悪い、エリ、、、明日、出社するから、、、」

--- ・・・・・あ、あの、、、---


俺とエリの会話を聞いていたチャンミンが、歩き出そうとしていた脚をピタリと止めた。
そして、何を思ったのか、、、


くるりと振り向き、あからさまな作り笑顔をして、、、



・・・・・「あの、、、申し訳ないんですけど、この人は、〝僕の男〟なんで、、、
今後、誘ったりするの、止めてもらえます?」

--- えっ? ---

「チャ、、チャンミン、、、お前、、、、」

・・・・・「そう言う事なので、失礼しますっ」



余りの驚きに、それ以上何も言えなかった。
そのまま、俺はチャンミンに引きずられるようにして歩き出す。

俺と同様、驚きを隠せないエリは、暫くその場に立ち尽くしていたようだが、
沢山の人の波に隠れて、その姿はすぐに見えなくなった。







「お前は一体、何を考えてる? 」


カフェでコーヒーを買って、テーブルに向かい合わせに座る。


・・・・・「それを言うならユノさんだ。」

「なんだよ?」

・・・・・「どうして今日帰国するの、教えてくれなかったんだよっ!」

「そ、それはだな、、、」


まさかこんな展開になるなんて思ってもいなくて、、、
少々バツが悪い。


・・・・・「僕を驚かせようとか、考えてたんだろ?」

「・・・・・」

・・・・・「ったく、子供だな、、、」

「そういうお前は?」

・・・・・「何が? 」

「その荷物、、、」


チャンミンの足元には、キャリーケースが置かれている。


「今から旅行でも行くのか? ん?」

・・・・・「・・・・・」

「早く行かないと、飛行機行っちまうぞ。」

・・・・・「うるさいっ、、、もう、キャンセルしたし、、、」




「はは、、、」

・・・・・「ふふ、、、」



顔を見合わせて笑う。

このチャンミンの笑顔、、、
例え3ヶ月でも、何度も恋しいと思ったよ。

そんなこと、口にはしないけどな、、、



・・・・・「久し振りだね。」

「ああ、、、」

・・・・・「やっぱり、浮気してた。」

「あれはだな、、、会社の部下で、、、」


俺の話しを途中で遮るように、突然チャンミンの腕が、スーッと伸びてきて、、、


「えっ?」


俺の胸元に届くと、ネクタイを掴んだ。


・・・・・「これ、趣味が悪い。ユノさんに全然似合ってない。」

「そうか? 割と、気に入ってるけど?」

・・・・・「僕が、もっと似合うの買ってやる。」

「へぇ、そりゃあ楽しみだな。」


目の前で笑うチャンミンが愛おしくて、、、
ダメだな、、、マンションまで、我慢できそうにない。


「行こう、、、」


コーヒーを飲み干し、席を立つ。


・・・・・「ユノさん、、、何処へ行くの?」

「そうだな、、、ネクタイはまた今度買ってもらうことにして、、、」

・・・・・「・・・・・」

「とりあえず、今すぐお前を抱きたい。」

・・・・・「ばっ、、、ばかっ!!//////」



一瞬にして、顔を真っ赤に染めたチャンミンは、
前を歩く俺を追い越し、スタスタと歩き出す。


「待てよ、チャンミン、、、」


歩き出そうとすると、ポケットの中の携帯がブルッと震えた。


取り出して、応答する。



--- 課長? ---

「エリ? さっきは悪かったな、、、」

--- いえ、、、でも、、、---

「・・・・・」

--- あの人、、、誰なんですか? ---



その時、前を歩いていたチャンミンが、脚を止めて振り返る。



「アイツは、、、」

--- ・・・・・---

「あいつは俺の、、、」








「〝俺の男〟だよ、、、、」








俺の男、僕の男。 ・・・  fin

読者の皆さま、こんばんは。
本日で、「俺の男、僕の男。」完結です。
22話、お付き合い下さって読者さまに、感謝申し上げます。
ありがとうございました。
個人的に、このお話の2人が大好きだったので、少し寂しい気持ちです。
完結話なので、コメント欄を開けたいと思います。
よろしかったら、感想などお聞かせください。

さて、明日からどうしよう、、、

「横恋慕。」の続き、、、
もしくは、過去作の更新、、、

う~~ん、、、もし過去作なら、、、

*例えば君と抱き合って。
*微熱。~永遠に冷めない熱病~
*アネモネ。
*砂の記憶。(これはラストがなぁ、、、苦笑)
*震える愛撫。(これはチャンミンが他の人と、、、苦笑)

とか、他にもいろいろとあるんですけど、、、
それも含めて、コメントお待ちしています(←なげやり 笑)



それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい♪





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私の心の中のお話です。
ご了承ください。




俺の男、僕の男。






・・・・・「もしもし? ユノさん?」


俺がソウルを経って3ヶ月が過ぎた。


「ああ、、、」


久し振りの休日の朝、、、

会社の持ち物だというこの豪華なマンションの一室で、
目を擦りながらチャンミンからの電話を受けた。



・・・・・「ごめん、、、寝てた?」

「昨日の夜、飲んでて遅かったからな、、、」

・・・・・「掛け直そうか?」

「いや、、、どうした?」


ベッドサイドの時計は、朝の8時すぎを指している。
ごそごそとベッドから這い出て、リビングに向かった。

季節はすでに秋を終え、冷たい季節を迎えようとしている。
都会とは言えど、朝の澄んだ空気がぼんやりした頭には心地いい。



・・・・・「あのね、話しがあって、、、」



綺麗に片付いたキッチン。
湯を沸かし、カップにインスタントのコーヒーを淹れる。

口に入れると、苦い味が口いっぱいに広がった。


「なんだよ、改まって、、、」

・・・・・「うん、、、」


電話の向こう側。
言葉を詰まらせるチャンミンに、いつもと違う空気を感じる。


「何か、あったのか?」

・・・・・「実は、、、休暇を取れることになって、、、」


カップを手に、ソファに身体を沈める。


「休暇?」

・・・・・「うん。急なんだけど、担当してた仕事、ようやく落ち着いてきて、、、」

「そうか・・・・・で?」


暫くの沈黙。
そして、、、


・・・・・「明日、そっちに行ってもいい?」

「・・・・・えっ?」

・・・・・「あ、でも火曜の夜には戻らないといけないんだけど、、、」


そう言われて、俺は思わず手にしていたカップをテーブルに置く。
そして、テーブルの上の小さなカレンダーに目をやった。


明日の日付、、、
大きな丸で印がしてある。

こんなことなら、つまらないことを考えずにチャンミンに伝えておけばよかったか、、、
自分の画策に苦笑した。

けど、今更言えたもんじゃない。


「あぁ、明日は、、、」

・・・・・「飛行機の予約、しちゃった。」

「・・・・・」

・・・・・「明日の14時発なんだけど、忙しいなら、少しだけでも、顏が見れたらと思って、、、」


ヤバイな、、、


「悪い、チャンミン、、、」

・・・・・「・・・・・」

「明日は朝から、、、」

・・・・・「仕事? 」

「あぁ、、、まぁ、、、」

・・・・・「・・・・・」


静まり返る、電話の向こう、、、
ゴクリと、息をのむチャンミンが見える。


・・・・・「怪しい、、、」

「は?」

・・・・・「浮気してんだろ?」

「バカか、、、」

・・・・・「焦ってるし、、、」

「言ってろ、、、」

・・・・・「仕事、、、いつから?」

「・・・・・」

・・・・・「明日の何時からだよ?」

「あ、朝から、、、」

・・・・・「じゃあ、夜からでも会えるじゃん。」

「・・・・・」


こういう時、融通の利かない自分の性格が嫌になる。
上手く誤魔化せばいいものを、言葉が出てこない。


・・・・・「なんだよっ! 僕に会いたくないのかよっ!」

「そうじゃないけど、、、」

・・・・・「もう、、、」

「・・・・・」

・・・・・「もう、3ヶ月も会ってないのに、、、」

「・・・・・あの、、、実はな、チャンミ、、、」

・・・・・「もういいっ!!!」

「チャンミン、、、ちが、、、」


最後まで俺の言葉を聞くことなく、チャンミンからの電話は切れた。


やっちまった、、、
かなり怒ってるな。


頬をプーっと膨らませて、ブツブツ文句を言ってるチャンミンの顏が想像できる。
思わず笑みが漏れた。

切れた電話を見つめる。
折り返しの電話は、、、やめておこう。

そうだな、、、チャンミンが好きそうな美味い物でも土産に買って、
可愛いしかめっ面に会いに戻るとしよう。


俺は、手にしたスマホの画面を、
電話からメッセージに切り替えた。


〝チャンミン、、、明日、連絡入れる。それまで大人しく待ってろ。〟


暫くすると、見たことのあるアニメのキャラクターが舌を出しているスタンプが届く。
イラストの端には、〝あっかんべー〟と書かれてある。


「アイツ、、、」


憎らしい顔をしたそのキャラクターのスタンプが、
チャンミンの顏と重なった。







昨夜の酒が残っているのか、
少し頭が痛む気がするけれど、気持ちは清々しく晴れている。

少し冷めたカップの中のコーヒーを飲み干して、
ソファに両腕を広げて身体を投げ出す。

俺の頭の中は、すでにチャンミンの事で頭がいっぱいだった。


「あ、、、アイツ、、、何が好きなんだろう、、、」


土産に持ち帰るものを頭の中で並べながら、
チャンミンの笑顔を想像すると、俺も自然に笑みが零れた。






次の日・・・

俺はソウルを経ったときよりも少し増えた荷物を手に、
成田を飛び立った・・・・・








22 完結話 につづく

読者の皆さま、こんばんは。
こちらのお話も、次回の22話で完結です。
最後までお付き合いよろしくお願いいたします。


それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい♪





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私の心の中のお話です。
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俺の男、僕の男。








・・・・・「おはよう、ユノさん。」


次の朝、目覚めると雨は止んでいた。
カーテンの隙間から漏れる眩しい光が、俺の瞼を刺激する。

ベッドから這い出てリビングに向かうと、チャンミンの声と共に、
コーヒーのいい香りが、ぼんやりした俺の意識をはっきりと覚醒させた。


「おはよう。」

・・・・・「丁度良かった。ユノさん、お腹空いてるでしょ?」


テーブルの上に並んでいたのは、色鮮やかなサラダとベーグルサンド。
シャレたロゴが入ったペーパーカップから白い湯気が立っている。


・・・・・「冷蔵庫の中、何もないから、デリバリーした。」


そう言いながら、チャンミンはにっこりと笑った。

その顔に、何故だか胸がギュッと痛んで、、、
思わず視線を逸らす。


なんだ、これ、、、



・・・・・「ユノさん? どうかした?」

「いや、、、美味そうだな。」

・・・・・「シャワー浴びてきなよ。早く食べよう。」

「ああ、、、」



温めのシャワーを頭から浴びながら、
頭の中に、さっきのチャンミンを浮かべていた。


あいつ、あんな顔してたっけ、、、


あの胸の痛み。
ドクッと、激しく鼓動を打つ、、、あれと同じ感情を抱いた人は、今までたった1人、、、



ソヨン、、、

けれどどうしてだろう、、、
ソヨンの顔を浮かべようとしても、なぜか浮かぶのはチャンミンの顏・・・


「ふふっ、、、」


思わず苦笑した。

ソヨン、、、
俺、、、


どうやら本気で、愛してるみたいだ、、、

シム・チャンミンを・・・






シャワーを終え、髪を乾かす。
鏡に映る自分の顏が、少しだけ穏やかに見える。


いつだったか、ドンヘに言われた言葉を思い出した。



〝自分を解放してやれ。自由にしてやったらどうだ?〟



俺はようやく、自分を解放できたのだろうか、、、

いや、きっと、、、

俺の心を解放してくれたのは、、、



・・・・・「ユノさん? 早くしないと冷めちゃうよ?」



チャンミンだ、、、


脱衣室の扉、、、
遠慮がちに少しだけ開き、俺の様子を伺う。


いつの間に、俺はこんなにもチャンミンを・・・



扉に手をかけ、大きく開く。
驚いて瞳を丸くするチャンミン。

腕を取lり引き入れると、胸の中に納めた。


・・・・・「ユノ、、、さん?」

「・・・・・」

・・・・・「どうしたの?」

「何でもない。」

・・・・・「でも、、、」

「・・・・・」


チャンミンは、それ以上何も言わず大人しく俺に抱かれている。
そして、自分の腕を俺の背中にそっと回した。


こんなに穏やかな朝を迎えるのは、どのくらいぶりなのか、、、


長い間、薄黒い靄が掛ったままの俺の心が、
スーッと、蒼く晴れ渡っていく。


そんな感じがした。








・・・・・「明日?」

「あぁ、、、」

・・・・・「そう、、、」



テーブルの向こう側、、、
手にしていたフォークを置いて、チャンミンは俯いてしまう。


「チャンミン、、、」

・・・・・「・・・・・」


明日の朝、俺はソウルを発つ。


「チャンミン、、、」

・・・・・「・・・・・」

「お前は自由に生きろ。」


俺に縛り付けたくはない。


・・・・・「どういう、、、意味?」

「好きに生きろ。お前は自由だ。」


顔を上げ、口を真一文字に結んで俺を睨みつける。
そんな顔さえ、可愛く愛おしく見えてしまう。

俺は、相当チャンミンに心を持っていかれてるという事を、
自覚せざるを得なかった。



「俺に縛られることはない。」

・・・・・「そういう言い方は嫌いだ。」

「じゃあ、どう言えばいい。」

・・・・・「いい大人のくせに、自分の気持ちも素直に言えないのかよ?」

「・・・・・」

・・・・・「待っててくれって、、、」

「・・・・・」

・・・・・「俺が戻るまで、待ってろって、、、」

「・・・・・」

・・・・・「そういえばいいだけじゃん。バーカっ!」



赤い舌先をぺろりと出して、チャンミンは笑った。
それにつられるようにして、俺にも笑みが零れる。



心地よかった。
チャンミンの拗ねた顔も怒った顔も笑った顔も、、、

全てが俺を癒し、温めてくれる。
暫くの間忘れていた、忘れかけていた心、、、



人を愛するということ、、、



チャンミンが、思い出させてくれた、、、



「さ、食べよう、、、」

・・・・・「うん。」







次の日、俺はソウルを離れた。


俺が発つその瞬間まで、
チャンミンは俺から離れようとしなかった。



・・・・・「行ってらっしゃい。」

「ああ、、、行って来る。」



チャンミンに背を向け、歩き出す。
2,3歩歩いて、脚を止めた。

小さく息を吐き、振り返る。


チャンミンの潤んだ瞳が見えた。



「俺が戻るまで、、、」

・・・・・「・・・・・」

「いい子にしてろよ?」

・・・・・「ユノさ、、、」

「返事は?」

・・・・・「う、、、うんっ!」



飛び立った空は、いつにもまして蒼く澄み渡っていた・・・・・








21へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
エイネから戻って1日経ちました。
左足が重傷です(ノД`)・゜・。
足首から下が、腫れてしまってて凄く熱を持ってます。
明日になっても腫れが引かなければ、病院へ行ってきます。
どうしたんだろう、私の左脚。
暑さにヤラレタか、、、、、(-_-;)

こちらのお話も、残る2話となりました。
最後までお付き合いくださいね。

それでは、本日はこのへんで。
おやすみなさい♪





こころ。

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※ 微R18 閲覧ご注意!

管理人 こころ。です。
いつも、こころ日和。にお立ち寄りくださってありがとうございます。
本日更新のお話は 微R18 記事になっています。
BL要素大ですので、そういう表現の無理な方は、ここから先へはお進みになりませんよう、
閲覧はご自身の自己責任でお願いいたします。

なお、閲覧後の苦情や中傷は一切受け付けません。
いつも応援してくださってありがとうございます♪





私の心の中のお話です。
ご了承ください。




俺の男、僕の男。





・・・・・「雨が降ってる、、、」


じっとりと、汗で湿ったチャンミンの身体を腕に抱いて、
俺はぼんやりと雨の音を聞いていた。


〝箍が外れる〟とはこういうことを言うのだろう。

激しいセックスの後の心地よい疲れが、
俺達をつつむ。

一度自分の感情を解放してしまえば、
こんなにも楽になるものかと、自分に呆れてしまう。


・・・・・「ユノさん、、、」

「ん?」


掠れた声で俺の名を呼ぶ。


・・・・・「行っちゃうの? 日本、、、 」

「あぁ、、、仕事だからな。」

・・・・・「僕も連れてってよ、、、」

「バカ言うな。」

・・・・・「・・・・・」

「お前、、、今何してるんだ?」

・・・・・「僕?」

「まさか卒業できなかったとか、、、」

・・・・・「ちゃんと卒業して働いてるよ。デザインの仕事。将来は独立したいと思ってる。」

「デザイン?」

・・・・・「そう。グラフィックデザイナーっていうの?そういうやつ。」

「・・・・・」

・・・・・「知らなかったでしょ?僕がそういう勉強してたって」

「あぁ、、、」

・・・・・「ユノさん、僕に興味なさそうだったもんね、、、、」


そう言いながら、チャンミンは少し寂しそうに微笑んだ。



割り切った関係だったから、必要以上に自分の事も話さなかったし、
チャンミンにも、尋ねたこともなかった。


俺の腰に回されたチャンミンの腕に、ギュッと力がこもる。


・・・・・「ユノさん、、、僕たち、、、」

「・・・・・」

・・・・・「付き合ってるんだよね?」


その言葉に、ふっと笑みが漏れた。

俺が笑ったのが気に入らなかったのか、
チャンミンは俺の身体に絡めていた腕を解き、すくっと半身を起こす。


・・・・・「僕の事、好きって言ったよね?」


俺を見下ろし、
拗ねたように唇を尖らせ、強い瞳で睨みつける。


「ああ、、、」


その顔が可愛くて、我慢できずに笑うと、、、


・・・・・「何が可笑しいんだよっ! 僕は真剣なんだよっ!」

「ああ、分ってるよ。」


そう言いながら、投げ出されたチャンミンの手を取る。


・・・・・「ユノさんは、全然分かってないっ!」

「分かってるって、、、お前が俺の事、すっげぇ好きだってこと。」

・・・・・「・・・・・」


どうも俺は、チャンミンを虐めたくなる可笑しな〝癖〟みたいなものがあるらしい。
恥ずかしそうに瞳を泳がせたチャンミンは、


・・・・・「分かってるならいい、、、」


小さな声でそう呟いて、俺の手を振り解くと、
背中を向けてベッドに横になった。


「どうした?」

・・・・・「別に、、、」


くの字に身体を折り、背中を向けるチャンミンに沿うように、
横になり、肌を合わせた。


「チャンミン、、、」

・・・・「・・・・・」

「好きだよ、チャンミン、、、」


抱き締めたチャンミンの身体が、ビクッと震える。
そして、ごそごそと動きだしたかと思うと、身体を反転させ、俺と向き合う。


・・・・・「ほんと?」

「あぁ、、、」

・・・・・「もう一回言ってよ、、、」

「何度も言っただろう?」

・・・・・「いいからもう一回、、、」

「好きだよ。」

・・・・・「もう一回、、、」

「・・・・・」

・・・・・「もう一回、シタい、、、」


なんだろうな、、、チャンミン、、、

お前を見ていると、俺がずっと拘っていたいろいろなことが、
とても小さいことのように思えてくる。

真っすぐに俺を見つめて、ストレートに気持ちを言葉にするお前を見ていると、

もしかしたら俺達の未来だって、
どうにかなるんじゃないかって、、、

不覚にも、そんな風に思えてくるんだ、、、





「来いよ、、、挿れてやる、、、」



重なる男と男の身体、、、
決して、女のように柔らかくもなく、しなやかでもない。

けれど、俺にぶつかるように重なるその硬い身体が、
今、俺は愛おしくて仕方がない。


・・・・・「んっ、、、すごいっ、、、」


俺の身体に跨り、そそり立つ中心を自ら深く埋めてゆく。

ついさっき、愛し合ったその身体は、まだ柔らかく熱いままで、
容易に俺を迎え入れた。


「お前、、、濡れすぎ、、、」

・・・・・「だっ、、だって、、、」

「ほら、、、自分で動け、、、」


俺の上で、妖艶に腰を揺らすチャンミンの姿を見上げる。


何時しか雨脚は強まり、落ちる雨粒が激しく窓を打ち付ける。
揺れるたびに、グチュグチュ、、、と響く淫靡な水音が雨音と相まって、小さなリズムを奏でている。


・・・・・「ユノ、、、さ、、、」

「なんだ、、、」

・・・・・「イ、、、イク、、、」

「まだだ、、、」



チャンミンの腰に腕を回し、動きを止める。
繋がったまま身体を反転させ、今度は俺が、チャンミンを見下ろした。


だらしなく蜜を垂らし、べドベトになったチャンミンの中心を掌で掴む。


「まだダメだ、、、」

・・・・・「ヤ、、、イキた、、、」

「俺がいいと言うまで、我慢しろ。いいな?」


コクコクと、頷くチャンミンに満足した俺は、
チャンミンの脚を持ち上げ、大きく開く。


・・・・・「ああっ!」


チャンミンの身体の奥深く、、、
俺しか知らないその場所に、何度も何度も強く打ち付ける。


顔を顰めながら、快感に耐えているチャンミンが愛おしくて、、、


「イクぞ、、、」

・・・・・「っ、、、んっ、、、」


俺達は、同時に欲を吐き出す。

チャンミンは、俺の手の中へ、、、
俺は、熱くうねりながら収縮しているチャンミンの中へ、、、


心地いい開放感が、全身を包む。


チャンミンの身体が、小さく痙攣していた。


・・・・・「チャンミン? 大丈夫か?」


呼ぶと、ゆらゆらと揺れる虚ろな瞳が、ゆっくりと俺を捉える。
フワリと微笑んだチャンミンは、


・・・・・「す、、、き、、、」


消え入りそうな声でそう言うと、
そのまま瞳を閉じ、意識を手放した、、、、、










20へつづく

読者の皆さま、こんばんは。
今夜もご訪問ありがとうございます。

そして、いつも応援ありがとうございます(^-^)



おやすみなさい(^-^)
今日もすてきな夢が見られますように♪



こころ。

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俺の男、僕の男。







「お前、、、」

・・・・・「・・・・・」


会わなくなって数か月。

髪が伸びてる。
少し痩せたか、、、

まさかこの扉が突然開くとは、思ってもいなかったのだろう。
見開いた瞳が、そう物語っている。

それと同様に、俺もまた、驚きを隠せなくて言葉が出ない。



「・・・・・」



ふっと、チャンミンの足元に目が留まる。

デニムの短パンから伸びた細い脚。
それを見て、ようやく言葉を発した。


「お前、、、どうしたんだ?」

・・・・・「えっ?」


赤い血で滲んだ膝が、痛々しい。


「怪我してるじゃないか、、、」

・・・・・「あっ、、、これ、、、大丈夫だよ。転んで少し擦りむいただけ、、、あっ、、、」


腕を伸ばしたのは、無意識だったのか、、、
気が付けば俺の手は、チャンミンの腕を掴んでいた。


「来い、、、」


そのまま強く引き寄せ、部屋に引き入れた。




「座ってろ、、、」


ソファに座るように促し、棚の奥に押し込めていた救急箱を取り出す。

振り向くと、チャンミンはソファには座らず、
部屋の端にあるキャリーケースをじっと見つめていた。


「ほら、、、消毒、、、」

・・・・・「行くの?」

「えっ?」


消え入るような小さな声、、、


・・・・・「日本に行くって、、、」

「・・・・・」

・・・・・「さっき、駅の近くのコンビニで、、、ユノさんの同僚の人に聞いた。」


同僚?


・・・・・「一度、カフェで会った、、、」


ドンヘ?
あいつが?


・・・・・「僕を覚えててくれて、、、それで、、、」


ドンヘの奴、、、
余計なことをしやがって、、、


・・・・・「いつ、、、行くの?」

「そんなことはどうでもいい。早く座れ、、、」


少し強引にチャンミンをソファに座らせる。

投げ出された足、、、
赤く染まっている膝に、そっとガーゼに浸した消毒液を当てる。


・・・・・「痛っ、、、」

「少し我慢しろ。」


汚れを綺麗に拭き取り、薬を塗ってガーゼを当てる。


「よし、これでいい。」

・・・・・「・・・・・」

「子供じゃあるまいし、転ぶなんて、、、」

・・・・・「走って来たから、、、」


救急箱を手にしたまま、顔を上げる。
真剣な面持ちのチャンミンが、俺をジッと見つめている。

その眼差しに気が付かないフリをして立ち上がり、
棚の奥に救急箱を戻した。


「ビールでも出してやりたいが、生憎、冷蔵庫に何もなくてな。」

・・・・・「・・・・・」

「・・・・・元気だったか?」

・・・・・「うん、、、」

「・・・・・」


重い沈黙、、、
そこから抜け出したくて、俺はテーブルの上の鍵を手に取る。


「何か、冷たい物でも買ってくる。」


玄関に脚を向けたその時、、、


・・・・・「待って、、、」


気が付けば、俺の身体にチャンミンの腕がぐるりと巻き付いている。
背中に感じるのは、久し振りのチャンミンの温もり、、、

髪からフワリと、チャンミンの匂いがする。


・・・・・「ユノさんが居なくなっちゃうと思ったら、どうしていいか分らなくて、気が付いたらここに居たんだ。」

「・・・・・」

・・・・・「会わなくなったら、、、顔を見なかったらすぐに忘れられると思ってたけど、、、」

「・・・・・」

・・・・・「ダメみたい、、、やっぱり、、、」

「・・・・・」

・・・・・「ユノさんが好き、、、」


どうしたら、こんな風にストレートに気持ちを口に出来るんだろう。
お前が羨ましいよ、チャンミン・・・


俺の腹で交差するチャンミンの腕を解き、
振り向いて向き合う。

潤んだ大きな瞳は、変わらず美しい。


「チャンミン、、、お前はまだ若いし、これから沢山の出会いがある。」

・・・・・「・・・・・」

「だから、、、」

・・・・・「僕が嫌い?」


俺の言葉を遮り、チャンミンは声を荒げるように俺に問いかけた。


・・・・・「ユノさんは、僕が嫌い? 」

「・・・・・」

・・・・・「答えろよっ!!」


伸びてきたチャンミンの手が、
俺の腕を掴む。

小さく震えるその手が、チャンミンの真の気持ちを表しているようだった。


可笑しなくらい必死で、怖いほど真剣で、、、
俺の知っているシム・チャンミンは、こんなに情熱的な男だったのだろうか、、、

やっぱり、俺はお前を全然知らなかったんだな、チャンミン、、、

俺を見つめるその瞳を見たら、嘘は付けないと思った。



「好きだよ、、、」

・・・・・「えっ?」

「お前が好きだよ、チャンミン、、、」

・・・・・「ほ、、、ほんと?」


俺の答えは、想像の範囲ではなかったのか、、、
見つめると、恥ずかし気に瞳を揺らす。


「けどな、チャンミン、、、」

・・・・・「・・・・・」

「尚更、俺たちは一緒に居るべきじゃない。」

・・・・・「どうして? 」

「・・・・・」

・・・・・「理由を、教えてよ? 」

「未来が、ないから、、、」


何も生まない、男と男の関係、、、
遊びならいい。
けれど、本気はダメだ。

いつの日が時が経って振り返った時、
俺はお前に後悔してほしくない。

後悔、させたくない、、、

俺の腕を掴んでいた手が、ダラリと落ちてゆく。



ポツポツと、雨が窓ガラスを打つ音が聞えてくる。
いつの間に、雨が降り出したのだろう、、、


・・・・・「未来なんてどうでもいい。」

「・・・・・」

・・・・・「僕は、今、、、ユノさんが好き。」

「・・・・・」

・・・・・「先の事なんて、誰にも分からない。僕にも、ユノさんにも、、、」

「チャンミン、、、」

・・・・・「ユノさんは、怖いだけだろ?」

「・・・・・」

・・・・・「それとも男なんか好きになった自分が許せない?」

「・・・・・」

・・・・・「臆病者っ!!」

「・・・・・」

・・・・・「でも、、、それでもユノさんが好きなんだ、、、」


チャンミンに言われた言葉が、
俺の胸に突き刺さる。


怖い?
俺が?

改めて、チャンミンと視線を合わせる。


大きな瞳から、ポロリと大粒の涙が零れ落ちた。
その様が、あまりにもキレイで、、、


伸ばした掌が、チャンミンの頬を捕らえて、そのまま引き寄せる。
震えるその唇に、そっと自分の唇を重ね合わせた。



俺は、この瞬間、、、
チャンミンに絆されてしまった。





俺の、、、負けだ、、、

チャンミン、、、、、








19へつづく

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